LINE公式の応答モード切り替え設定|チャットとBotの使い分け
この記事の要点
- 応答モードは「手動チャット+自動応答」の併用が基本設定
- 切り替えは応答設定と応答時間で「営業時間内は人・時間外はBot」に振り分ける
- キーワード応答は登録語句との一致が弱点、想定表現の洗い出しが成否を分ける
LINE公式アカウントの管理画面を開いて、「チャットとBot、結局どっちをオンにすればいいの」と手が止まっていませんか。設定項目が複数あって、うっかり両方いじると「お客さまへの返信が二重に飛ぶ」「自動返信が止まる」といった事故につながります。
この記事では、応答モードの切り替え設定の具体的な手順と、チャット(手動対応)とBot(自動応答)の使い分けの考え方を、現場目線でお伝えします。営業時間で切り替える設定例や、つまずきやすいポイントまで、そのまま真似できる形で解説します。
Contents / 目次
結論。応答モードは「手動チャットとBotの併用」で組むのが正解

先に結論をお伝えします。多くの中小企業にとっての正解は、チャットかBotの二択ではなく「手動チャットと自動応答を併用する」設定です。片方だけに寄せると、必ずどこかで無理が出ます。
手動チャットだけにすると、営業時間外や混雑時に返信が止まり、お客さまを待たせます。逆に自動応答(Bot)だけにすると、込み入った相談に答えられず、機械的な対応で不信感を与えます。だからこそ、両方を組み合わせて「時間帯や内容で担当を分ける」のが現実的な設計になります。
ここで用語を整理しておきます。応答モードとは、友だちからのメッセージに「人が手で返すか」「システムが自動で返すか」を決める設定のことです。LINE公式アカウントでは、この振り分けを管理画面から切り替えられます。
まずは、それぞれのモードで何ができるのかを一覧で押さえておきましょう。
| モード | 誰が返信するか | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| チャット(手動応答) | 運用者が手で返信 | 個別相談、見積り、クレーム対応 | 人が対応する時間帯が必要 |
| 応答メッセージ(一律応答) | 自動で一律の文面 | 営業時間外の一次受け | 内容を問わず同じ文が返る |
| 応答メッセージ(キーワード応答) | 自動で該当文面 | よくある質問への即答 | 登録語句と一致しないと反応しにくい |
この表のうち、日々の運用で軸になるのは「チャット(手動)」と「応答メッセージ(自動)」の2つです。まずはこの2つの併用を組めるようになることが、応答モード設定のゴールだと考えてください。
押さえどころ。応答モードは「どちらか」ではなく「どう組み合わせて、どの時間帯に切り替えるか」で設計する。ここを決めてから管理画面を触ると、迷子になりません。
応答モードの切り替え設定の手順

ここからは、実際の切り替え手順を順番に見ていきましょう。LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)にパソコンからログインし、「設定」の中の「応答設定」を開くのが出発点です。 ボタンやメニューの名称は改定で変わることがあるため、画面上で見つからない場合はLINEヤフーの公式ヘルプで最新の場所を確認してください。
ステップ1。応答設定でチャットと応答メッセージをオンにする
最初に「応答設定」の画面で、チャットと応答メッセージの両方をオンにします。手動対応と自動返信を併用したいときの、基本の組み方がこれです。ただし、オン・オフの組み合わせで実際にどう動くかはプランや設定状況によって変わることがあるため、最新の挙動はLINEヤフーの公式ヘルプで確認してください。
手動チャットを使わない運用(自動応答だけで回したい場合)なら、チャットをオフ、応答メッセージをオンにします。 逆に、電話やメールで対応していてLINEでは自動返信を出したくないなら、応答メッセージをオフにします。自社がどの運用かを先に決めてから触るのがコツです。
ステップ2。応答時間で「人が対応する時間帯」を決める
設定値の考え方はシンプルです。営業時間に合わせて時間帯を決めます。たとえば平日9時〜18時を応答時間にすると、その時間内は人が手動で対応し、時間外は自動の応答メッセージで一次受けする、という運用を想定した設定です。実際の挙動は、前述のとおりLINEヤフーの公式ヘルプで確認してください。
飲食店や店舗なら、電話が取りにくいランチやディナーのピーク時間だけを応答時間から外して自動対応に寄せる、という組み方もできます。自社の「人が手を動かせる時間」に正直に合わせるのが失敗しないやり方です。
ステップ3。応答メッセージを作り込む
自動で返る文面(応答メッセージ)を用意します。応答メッセージには、届いた内容を問わず一律で返す「一律応答」と、特定のキーワードに一致したときだけ返す「キーワード応答」の2種類があります。
一律応答は、営業時間外の一次受けに使います。文面のテンプレート例を挙げます。そのまま自社の情報に差し替えて使えます。
いつもありがとうございます。[店舗・会社名]です。
ただいま営業時間外のため、順次ご返信します。
・営業時間:平日9:00〜18:00
・ご予約はこちら → [予約URL]
・よくあるご質問 → メニューの「よくある質問」をタップ
お急ぎの場合は[電話番号]までお願いします。
キーワード応答は、よく聞かれる質問に即答させる用途に向いています。設定するときは、次の項目を登録します。
- タイトル
- 応答タイプ(キーワード応答を選ぶ)
- 反応させるキーワード
- 返す文面
ここで一番大事なのが、キーワード応答は登録した語句と一致しないと反応しにくいという点です。 仕様の詳細はLINEヤフーの公式ヘルプで確認できますが、たとえば「営業時間」と登録しても、お客さまが「何時まで」と送ると反応しないことがあります。だから、想定される言い回しを複数登録しておく必要があります。
キーワードの洗い出しは、次のチェックリストで進めると漏れが減ります。
- 正式名称と略称:「営業時間」「営業」「何時」「何時まで」を別々に登録する
- 漢字とひらがな:「予約」「よやく」「ヨヤク」の表記ゆれを想定する
- 敬語と口語:「駐車場はありますか」ではなく「駐車場」「パーキング」で拾う
- 過去の問い合わせ:実際にチャットに来た質問の言葉をそのまま登録する
ステップ4。リッチメニューやカードと連携させる
キーワード応答は、リッチメニューやカードタイプメッセージと組み合わせると威力が上がります。リッチメニューのボタンには、タップしたときに特定のテキストを送信するアクションを割り当てられる場合があります。その送信テキストをキーワード応答のキーワードにそろえておけば、お客さまがボタンをタップするだけで対応する自動返信を返せる、という組み方が考えられます。設定できるアクションの種類や手順は改定で変わることがあるため、実際の設定方法はLINEヤフーの公式ヘルプで確認してください。
これなら、お客さまが正しい言葉を打つ必要がありません。ボタンを押すだけで、確実にキーワードが一致します。表記ゆれで反応しない弱点を、タップ操作で回避できるわけです。リッチメニューの作り方はLINEリッチメッセージの作り方|画像サイズとタップ領域の決め方でも解説しています。
ステップ5。AIチャットボットを検討する場合
表現のばらつきに自動で対応したいなら、AIチャットボットという選択肢もあります。標準のキーワード応答が登録語句との一致を前提にするのに対し、AIは表現のゆれを吸収して答えられるのが強みです。
ただし、AIで自動応答を実現する方法や必要な契約・費用は、時期やプランによって変わります。LINE公式アカウントの機能で対応する方法、外部のチャットボットツールと連携する方法などがあり、対応範囲もツールごとに異なります。導入を決める前に、利用中のプランで何ができるか、追加費用がかかるかを、LINEヤフーの公式ヘルプや各ツールの公式情報で必ず確認してください。
もう一つ注意点があります。応答メッセージのキーワード応答とAIによる自動応答は、併用できるかどうかがプランや設定によって変わることがあります。両方を前提にせず、「キーワード応答で行くのか、AIに任せるのか」は、LINEヤフーの公式ヘルプで併用の可否を確認したうえで選んでおくと安全です。
使い分けがハマると現場はどう変わるか

応答モードの併用がうまく回ると、現場の負担と取りこぼしが同時に減ります。ここでは、成功している運用に共通するパターンを具体的に見ていきます。
まず、返信の初速が上がります。営業時間外や混雑時でも、応答メッセージが「受け取りました」「営業時間はこちら」と即座に一次対応をするため、お客さまが放置されたと感じにくくなります。人が対応するのは時間内に来た込み入った相談だけに絞られるので、担当者は本当に人が必要なやり取りに集中できます。
次に、対応品質が安定します。よくある質問(営業時間、駐車場、予約方法、料金の目安など)をキーワード応答やAIチャットボットに任せれば、誰が対応しても同じ案内になります。スタッフによって答えがばらつく、という店舗でありがちな問題が起きにくくなります。
実際の効果は業種やお客さまの層で大きく変わるため一概には言えませんが、考え方として整理するとこうなります。仮に1日20件の問い合わせのうち半分が「営業時間」「場所」などの定型質問だとしたら、その10件を自動対応に回せれば、手動で返す件数は半分になります。空いた時間を、見積りや予約確定といった売上に直結するやり取りに使えるわけです。
予約や個別提案の導線をLINEにまとめると、問い合わせから予約・来店までを一つの窓口で完結させやすくなります。効果の大きさは業種やお客さまの層で大きく変わりますが、ポイントは、単に自動化するのではなく「自動で受けて、人が締める」という流れを設計していることです。LINE運用全体の成果指標の見方はLINEのKPIは友だち数で見るな。売上に効く指標の選び方で詳しくまとめています。
よくある失敗と回避法

応答モードの設定は、ちょっとした思い違いで事故につながります。現場で実際によく見かける失敗を3つ挙げ、防ぎ方まで具体的に説明します。
失敗1。手動チャットだけにして返信が滞る
「お客さまには人が丁寧に返したい」という思いから、チャットだけをオンにして自動応答を切ってしまうケースです。この状態だと、担当者が離席したり営業時間外だったりすると、メッセージが数時間〜翌日まで放置されます。お客さまは「無視された」と感じ、そのまま他社に流れます。
防ぐには、応答時間を設定したうえで、時間外は一律応答が返るようにしておきます。人が対応できない時間を正直に洗い出し、その穴を自動返信で埋めるのが基本です。「即レスできない時間帯こそ自動化する」と考えると設計しやすくなります。
失敗2。キーワード応答が登録語句と一致せず反応しない
キーワード応答を設定したのに「全然反応しない」という相談は非常に多いです。原因のほとんどは、登録した語句と一致しないと反応しにくいことを知らずに、代表的な単語を1つだけ登録しているパターンです。お客さまは十人十色の言い回しで質問してくるため、1語だけでは取りこぼします。
回避策は2つあります。1つは、想定される言い回しを複数登録して網を広げること。もう1つは、前述のリッチメニュー連携で、そもそもお客さまに言葉を打たせず、ボタンのタップでキーワードを送らせることです。とくに後者は確実性が高く、おすすめの設計です。
失敗3。自動応答の内容が古いまま放置される
一度作った応答メッセージを、そのまま何ヶ月も見直さないケースです。営業時間が変わった、キャンペーンが終わった、料金が変わった。それなのに古い文面が自動で返り続け、お客さまに誤った情報を伝えてしまいます。自動化は「作って終わり」ではありません。
防ぐには、応答メッセージの見直しを定例業務に組み込みます。たとえば月初に「営業時間・料金・キャンペーン・電話番号」の4項目だけチェックする、と決めておくだけで、古い情報の垂れ流しは防げます。担当者が複数いる場合は、誰がいつ見直すかを決めておくとさらに確実です。複数人での運用ルールはLINE公式アカウント複数人運用の鉄壁ルール|ミス・漏れを防ぐ管理術も参考になります。
自動応答の設定を変更したら、必ず自分のスマホから実際にメッセージを送ってテストしてください。管理画面上では正しく見えても、実際には反応しない・二重で返る、といったズレが起きることがあります。公開前のテスト送信は必須の一手間です。
導入前に知っておきたい落とし穴と現場の妥協点
ここまで手順を説明してきましたが、正直にお伝えしておきたい「現場で見えた限界」もあります。ここを理解しておくと、導入後に「思っていたのと違う」とならずに済みます。
まず、標準機能のキーワード応答は、登録した語句との一致をもとに動く仕組みです。表現のゆらぎに強くしたいときの選択肢は、大きく次の2つです。
- 想定キーワードを増やす:お客さまが使いそうな言い回しを地道に登録して網を広げる
- 外部の拡張ツールを検討する:対応できる範囲や費用はツールごとに異なるため、各ツールの公式情報で確認する
ただし、拡張ツールは費用や設定の手間が増えます。まずは標準機能でどこまで回るかを試してから判断するのが現実的で、いきなり高機能ツールを入れて使いこなせずに終わる回り道を避けられます。
次に、AIチャットボットへの過度な期待にも注意が必要です。AIがメッセージ内容を読み取ってQ&Aの範囲で答える仕組みは、利用するプランや外部ツールによって、追加の契約や費用が必要になることがあります。
しかも、Q&Aの整備が甘ければ、AIも的外れな返信をします。結局、どんな質問が来るかを人が想定してQ&Aを用意する作業からは逃げられません。「AIを入れれば勝手に賢く答えてくれる」わけではない、という前提を持っておくと失敗しません。
そして、内製と外注の切り分けです。応答モードの基本設定や応答メッセージの作成は、社内でも十分できる範囲です。一方で、リッチメニューやセグメント配信、外部ツール連携まで含めて「売上につながる導線」として設計する段階になると、専門的な判断が増えてきます。この線引きを意識せずに全部を自前でやろうとすると、担当者が疲弊して更新が止まる、というのが一番ありがちな結末です。
費用面の見落としもお伝えしておきます。応答モードの設定自体に追加費用はかかりませんが、AIチャットボットや外部ツールを使う段階では有料になります。さらに、LINE公式アカウントの料金プランや追加メッセージの料金は改定されることがあり、配信通数の考え方が運用コストに効いてきます。自動応答を増やす前に、最新の料金体系を公式情報で確認し、送信するメッセージ量とコストの見通しを立てておくと安心です。運用の効率化については定型文とタグでLINEの1対1トークを効率化する運用術も合わせてご覧ください。
よくある質問
チャットとBotは同時に使えるの?
キーワード応答が反応しないのはなぜ?
キーワード応答は、登録した語句と一致しないと反応しにくいためです。登録した言葉とお客さまが送った言葉が違うと反応しないことがあります。想定される言い回しを複数登録するか、リッチメニューのボタンからキーワードを送らせる設計にすると確実になります。
AIチャットボットは無料で使えるの?
AIで表現のゆれに対応する自動応答は、利用するプランや外部ツールによって、追加の契約や費用がかかることがあります。無料でどこまでできるかは時期やプランで変わるため、LINEヤフーの公式ヘルプで最新の条件を確認してください。まずは無料の応答メッセージで試し、必要になったらAIを検討するのがおすすめです。
設定を変えたらすぐ反映されるの?
基本的には保存すると反映されますが、必ず自分のスマホから実際にメッセージを送ってテストしてください。設定は正しく見えても、二重で返信が飛ぶ・反応しないといったズレが起きることがあります。公開前のテスト送信を習慣にすると事故を防げます。
まとめ。設定は組み合わせと切り替えで決まる
応答モードは「チャットかBotか」の二択ではなく、「手動チャットと自動応答をどう組み合わせ、どの時間帯で切り替えるか」で設計するのが正解です。まずは応答設定で両方をオンにし、応答時間で人が対応する時間帯を決め、よくある質問をキーワード応答やリッチメニューに任せる。この基本形を組めれば、返信の初速も対応品質も安定します。
とはいえ、キーワードの洗い出しや外部ツール連携、料金改定を見据えた通数設計まで含めて「売上につながる運用」に育てるのは、片手間だと止まりがちです。自社でどこまでやり切れそうか整理したい、設定を見直したいという段階でしたら、コレットラボのLINE運用相談で現状を一緒に棚卸しするところからでも大丈夫です。まずはお気軽にお話を聞かせてください。
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