スラッグのSEO設定と最適化|短く英数字で決める基本ルールと手順
この記事の要点
- スラッグは英小文字とハイフンで2〜4語。語を入れても順位はほぼ動かない
- 日本語は1文字が9文字に化ける。タイトルからの変換例8つを本文に掲載
- 公開後は原則変えない。変える条件の判断表と301転送の手順を本文で解説
スラッグは、英小文字とハイフンで2〜4語にまとめ、公開したあとは原則として変えないのが基本です。Googleは、URLに入れたキーワードだけでは順位への効果はほとんどないと説明しています。それでも最初に決めておくのは、公開後に変えるとURLそのものが変わり、転送の設定や内部リンクの書き換えが必要になるからです。
WordPressで記事を書いていて、スラッグ欄を日本語のままにするか英語にするかで手が止まっている方に向けた記事です。読み終わる頃には、日本語のタイトルから英語のスラッグを決められて、公開済みの記事を変えるかどうかも判断できるようになります。
この記事で扱うのは、ドメインの後ろにある「記事ごとの名前」の部分だけです。wwwの有無やhttpsの統一はURL正規化の統一手順で、タイトルとメタディスクリプションの設定はSEO SIMPLE PACKのタイトルとメタディスクリプション設定手順で解説しています。
Contents / 目次
スラッグの決め方の結論。英小文字とハイフンで2〜4語にする
スラッグは、次の5つを守れば、SEOの面で困ることはまずありません。
- 英小文字と数字だけにする
- 単語はハイフンで区切る
- 2〜4語に絞る
- 日付を入れない
- 既存の記事と重ねない
ここからは、それぞれの理由と、よくある誤解を先に片づけておきます。
スラッグとは、URLの末尾にある、ページごとに付ける名前の部分です。たとえば「https://example.com/column/seo/slug-rules/」なら、最後の「slug-rules」がスラッグにあたります。ドメインを建物の住所にたとえると、スラッグは部屋番号にあたります。
スラッグにキーワードを入れると順位は上がるのか
スラッグにキーワードを入れても、それだけで順位が上がることはほとんどありません。Googleは「SEOスターターガイド」の中で、重視しなくてよいことの1つとしてこの点を説明しています。
Google公式の説明。ランキングの観点では、ドメイン名やURLのパスに入れたキーワードだけでは、パンくずリストに表示される以上の効果はほとんどない、と説明されています(Google検索セントラル「SEOスターターガイド」より)。
では、なぜスラッグを決める必要があるのか。同じガイドでは、URLの各部分が検索結果にパンくずリストとして表示され、検索した人がそれを見て役に立つページか判断できる、とも説明されています。ただし、Googleは2025年1月に、スマートフォンの検索結果ではパンくずリストを出さず、ドメインだけを表示すると発表しました。パンくずリストが見えるのは、パソコンの検索結果です。つまりスラッグの役割は、順位を上げることよりも、読む人に「何のページか」を伝えることです。加えて、公開後に変えると手間が増えるので、最初に決める価値があります。
スラッグの基本ルール一覧
基本のルールを、よい例と避けたい例で並べました。WordPressの設定画面で迷ったら、この表と見比べてください。
| ルール | よい例 | 避けたい例 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 英小文字と数字だけにする | seo-slug | SEO_Slug | WordPressはスラッグを保存するときに、英字を小文字にそろえます(WordPress公式の開発者向けリファレンス「sanitize_title_with_dashes()」)。はじめから小文字で入力しておけば、入力した文字とURLが食い違いません。 |
| 単語はハイフンで区切る | review-reply | review_reply/reviewreply | Googleはアンダースコアではなくハイフンでの区切りを推奨しています。 |
| 2〜4語に絞る | website-cost | how-much-does-a-website-cost-for-small-business | 共有したときや、管理画面の一覧で読みやすい(目安であり公式の上限ではない) |
| 日付・年号を入れない | seo-checklist | seo-checklist-2026 | 内容を更新するたびに、スラッグも変えたくなる |
| 既存の記事と重ねない | meo-review-reply | review-reply-2(自動で付いた枝番) | 枝番付きのURLは、どちらが本命の記事か分かりにくい |
ハイフンについては、Google検索セントラルの「URL構造のベストプラクティス」に「URL 内の単語を区切るにはアンダースコア(_)ではなくハイフン(-)を使うようおすすめします。」と書かれています。
日本語のスラッグはSEOで不利なのか
日本語のスラッグでも、それだけで検索順位が下がるわけではありません。Googleは同じガイドで、オーディエンスの言語の単語をURLに使うことを勧めていて、ASCII以外の文字はパーセントエンコードする必要があるとしています。パーセントエンコードとは、日本語などの文字を「%e3%82%b9」のような英数字の並びに置き換える処理のことです。
問題になるのは、見た目と扱いやすさのほうです。日本語1文字はパーセントエンコードで9文字になります。
「スラッグ」の4文字は「%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%83%83%e3%82%b0」の36文字に、「ホームページ制作の費用」の11文字は99文字になります。
ブラウザのアドレスバーでは日本語で見えていても、コピーしてメールやチャットに貼ると、この長い英数字の並びで出ることがあります。
英語にするかどうかは、順位ではなく「URLを人に渡す場面があるか」で決めてください。営業メールや求人票、チラシのQRコードに記事のURLを載せるなら、英語かローマ字にしておいたほうが扱いやすくなります。
日本語スラッグの記事がすでに数十本あって、どれを変えてどれを残すかを社内で判断しきれない場合は、マーケティング伴走支援「マーケの右腕」についてご相談いただく方法もあります。
この章の結論。スラッグは順位を上げるための場所ではなく、URLを見た人に何のページかを伝える場所です。英小文字とハイフンで2〜4語にしておけば、あとで困ることはほぼありません。
日本語タイトルから英語スラッグを決める手順
日本語のタイトルから英語のスラッグを作るには、タイトルをそのまま訳さず、中心になる語を2〜4個だけ抜き出して英語かローマ字にします。WordPressでの入力場所まで、6つのステップで進めます。
ステップ1 パーマリンク設定に「投稿名」が入っているか確かめる
最初に、そもそもスラッグがURLに使われる設定になっているかを確かめます。WordPressの管理画面で「設定」の中の「パーマリンク」を開き、URLの形を見てください。
- 「投稿名」または %postname% を含むカスタム構造:スラッグがURLに使われます。この記事の手順がそのまま使えます
- 「基本」(?p=123 の形):スラッグはURLに出ません。公開済みの記事がある状態で設定を変えると、全ページのURLが一度に変わります
- 「日付と投稿名」など日付を含む形:スラッグは使われますが、URLに公開日が入ります。これも公開後に変えると全ページのURLが変わります
記事を公開しているサイトでパーマリンク設定を変えるのは、サイトのリニューアルと同じ規模の作業です。旧URLから新URLへの転送を全ページ分用意してから切り替えます。手順はサイトリニューアルのSEO引き継ぎ手順を参照してください。
ステップ2 タイトルから中心になる語を2〜4個抜き出す
タイトルの中から、「何について」と「何をする記事か」を表す名詞だけを残します。「〜の」「〜と」のような助詞、「方法」「とは」「徹底解説」「完全ガイド」のような飾りの語、年号は外します。
実際の変換例を8つ並べました。左のタイトルから、どの語を残したかを見比べてください。
| 記事タイトル | 残した語 | スラッグ例 |
|---|---|---|
| ホームページ制作の費用相場と見積もりの見方 | ホームページ・費用 | website-cost |
| 口コミ返信の例文と返信する順番 | 口コミ・返信・例文 | review-reply-examples |
| 大分で始めるMEO対策の進め方 | 大分・MEO | oita-meo |
| 社員向け生成AI研修のカリキュラム | 生成AI・研修 | generative-ai-training |
| 採用サイトに載せる項目一覧 | 採用サイト・項目 | recruitment-site-contents |
| サーチコンソールの権限を追加する手順 | サーチコンソール・権限 | search-console-permission |
| robots.txtの書き方 | robots.txt | robots-txt |
| 2026年版 SEOチェックリスト | SEO・チェックリスト(年号は外す) | seo-checklist |
1行目の「ホームページ」を「homepage」ではなく「website」にしているのは、英語の homepage がサイトのトップページを指すことが多いからです。「リニューアル」「クレーム」のような和製英語も、英語では意味がずれることがあります。迷ったら、無理に英語にせずローマ字にしても問題ありません。
ステップ3 英語にするかローマ字にするかを決める
英語かローマ字かは、語の種類で決めると迷いません。サイトの中で方針がばらばらだと、スラッグを見ても規則が読み取れなくなるので、一度決めたら同じ方針を続けます。
- 一般的な語(費用・手順・例文など):英語にする。cost/steps/examples
- 地名:ローマ字にする。oita/fukuoka/kitakyushu
- サービス名・製品名:公式の英字表記に合わせる。search-console/wordpress
- 英語にすると意味が変わる業界語:ローマ字にする。英訳で別の意味にしてしまうより確実です
ステップ4 AIにスラッグの候補を出してもらう(任意)
記事の本数が多いときは、ClaudeやChatGPTなどの生成AIにタイトルを渡して候補を出してもらうと早く決まります。
最初に渡す指示は、次のような短いもので十分です。出てきた候補を見ながら、自社の方針に合わせて対話で詰めてください。
WordPressの記事のスラッグ候補を3つ出してください。
条件
・英小文字とハイフンのみ、2〜4語
・日付、年号、助詞にあたる語は入れない
・地名はローマ字(例 oita)
・下の既存スラッグ一覧と重ならないこと
記事タイトル [ここに記事タイトルを入力]
既存スラッグ一覧 [既存記事のURLを1行に1つずつ貼り付け]
既存スラッグ一覧には、後の章「既存記事のスラッグをまとめて点検する方法」で作るスプレッドシートのA列(記事のURLの一覧)をコピーして貼り付けます。サイトマップのURLだけを渡しても、AIがその中身を読めるとは限らないためです。
AIが出した候補は、次の4点をご自身で確かめてから使います。
- 意味がずれていないか:意訳のしすぎで、記事の中身と違う語になっていないか
- 和製英語になっていないか:homepage のように、英語では別の意味になる語を使っていないか
- 長すぎないか:how-to や guide、complete などの語が足されて5語以上になっていないか
- 既存と重なっていないか:AIはサイトの中身を知らないので、既存一覧を渡していないと重複に気づけない
ステップ5 WordPressでスラッグを入力する
スラッグの入力場所は、使っているエディターによって違います。画面の表記はWordPressの版で変わることがあるので、見当たらないときはWordPress公式ドキュメントの「Page/Post Settings sidebar」(英語)で、使っている版の画面を確認してください。
- ブロックエディター:右側の設定サイドバーにある「スラッグ」の項目をクリックし、表示された欄に入力します。
- クラシックエディター:タイトルの下にある「パーマリンク」の横の「編集」ボタンから入力します。
- 投稿一覧のクイック編集:記事にカーソルを合わせて「クイック編集」を開くと、スラッグの欄があります。何本かまとめて確かめるときに便利です。
入力はできるだけ最初に公開する前に済ませます。WordPressは公開のときにタイトルからスラッグを自動で作るので、何もしないと日本語のスラッグが入ります。
ステップ6 公開前にスラッグを確認するチェックリスト
公開ボタンを押す前に、次の7項目を上から確かめてください。1つでも当てはまらなければ、ステップ2に戻ります。
- 文字:英小文字・数字・ハイフンだけで書かれている
- 語数:2〜4語に収まっている
- 年号:2026 のような年号や日付が入っていない
- 枝番:末尾に「-2」「-3」が自動で付いていない
- 中身との一致:記事のタイトルを変えた場合、スラッグが古いタイトルのままになっていない
- 方針:地名はローマ字、一般語は英語という自社のルールに合っている
- 重複:似たスラッグの記事がすでにない(同じテーマの記事が2本ある兆候)
スラッグ以外の公開前の確認は、SEO記事の公開前チェックリストにまとめています。
この章の結論。タイトルを訳すのではなく、中心の語を2〜4個抜き出して英語かローマ字にします。公開前の7項目を確かめれば、あとからスラッグを変える必要はほぼなくなります。
公開済みのスラッグは変えるべきか。判断表と変更の手順
公開済みの記事のスラッグは、検索からの流入や外部からのリンクがあるなら、原則として変えません。変えてよいのは、流入がまだ無い記事か、誤字や載せられない語が入っているなど、変えないと困る理由がある記事です。
スラッグを変えてよい条件、変えないほうがよい条件
変更を考えている記事を、次の表に当てはめてください。流入があるかどうかは、Google Search Console(サーチコンソール)の「検索パフォーマンス」でページごとの表示回数とクリック数を見れば分かります。
| 記事の状況 | 判断 |
|---|---|
| 公開して間もなく、検索での表示もクリックもほぼ無い | 変えてよい。301転送は必ず設定する |
| サーチコンソールで表示回数やクリックが出ている | 原則変えない。日本語スラッグのままでも順位には響かない |
| 他のサイトやSNSからリンクされている | 原則変えない。変えるなら転送をずっと残す |
| チラシ・名刺・求人票のQRコードにURLを載せている | 変えない。印刷物は後から直せない |
| スラッグに誤字、社外に出せない語、終わった年号が入っている | 変える理由になる。301転送と内部リンクの書き換えをセットで行う |
WordPressはスラッグを変えると自動で転送されるのか
WordPress本体には、公開済みの「投稿」のスラッグを変えると古いスラッグを記録し、古いURLにアクセスがあったときに新しいURLへ転送する仕組みがあります。この動きは、WordPress公式の開発者向けリファレンス「wp_old_slug_redirect()」で確かめられます。
ただし、この仕組みの対象は投稿のように階層を持たない種類だけです。次の種類は、スラッグを変えてもこの仕組みでは転送されません。
- 固定ページ
- カテゴリー
- タグ
投稿でも、テーマやプラグインの組み合わせによって期待どおりに動かないことがあります。自動の転送に任せたままにせず、変更後に必ず古いURLを開いて確かめてください。転送を確実に残したいときは、リダイレクト用のプラグインか、サーバーの .htaccess に書いておきます。
スラッグを変えるときの手順
スラッグを変えると決めたら、次の順番で進めます。途中で止めると、古いURLが「ページが見つかりません(404)」になったまま残ります。
- 変更する記事の現在のURLと、新しいURLを、表計算ソフトに1行ずつ書き出す(旧URLと新URLの対応表)
- WordPressでスラッグを書き換えて更新する
- リダイレクト用のプラグイン、または .htaccess に、旧URLから新URLへの301転送を書く
- 投稿一覧の検索欄に古いスラッグを入れて検索し、その記事へリンクしている他の記事を見つけて、リンク先を新しいURLに書き換える
- 次の「変更後の確認」を行う
301転送とは、「このページはずっと新しい場所に移りました」と検索エンジンとブラウザに伝える転送のことです。引っ越しの転居届のようなもので、これがあると古いURLに来た人も検索エンジンも新しいURLにたどり着けます。
.htaccess で設定する場合の書き方です。エックスサーバーやさくらのレンタルサーバーのように、.htaccess が使えるサーバーで動きます。
# 【設置場所】WordPressをインストールしたフォルダにある .htaccess
# 【前提】.htaccess が使えるサーバー(Apache互換)
# 【注意】編集する前に、必ず .htaccess のコピーをパソコンに保存しておく
# 【注意】「# BEGIN WordPress」の行より上に書く
# 1行に1件。旧URLはドメインを除いたパス、新URLは https から書く
Redirect 301 /column/old-slug/ https://example.com/column/new-slug/
# [ここを自社の旧パスと新URLに変更]
# 件数が増えたら、同じ形で行を足していく
# Redirect 301 /column/old-slug-2/ https://example.com/column/new-slug-2/
古いURLが日本語スラッグの場合は、.htaccess では文字コードの扱いで転送が効かないことがあります。日本語の旧URLは、管理画面から設定できるリダイレクト用のプラグインで転送するほうが確実です。書き間違えるとサイト全体が表示されなくなるので、.htaccess を触るのに不安がある場合もプラグインを使ってください。
スラッグを変えたあとに確認すること
変更したら、その日のうちに次の4つを確かめます。
- 古いURLをブラウザで開き、新しいURLのページに切り替わるか
- 転送が301になっているか。Chromeなら開発者ツールの「ネットワーク」タブで、古いURLへのアクセスの状態コードが301になっているかを見る
- サイトマップに新しいURLが載り、古いURLが消えているか
- サーチコンソールのURL検査に新しいURLを入れ、インデックス登録をリクエストする
URL検査の使い方はURL検査でインデックス登録をリクエストする手順で、画面の流れに沿って解説しています。
この章の結論。流入やリンク、印刷物がある記事はスラッグを変えません。変えるときは、対応表、301転送、内部リンクの書き換え、変更後の4つの確認までを1回の作業として行います。
既存記事のスラッグをまとめて点検する方法
公開済みの記事が多いサイトでは、Googleスプレッドシートにサイトマップを読み込めば、日本語スラッグ・アンダースコア・自動の枝番が付いた記事をまとめて見つけられます。1本ずつ管理画面を開くより早く、変更を検討する記事の候補を絞れます。
まず、自社のサイトマップのURLを確かめます。WordPress本体のサイトマップなら「https://自社ドメイン/wp-sitemap.xml」を開くと、投稿用のサイトマップのURLが一覧に出ます。SEOプラグインでサイトマップを出している場合は、プラグインの設定画面かrobots.txtに書かれたURLを使います。
スプレッドシートの1行目に見出し(URL・日本語・アンダースコア・末尾の数字・スラッグの文字数)を入れ、A2セルに次の式を入れます。
=IMPORTXML("https://example.com/wp-sitemap-posts-post-1.xml","//*[local-name()='loc']")
A列にURLが並んだら、B2〜E2に次の式を入れて、URLがある行まで下にコピーします。
B2(日本語スラッグ)
=IF(REGEXMATCH(A2,"%[0-9A-Fa-f]{2}"),"日本語","")
C2(アンダースコア)
=IF(REGEXMATCH(A2,"_"),"アンダースコア","")
D2(末尾の数字。-2 などの枝番の候補)
=IF(REGEXMATCH(A2,"-\d+/?$"),"要確認","")
E2(スラッグの文字数)
=LEN(REGEXEXTRACT(A2,"([^/]+)/?$"))
D列の「要確認」には、top-10 のように意図して数字を付けたスラッグも含まれるので、1本ずつ目で確かめてください。サーバーの設定によってはIMPORTXMLでサイトマップを読み込めないことがあります。その場合は、サイトマップを開いてURLをA列に貼り付ければ、同じ式が使えます。
候補が出たら、前の章の判断表に当てはめます。日本語スラッグだという理由だけで、流入のある記事を一括で変える必要はありません。
スラッグを決めておくと変わること
スラッグを決めておいて変わるのは、検索順位よりも、URLを扱う場面での手間です。どんな条件で何が変わるかを並べます。
- パソコンの検索結果のパンくず表示:パソコンの検索結果でURLの部分がパンくずリストとして表示されたときに、何のページかが読み取れる。Googleもこの点を理由にわかりやすいURLを勧めている。スマートフォンの検索結果では、パンくずリストではなくドメインだけが表示される
- URLを人に送る場面:営業メール、LINE、求人票に貼ったときに、長い英数字の並びにならない。受け取った人がURLを見ただけで中身の見当を付けられる
- 数字を見る場面:サーチコンソールやアクセス解析のデータを書き出して見るとき、URLだけでどの記事か分かる。日本語スラッグは、書き出したデータで %e3… のまま出ることがある
- 社内でのやり取り:「website-cost の記事を直して」のように、スラッグで記事を指せる。制作会社に修正を依頼するときも、対象の記事を取り違えにくい
- 後からの変更:最初に決めておけば、公開後に変える理由がほとんど出てこない。転送の設定や内部リンクの書き換えにかかる作業が発生しない
効果を確かめたいときは、スラッグのルールを決めた日を記録しておきます。そのうえで、それ以降に公開した記事について「公開後にスラッグを変えた回数」を数えてください。
この回数が0のまま続いていれば、ルールが運用に乗っていると判断できます。検索順位の変化でスラッグの効果を測ろうとしても、ほかの要因の影響が大きすぎて判断できません。
スラッグ設定でつまずく4つの場面と防ぎ方
スラッグの設定では、WordPressの自動処理とURLの仕組みが重なって起きるつまずきがあります。どれも、条件を知っていれば事前に防げます。
固定ページのスラッグに「-2」が付いて、希望のURLにならない
「service」という名前の画像を先にメディアに上げてから、同じ「service」というスラッグの固定ページを作ると、固定ページのスラッグが「service-2」になります。WordPressは、固定ページのスラッグを決めるときに、同じ階層にある画像などの添付ファイルとも重複を確認するからです。この処理は、WordPress公式の開発者向けリファレンス「wp_unique_post_slug()」で確かめられます。
サービス紹介や会社概要のような主要なページで起きやすく、気づかずに公開するとURLに枝番が残ります。防ぐには、画像のファイル名をページのスラッグと同じにしないことです(service-main.jpg のように語を足す)。すでに起きている場合は、画像の添付ファイル側のスラッグを別の名前に変えてから、固定ページのスラッグを付け直します。
カテゴリーをURLに入れていると、カテゴリーの付け替えでURLが変わる
パーマリンクを「/カテゴリー/投稿名/」の形にしているサイトでは、記事のカテゴリーを付け替えただけでURLが変わります。スラッグに触れていなくても、URLの一部であるカテゴリーの部分が変わるからです。カテゴリー自体のスラッグを変えた場合は、そのカテゴリーの記事すべてのURLが一度に変わります。
古いURLへのアクセスがどう扱われるかは、テーマやプラグインの組み合わせで変わります。カテゴリーを付け替えたら、古いURLを開いて新しいURLに切り替わるかを確かめてください。カテゴリーの構成を見直す予定があるなら、見直しが終わってから記事を増やすほうが作業は少なく済みます。
年号や順位の数字をスラッグに入れると、更新のたびに変えたくなる
「seo-checklist-2025」や「tools-top-10」のように、年号や件数をスラッグに入れると、記事を翌年版に更新したり件数を増やしたりしたときに、URLと中身が合わなくなります。タイトルは変えられても、URLを変えると転送の設定が必要です。
更新する前提の記事は、スラッグに年号や件数を入れないでください。「seo-checklist」「seo-tools」のようにしておけば、タイトル側の年号を変えるだけで済みます。
固定ページのスラッグを変えると、古いURLが404のまま残る
前の章で触れたとおり、WordPress本体が古いスラッグを記録して転送する仕組みは、投稿が対象です。固定ページのスラッグを変えると、古いURLは「ページが見つかりません(404)」になります。会社概要や料金ページのように、外部サイトや名刺からリンクされていることが多いページほど影響が出ます。
固定ページのスラッグを変えるときは、変更と同時にリダイレクト用のプラグインか .htaccess で301転送を設定します。変更後に古いURLを開いて、切り替わるところまで確かめてください。
この章の結論。つまずきの多くは、WordPressの自動処理(枝番が付く、固定ページは転送されない)から起きます。公開前にスラッグ欄を目で確かめることと、固定ページとカテゴリーを変えたら古いURLを開くことで防げます。
スラッグの一括変更を提案されたときに確かめたいこと
制作会社やSEOの支援会社から「日本語スラッグを全部英語にしましょう」と提案されたときは、その作業にかかる手間と、変更後に残る管理の手間まで確かめてから判断してください。見積書には出にくい部分です。
流入のある記事まで一括で変える必要があるのか
日本語スラッグであること自体は、検索順位を下げる理由になりません。すでに検索から人が来ている記事は、URLを変えると、検索エンジンが新しいURLを評価し直すまでの間、表示が揺れることがあります。
一括で変える提案を受けたら、「どの記事を、なぜ変えるのか」を記事ごとに説明してもらってください。流入の無い記事だけを変える進め方もあります。新しく書く記事から英語にするだけで十分なこともあります。
転送の設定は、どこに残り、誰が管理するのか
301転送は、設定したら終わりではなく、サイトがある限り残しておくものです。転送をプラグインで設定した場合、そのプラグインを停止したり削除したりすると、転送もすべて止まります。
依頼する前に、次の3点を確かめておくと、あとで困りません。
- 対応表:旧URLと新URLの一覧を作り、自社でも保管できる形で共有してもらえるか
- 設定場所:転送をプラグインと .htaccess のどちらに書くか。プラグインなら、どのプラグインか
- 契約終了後:支援会社との契約が終わっても、転送の設定がサイトに残り続けるか
スラッグより先に見直したほうがよいサイトの条件
パーマリンク設定が「基本」(?p=123)のまま記事が増えているサイトでは、スラッグだけを直すことはできません。英語のスラッグをURLに出すには、パーマリンク設定そのものを変える必要があり、全ページのURLが変わるリニューアル級の作業になります。この場合は、スラッグの話を単独で進めず、サイト全体の構成を見直す機会にまとめて行うほうが、転送の設定が1回で済みます。
AIにスラッグの候補を作らせる作業は、この判断の手前にある一部分です。どの記事を変えるかは流入やリンクのデータを見ないと決められないので、AIの候補はステップ4で書いた確認を通してから使ってください。
この章の結論。一括変更の提案を受けたら、変える記事の理由、対応表の共有、転送の設定場所と契約終了後の扱いを確かめます。流入のある記事を無理に変えないことが、いちばん安全な選び方です。
スラッグのSEO設定でよくある質問
地名入りのスラッグは、ローマ字(oita-meo)と英語(oita-local-seo)のどちらがいいですか
どちらでも検索順位への影響はほとんどありません。決め手は、URLを見る人が読み取りやすいかどうかです。地名はローマ字、一般的な語は英語、と方針を決めてサイト全体でそろえると、スラッグを見ただけで記事の中身が分かるようになります。
日本語タイトルのまま自動で作られたスラッグが、途中で切れているのはなぜですか
WordPressは、日本語をパーセントエンコードしたあとのスラッグを200文字までに切り詰めます(WordPress公式の開発者向けリファレンス「sanitize_title_with_dashes()」)。日本語は1文字が9文字に置き換わるので、日本語でおよそ22文字を超えるタイトルは、自動のスラッグが途中で切れます。公開前なら、英語のスラッグに入れ直せば解決します。
カテゴリーやタグのスラッグも英語にしたほうがいいですか
カテゴリーがURLに入る設定なら、英語にしておくと記事のURLも読みやすくなります。ただし、カテゴリーのスラッグを後から変えると、そのカテゴリーの記事すべてのURLが変わります。古いURLへのアクセスがどう扱われるかはテーマやプラグインの組み合わせで変わるので、変えるなら記事が少ないうちに行い、変更後に古いURLを開いて確かめてください。
?p=123 や数字だけのスラッグのまま運用していても大丈夫ですか
それだけで検索に出なくなることはありません。Googleは長いID番号より意味のある単語を勧めていますが、公開済みのサイトで設定を変えると全ページのURLが変わります。記事数が多いなら、リニューアルの機会にまとめて見直すほうが安全です。
まずは自社のサイトで記事を1本開き、アドレスバーのURLをコピーしてメモ帳に貼ってみてください。%e3 のような英数字の並びが出たら、その記事は日本語スラッグです。流入を見て変えるかどうか決めたあとは、サイトマップに載せるページの決め方もあわせて見直すと、URLの管理が一度に進みます。
日本語スラッグの記事が積み上がっていて、どれを変えてどれを残すかを決めきれない場合は、マーケティング伴走支援「マーケの右腕」についてご相談ください。いまのサイトの状況を伺うところから始められます。
個別のご相談
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