Vibe Codingで広報予算の管理ダッシュボードを自作。Excelを卒業し、AIで見やすいグラフを作る方法
毎月の広報予算、いまだにExcelの大きな表とにらめっこしていませんか。シートが増えるたびに数式が壊れ、「今どこにいくら使ったのか」がパッと見て分からない。そんなモヤモヤを抱えている広報・経営の方は多いはずです。
この記事では、プログラミングの知識がなくても、AIに話しかけるだけで自社専用の「予算管理ダッシュボード」を作る方法を、現場目線で具体的に解説します。使うのは2025年に広まった「Vibe Coding(バイブコーディング)」という新しいやり方です。読み終わるころには、何から手をつければいいかがハッキリ分かります。
まず押さえるべき結論。広報予算管理はダッシュボード化で変わる

結論からお伝えします。広報予算の悩みを解決するためにやるべきことは、大きく3つです。難しく考える必要はありません。順番に整理していきましょう。
- データの置き場所を1つに決める:予算と実績の数字を、あちこちのシートに散らさず1か所にまとめます
- 見たい指標を3つだけ選ぶ:「予算消化率」「項目別の使いすぎ」「残り予算」など、毎回見る数字を絞ります
- AIにダッシュボードを作らせる:Vibe Codingで、その数字を自動でグラフ表示する画面を作ってもらいます
ここで「Vibe Codingって何?」と思った方のために、かんたんに説明します。Vibe Codingとは、AIに日本語で「こういうものを作って」と話しかけるだけで、AIがプログラムを書いてくれる新しいやり方です。2025年2月ごろから世界中で広まった考え方で、コードを自分で書く必要がありません。 つまり、料理に例えるなら、自分で包丁を握るのではなく、シェフ(AI)に「こんな料理が食べたい」と注文するイメージです。
「でも、ツールを導入したり契約したりが面倒そう」と感じるかもしれません。実は、その第一歩のハードルはかなり下がっています。Vibe Codingそのものの全体像については「作りたい」を言葉にするだけで完成!BtoB広報の仕事を変える「Vibe Coding」超入門でも詳しく解説していますので、あわせて読んでみてください。
具体的なやり方。AIにダッシュボードを作らせる4ステップ

ここからは、実際にどう進めるかを手順に沿って見ていきます。画面のボタン操作は使うツールによって変わるので、ここでは「何をどの順番でやるか」というプロセスレベルでお伝えします。
ステップ1。予算データを1つの表に整える
まず、いま使っているExcelやスプレッドシートを開いて、データを「きれいな形」に整えます。これが一番地味ですが、一番大事な作業です。具体的には、1行に1件の支出が並ぶシンプルな表にします。
- 日付:いつ使ったか
- 項目:広告費、イベント費、制作費などの分類
- 予算額:その項目に割り当てた金額
- 実績額:実際に使った金額
セルの結合や、見た目を整えるための空白行は外しておきましょう。AIは人間と違って、凝ったレイアウトの表が苦手です。もう少し詳しく言うと、データの中に誤字や重複があると、グラフもおかしくなります。この「データをきれいにする作業」をデータクレンジングと呼びますが、要は「材料がよければ料理も美味しくなる」
ステップ2。AIツールを開いて、作りたいものを言葉で伝える
次に、Vibe Codingができるツールを開きます。代表的なものにCursor(カーソル)やReplit(レプリット)といったAIコーディングツールがあります(2026年06月08日時点)。 これらは、AIと会話しながらアプリを作れるサービスです。
そこに、たとえばこんなふうに日本語で頼みます。「広報予算の管理ダッシュボードを作って。CSVファイルを読み込んで、項目別の予算と実績を棒グラフで表示して。予算をオーバーした項目は赤色で目立たせて」。この一文だけで、AIが土台を作り始めます。
ステップ3。AIと対話しながら少しずつ直す
最初の一発で完璧なものが出てくることは、正直まれです。ここで大事なのが「AIとの対話」です。出てきた画面を見て、気になるところを追加で伝えていきます。たとえば「グラフの色をもっと落ち着いた色にして」「月ごとに切り替えられるようにして」といった具合です。
文字情報からAIに図解を作ってもらうコツは「AIで図解」の第一歩でも触れているので、グラフの見せ方に迷ったら参考になります。
ステップ4。完成したら毎月データを差し替えるだけ
ダッシュボードが完成したら、あとは毎月の実績データを差し替えるだけで、グラフが自動で最新の状態に更新されます。Excelのように数式が壊れる心配もありません。これが「仕組みを作る」ということの本当の意味です。一度作れば、来月もその次もずっと使えます。
取り組んだ結果どうなるか。成果のイメージ

では、実際にダッシュボード化すると、どんな変化が起きるのでしょうか。成功している企業に共通するのは、「数字を見る時間が減って、考える時間が増える」という変化です。
分かりやすい事例があります。ある自治体では、RAGという技術を使ったAIを広報業務に導入し、資料作成の作業が大幅に効率化されたとされています。 作業そのものを自動化すれば、これだけのインパクトが出るわけです。広報・PR分野でも、AIが報道データを分析して月次レポートを自動で作る機能が登場しており、レポート作成の手間が大きく減っています。こうしたAIによるデータ分析の動向はITmediaのAI・データ分析の特集でも紹介されています。
予算管理のダッシュボードを作ると、具体的にはこんな良いことがあります。
- 使いすぎが一目で分かる:赤く表示された項目を見れば、どこを締めるべきかすぐ判断できます
- 報告がラクになる:上司や経営層への説明が、グラフ1枚で済みます
- 来年の計画が立てやすい:過去の使い方が見えるので、次の予算配分の根拠になります
予算の使いどころそのものをAIで考える方法は広報予算をAIで賢く決める!過去データから予測する最適化ガイドでも解説しています。「見える化」と「最適化」はセットで考えると効果が高まります。
ダッシュボード化のゴールは「キレイなグラフを作ること」ではありません。グラフを見て「次にどう動くか」を決められるようになることがゴールです。
よくある失敗と回避法。現場で本当に起きること

ここからは、実際にやってみると陥りがちな失敗を正直にお伝えします。難しいところは難しいと知っておくことが、遠回りを防ぐ近道です。
失敗1。AIが作ったコードをそのまま信じてしまう
AIが生成したプログラムは、必ずしも100点とは限りません。中には、セキュリティ上の弱点や、動きがおかしい部分が混じっていることもあります。これはVibe Codingで一番気をつけたいポイントです。
予算という大事な数字を扱うなら、社外秘の金額データを安易に外部サービスへ入れないこと。そして、完成したものは必ず人の目で確認することが欠かせません。自信がない部分は、専門家に一度見てもらうのが安全です。
失敗2。何を見たいかを決めずに作り始める
「とりあえずカッコいいダッシュボードを」と漠然と頼むと、情報を詰め込みすぎた、かえって見にくい画面ができあがります。よくある失敗です。回避するには、作り始める前に「毎回必ず見る数字はどれか」を3つだけ決めておくこと。目的がハッキリしていれば、AIへの指示もブレません。
失敗3。データがバラバラのまま読み込ませる
項目名の表記がそろっていなかったり(例「広告費」と「広告」が混在)、空欄が多かったりすると、グラフが正しく集計されません。AIの精度は、入力するデータの質に大きく左右されます。ステップ1の「データを整える」作業を飛ばさないことが、結局は一番の近道です。AIを使った予算の差異分析の考え方はBoostXの解説記事でも参考になります。
失敗4。一度作って満足し、使われなくなる
せっかく作っても、毎月データを更新する担当や手順を決めておかないと、いつの間にか誰も見なくなります。これはツール導入全般でよくある話です。「毎月初めに先月分を入れる」といった運用ルールを、最初に決めておきましょう。社内に定着させる進め方はAIシステム化の成功ロードマップでも詳しく扱っています。
よくある質問(FAQ)
プログラミングが全くできなくても本当に作れますか
はい、作れます。Vibe Codingは日本語でAIに指示を出すだけなので、コードを書く必要はありません。ただし、出てきたものを確認したり、データを整えたりする作業は残ります。最初は試しに小さなグラフ1枚から始めるのがおすすめです。
Excelのままではダメなのでしょうか
少額・単純な管理ならExcelでも十分です。ただ、項目が増えて数式が複雑になり「壊れるのが怖い」と感じ始めたら、ダッシュボード化の検討どきです。更新するたびにグラフが自動で変わるので、毎月の手間が大きく減ります。
機密の予算データをAIに入れても安全ですか
注意が必要です。外部の無料AIサービスに入れた情報が、学習に使われる可能性もあります。社外秘の金額を扱うなら、入力データが学習に使われない設定のサービスを選ぶか、社内のルールを先に決めておくのが安全です。
完成までどれくらい時間がかかりますか
データが整っていれば、基本的な画面は数時間〜1日ほどで形になることが多いです。ただし、自社にぴったり合わせる微調整には、AIとの対話を何回かくり返す時間が必要です。最初から完璧を目指さず、少しずつ育てる感覚で進めましょう。
自社でやり切るのが難しそうなら、一度ご相談ください
ここまで読んで「やり方は分かったけど、データ整理やセキュリティの判断は自社だけだと不安」と感じた方も多いはずです。コレットラボでは、Vibe Codingを使った業務システム化を、現場に合わせて一緒に設計する伴走支援をしています。いきなり契約ではなく、まずは現状を整理するだけのご相談でも大丈夫です。お気軽にお話を聞かせてください。
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