プロに頼まず自分たちで更新!広報担当者のための失敗しない「CMS(管理画面)」の選び方

企業の広報担当者や、Web担当者のみなさん。日々の業務のなかで、こんなことで困っていませんか?
「新しい商品のニュースを、今すぐホームページでお知らせしたい!」
「年末年始のお休みの案内を、ちょっとだけ追加したい」
それなのに、自社のホームページの文字を少し直すだけでも、いちいち外部のホームページ制作会社にメールをして、見積もりをもらって、数日待って、しかも毎回数千円から数万円のお金がかかってしまう……。
「これくらいのこと、自分たちでパパッと直せたらいいのに!」と、イライラした経験は誰にでもあるはずです。
実は、プロの難しい知識がなくても、自分たちの手でかんたんにホームページを更新できる便利な仕組みがあるんです。それが「CMS(管理画面)」というシステムです。
この記事では、「パソコンの難しい知識がなくても、まるでブログやSNSを書くような感覚で更新できるCMSの選び方」を、小学生でもわかるくらい、やさしく丁寧な言葉で解説します。
この記事を最後まで読めば、あなたの会社にぴったりのシステムが見つかり、更新のたびにかかっていた待ち時間やお金をグッと節約できるようになりますよ。さっそく一緒に見ていきましょう!
そもそも「CMS(シーエムエス)」ってなに?
ホームページを「ブログ感覚」で直せる便利なシステムのこと
「CMS」というのは、Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)という英語の頭文字をとった言葉です。
英語が並ぶとちょっと難しく聞こえますよね。でも、かんたんに言うと「ホームページの文章や写真を、専用の管理画面からパパッと変更できるシステム」のことです。
昔のホームページは、文字を直すだけでも「HTML(エイチティーエムエル)」と呼ばれる、プログラミングのような難しい暗号をいじる必要がありました。
しかし、CMSがあれば、そんな暗号を見る必要はありません。まるでスマートフォンのアプリで日記を書いたり、Word(ワード)で文章を打ったりするのと同じくらい、とても直感的にホームページを直すことができます。
たとえば、お店の看板を想像してみてください。
昔のホームページは「ペンキで直接書かれた看板」のようなものでした。文字を直したいときは、看板屋さんに頼んで新しく書き直してもらうしかありません。時間もお金もかかります。
一方で、CMSを使ったホームページは、「ホワイトボード型の看板」のようなものです。自分たちで消しゴムでサッと消して、今日のランチのメニューや新しいお知らせを、いつでもすぐに追加できます。
つまり、CMSを導入するということは、会社のホームページを「自分たちで自由に書き換えられるホワイトボード」にするということなのです。
なぜ今、自社で更新する(内製化する)ことが大事なの?
最近では、ホームページの更新を制作会社に任せきりにせず、自分たちの会社で行う企業がどんどん増えています。このように、自分たちで作業を行うことを「内製化(ないせいか)」と呼びます。
なぜ、いま内製化が大切だと言われているのでしょうか?その理由は大きく2つあります。
1つ目の理由は「スピード」です。
インターネットの世界では、情報の鮮度(新しさ)が命です。お客さまは「今」の最新情報が知りたいと思っています。
もし、テレビで会社の商品が紹介されたのに、ホームページにお知らせを載せるまでに3日もかかってしまったらどうでしょうか?せっかくのビジネスのチャンスを逃してしまいますよね。ferret OneのCMS比較記事などでも解説されているように、自分たちでスピーディーに情報を発信できる仕組みづくりが、これからの企業には欠かせません。
2つ目の理由は「コスト(お金)」です。
「休業日のお知らせを1行追加するだけ」でも、制作会社にお願いすると作業費がかかります。1回のお願いは数千円でも、それが1年間積もれば何十万円という大きな出費になっていることもめずらしくありません。
自分たちでサクッと更新できるようになれば、このお金を節約して、新しい商品の開発や、社員のためのお金など、別のことに使うことができますよね。

広報担当者が使いやすい!CMSを選ぶときの「3つの絶対条件」
では、いざCMSを導入しようと思ったとき、どんな基準で選べばいいのでしょうか?
ここでは、広報担当者など「現場で実際に手を動かす人」にとって絶対に欠かせない、3つの条件をお伝えします。
条件1:パソコンが苦手な人でも迷わない「見た目のわかりやすさ」
CMSを選ぶときに一番大切なのは、「誰が見ても、どこを押せばいいかがすぐにわかること」です。
広報担当者や事務担当者の中には、「文字を打つのは得意だけど、システムの操作にはあまり自信がないな…」という方も多いはずです。だからこそ、管理画面(裏側の操作する画面)がスッキリしていて、直感的に操作できるものを選ぶのが何よりも大事です。
「お知らせを追加する」「写真を入れ替える」というボタンが、迷子にならずにすぐ見つかるCMSを選びましょう。
もし、画面に英語ばかり並んでいたり、設定する項目が多すぎたりすると、「ここをさわったら、ホームページが壊れちゃうんじゃないか…」と怖くなってしまいますよね。そうなると、結局誰も更新しなくなってしまいます。
これを防ぐためには、実際に使う人が「これなら私にもできそう!」と安心して使えるデザインのものを選ぶことがポイントです。
条件2:みんなで安全に管理できる「権限(けんげん)の機能」
会社でホームページを更新するときは、1人だけではなく、複数の担当者で分担することもありますよね。広報のAさん、人事のBさん、営業のCさんなど、いろんな人が管理画面に入ることになります。
ここで気をつけたいのが、「誰でもすべてのページを直せるようにしてしまうのは、とても危険だ」ということです。
たとえば、新入社員のAさんには「スタッフブログだけを書いてほしい」とします。でも、間違えて「会社概要」や「社長の挨拶」といった、会社の重要なページの文字を消してしまったら大パニックになってしまいます。
そこで便利なのが、「権限(けんげん)を分ける機能」です。
権限とは、「あなたがやっていい作業はここまでですよ」という許可のことです。つまり、「Aさんはブログだけ書ける」「Bさんはすべてのページを直せる」というように、人によってできることを制限する機能です。この機能がしっかりついているシステムを選べば、みんなで安心してホームページを運用することができます。
条件3:悪い人から会社を守る「セキュリティ対策」
ホームページは、会社の「顔」であり、インターネット上にある大切なお店のようなものです。
もし、インターネット上の悪い人(ハッカー)に攻撃されて、ホームページの文字をめちゃくちゃにされたり、お問い合わせフォームからお客さまの個人情報が盗まれたりしたら、会社の信用はガタ落ちしてしまいます。
想像してみてください。会社の玄関の鍵を、何年も同じままにして、しかも誰でも簡単に開けられるような安い鍵にしていたら、泥棒に入られやすくなりますよね。ホームページの裏側もまったく同じです。
とくに無料のツールや、長年アップデート(最新の状態にすること)をしていない古いままのシステムは、悪い人から狙われやすくなります。
だからこそ、CMSを選ぶときは「セキュリティ(安全対策)がしっかりしているか」を必ずチェックしましょう。
自動で安全のためのアップデートをしてくれるシステムや、困ったときに電話やメールで助けてくれるサポート窓口があるシステムを選ぶと、広報担当者も安心して夜眠ることができます。

自社に合うのはどれ?代表的なCMSの種類を比較してみよう
CMSには、世界中で使われている無料のものから、日本の企業向けに作られた有料のものまで、本当にたくさんの種類があります。
ここでは、大きく3つのタイプに分けて、それぞれの良いところと、気をつけるべきところを紹介します。どれが自分たちの会社に合っているか、比べながら読んでみてくださいね。
世界で一番使われている「WordPress(ワードプレス)」
インターネット上にあるホームページのうち、非常に多くがこの「WordPress」というシステムで作られています。
- 良いところ:システム自体は無料で使うことができます。また、デザインのテンプレート(ひな形)や、便利な追加機能(プラグインと呼びます)が世界中でたくさん開発されています。そのため、自分たちの好きなようにカスタマイズ(改造)するのが得意です。
- 気をつけるところ:自由になんでもできる分、少し専門的な知識が必要になることがあります。また、世界中で一番使われているため、悪い人から「攻撃の的」として狙われやすいという弱点もあります。自分たちでこまめに「システムの更新ボタン」を押して、常に最新で安全な状態を保つ努力が必要です。
もしWordPressを使って新しくホームページを作るなら、最初の設定がとても肝心です。詳しくは、初心者向け!WordPress初期設定の完全ガイドという記事も参考にしてみてくださいね。
初心者でも直感的に作れる「ノーコードツール」
「ノーコード」とは、難しいプログラミングのコード(暗号)を一切使わずに、マウスの操作だけでホームページを作れるツールのことです。Wix(ウィックス)やSTUDIO(スタジオ)といった名前のサービスが有名です。
- 良いところ:パズルを組み立てるような感覚で、文字や写真を画面の上にポンポンと置いていくだけで完成します。見た目のわかりやすさ、直感的な操作のしやすさはナンバーワンです。
- 気をつけるところ:あらかじめ用意されているデザインの「枠」の中で作るため、「ここはもっとこんな風にフワッと動かしたい!」といった、複雑で特別な動きをつけるのは苦手です。
これらの違いを、ひとめでわかるように表にまとめました。社内で話し合うときの参考にしてください。
| CMSのタイプ | 特徴(かんたんに言うと) | 費用(お金)の目安 | こんな会社におすすめ! |
|---|---|---|---|
| WordPress (ワードプレス) | 自由度が高く、世界中で一番人気! | システムは無料 (制作会社への依頼費用は別途) | 毎月の費用を抑えつつ、本格的なサイトを作りたい会社 |
| ノーコードツール | マウス操作だけで、パズルのように作れる | 月額数千円〜 (無料プランもあり) | とにかく早く、自分たちだけで簡単に作りたい会社 |

CMS選びで「やっちゃいがちな失敗」と、その解決策
ここからは、CMSを新しく入れようとした会社が「現場でよくやってしまう失敗」を紹介します。
失敗のパターンを先回りして知っておけば、あなたがおなじ間違いをすることはありません。ぜひチェックしておきましょう。
失敗1:とにかく無料だからと選んでしまい、後で困る
「会社から予算をもらえないから、とりあえず一番有名な無料のCMSにしておこう!」
このように、お金の安さだけで決めてしまうと、後から後悔することがあります。
無料のツールはたしかに魅力的ですが、トラブルが起きたとき、誰も助けてくれないというリスクがあります。「画面が急に真っ白になって、ホームページが見られなくなってしまった!」という大ピンチのときも、自分たちでインターネットで調べて、自力で直す必要があります。
「無料」という言葉の裏には、「すべて自分たちの自己責任でやってくださいね」という意味が隠れています。
社内にパソコンやインターネットにとても詳しい人がいれば問題ありません。しかし、もしそうでないなら、少しお金を払ってでもサポートがついているものを選ぶのが、結果的には安心して使い続けられるコツです。
失敗2:高機能すぎて、結局誰も使いこなせない
「せっかくシステムを新しくするなら、あれもこれもできる、すごいシステムにしよう!」
と意気込んで、機能がたくさんついた高価なCMSを導入したとします。
ところが、いざ画面を開いてみると、ボタンが多すぎて「どこを押せばただの日記が書けるの?」と迷子になってしまいます。
その結果、現場の担当者が「なんだか難しくて面倒くさいから、やっぱりこれまで通り制作会社に更新をお願いしよう…」となってしまい、元の木阿弥(もとのもくあみ)になってしまう会社が非常に多いのです。
CMS選びの主役は、社長でも制作会社でもなく、実際に操作をする「現場の広報担当者」です。
すごい機能がたくさんあることよりも、「毎日使う機能が、どれだけ簡単に使えるか」を一番に考えて選びましょう。
失敗3:社内の決裁(OKをもらうこと)でつまずく
「よし、現場のみんなで話し合って、このCMSを入れることに決めた!」となっても、最後の最後で社長や上司から「なんでこんなにお金がかかるんだ?本当に必要なのか?」と反対されてしまい、計画がストップしてしまうことがあります。
上司を説得するためには、「このシステムを入れると、会社にとってこんなにいいことがありますよ」と、わかりやすく伝えることが肝心です。
たとえば、
「今は更新のたびに制作会社に1万円払っていて、年間で計算すると20万円かかっています。でも、このCMSを月額1万円で導入して自分たちで更新すれば、年間で8万円も節約できます!しかも、すぐにお知らせが出せるので、お客さまからの問い合わせも増えるはずです」
このように、具体的なお金の金額と数字を使って、メリットを伝えてみましょう。
社内の意見をうまくまとめるコツについては、「社内調整」で挫折しない!B2Bサイトリニューアルを成功させる決裁者への伝え方と進め方の鉄則という記事で詳しく解説していますので、ぜひ読んでみてください。

CMSを新しくする前に!チェックしておきたいポイント
いざ「CMSを導入しよう!」となったら、多くの場合、ホームページ制作会社にお願いしてシステムを組み込んでもらうことになります。
でも、プロに丸投げする前に、自分たちで少し準備をしておくと、プロジェクトがとってもスムーズに進むポイントが2つあります。
今のホームページの「困っていること」を書き出してみよう
まずは、今のホームページを更新するときに、「何に時間がかかっているか」「どんな作業が面倒くさいか」を、箇条書きでメモに書き出してみましょう。
たとえば、こんな風に書いてみます。
- 写真を載せるときに、いちいちサイズを小さくする作業が面倒くさい
- 文字を太くしたり、色を変えたりするのが、うまく反映されない
- スマートフォンから見たときに、文章が変なところで改行されてしまって不格好になる
- 昔の担当者が作ったページがどこにあるか、ごちゃごちゃしてわからない
どんなに小さなことでもかまいません。
この「困っていることリスト」を制作会社に渡すと、プロは「なるほど!それなら、写真のサイズを自動で小さくしてくれる機能がある、こちらのCMSを入れましょう!」と、あなたの会社にぴったりの提案をしてくれます。
制作会社への上手な「お願いの仕方」
制作会社に希望を伝えるときは、「こんな風にしたい」というイメージを、なるべく具体的に言葉にして伝えるのが成功の秘訣です。
「とにかく使いやすくしてください」という曖昧(あいまい)な言葉よりも、「新入社員でも、30分説明を聞けば、文字の修正と写真の追加ができるくらい、ボタンの数を減らして簡単にしてください」と伝えるほうが、制作会社も「それくらいシンプルな仕組みを作ればいいんだな」とハッキリわかります。
また、出来上がってきた画面のテストを見て「なんかイメージと違うな…もっとこうしてほしいな」と思ったときは、遠慮せずに修正をお願いしましょう。
プロに対して修正を上手にお願いするコツについては、制作会社と最高のパートナーへ:やり直しを防ぎ、イメージ通りに仕上げる「修正依頼」の極意の記事もチェックしてみてくださいね。
まとめ:自社にぴったりのCMSを選んで、更新のストレスをなくそう!
ここまで、広報担当者やWeb担当者のみなさんに向けて、プロの手を借りずに自社でホームページを更新するための「CMSの選び方」について、やさしくお話ししてきました。
少し長くなりましたが、忘れないように一番大切なポイントをおさらいしておきましょう。
- CMSは、ホームページを「ブログ感覚」でかんたんに書き換えられる、ホワイトボードのような便利なシステムです。
- 選ぶときは「見た目のわかりやすさ」「みんなで管理できる権限の機能」「安全を守るセキュリティ」の3つを絶対にチェックしましょう。
- 機能が多すぎたり、とりあえず無料だからと選んだりするのは失敗のもと。「現場で実際にさわる人が使いやすいか」を第一に考えてください。
会社のホームページは、作って終わりではありません。
新しいお知らせや、社員の顔が見えるブログなどをどんどん追加して、育てていくことで、はじめてお客さまの信頼を集めることができます。
自分たちの手で自由に、そして楽しくホームページを育てていけるように、ぜひあなたの会社にぴったりのCMSを見つけてくださいね!応援しています。
CMS選びについて、よくある質問(FAQ)
最後に、CMSを検討している方からよくいただく質問にお答えします。
無料のCMSと有料のCMS、結局どっちがいいの?
社内にパソコンが得意で、もしシステムにトラブルが起きても自分で調べて対応できる人がいるなら、無料のCMS(WordPressなど)でも大丈夫です。でも、「パソコンが苦手で、トラブルが起きたらパニックになっちゃう…」という場合は、困ったときにすぐ質問できる電話やメールのサポートがついた有料のCMSを選ぶことを強くおすすめします。
CMSを入れると、今のホームページのデザインは変わっちゃう?
基本的には、今のデザインのまま、中身を更新する裏側のシステムだけをCMSに入れ替えることが可能です。ただし、ホームページの作られた時期が古すぎる場合は、これを機にデザインごと新しく作り直したほうが、結果的に安く済むこともあります。まずは今のデザインを活かせるかどうか、制作会社に相談してみましょう。
パソコンが本当に苦手なんですが、それでも更新できますか?
はい、大丈夫です!最近のCMSは、普段スマートフォンでLINEを送ったり、ネットショッピングをしたりするくらいの簡単な操作ができれば、十分に更新できるよう作られています。心配な場合は、制作会社に「使い方のわかりやすいマニュアル(説明書)を作ってほしい」「操作の練習会を開いてほしい」と事前にお願いしておくと安心ですよ。

