住宅メーカー・工務店
チャットボットが該当ページへ案内|質問はページ見直しの材料に
ホームページに置いたチャットが、質問に文章で答えず、その質問が解決するページへ案内します。案内できるページが無かった質問はたまっていき、新しく作るものと、いまのページに書き足すものに分かれて並びます。答えの文はAIに書かせないので、ページを直せば案内の中身も新しくなります。
ホームページに置いたチャットが、届いた質問に文章で答えず、その質問が解決するページへ案内します。AIがやるのは、質問と自社のページを突き合わせて行き先を見つけることと、案内できるページが無かった質問を同じ内容ごとにまとめることの2つです。答えの文はAIに書かせません。答えは、すでにページの中にあるからです。
いままでは、ホームページのどこかに書いてあるのに見つけてもらえず、電話や問い合わせフォームに同じ質問が来ていました。この仕組みでは、その場でページに飛べます。さらに、案内できるページが無かった質問がたまるので、新しく作るべきページと、いまあるページに書き足すことが、数字で分かります。ここでは住宅メーカー・工務店のケースで、実際の画面をお見せしながら説明します。
ホームページに書いてあるのに、見つけてもらえない
工務店のホームページには、たいてい20ページ以上あります。保証のこと、費用のこと、見学会、施工事例、家づくりの流れ。どれも時間をかけて作ったページですが、見に来た人がそこへたどり着けるかは別の話です。結局、電話で同じことを聞かれます。
やっかいなのは、たどり着けなかったことが記録に残らない点です。探して見つからなかった人は、何も言わずに帰ります。だから「どのページが足りないのか」も、「どのページが読まれずに終わっているのか」も分かりません。
| 見に来た人が探すこと | ページはあるか | いま起きていること |
|---|---|---|
| 保証は何年つくのか | ある | 階層が深くて見つからず、電話で聞かれます |
| 費用はどのくらいか | ある | 見つけた人だけが読み、あとは問い合わせに回ります |
| 平屋の実例が見たい | ない | 探して見つからず、そのまま離れます |
| 土地探しから頼めるか | ない | 同上。聞かれた回数も分かりません |
この状態を続けると、次の3つが起きます。
- 同じ質問の電話が減りません。 ページを作っても、見つけてもらえなければ電話は減らないからです。
- ページの直しどころを、勘で決めることになります。 新しく作るべきか、いまのページに書き足せば済むのかも分かりません。
- 作ったページが読まれたかどうかも分かりません。 アクセス数は出ても、どの質問に応えたページなのかまでは追えません。
どういう仕組みか
このチャットは、質問に文章で答えません。返すのは、その質問が解決するページのカードだけです。答えを書かせない代わりに、行き先を間違えないことに専念させます。世の中でよく見る「なんでも答えるチャットボット」とは、ここがいちばん違うところです。
AIが受け持つ1つ目は、届いた質問と自社のページを突き合わせて、行き先を見つけることです。たとえば「保証は何年つきますか」と書かれたら、保証とアフターサービスのページを返します。「10年です」とは答えません。年数も範囲も条件で変わるので、ページをそのまま読んでもらったほうが正確だからです。
2つ目は、案内できるページが無かった質問をまとめることです。当てはまるページが見つからなければ、チャットは無理に答えず、そのまま問い合わせへ回します。そのうえで、その質問を記録します。たとえば「土地探しから相談できるか」という候補には、土地を持っていない方からの質問が、いくつもの言い方でまとまっています。AIがこれを1つにまとめるので、担当者が読むのは46件ではなく9通りで済みます。
逆に、AIにやらせていないことも2つあります。答えの文を書くことと、案内先のページを勝手に増やすことです。どのページを案内先にするかは会社が選びます。ページを作るかどうかも、当然ながら会社が決めます。
質問が届いてからページが増えるまでを順番に並べると、次のようになります。
| 順 | だれが | 何をする | そのあとどうなる |
|---|---|---|---|
| 1 | 見に来た人 | チャットに書くか、並んでいる項目から選ぶ | お名前もご連絡先もうかがいません |
| 2 | AI | 質問に合うページを、案内先に登録したページの中からさがす | 見つかれば、ページのカードを出します |
| 3 | AI | 当てはまるページが無ければ、答えない | 問い合わせへ回し、質問を記録します |
| 4 | AI | 同じことを聞いている質問をまとめる | 46件が9通りになります |
| 5 | 会社 | 候補を見て、新しく作るか、いまのページに書き足すかを決める | 手を入れないという判断もできます |
| 6 | 会社 | ページを作る、または書き足して、案内先に登録する | 次から同じ質問をそこへ案内できます |
必要な機材と環境
特別な機材は要りません。いまお使いのホームページと、事務所のパソコンで動きます。
- いまのホームページ。 チャット窓はページの中に置きます。作り直しは要りません。
- 案内先にするページ。 すでに公開しているページをそのまま使います。新しく書き起こす必要はありません。
- パソコンのブラウザ。 管理画面はブラウザで開きます。専用のソフトは入れません。
- ページを書ける人。 候補が出てきても、書く人がいないと止まります。外に頼むなら、その段取りも先に決めておきます。
できること
画面は、ホームページを見に来た人が使うものと、会社の担当者が使うものに分かれます。会社側は、届いた質問を見るところと、次に作るページを決めるところの両方があります。
| 機能 | 使う人 | 何が起きるか |
|---|---|---|
| ページへの案内 | 見に来た人 | 項目を押すか質問を書くと、そのページのカードが出ます。答えの文は出ません |
| 案内できないときの受け止め | 見に来た人 | 無理に答えず、問い合わせへ回します。近いページがあれば、それだけ伝えます |
| 今月のご質問 | 会社 | 届いた質問が、案内できた分とできなかった分に分かれて並びます |
| ページの見直し候補 | 会社 | 案内先が無かった質問がまとまり、新しく作るものと書き足すものに分かれて並びます |
| ページの案内実績 | 会社 | 手を入れたページが、今月何件案内されたかが並びます |
| 案内先のページ | 会社 | どのページを案内先にするかを選びます。ページごとの案内件数と最終更新も出ます |
画面で見る
ここからは実際の画面です。ホームページを見に来た方が触るスマホの画面と、会社の担当者が使うパソコンの画面に分かれます。
ホームページを見に来た人のスマホ
ページの中に置いたチャット窓です。見出しは「よくあるご質問」で、右に「AIがご質問に合うページをお探しします」と出ています。押せる項目は、保証のこと・費用のこと・完成見学会・施工事例・家づくりの流れ・会社の場所の6つです。「保証は何年つきますか」と書くと、「保証とアフターサービス」のカードが返ります。カードには、そのページに何が書いてあるかの1行と、アドレスと、「このページを見る」だけが入ります。年数そのものは、チャットが答えません。

「平屋の実例が見たいです」と書かれた場面です。この会社のホームページには平屋だけをまとめたページが無いので、カードが出ません。代わりに「このご質問に合うページが、いまはありません」という枠が出て、問い合わせへの案内が並びます。そのうえで「施工事例のページに30棟分を載せています」と、近いページだけ伝えます。この質問が記録されて社内の材料になることは、画面には書きません。見に来た方には関係のない、こちら側の話だからです。

会社のパソコン
今月のご質問の画面です。上に並ぶ数字は3つで、今月のご質問214件(先月は186件)、ページへ案内できた168件(78%、先月は71%)、案内先が無かった46件です。下の一覧は新しい順で、1件ずつに案内したページが付きます。案内できなかった行には「— 候補にたまりました」と出るので、その場で行き先が分かります。

ページの見直し候補です。案内できるページが無かった46件が、9通りにまとまって並びます。上の数字は3つで、案内先が無かった46件、新しく作れば返せる34件、書き足せば返せる12件です。足りないものが全部、新しいページとは限りません。1件ずつに、いまのページがどういう状態かが添えられます。「工期はどのくらいか」は4件ですが、家づくりの流れのページに日数を書き足せば済みます。「補助金は使えるか」も、費用のページに足せば返せるようになります。いちばん多い「平屋の実例が見たい」の12件は、施工事例に平屋だけをまとめたページが無いので、こちらは新しく作る側です。

ページの案内実績です。先月から今月にかけて手を入れた3本が、今月何件案内されたかを見る画面になっています。10月21日に新しく作った「二世帯住宅の間取り」が18件、10月28日に作った「家づくりの費用と住宅ローン」が31件、11月5日に工期を書き足した「家づくりの流れ」が24件で、合わせて73件です。書き足した1本が、新しく作った1本と同じくらい案内されています。ページを増やすことだけが答えではない、ということがここに出ます。

案内先のページの設定です。ホームページに公開しているのは24ページで、そのうち案内先にしているのは18ページです。全部を案内先にしていないのは、下書きのまま置いてあるページや、内容が古いページを混ぜないためです。一覧は今月案内した件数の多い順で、最終更新も並びます。いちばん古い更新は8月30日で、内容が古くなったページは案内先から外せます。

AIに決めさせないこと
この仕組みでAIに任せていないところを並べます。いちばん大事なのは、答えの文を書かせないことです。チャットが答えてしまうと、その文はページとは別に存在することになります。ページを直しても、チャットの答えは古いまま残ります。
| 決めさせないこと | どうするか | 決めさせるとどうなるか |
|---|---|---|
| 答えの文 | 書かせません。返すのはページのカードだけです | ページを直したのに、チャットだけ古い内容を返し続けます |
| ページの中身の要約 | 要約させません。1行の説明は会社が書きます | 保証の範囲や費用の条件が、要約の過程で落ちます |
| 案内先のページを増やすこと | 会社が選んで登録します | 下書きや古いページまで案内先になります |
| 金額を答えること | 費用のページへ案内するところまでです | 条件で変わる金額が数字だけ独り歩きします(景品表示法) |
| 保証の年数を答えること | 保証のページをそのまま読んでもらいます | 構造・雨漏り・設備で年数が違うのに、1つの数字だけが残ります |
| 土地の紹介 | チャットでは物件を出しません。人がうかがいます | 宅地建物取引業の免許が要る話に、チャットが踏み込みます |
| 契約や見積の話 | チャットでは扱いません | ご自宅での契約は訪問販売にあたることがあり、書面の説明が要ります |
| どのページを作るか | 候補は出しますが、決めるのは会社です | 聞かれた回数だけでページが決まり、書けない内容まで並びます |
| 会話の件数を増やすこと | 数字に出しません | 電話のほうが早い方まで、チャットで抱えることになります |
| 案内できた割合を上げること | 目標にしません。見るのは案内先が無かった質問のほうです | とりあえず近いページへ送るようになり、行き先が雑になります |
導入するとどう変わるか
いちばん分かりやすいのは、ホームページの直しどころが決まることです。この会社では、案内できなかった46件が9通りにまとまり、新しく作れば返せる34件と、いまのページに書き足せば返せる12件に分かれています。担当者が読むのは46件ではなく9通りで、しかも書き足しのほうから先に手を付けられます。
実際にこの会社は、候補の中から3本に手を入れました。新しく作ったのが2本、書き足したのが1本です。1本を新しく書くのに3時間、いまのページへの書き足しに1時間かかるとすると、3時間×2本+1時間=7時間になります。その3本が、今月73件(18件・31件・24件)の質問を受け止めています。ただし、73件すべてが電話や問い合わせになっていたとは限りません。ページがあったから読んだだけ、という方もいます。それでも、一度書いたページは何度でも案内できます。
金額に直せない変化も3つあります。
- 探して見つからなかった人が、数字で見えるようになります。 いままでは何も言わずに帰っていた人たちです。
- ページを直せば、チャットの答えも直ります。 チャットが答えの文を持っていないので、二重に管理する場所がありません。
- 手を入れたページが応えた質問が分かります。 アクセス数ではなく、どの質問に案内されたかで見られます。書き足しの効果も同じように見えます。
実際の効果は、ホームページのページ数・見に来る人の数・いまのやり方によって変わります。
導入の進め方
いま公開しているページを、案内先として登録するところから始めます。新しくページを書き起こす作業ではありません。あるものを、チャットが案内できる状態にしていく作業です。
| 段階 | やること | 決めること |
|---|---|---|
| 用意する | 公開しているページを一覧にする | どのページを案内先にするか。古いページを含めるか |
| 説明を書く | ページごとに、何が分かるページかを1行で書く | 誰がその1行を書くか |
| 画面を作る | チャット窓をページの中に置く | 最初から並べておく項目を6つ選ぶ |
| 公開する | チャットを開けて、届いた質問を見る | 何曜日に候補の一覧を見るか |
| 続ける | 候補から選んで、ページを作るか書き足す。案内先に登録する | 月に何本まで手を入れられるか。誰が書くか |
いちばん時間を使うのは、ページごとの1行を書くところです。ここが「保証について」のような見出しの写しになっていると、AIが行き先を選べません。「構造と雨漏りの10年保証、住宅設備の保証期間、点検の時期が分かります」のように、そのページで何が解決するのかを具体的に書きます。20ページあれば、20行を書く作業になります。
とはいえ、最初から全ページをそろえる必要はありません。よく聞かれる5つか6つから始めて、あとは届いた質問を見ながら足していけます。
ほかの業種でも同じ仕組みが使えます
答えを書かずにページへ案内する、案内先が無ければ記録する、たまった質問から次に作るページを決める。この3つの組み合わせは、業種を選びません。向いているのは、ホームページのページ数が20を超えていて、同じ質問の電話が続いている会社です。
- 製造業。 製品の仕様や納入事例のページへ案内し、無い型番の問い合わせを記録します。
- 学校・スクール。 学科や学費のページへ案内し、来なかった質問から次の記事を決めます。
- 自治体・組合。 手続きのページへ案内し、たどり着けなかった手続きを洗い出します。
- 採用サイト。 募集要項や社員紹介へ案内し、応募前に知りたかったことをためます。
お使いのホームページに合わせて作ります。まずは、いま公開しているページの一覧と、電話でよく聞かれることを見せてください。どのページを案内先にするかと、最初に書き足すページの見当まで、一緒に決められます。
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