競合調査で分かる自社の弱点とSEO強化ポイント

競合調査で分かる自社の弱点とSEO強化ポイント

自社サイトのパフォーマンスを高めたいけれど、「結局、何から手をつけるべき?」と手が止まってしまう。そんな悩み、Web担当者なら一度は経験あるのではないでしょうか。

このとき多くの人が見落としがちなのが「競合調査」です。ただ競合のサイトをチラ見して「あー、きれいだなー」と終わるのはNG。どんなキーワードで上位を取っているのか?どこに自社とのギャップがあるのか?を突き詰めることで、思わぬ「自社の弱点」と「SEOで伸ばせるチャンス」が見えてきます。

ここでは、SEO初心者でも実践できる競合調査の基本から、得られたデータの活用法までを丁寧に解説していきます。

目次

競合調査で得られるものとは?

SEOの世界では、「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」は鉄板ルール。競合調査は単なる“真似”ではなく、マーケット内での自社ポジションを俯瞰的に把握する行為です。

競合調査から得られる代表的な情報は以下の通りです。

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分析対象得られる情報例
競合のキーワード流入キーワードの傾向・狙い目のワード
サイト構造・コンテンツ構成競合が重視している情報設計・導線
外部リンク信頼されている外部サイト・ドメインスコア
SNSや口コミエンゲージメント・評判・ローカル対策状況

中でも注目すべきは「キーワードギャップ」と「ドメインの信頼性」。ここに、自社の取りこぼしているユーザーやチャンスが潜んでいる可能性大です。

競合調査で見つける自社の弱点

キーワードのギャップを可視化する

競合が集客に使っているキーワードの中で、自社では扱っていないワードは要注目です。検索ボリュームがあり、競合が上位を獲得しているなら、それはユーザーが探している情報ということ。

使用するツール

  • Googleキーワードプランナー(無料、Google広告アカウント要)
    • 月間検索ボリューム
    • 競合性の指標
    • 関連キーワードの提案

手順

  1. 自社で現在狙っているキーワードをリストアップ
  2. 競合サイトのページタイトル・見出し・メタディスクリプションを調査
  3. キーワードプランナーで検索し、流入の多そうなキーワードを抽出
  4. 自社の戦略と照らし合わせ、未対応ワードを見つける

例えば、福岡県でSEO対策をしている企業が「福岡 SEO 相場」などを拾えていなければ、それは完全に“取りこぼし”です。

自社ドメインの信頼性を見直す

競合と比較したとき、ページの品質は互角でもなぜか検索順位で勝てない…そんなときにチェックすべきが「ドメインの信頼性」。これは、Googleがサイト全体の評価として重視している項目です。

チェック方法

  • Googleサーチコンソール
    • 被リンク(外部サイトからのリンク)を確認
    • スパム性のあるリンクがあれば否認
  • AhrefsやMoz(有料)
    • ドメインオーソリティ(DA)のスコアを確認
    • 競合とスコアを比較

改善アクション

  • 業界に関連したメディアやブログから被リンクを獲得
  • プレスリリースを活用してナチュラルリンクの発生を狙う
  • スパム性の高い被リンクを否認ファイルに追加

“被リンクが多い=正義”ではありませんが、質の高いリンクが検索順位に良い影響を与えるのは今も昔も変わらない真実です。

強化すべきポイントをどう戦略化するか

ロングテールキーワードの活用

SEOでは「ビッグワードで勝負!」というイメージがありますが、実際には競合が強すぎて苦戦することも。その点、ロングテールキーワードは、検索意図が明確でコンバージョンにもつながりやすい宝の山。

手順

  1. Googleキーワードプランナーで以下条件を設定
    • 検索ボリューム:1000〜5000
    • 競合性:中以下
  2. 自社の商品・サービスに関連し、かつ意図が具体的なワードを抽出
  3. 「地域名」や「目的」を組み合わせると効果UP

例(地域名は九州エリアを使用)

  • 「熊本 ホームページ制作 相場」
  • 「大分 SEO対策 個人事業主」
  • 「宮崎 Googleビジネスプロフィール 登録方法」

こうしたワードで上位表示を狙うと、コンバージョンに直結しやすく、広告費を抑えて自然流入を増やせるメリットがあります。

口コミ施策を強化する

検索順位にダイレクトに影響する要素として、最近注目度が増しているのが「口コミ」です。特にGoogleビジネスプロフィールの口コミスコアは、ローカル検索において想像以上に影響力があります。

設定手順(Googleビジネスプロフィール)

  1. Googleビジネスプロフィール公式ページにアクセス
  2. ビジネス情報を登録(住所・電話番号・業種など)
  3. サービス内容や営業時間を詳細に記載
  4. 写真や紹介文を充実させる
  5. 登録後、URLを発行して顧客に口コミ依頼

効果的な運用のポイント

  • 投稿された口コミに全件返信する
  • ポジティブな評価にはお礼を忘れずに
  • ネガティブな口コミには誠実に対応(改善意欲を見せる)

Googleは「ユーザーとの双方向コミュニケーション」を評価対象にしていると言われており、対応の丁寧さが信頼性の評価にもつながります。

強化後の効果測定を忘れない

どれだけ魅力的なSEO施策でも、実行して終わりでは意味がありません。「施策をやりっぱなし」にしないためには、明確な効果測定が必要不可欠です。

測定することで「何が効いたのか」「何が空振りだったのか」が明らかになり、次の施策をより精度の高いものに仕上げられます。

おすすめの指標と測定方法

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指標使用ツールチェックポイント
検索順位Googleサーチコンソール対象キーワードが上昇したか
自然検索からの流入数Googleアナリティクス4(GA4)流入の増減/ランディングページの傾向
ドメインの信頼性Ahrefs、MozDAや被リンク数の推移
口コミの数と評価Googleビジネスプロフィール星の数・投稿数・返信の有無

効果測定のスケジュール例

  • 毎月1回:順位チェックと口コミの確認
  • 四半期ごと:自然流入とドメインスコアをレポート化
  • 新施策から1ヶ月後:直近施策の振り返りと微調整

いきなり完璧を目指すより、まずは「小さく施策→効果確認→改善」を繰り返すことが、安定したSEO成果につながります。

P-MAXキャンペーンとSEOのハイブリッド戦略

ここ最近、SEOだけでは取りこぼしがちなリーチを補完する手段として注目されているのが P-MAX(パフォーマンス最大化)キャンペーン です。

これは、Google広告内のキャンペーン形式のひとつで、検索・ディスプレイ・YouTube・Gmailなどあらゆるチャネルに自動配信されるのが特徴です。

なぜSEOと相性が良いのか?

  • データが連携可能
    • P-MAXで反応の良い検索語句をキーワードプランナーやGA4と照らし合わせてSEO施策に反映可能
  • ブランディング補完
    • 上位表示されているキーワードに広告を併せて表示すれば、クリック率が向上(いわゆる“ダブル表示”)

SEOとの使い分けガイド

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活用目的SEOに向いている例P-MAXに向いている例
中長期的な集客「SEO 対策 方法」「熊本 ホームページ制作」「初回限定」「今月だけの特典」など短期訴求
認知拡大読み物型のコンテンツ(ハウツー、事例)幅広い配信でリーチを稼ぐ
成約促進比較・検討層へのFAQページなどCTAつきLPの広告配信

P-MAXは万能に見えて「自動化ゆえにブラックボックス化しやすい」という弱点もあります。SEOで獲得した“良質な検索データ”を逆輸入することで、より効率の良い広告運用が実現できます。

競合調査→施策→検証のループを習慣化する

SEOにおける競合調査は、一度やって終わりではありません。なぜなら検索結果は日々変動しており、「昨日の競合」は「明日の自社」になる可能性もあるからです。

競合調査のサイクル化手順

  1. 月1回、競合の順位を確認
    • キーワード順位チェックツールやサーチコンソールを活用
  2. 半年に1回、コンテンツ構成を比較
    • 自社と競合のサイト構造を分析
  3. 1年に1回、ドメイン信頼性の棚卸し
    • 被リンク、オーソリティを定点観測

そして、競合から得た情報を踏まえて、「次にどのコンテンツを作るか」「どのキーワードを攻めるか」を戦略的に更新していくことが肝心です。

まとめ

競合調査は、SEO施策を強化するための“ナビゲーション”のような存在です。やみくもに手を打つよりも、まず「自社の立ち位置」を知ることで、はるかに効率的に成果を上げられます。

特に注目すべきは以下のポイントです。

  • キーワードギャップを見つけ、ロングテールで穴を埋める
  • 自社ドメインの信頼性を定期的に評価し、外部リンク対策を行う
  • 口コミの運用を丁寧に行い、ローカルSEOも同時強化する
  • P-MAXとのハイブリッド運用で全方位の集客を実現する
  • 施策ごとに定量評価を忘れず、数字で判断する習慣をつける

“競合の動きは、未来の自社像を映す鏡”。この姿勢を持って情報を集め続けることが、SEO戦略を次のステージに引き上げる鍵になります。

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