製造業・金属加工
見積依頼のFAXをAIが読み取り|単価は積算担当者が入力する見積書の下ごしらえ
届いた見積依頼のFAXやPDFをAIが読み取り、図番・品名・材質・数量を書き出して、見積書の下ごしらえまで作ります。読み取りに自信がない箇所には印が付くので、原本と照らし合わせて確定します。単価はAIに出させず、積算(材料費や加工費を積み上げて見積額を出す作業)ができる担当者だけが入力します。金属加工の会社の例で説明します。
メール・FAX・電話でバラバラに届く見積依頼を、1つの窓口で受け付けます。手書きのFAXも図面のPDFもAIが読み取り、品名・数量・材質・納期の項目に分けます。そのうえで、同じ図番(図面ごとに付けた番号)の過去の見積を添えます。金属加工の例で説明します。
この仕組みの要点
- 課題同じ図番の見積を前にも出しているのに、その見積が見つからず、毎回ゼロから積算(材料費や加工費を積み上げて見積額を出す作業)をしています。単価を入れられるのは社長と工場長の2人だけで、どちらも席にいません。
- 仕組みAIは値段を決めません。AIが受け持つのは、届いた依頼を項目に分け、同じ図番の過去の見積を探して添える作業までです。
- 狙う効果依頼の読み取りと、過去の見積を探す時間が減ります。返信しそびれた依頼にも気づけるので、相見積もりで見積書を出せる件数が増えます。
見積依頼が、どう届いているか
| 届きかた | いまの扱い | そのとき起きていること |
|---|---|---|
| 手書きのFAX | 複合機から出た紙を見ながら、事務担当者がパソコンに打ち直す | 読み違いに気づくのは、見積を出したあと |
| 図面のPDFがついたメール | PDFを開いて、品名・数量・材質・納期を書き写す | 1件あたり15分ほどかかる |
| 電話 | メモを取り、あとから依頼の内容を書き起こす | メモを取り忘れると、依頼そのものが残らない |
| 同じ図番の再依頼 | 前の見積を探すが、どこにあるか分からない | 探すのをあきらめて、一から積算する |
届いてから見積書が出るまで
| 順 | だれが/何が | 何をする | そのあとどうなる |
|---|---|---|---|
| 1 | 取引先 | FAX・メール・Webフォームで見積依頼を送る | 取引先には送り方を変えてもらわない。FAXは複合機から自動で取り込む |
| 2 | AI | 依頼の内容を、図番・品名・材質・数量・納期の項目に分ける | AIが読み取りに自信のない項目には、印が付く |
| 3 | AI | 同じ図番の過去の見積をさがす | 見つかった見積が、日付とそのときの数量つきで表示される |
| 4 | 事務担当者 | 原本と読み取り結果を左右に並べて見比べ、内容を確定する | 原本は消さずに保存される |
| 5 | 仕組み | 見積書の下ごしらえをする | 数量・材質・工程が入力され、単価の欄だけが空いた見積書ができる |
| 6 | 工場長 | 単価を入れる | 単価を入れる画面に、同じ図番の過去の見積も表示される |
| 7 | 社長 | 外出先のスマホで承認する | 見積書のPDFが作られ、取引先に送られる |
できること
| 機能 | 使う人 | 何が起きるか |
|---|---|---|
| 1つの窓口 | 事務担当者 | FAX・メール・Webフォームの依頼が同じ一覧に並び、確認待ち・積算待ち・承認待ち・提出済みに分けて表示される |
| 読み取り | AI | FAXも図面のPDFも、図番・品名・材質・数量・納期に分ける |
| 自信のない項目の印 | 事務担当者 | 印の付いた項目を、原本と並べて確かめる |
| 見積書の下ごしらえ | 工場長 | 単価の欄だけが空いた見積書が、工場長に回ってくる |
| 図番でさがす | 社長・工場長 | 過去の見積を、日付・数量と、受注したか失注したかまで確かめられる |
| 返せていない依頼 | 社長 | まだ見積を返していない依頼だけが、届いた日の古い順に並ぶ |
画面の例
社長と工場長が外で見るスマホ




事務所で使う管理画面






AIに任せないこと
| 任せないこと | どうするか | 任せるとどうなるか |
|---|---|---|
| 単価 | 単価を入れられるのは、工場長と社長の2人だけにする | AIがその日の材料相場も工場の空き具合も知らないまま、赤字の見積が取引先に出ていく |
| 読み取り結果の確定 | 事務担当者が原本と突き合わせる。原本は消さない | 手書きの読み違いが、そのまま見積書に載る |
| 過去の単価を、そのまま今の単価にすること | 日付と、そのときの数量を必ず添える | 材料費が変わっているのに、古い単価が根拠のように見える |
| 注文を受けられるかどうかの返事 | 担当者が判断する。自動で送るのは「受け取りました」の連絡だけ | 自社の設備で作れない品や、間に合わない納期の注文を引き受けることになる |
| 図番の無い依頼を受け付けないこと | 「図番なし」として受け付け、あとから図番をひもづける | 手書きの走り書きで届く依頼を、受けられなくなる |
| 取引先にFAXをやめてもらうこと | 取引先ごとに、届いた経路の件数を出す | 取引先に、依頼の送り方を変えてもらう話になる |
| 見積提出までの日数を目標にすること | 提出できた割合と、3日以上返していない件数を見る | 担当者が確認を飛ばしてでも、早く見積を返そうとする |
| 図面と単価を外部のアプリに送ること | スマホでも、社内のシステムをブラウザで開いて使う。チャットには送らない | 取引先の図面が、守秘義務契約で守られない相手に渡る |
| 生産管理システムの置き換え | 依頼を受けてから見積書を出すまでだけを担当する | 工程管理と原価計算まで一から作ることになる |
進め方
| 段階 | 行うこと | 決めること |
|---|---|---|
| 用意する | 複合機で受けたFAXを取り込む設定にする。見積依頼を受けるメールアドレスを1つにまとめる | 依頼を受ける経路のうち、どれを残すか |
| 過去の見積を入れる | 手元の見積書を図番つきで取り込む | どの時期の見積までさかのぼるか |
| 読み取りを調整する (いちばん時間を使う) | 依頼の多い取引先の書式で、正しく読み取れるかを確かめる | どの程度から「自信のない項目」として印を付けるか |
| 画面を作る | 一覧・読み取りの確認・下ごしらえ・図番でさがす・数字 | 依頼の状態を4つのままにするか |
| 続ける | まだ見積を返せていない依頼を、毎朝いちばんに確かめる | 単価を入れる人を増やすかどうか |
導入をお勧めする業種
- 金型・治具メーカー。 図番ごとに、過去の見積を探せるようにします。
- 板金加工。 手書きのFAXを読み取り、項目に分けます。
- 印刷会社。 用紙・部数・加工の指定を読み取ります。
- 建材・住宅設備の販売。 品番と数量を拾い出し、見積書の下ごしらえをします。
- 電気工事。 材料と数量を書き出し、単価は担当者が入れます。
いまお使いの見積書の様式に合わせて作ります。ぜひお問い合わせください。
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