モバイルファーストインデックス対応チェック項目15
この記事の要点
- Googleは全サイトの評価基準をスマホ版に統一済み。PC版だけ整えても順位は上がらない
- 確認すべきは「コンテンツの同一性」「技術要件」「表示速度」「使いやすさ」の4分野15項目
- まずSearch ConsoleとPageSpeed Insightsで現状把握。数値と手順で優先順位をつける
「スマホ対応はしているはずだけど、モバイルファーストインデックスに本当に対応できているのか自信がない」。そんな不安を抱えていませんか。
この記事では、モバイルファーストインデックス(MFI)で確認すべきチェック項目を、コンテンツ・技術・表示速度・使いやすさの4分野15項目に整理して解説します。それぞれ「どのツールで・どこを・どう直すか」まで具体的にお伝えするので、読み終わったらそのまま自社サイトの点検に取りかかれます。
Contents / 目次
結論。MFI対応は「スマホ版がすべて」を前提に4分野を点検する

結論からお伝えします。モバイルファーストインデックス(MFI)とは、Googleがサイトを評価するときに、PC版ではなくスマートフォン版のページを基準にする仕組みのことです。現在Googleは、すべてのサイトをスマートフォン版のページを基準に評価しています(Google 検索セントラル)。そのため、あなたのサイトも「スマホ版の中身」で順位が決まると考えて対策するのが安全です。
ここで一番よくある誤解を先に潰しておきます。「スマホで表示できている=MFI対応できている」ではありません。表示できていても、スマホ版でだけ文章が削られていたり、画像が読み込めていなかったりすると、その削られた部分はGoogleに評価されません。
やるべきことは、次の4つの分野を順番に点検することです。難しく考える必要はなく、この4分野を上から見ていけば漏れなく確認できます。
- コンテンツの同一性:PC版とスマホ版で、文章・画像・見出しが同じ中身になっているか
- 技術要件:Googleのロボットがスマホ版を正しく読み込み、索引に登録できる状態か
- 表示速度(Core Web Vitals):スマホで開いたときに、速く・安定して表示されるか
- 使いやすさ(ユーザビリティ):文字の大きさやボタンの間隔が、指で操作しやすいか
この4分野を、具体的なチェック項目に落とし込むと下の表のようになります。合計15項目(コンテンツの同一性5・技術要件3・表示速度3・使いやすさ4)です。まずは全体像として眺めてください。次の章で1つずつ点検手順を説明します。
| 分野 | 主なチェック項目 | 使う無料ツール |
|---|---|---|
| コンテンツの同一性 | 本文・画像・見出し・構造化データ・内部リンクがPC版と一致(5項目) | URL検査ツール |
| 技術要件 | スマホ版がクロール可能/noindexが無い/canonicalが正しい(3項目) | Search Console・robots.txt |
| 表示速度 | LCP・INP・CLSの3指標がGoogleの良好基準を満たす(3項目) | PageSpeed Insights |
| 使いやすさ | 文字16px以上・ボタン間隔・横スクロール無し・viewport設定(4項目) | Lighthouse・実機 |
MFI対応チェックの具体的なやり方。4ステップで進める

ここからが本題です。実際に自社サイトを点検する手順を、4つのステップに分けて具体的に説明します。特別なツールは不要で、すべてGoogleが無料で提供しているもので確認できます。順番にやっていきましょう。
ステップ1。Search Consoleで「スマホ版がどう見えているか」を確認する
最初にやるのは、Googleが自社サイトを「スマホの目線でどう読んでいるか」を確認することです。ここが分かっていないと、後の作業がすべて的外れになります。
Google Search ConsoleのURL検査ツールに、自社の主要ページのURLを入れてください。表示された結果から「レンダリング(HTMLをブラウザで表示した状態)」を確認できます。ここでチェックするのは次の3点です。
- クロールしたユーザーエージェント:「スマートフォン用Googlebot」になっているか。ここがスマホ用になっていれば、MFIで評価されている証拠です
- レンダリング結果のスクリーンショット:本文や画像がきちんと表示されているか。真っ白だったり一部が欠けていたら、リソースが読めていない可能性が高いです
- ページのリソース:読み込めなかったリソース(画像・CSS・JavaScript)が一覧に出ていないか
URL検査ツールの正確なメニュー名や画面の位置は、Google側の仕様変更で変わることがあります。最新の操作方法はGoogle 検索セントラルのモバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法で確認してください。ここに公式のチェックポイントがまとまっています。
ステップ2。PC版とスマホ版のコンテンツが同じか見比べる
次に、PC版とスマホ版で中身が一致しているかを見比べます。これがMFI対応で最も差がつくポイントです。Googleはスマホ版しか見ないので、スマホ版に無い情報は「存在しない」のと同じ扱いになります。
確認は、パソコンのブラウザで自社ページを開き、ウィンドウの幅を狭めていく方法が手軽です。幅を縮めるとスマホ表示に切り替わるので、PC幅の状態と見比べてください。チェックするのは次の項目です。
- 本文テキスト:スマホ版で文章が短く削られていないか。「続きを読む」で隠していても、HTML上に文章があればOK
- 画像:PC版にある図や写真がスマホ版でも表示されているか。altテキスト(画像の説明文)も残っているか
- 見出し:h1やh2などの見出しがスマホ版でも同じ構造で入っているか
- 構造化データ:パンくずやFAQなどの構造化データが、スマホ版のHTMLにも実装されているか
- 内部リンク:PC版のメニューやリンクが、スマホ版でも(ハンバーガーメニュー内などに)残っているか
スマホで読みやすい見出しの組み立て方そのものに不安がある方は、スマホで読みやすい記事の見出し構成の作り方もあわせて読むと、コンテンツ側の整え方がつかめます。
ステップ3。技術要件をチェックする(noindex・robots・canonical)
3つ目は、目に見えない技術部分の点検です。ここは見た目に問題が無くても足を引っ張っていることがあり、しかも一度直せば効果が長く続く重要な部分です。次の3点を確認してください。
まず、スマホ版のページにnoindexタグ(検索に載せないでという指示)が付いていないかです。PC版とスマホ版で別URLを使っている場合、スマホ版にだけ古いnoindexが残っているケースがあります。これがあるとページごと索引から消えるので、必ず外してください。
次に、robots.txt(ロボットの立入を制御するファイル)で、画像・CSS・JavaScriptをブロックしていないかです。これらがブロックされているとGoogleはページを正しく組み立てられず、スマホ版が「崩れた状態」で評価されてしまいます。
ブロックの記述が無いか確認しましょう。下は「JavaScriptを全部ブロックしている」危険な例です。もし自社のrobots.txtにこういう記述があれば見直してください。
# これはNG例。CSSやJSをブロックするとレンダリングが崩れる
User-agent: *
Disallow: /wp-includes/
Disallow: *.js
Disallow: *.css
# 基本は、リソースをブロックしない状態が正解
User-agent: *
Disallow: /wp-admin/
Allow: /wp-admin/admin-ajax.php
3つ目は、PC版とスマホ版が別URLの場合のcanonical(正規URLの指定)とalternateの設定です。レスポンシブデザイン(同じURLで画面幅に応じて表示を変える方式)なら、この設定は基本的に不要です。Googleもレスポンシブを推奨しています。別URL方式を使っている場合だけ、PC版にrel="alternate"、スマホ版にrel="canonical"を正しく設定してください。この推奨と設定方法の詳細は、Google 検索セントラルのモバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法で確認してください。
ステップ4。表示速度と使いやすさを数値で測る
最後に、表示速度と操作のしやすさを数値で測ります。感覚で「速い・遅い」を判断せず、必ずツールの数字を見てください。Google PageSpeed InsightsにURLを入れると、スマホでの表示速度を3つの指標で評価してくれます。目標値は次のとおりです。
| 指標 | 意味 | 目標値 |
|---|---|---|
| LCP | メインの画像や文章が表示されるまでの時間 | 2.5秒以内 |
| INP | タップなどの操作に反応するまでの速さ | 200ミリ秒以内 |
| CLS | 表示中にレイアウトがガタッとずれる量 | 0.1以下 |
この3つはまとめてCore Web Vitals(コアウェブバイタル)と呼ばれ、検索順位に影響する要素とされています。上の表の目標値(LCP2.5秒以内・INP200ミリ秒以内・CLS0.1以下)はGoogleが「良好」の基準として公式に定めている数値で、詳細はGoogle 検索セントラルのCore Web Vitalsで確認できます。ちなみに、以前使われていたFID(初回入力までの遅延)に代わって、現在はINPが指標として使われています。古い記事でFIDの解説を見ても、今はINPで測ると覚えておいてください。
使いやすさ(ユーザビリティ)の点検項目もあわせてチェックリストにしました。これは実際にスマホで自社サイトを開いて、指で操作しながら確認するのが一番確実です。
- 文字サイズ:本文の文字が読める大きさか(16px以上が目安)
- ボタン・リンクの間隔:指で押し間違えないだけの余白があるか(48×48px程度が目安)
- 横スクロール:ページを開いて横に指でずらしたとき、余計にスクロールしないか
- viewport設定:下記のviewportメタタグがHTMLの<head>内に入っているか
viewport(表示領域)の設定は、スマホ対応の土台になる1行です。これが抜けているとPC用の幅のまま縮小表示され、文字が極端に小さくなります。HTMLの<head>内に次の1行が入っているか確認してください。
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1">
ここまでの技術面の点検を「もっと体系的にやりたい」という方は、初心者も使えるSEO内部対策チェックリストも点検の抜け漏れ防止に役立ちます。
MFI対応で期待できる効果と、成功しているサイトの共通点

MFIにきちんと対応すると、何が変わるのでしょうか。結論は、「スマホ版が正しく評価されることで、これまで取りこぼしていた検索流入が戻ってくる」ことです。順位が魔法のように跳ね上がるというより、本来の実力どおりに評価される、というイメージが実態に近いです。
特に効果が出やすいのは、スマホ版でコンテンツが削られていたサイトです。PC版には充実した解説があるのに、スマホ版では簡略版を配信していた、というケースでは、スマホ版の中身をPC版と同じにそろえるだけで、削られていた情報が評価対象に戻ります。
表示速度の改善も、じわじわ効いてきます。一般に、ページの表示に時間がかかるほど、待ちきれずに離脱する人は増えやすくなります(どの程度離脱するかは業種やサイトの状態で大きく変わります)。表示が速くなれば、せっかく訪れた人がページを見る前に離れてしまう、という取りこぼしを減らせます。
成功しているサイトを見ていると、共通点があります。それは「一度直して終わり」にせず、点検を習慣にしていることです。
- 月1回の定点観測:Search ConsoleとPageSpeed Insightsを月初に見て、数値の悪化を早期発見している
- 公開前チェックの仕組み化:新しいページを公開する前に、スマホ実機での見え方を必ず1回確認している
- 画像の運用ルール:アップロードする画像を圧縮・WebP化するルールを決めていて、速度が悪化しにくい
数字はあくまで一例。改善によってどれだけ流入が増えるかは、業種・元の状態・競合状況で大きく変わります。「必ず○倍になる」といった保証はできません。ただ、土台であるMFI対応ができていないサイトは、どんなに良い記事を書いても実力を出しきれない、というのは共通して言えることです。
よくある失敗と回避法。現場で本当にありがちな3パターン

ここでは、実際の現場でよく見かける失敗を3つ紹介します。どれも「気づかないうちにやってしまっている」ものばかりなので、自社に当てはまらないか確認しながら読んでください。
失敗1。スマホ版で本文を「短縮」してしまう
これが一番多い失敗です。「スマホは画面が小さいから」と気を利かせて、スマホ版だけ本文を短くしたり、補足説明を非表示にしたりするケースです。
親切のつもりが逆効果になります。Googleはスマホ版しか見ないので、短縮した分の情報は評価されず、結果として「中身の薄いページ」と判断されかねません。回避法はシンプルで、PC版とスマホ版で本文・画像・見出しを完全に同じにすることです。長い文章はアコーディオン(折りたたみ表示)で見た目だけ整理し、HTML上の情報量は減らさないのがコツです。
失敗2。robots.txtで画像やCSSを止めている
昔の設定をそのまま引き継いでいるサイトで、robots.txtが画像・CSS・JavaScriptをブロックしている失敗もよく見かけます。管理画面のフォルダを守るつもりで書いた記述が、意図せずデザイン用のファイルまで止めてしまっているパターンです。
これが起きると、Googlebotはページを組み立てられず、レイアウトが崩れた状態で評価します。回避法は、ステップ3で紹介したとおり、robots.txtにリソースをブロックする記述が無いか確認することです。Search ConsoleのURL検査で「読み込めなかったリソース」が出ていないかも、あわせて見ておきましょう。
失敗3。複数のPCページを1つのスマホページにまとめてしまう
別URL方式のサイトで起きやすい失敗です。中身の違う複数のPCページが、スマホでは全部トップページにリダイレクト(転送)されている、という状態です。スマホ対応を急いだサイトで、よく見かけます。
この状態だと、転送元のPCページに対応するスマホ版が存在しないため、それらのページが索引から外れてしまう可能性があります。回避法は、中身の違うPCページには、それぞれ対応するスマホ版ページを1対1で用意することです。そもそもこうしたトラブルが起きにくいのは、同じURLで表示を切り替えるレスポンシブデザインです。これから作り直すなら、レスポンシブを選ぶのが結局いちばん手間がかかりません。
MFI対応の落とし穴。現場だから分かる妥協点と判断軸
ここまで読んで、「項目が多くて、どこまでやればいいのか分からない」と感じたかもしれません。最後に、教科書には載りにくい現場のリアルな判断軸をお伝えします。
まず率直にお伝えすると、MFI対応は「100点を目指すもの」ではありません。特にCore Web Vitalsの数値改善は、突き詰めると際限がなく、開発の専門知識が必要な領域に入っていきます。PageSpeed Insightsのスコアを90点、95点へと上げる作業は、費用対効果がどんどん悪くなります。
スコアの数字を追いすぎて、肝心のコンテンツ改善や事業の本業がおろそかになるのは本末転倒です。まずは「赤字(不良)を黄色や緑にする」ところまでで十分な効果が見込めます。満点を狙う必要はありません。
では、どこを自社でやり、どこをプロに任せるか。切り分けの判断軸を整理しました。
- 自社でやりやすい範囲:コンテンツの同一性チェック、画像の圧縮、文字サイズやボタン間隔の調整、Search Consoleでの定点観測。ここは知識より「習慣」で回せます
- プロに相談したほうが早い範囲:robots.txtやcanonicalの技術設定、JavaScriptの読み込み最適化、サーバー応答速度の改善。一歩間違えると索引から消えるリスクがある部分です
特に技術要件(noindex・robots・canonical)は、正しく直せば効果が大きい反面、設定を間違えるとサイト全体が検索から消える事故につながります。「触るのが怖い」と感じたら、それは正しい感覚です。無理に自己流でいじらず、現状のHTMLを見せて相談したほうが、結果的に早くて安全です。
業者に依頼するときの注意点も1つ。「モバイル対応しました」という報告だけを鵜呑みにしないことです。前述のとおり、表示できることとMFI対応は別物です。依頼するなら、この記事のチェック項目のどれをどう直したのか、Search Consoleの数値でどう変わったのかまで報告してもらえる相手を選ぶと安心です。
よくある質問(FAQ)
レスポンシブデザインなら、MFI対応は何もしなくて大丈夫ですか。
ほぼ大丈夫ですが、油断は禁物です。レスポンシブはPC版とスマホ版が同じHTMLなので、コンテンツの不一致は起きにくい方式です。ただし表示速度や文字サイズ、ボタンの間隔は別途チェックが必要です。PageSpeed Insightsと実機での確認はやっておきましょう。
自分のサイトがMFIに移行済みか、どこで確認できますか。
Search ConsoleのURL検査ツールで確認できます。ページを検査して「クロールしたユーザーエージェント」がスマートフォン用Googlebotになっていれば、スマホ版を基準に評価されています。Googleはすべてのサイトをスマホ版基準で評価しているので、基本的にはすでに移行済みと考えて確認すれば十分です。
AMPには対応したほうがいいですか。
AMPは必須ではありません。AMP自体が直接の順位アップ要因になるわけではなく、Googleは表示速度やユーザー体験の質を同じ基準で見ています。AMPにこだわるより、Core Web Vitalsの改善や、スマホでの読みやすさに力を入れるほうが効果的です。
表示速度のスコアは何点あれば合格ですか。
点数そのものより、LCP・INP・CLSの3指標が「良好(緑)」になっているかを見てください。良好の基準はGoogleが公式に定めており(Google 検索セントラルのCore Web Vitals)、目安はLCP2.5秒以内、INP200ミリ秒以内、CLS0.1以下です。満点を狙うと費用対効果が悪くなるので、不良判定を無くすところまでで十分です。
まとめ。まずは現状把握から始めましょう
モバイルファーストインデックスの対応は、この記事の4分野15項目を上から点検していけば、確実に前に進められます。いきなり全部を完璧にしようとせず、まずはSearch ConsoleとPageSpeed Insightsで自社の現状を数字にすることから始めてください。それだけで、直すべき優先順位がはっきり見えてきます。
とはいえ、技術要件の設定や表示速度の改善まで自社だけでやり切るのは、知識もリソースも必要で簡単ではありません。「どこから手をつければいいか分からない」「触って事故を起こすのが怖い」と感じた方は、まずは現状を一緒に整理するだけでも大丈夫です。コレットラボでは、AIを活用したサイトの内製化・運用改善の伴走支援も行っています。AI業務システム化の詳細はこちらから、気軽にご相談ください。お話を聞かせていただくところから始めましょう。
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