「スラッグ?なにそれ?」と思った方も多いのではないでしょうか。ウェブサイトやブログを運営していると、スラッグという用語に出会います。
しかし、スラッグ設定を適当にしてしまっていませんか?実はこれ、SEOの成果に大きく影響する重要な要素なんです。「アクセス数を増やしたい」「検索順位を上げたい」といった方こそ、スラッグ管理を見直す必要があります。
この記事では、スラッグについて詳しく解説し、SEO的に効果的な設定手順やポイントを分かりやすくお伝えします。
スラッグとは?基本の理解から始めよう
スラッグは、ウェブページのURLの一部で、そのページを表す単語やフレーズです。一例を挙げるとこんな感じです。
https://example.com/seo-best-practices
上記の場合、「seo-best-practices」がスラッグにあたります。このスラッグ部分は、そのページの内容がどんなものかを簡潔に表現するものです。Googleなどの検索エンジンは、このスラッグを見てページ内容を理解し、ユーザーの検索意図に合った結果を提供する判断材料の1つにします。
なぜスラッグがSEOに重要なのか
スラッグは単なるURLの一部ではなく、SEO対策において非常に重要な役割を果たします。以下のポイントを押さえると、その理由が分かります。
- 検索エンジンがページ内容を把握する手助けになる
スラッグに適切なキーワードを含めることで、検索エンジンはページのテーマや内容を認識しやすくなります。キーワードがスラッグにない場合、関連性が薄いとみなされ、検索順位に悪影響を与えることがあります。 - クリック率向上を狙える
ユーザー視点でも、わかりやすく構成されたURLはクリックする動機を高めます。例えば「example.com/delicious-recipes」と「example.com/123456」のように比較すると、前者の方が何の情報があるか容易に読み取れますよね? - シェアやリンク獲得に役立つ
SNSやメールでリンクを共有する際に、読みやすく簡潔なスラッグであれば受け取った側にも信頼性を与えます。また、それだけでクリックの機会を増やすことも可能です。
SEOに強いスラッグを設定しよう
では具体的に、どうやってSEOに強いスラッグを作成できるのでしょうか?以下のルールに基づいて設定していくと失敗が少なくなります。
1. 短いスラッグを目指す
スラッグは短いほど優れています。長いスラッグは読みづらく、ユーザーにとっても煩わしくなりがちです。
また、検索エンジンも長いスラッグより短い方が処理しやすい傾向にあります。
- 悪い例/example.com/this-is-a-very-long-url-slug-for-no-reason
- 良い例/example.com/seo-tips
短いスラッグは、検索エンジンでも視認性が良いので、クリック率向上も期待できます。
2. キーワードを含める
スラッグには必ずそのページのテーマとなるメインキーワードを盛り込むようにしましょう。
これにより、検索エンジンに「このページは○○について書いています」という情報が正しく伝わります。
- 例: 旅行記事であれば「best-travel-tips」など
3. 記号や特殊文字を使わない
スラッグに使用する文字は英字、数字、ハイフン(-)だけにしましょう。それ以外の記号(@, &, %, =など)は避けるべきです。検索エンジンの解釈が難しく、正しい評価を受けられない可能性があります。
スラッグを設定する手順(WordPressを例に解説)
WordPressは、多くのウェブサイト運営者に利用されているCMSで、スラッグを簡単に設定することが可能です。以下に具体的な手順を解説します。
投稿ページのスラッグ設定方法
- WordPress管理画面から「投稿」をクリック
- 新規投稿または編集したい投稿を選択
- 投稿画面の「パーマリンク」セクションを確認
- 初期状態ではタイトルが自動でスラッグに設定されていますが、ここを編集し、英単語やローマ字で短く適切な内容に変更
- 入力後、必ず「公開」または「更新」ボタンを押して変更を保存
注意ポイント
- 編集後に必ずリンクが正しく動作しているか確認しましょう。
- URLが途中で変わる場合、リダイレクト設定を行い、古いリンクを新しいスラッグに誘導することを忘れないでください。
スラッグの設定に必要な考え方
- ユーザー目線を意識
ユーザーがURLを見るだけで、どんなページか想像できるか考えましょう。意味不明なスラッグよりも、具体的なテーマや内容が浮かぶ方が信頼されやすいです。 - 競合分析を行う
同じキーワードで上位表示されている競合ページのURLを確認し、どのようにスラッグが利用されているかを研究することも有効な手段です。
スラッグ設定の応用テクニックでSEOをさらに強化しよう
ここまででスラッグの基本設定について学んできましたが、さらにもう一歩進んだ応用テクニックを活用すると、よりSEO効果を高められます。これから先のセクションでは、実際の運用に活かせる具体的なノウハウをお届けします。
リダイレクトで古いスラッグのSEOを維持
「公開した記事の内容をリニューアルしたい」「スラッグを変更したい」というケースが発生した場合、古いスラッグが検索エンジンに残ってしまうと、新しいURLにアクセスが繋がらなくなることがあります。この問題を防ぐには「301リダイレクト」を設定する必要があります。
301リダイレクトとは、古いURLから新しいURLへ自動的に転送する方法です。この設定をすることで、古いスラッグの評価を失うことなく、新しいスラッグに引き継ぐことができます。
301リダイレクト設定方法は以下の通りです
- プラグインを使用する
WordPressサイトであれば、「Redirection」などのプラグインを利用すれば簡単に設定できます。 - サーバー側で設定する
.htaccessファイルに以下のコードを追加することで、リダイレクトを行えます。以下の形式に従って追記しましょう。
Redirect 301 /old-slug /new-slug
たとえば、古いスラッグが「old-page」、新しいスラッグが「new-page」の場合、URLの末尾部分を上記形式で設定します。
- Googleサーチコンソールで確認する
リダイレクト設定後は、Googleサーチコンソールの「カバレッジレポート」からエラーが解消されているかを確認してください。しっかり修正されている場合、問題は解決しています。
カテゴリーページやタグページにもスラッグを最適化
ブログやメディアサイトで、カテゴリーページやタグページのスラッグがデフォルトのままになっていることがよくあります。しかし、この部分も最適化することで、関連するキーワード検索からの流入を狙うことができます。
以下のようなルールで設定を見直しましょう。
- カテゴリーページ
そのカテゴリのテーマや商品の特徴が伝わるよう、簡潔な英単語やローマ字で設定しましょう。たとえば「旅行カテゴリ」なら「travel」や「trip」などが望ましいです。 - タグページ
タグはより具体的なキーワードを含めたスラッグにすることで、リーチの幅を広げます。
たとえば、「SEO関連の記事」をタグ分けするなら、「seo-tips」や「seo-tools」などが適しています。
カテゴリーページやタグページのスラッグを最適化することで、サイト全体の構造が整理され、テーマが明確になりやすくなります。
URL構造を見直してスラッグを一貫性のあるものに
スラッグは単独で考えるだけでなく、URL全体の構造にも一貫性を持たせることが大切です。以下のようなルールを設定すると、よりSEOフレンドリーで分かりやすいURLになります。
- 階層を考慮する
カテゴリーが含まれる場合、階層を整理して直感的に理解できるようにします。たとえば、以下のような構造が理想的です。
- 良い例: example.com/travel/italy-tips
- 悪い例: example.com/italy-tips
カテゴリーを含めることで、分かりやすい構造になり、テーマ性が強化されます。
- 無駄な単語を省略する
「and」「the」「for」などの不必要な単語は省略し、シンプルにします。これにより、URLがレスポンシブなデバイスでも見やすくなります。 - スラッグを統一する
サイト全体で、スラッグのスタイルに統一感を持たせましょう。例: スペースはハイフンで統一すると、「読みやすさ」と「整理整頓」が両立します。
よくあるスラッグ設定のミスと解決策
ここでは、スラッグ設定で初心者が陥りがちなミスと、その対処法を見ていきます。
ミスの内容 | 解決策 |
---|---|
日本語スラッグが使用されている | 英語またはローマ字に変更する。日本語はエンコードされ、長いURLになりやすいため避ける。 |
オート生成されたスラッグをそのまま使う | ページ内容に合ったわかりやすいスラッグに変更する。 |
同じスラッグを複数のページで使う | 各ページでユニークなスラッグを使用し、検索エンジンに混乱を与えないようにする。 |
スラッグが長すぎる | 短く簡潔にまとめる(5単語以内を目安とする)。 |
ハイフンを使わず単語をくっつける | 単語間に正しくハイフンを使い、読みやすくキーワード配列を適切にする。 |
スラッグ最適化の重要性を理解して実践しよう
SEO効果を最大化するためにスラッグの設定は欠かせません。
ただし、スラッグを改善すればすぐに順位が上がるわけではない点に注意してください。スラッグ最適化は、他のSEO施策と組み合わせることで、初めて大きな成果を生むものです。
ツールを活用し、定期的にサイト構造を見直して、スラッグが効果的に機能する状態を維持しましょう。