GA4をWordPressに設置する手順|GTM経由の計測設定まで
この記事の要点
- WordPressのGA4設置は3パターン。拡張性で選ぶならGTM経由が有力
- 手順は測定ID取得→GTM設置→Googleタグ作成→プレビュー確認→公開の5段階
- 一番多い失敗は二重計測。原因3タイプと確認手順を本文で解説
GA4をWordPressに入れたいけれど、GTM経由がいいのか、プラグインで十分なのか、そもそもどこから手をつければいいのか分からない。そんな状態で止まっている方に向けた記事です。
この記事では、GTM(Googleタグマネージャー)を経由してGA4をWordPressに設置する手順を、測定IDの取得から動作確認・公開まで順番に解説します。ボタン名の暗記ではなく「何を・どの順で・どう確認するか」を軸にまとめているので、読み終わる頃には、自分のサイトで計測を動かし、正しく取れているかを自分で判断できる状態を目指します。

Contents / 目次
まず結論。GA4設置は3パターン、拡張するならGTM経由
WordPressにGA4を設置する方法は、大きく3つあります。
- プラグインで入れる
- テーマに直接コードを書く
- GTM(Googleタグマネージャー)を経由する
結論から言うと、フォーム送信やボタンクリックなど後から計測を増やしたいなら、最初からGTM経由で組むのが遠回りに見えて一番ラクです。
GTMとは、GA4や広告など、いろいろな計測タグをまとめて管理できるGoogleの無料ツールです。かんたんに言うと、サイトのコードを毎回いじらなくても、GTMの管理画面上でタグを追加・修正できる「タグの司令塔」だと考えてください。
3つの方法の向き不向きを、先に表で整理します。自分がどれを選ぶべきか、ここで当たりをつけてから読み進めてください。
| 設置方法 | 向いている人 | 拡張性 | つまずきポイント |
|---|---|---|---|
| プラグイン(Site Kit by Google など) | とにかく数字を早く見たい。まず基本計測だけでいい | 低〜中 | 計測できる範囲はプラグインによって異なる |
| テーマに直接記述 | コードを触るのに抵抗がない。プラグインを増やしたくない | 低 | テーマ更新で消える。編集ミスでサイトが崩れる |
| GTM経由 | クリックやフォーム送信など計測を増やしていきたい | 高 | 最初の概念(タグ・トリガー・変数)の理解に少し時間がかかる |
選び方の目安。「今はアクセス数が見えればいい」ならプラグイン、「問い合わせや資料ダウンロードの回数まで追いたい」ならGTM経由です。迷ったら拡張性の高いGTM経由にしておくと、後から作り直す手間が減ります。
なお「まだWordPressの初期設定が終わっていない」という段階の方は、先に土台を固めた方がスムーズです。公開前に決めておくべき項目はWordPress初期設定の正しい順番と必須10項目で整理しているので、そちらを済ませてから戻ってきてください。
この記事では、拡張性が高く多くの現場で選ばれているGTM経由の手順を中心に解説します。プラグイン・テーマ直書きも含めた3パターンの全体像は、Google Analytics 4の解説サイトであるGA4をWordPressに設定する方法(GA4.guide)でも図解されています。
GTM経由でGA4を設置する5ステップ
GTM経由の設置は、大きく5つのステップに分かれます。順番に進めれば、途中でつまずいても「今どこにいるか」が分かります。まず全体像をつかんでください。
- GA4で測定IDを取得する
- GTMでコンテナを作り、WordPressに設置する
- GTMで「Googleタグ」を作り、測定IDを入れる
- プレビューで正しく動くか確認する
- コンテナを公開する

ステップ1。GA4で測定ID(G-から始まるID)を取得する
最初にやるのは、GA4側で測定IDを手に入れることです。測定IDとは、「G-」から始まる英数字のコードで、どのサイトのデータかをGA4に伝える宛先ラベルのようなものです。
やることの流れは次のとおりです。
- Googleアカウントでアナリティクスにログインする
- アカウントとプロパティを作成する
- 対象サイトの「ウェブデータストリーム」を登録する
- ストリームの詳細画面に表示される「G-」から始まる測定IDをコピーして控える
控えた測定IDは、あとで使います。
画面のボタン名やメニューの位置はGoogle側の更新で変わることがあります。正確な操作名は公式の管理画面の表示に従い、迷ったらGoogleアナリティクスのヘルプで最新の手順を確認してください。ここで覚えてほしいのは「Gから始まるIDを1つ取得して控える」という目的の方です。
ステップ2。GTMのコンテナを作り、WordPressに設置する
次に、タグの司令塔になるGTMのコンテナを作ります。コンテナとは、1つのサイト分のタグ設定をまとめて入れておく箱のことです。ここで「GTM-」から始まるコンテナIDが発行されます。
GTMにアクセスしてアカウントとコンテナを新規作成し、ターゲットのプラットフォームは「ウェブ」を選びます。作成すると、サイトに貼り付けるためのコンテナコードが表示されます。設置する場所や貼り付け方はGTMの管理画面の案内に従ってください。
このコードをWordPressに設置します。テーマのファイルを直接編集する方法もありますが、非エンジニアの方にはGTM設置用のプラグインの利用が安全です。
プラグインを使えば、テーマのコードを触らずにコンテナID(GTM-から始まるID)を設定できるものがあります。対応状況や設置手順はプラグインによって異なるので、導入前に配布元の説明を必ず確認してください。
編集ミスでサイトが真っ白になるリスクを避けたいなら、こちらがおすすめです。
ここでの分かれ道。すでにテーマやプラグインでGA4のコード(gtag)を入れている場合、GTMも入れると二重計測になります。後の「よくある失敗」で直し方を説明するので、心当たりがある方はそこを必ず読んでください。
ステップ3。GTMで「Googleタグ」を作り、測定IDを入れる
コンテナを設置しただけでは、まだGA4にデータは流れません。GTMの中に「GA4へデータを送るタグ」を作る必要があります。
ここで新規タグを作成し、タグタイプの一覧からGA4へデータを送るタグを選びます。表示名はGTMの更新で変わることがあるので、正確な名称は管理画面の表示に従ってください。 そこにステップ1で控えた測定ID(G-から始まるID)を入力します。
そのうえで、このタグを「いつ発火させるか」を決めます。これがトリガーです。全ページで計測したいので、トリガーは「All Pages(すべてのページビュー)」を選びます。 かんたんに言うと、「どのページを見られても、GA4へ1回データを送る」という設定です。
GTMは「タグ(何をするか)」「トリガー(いつやるか)」「変数(どの値を使うか)」の3つで動いています。まずはタグ=Googleタグ、トリガー=All Pages、この組み合わせが基本形だと覚えてください。
ステップ4。プレビューで発火とデータの中身を確認する
公開する前に、必ずプレビューで動作を確認します。GTMにはプレビュー機能があり、Chromeの拡張機能「Tag Assistant」と組み合わせて、実際のサイトを開きながらタグが発火しているかを見られます。
確認するのは次の2点です。
- 作ったGoogleタグがちゃんと発火(実行)しているか
- GA4のリアルタイムレポートに自分のアクセスが表示されるか
プレビューで自分のサイトを開いた状態で、GA4の管理画面を別タブで開き、リアルタイムに「1」とカウントされれば計測は動いています。
「タグが発火している」だけで安心しないでください。発火していても、渡している値が空だったり間違っていたりすることがあります。特にイベント計測を足すときは、発火の有無に加えて「どんな値がGA4に送られているか」まで見る癖をつけると、後の分析でつまずきません。
ステップ5。コンテナを公開する
プレビューで問題なければ、最後にGTMのコンテナを公開します。ここを忘れる人が本当に多いです。プレビューで動いていても、公開しない限り、あなた以外の訪問者のアクセスは計測されません。
公開時には、バージョン名と変更内容のメモを残せます。「GA4基本計測を追加」のように何をしたか書いておくと、後で設定を見返すときに、いつ何を変えたのかがすぐ分かります。この記録を残しておくことが、後で問題が起きたときの手がかりになります。
もう一歩進んで、投稿カテゴリーごとの閲覧数を分けて見たい、といった場合は、データレイヤーという仕組みを使います。データレイヤーとは、WordPress側からGTMへ情報を受け渡すための「箱」です。たとえば、投稿ページのカテゴリー名をGTMに渡す最小のコード例が次です。
<?php
// 子テーマの functions.php に追記する例。
// 投稿ページのカテゴリー名を、GTMより先にデータレイヤーへ渡す。
// GTMのコンテナコードより前に出力させるため、優先度を 1 にしている。
add_action('wp_head', function () {
if (is_single()) {
$cats = get_the_category();
$cat_name = !empty($cats) ? $cats[0]->name : '';
?>
<script>
window.dataLayer = window.dataLayer || [];
window.dataLayer.push({
'post_category': '<?php echo esc_js($cat_name); ?>' // [必要なら渡す値を追加]
});
</script>
<?php
}
}, 1);
この値をGTM側で「データレイヤー変数」として受け取り、GA4のカスタムディメンションに送ると、「どのカテゴリーの記事がよく読まれているか」を後から分析できます。まずは基本計測を動かし、慣れてからこういった拡張に進むのが安全です。クリックやフォーム送信など具体的なイベント計測の作り方は、GTMでGA4イベント計測を設定する手順で別途くわしく解説しています。
正しく設置できると、何が見えるようになるのか
GA4をGTM経由で設置すると、単なるアクセス数だけでなく「サイト内で人が何をしたか」を段階的に見られるようになります。ここがUA(旧アナリティクス)との一番の違いです。

GA4は、ページビュー中心だったUAと違い、イベント(ユーザーの行動)を軸に計測します。かんたんに言うと、「何ページ見られたか」だけでなく、「ボタンが押された」「フォームが送信された」「PDFがダウンロードされた」といった一つひとつの行動を記録できる、という考え方です。
GTMを土台にしておくと、こうした計測をコードを書き足さずに増やせます。具体的には、次のような数字を追えるようになります。
- 問い合わせフォームの送信数:どのページ経由の人が申し込んだかまで分かる
- ボタンのクリック数:「資料請求」「電話をかける」などの押された回数
- スクロール到達率:ページのどこまで読まれて離脱したか
- ファイルのダウンロード数:料金表や事例集がどれだけ落とされたか
数字が見えると、改善の打ち手が具体的になります。たとえば「フォームの表示は多いのに送信が少ない」なら、フォーム自体に問題があると当たりがつきます。その場合は入力項目を減らすなどの対策に進めます。フォーム改善の具体策はフォーム最適化(EFO)で問い合わせ離脱を防ぐ5つの改善策にまとめています。
大事なのは、ツールを入れること自体ではなく、取れた数字を毎月見て次の一手を決める習慣に変えることです。計測はそのスタート地点にすぎません。
成果を出す会社の共通点。設置して終わりにせず、「今月はどのページから問い合わせが来たか」を月イチで見ています。数字を見る場所を決めているかどうかで、半年後の差が大きくなります。
GTM設置でありがちな失敗と、その防ぎ方
GA4×GTMのつまずきは、パターンがだいたい決まっています。ここでは現場で特によく見かける失敗を、起きる状況・何が起きるか・どう防ぐかの順で説明します。心当たりを1つずつ潰してください。

失敗1。タグの二重設置でアクセスが2倍に見える
一番多いのがこれです。GTM経由でGA4タグを入れたのに、以前プラグインやテーマに直接書いたgtag(GA4のコード)が残っていると、1回のアクセスが2回カウントされます。
こうなると、アクセス数や直帰の数字が実態とズレ、判断を誤ります。防ぐには、GTMを入れる前に「今どこでGA4を設置しているか」を洗い出すこと。具体的には、ブラウザでサイトを開いてページのソースを表示し、「G-」で検索して測定IDが2か所以上出てこないか確認します。プラグイン・テーマ・GTMのどれか1経路だけに絞るのが鉄則です。
失敗2。コンテナを公開し忘れて「自分だけ計測できている」
プレビューでは数字が取れていたのに、翌日レポートを見たら誰も来ていない。これはコンテナの公開忘れが原因のことが多いです。
プレビューはあくまで自分の確認用で、公開作業をしないと設定は本番に反映されません。防ぎ方はシンプルで、設定を変えたら必ず最後に公開まで行い、公開後にもう一度、別のブラウザやスマホの通信(Wi-Fiを切るなど)で自分のサイトを開いて、GA4のリアルタイムに反映されるか確かめることです。
失敗3。一度に複数の設定を変えて、原因が特定できなくなる
早く仕上げたくて、タグもトリガーも変数もまとめて作り、最後にプレビューしたら動かない。このとき、どこが悪いのか切り分けられなくなります。
これを防ぐには、変更は1つずつ、その都度プレビューで確認する進め方に徹することです。地味ですが、結局これが一番速い。加えて、タグや変数の名前を「GA4 – Googleタグ」「送信 – フォーム」のように統一ルールで付けておくと、数が増えても迷子になりません。
失敗4。数字が出ない原因を設定だと思い込む
設定は合っているのにデータが薄い、というケースもあります。次のような環境要因が考えられます。
- 当日のデータはGA4のレポートにすぐ反映されないことがある
- 自分のIPアドレスを除外している
- 広告ブロックやトラッキング防止の拡張機能が効いている
「計測できていない」と慌てて設定をいじる前に、まずはリアルタイムレポートで確認します。リアルタイムに出ているなら計測自体は動いています。通常レポートに出るまで時間差があるだけ、というのはよくある話です。二重計測やタグの設置ミスといった基本的な原因の切り分けは、GA4の解説サイトであるGA4の計測タグ設置方法(GA4.guide)の手順も参考になります。
使ってみて分かる「GTMのつまずき」と、任せ所の見極め
ここまで手順を書いてきましたが、正直にお伝えすると、GTMは「入れるだけのツール」ではありません。ここを誤解したまま進むと、動いてはいるけれど使えないデータがたまる、という状態になりがちです。現場で見えた妥協点を率直に共有します。
まず、GTMの本質は「タグ・トリガー・変数」の関係を理解して、狙った条件で狙ったデータを送る設計にあります。最初のGA4基本計測までは、この記事の手順どおりで十分たどり着けます。難しくなるのはその先、フォーム送信やSPA(ページ遷移でURLが変わらないタイプのサイト)の計測に踏み込んだときです。
特にノーコードツールで作ったサイトや、ページを再読み込みせず表示が切り替わるSPA構造では、通常のトリガーが期待どおり動かないことがあります。ここは知識と検証の手間がかかる領域で、独学だと「なぜか送信が取れない」で止まりやすいポイントです。
内製と外注の線引き。GA4の基本計測と、クリックやPDFダウンロードくらいまでは内製で十分回せます。一方で、コンバージョン計測の精度を広告と連動させたい、複数サイトのデータを統一ルールで管理したい、となると設計力が要ります。ここは時間を買う意味で相談する価値がある範囲です。
もう一つの見落としがちなコストが「運用」です。設置は一度きりですが、タグは放置すると増えて絡まります。定期的にタグの棚卸しをし、命名規則を保つ地味な作業を、誰がやるのか決めておかないと、半年後に「このタグ何だっけ」が積み上がります。設置の前に、この運用担当まで決めておくのが、失敗しない会社のやり方です。更新体制の作り方は更新体制の作り方(担当と頻度)も参考にしてください。
分析にAIを活用する動きも広がっています。 とはいえ、AIが賢く答えてくれるのは「正しく計測されたデータ」があってこそです。土台の設置が雑だと、AIも間違った数字をもとに答えます。だからこそ、最初の設置と確認だけは丁寧にやる価値があります。
よくある質問(FAQ)
プラグインで入れるのとGTM経由、結局どっちがいいの
アクセス数を早く見たいだけならプラグインで十分です。フォーム送信やクリックなど後から計測を増やす予定があるなら、最初からGTM経由をおすすめします。途中で切り替えると設置し直しの手間がかかるためです。
設置は無料でできますか
GA4もGTMも、Googleの無料ツールなので費用はかかりません。 かかるのはお金より、設定と確認の手間だと考えてください。
設置したのに数字が出ません。壊れていますか
まずGA4のリアルタイムレポートを見てください。そこに自分のアクセスが出ていれば計測は動いています。通常レポートは反映に時間差があります。リアルタイムにも出ない場合は、コンテナの公開忘れか測定IDの入力ミスを疑ってください。
昔のデータ(UA時代)は引き継げますか
UAとGA4は計測の仕組みが違うため、過去データはそのまま引き継げません。GA4は設置した日からの記録になります。だからこそ、思い立った今すぐ設置しておくほど、後で見返せる期間が長くなります。
自分のアクセスもカウントされてしまいますか
そのままだと自分の閲覧も計測に含まれます。数字を正確にしたいなら、自社のIPアドレスを除外する設定をしておきましょう。設定場所はGA4の管理画面にあります。少人数の会社でも、これをやると数字の精度がぐっと上がります。
まずは今日、GA4にログインして測定ID(G-から始まるID)を1つ取得するところまでやってみてください。ここさえ済めば、あとはこの記事の手順を上から順に進めるだけです。イベント計測まで一気に整えたい方は、続けてGTMでGA4イベント計測を設定する手順に進むとスムーズです。
ここまで読んで、「設置はできそうだけど、フォーム送信やコンバージョン計測まで自社で組み切るのは不安」と感じた方もいると思います。そんなときは、コレットラボのAI業務システム化支援にご相談ください。計測の設計から、取れた数字を運用に落とす仕組みづくりまで、現状を整理するだけの段階でも一緒に考えます。AI業務システム化の詳細はこちらから、まずは気軽にお話を聞かせてください。
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