インスタのハッシュタグ分析|無料ツールでの手順と選び方
この記事の要点
- 分析の起点は公式のInstagramインサイト。無料ツールは補助で足りる
- タグ選定は「ビッグ・ミドル・スモール」の3層で組む。手順を本文で解説
- やりがちな失敗は3つ。関連性のないタグ付けが最大の落とし穴
「ハッシュタグをたくさん付けているのに、投稿が伸びない」「どのタグが効いているのか分からないまま、なんとなく付けている」。そんなモヤモヤを抱えていませんか。
この記事は、Instagramを自社で運用していて、ハッシュタグの効果を数字で見直したい広報・SNS担当の方に向けたものです。読み終わる頃には、無料ツールを使ってどのタグが効いているかを判断し、明日から回せる分析の型を作れる状態を目指します。アカウントの基本設定やリールの作り方そのものは、Instagramで伸びない原因と最新アルゴリズム対策で解説しているので、まだの方は先にそちらもどうぞ。
Contents / 目次
ハッシュタグ分析でやることは3つだけ

ハッシュタグ分析でやるべきことは、突き詰めると次の3つです。この3つをぐるぐる回すだけです。高価なツールも専門知識も、最初は要りません。
- 効果を測る
- タグを選び直す
- 投稿して比べる
まず前提として、ハッシュタグは「付ければ多くの人に広がる拡散装置」というより、「この投稿は何についてのものか」を示す分類ラベルとして考えると、運用の精度が上がります。つまり、投稿の内容を表す目印として、投稿テーマに合ったタグを選ぶ意識が大事です。
ハッシュタグ分析とは、投稿に付けたタグのうち、どれが実際にリーチや保存につながったかを数字で確認し、次の投稿に活かす作業のことです。だから、数を増やすより「正しく分類されているか」を見るのが今の正解に近づきます。
やるべきことの全体像を、先に一覧で示します。
| やること | 使うもの(無料) | 見る数字 |
|---|---|---|
| ①効果を測る | Instagramインサイト(公式) | 閲覧者・保存数 |
| ②タグを選び直す | ハッシュタグ検索ツール | タグごとの投稿数(人気度) |
| ③投稿して比べる | インサイト+メモ(表計算ソフト) | 投稿ごとの閲覧者・保存数の差 |
ここが肝心。分析の起点は、必ず公式のInstagramインサイトに置いてください。外部の無料ツールは「タグ候補を探す」「グラフで見やすくする」といった補助であって、主役ではありません。まず公式の数字を読めるようになることが、遠回りに見えて一番の近道です。
特別なアカウントも準備物もほとんど要りませんが、1つだけ条件があります。インサイトを見るには、アカウントが公開になっている必要があります。個人用アカウントでもプロアカウント(ビジネスまたはクリエイター)でも見られますが、非公開のアカウントでは見られません。また、非公開のアカウントの投稿は、ハッシュタグを付けてもハッシュタグのページに表示されないので、タグの分析をするなら公開にしておきましょう。
無料ツールでハッシュタグ分析を行う手順

ここからが本題です。無料ツールを使ったハッシュタグ分析を、実際に手を動かせる粒度で5つのステップに分けて解説します。どれもツールの画面ボタン名に依存しない、考え方と作業の流れなので、どのツールを使っても応用できます。
ステップ1。インサイトで今の投稿の届き方を知る
最初にやるのは、今の投稿がどれだけ届いているかを知ることです。投稿のインサイトでは、閲覧数・閲覧者・インタラクション(「いいね!」・コメント・保存・シェアなど)といった数字を確認できます。Instagramのヘルプが投稿のインサイトとして挙げる項目に、ハッシュタグごとの数字はありません。そのため、タグの効果は、タグの組み合わせを変えた投稿どうしで数字を比べて確かめます。
見るべきは次の3つの数字です。
- 閲覧者:その投稿を画面上で1回以上表示したアカウントの数。タグを入れ替えたときに、この数字が上下するかを比べます
- 保存数:ユーザーが「後で見返したい」と思った証拠。投稿が役に立ったかを表す重要な目安です
- アクションを実行したアカウント数(フォロワー以外):投稿に反応したアカウントのうち、フォロワー以外がどれだけいたか。新規接触の目安になります
直近10〜20投稿を1つずつ開いて、この3つを表計算ソフト(ExcelやGoogleスプレッドシート)にメモしていきます。地味ですが、この「直近の投稿の数字の記録」を飛ばして無料ツールに走る人ほど、分析が続きません。
ステップ2。ハッシュタグ検索ツールで候補と人気度を調べる
次に、無料のハッシュタグ検索ツールで、これから使う候補タグの「投稿数(人気度)」を調べます。投稿数とは、そのタグが付いた投稿が世の中に何件あるかで、タグの混み具合を示します。
無料で使えるものには、キーワードを入れると関連タグや同時に使われやすいタグを提案してくれる検索ツールや、複数のタグの投稿数をまとめて調べられるツールがあります。ツールごとに使える機能や無料の範囲は変わるので、最新は各公式サイトで確認してください。
ここで大事なのは、投稿数の「多い・少ない」を3つの層に仕分けする視点です。
| 層 | 投稿数の目安 | 役割 |
|---|---|---|
| ビッグワード | 数十万件以上 | 母数は大きいが埋もれやすい(例:#カフェ) |
| ミドルワード | 数万〜十数万件 | 競合と本命の激戦区(例:#大分カフェ) |
| スモールワード | 数千〜数万件 | 刺されば上位表示されやすい(例:#大分ランチ女子会) |
投稿数の区切りはジャンルによって変わるので、この数字はあくまで目安です。自分のアカウントの規模(フォロワー数や平均リーチ)に対して、あまりに巨大なタグばかりだと埋もれます。逆に極端に小さいタグばかりでも、そもそも検索する人がいません。両端に偏らないバランスが鍵です。
ステップ3。3層でタグを組み立てる
候補が集まったら、実際に付けるタグを組み立てます。おすすめは、先ほどの3層から偏りなく選ぶ組み方です。投稿テーマから外れないことを大前提に、次のように配分します。
- ビッグワード:1個。ジャンルの大分類をシステムに伝える
- ミドルワード:1〜2個。狙いたい層が実際に検索しそうな語
- スモールワード:1〜2個。具体的で、上位に残りやすい語
Instagramでは、1つの投稿・リールに付けられるハッシュタグは5個までです。合計で3〜5個にします。タグを大量に付けるより、投稿テーマに合ったタグを絞る方が、狙った相手に届きやすくなります。数を追うより、1個ずつ「この投稿を的確に表しているか」を問う方が実りがあります。
自社独自のオリジナルタグ(例:#○○社の現場より)を使う場合は、5個の中の1つとして数えます。お客さまや社員がそのタグを付けて投稿してくれれば、UGC(ユーザー生成コンテンツ、つまり自分たち以外の人が作ってくれた投稿)が貯まっていきます。
ステップ4。AIにタグ候補のたたき台を作らせる
タグ候補出しは、生成AIに手伝わせると時短できます。ただし、AIは「実際の投稿数」や「今のトレンド」までは正確に把握していないので、AIに出させるのは「候補のたたき台」まで。人気度の確認(ステップ2)と最終判断は必ずご自身で行う、という線引きが大事です。
ClaudeやChatGPTのデスクトップアプリ(Mac/Windows)を使うと、起動が速く日常的に回しやすいのでおすすめです。ブラウザでも使えますが、毎日の運用ならアプリが便利です。渡すたたき台は、作り込まず短いseedで十分です。
あなたはInstagram運用の担当者です。
以下の投稿に付けるハッシュタグ候補を、
「ビッグ/ミドル/スモール」の3層に分けて各5個ずつ提案してください。
・業種:[自社の業種を入力]
・投稿テーマ:[今回の投稿内容を1〜2行で]
・届けたい相手:[ターゲットを一言で]
※投稿テーマと関係のないタグは入れないでください。
※候補を出したら、なぜその層に分類したかも一言添えてください。
出てきた候補を、そのまま使ってはいけません。ご自身で確認するのは次の3点です。
- 投稿テーマからズレていないか
- 投稿数をツールで調べて層が合っているか
- 日本語として実在する自然なタグか(AIは存在しない造語タグを出すことがあります)
この確認こそが担当者の価値です。AIとの分業の考え方は、生成AIのSNS投稿量産で読まれない原因とAI・人の線引きでも詳しく触れています。
ステップ5。投稿して比べ、勝ちタグを記録する
最後は、投稿後の答え合わせです。投稿から数日〜1週間ほど置いて、ステップ1と同じようにインサイトで閲覧者と保存数を確認します。そして、前回までの投稿と比べて数字が良かった投稿のタグ構成をメモに残します。
この「勝ちパターンのタグの組み合わせ」を貯めていくのが、無料でできる分析の本質です。週に1回15分、月に1回30分でいいので、数字を見て入れ替える時間を決めておきましょう。運用を続ける仕組みづくりは、SNS運用が続かない原因と燃え尽きない仕組みの作り方も参考になります。
分析を続けると、投稿はどう変わるのか

ハッシュタグ分析を続けると、投稿の当たり外れが「運任せ」から「再現できるもの」に変わっていきます。ここが一番の成果です。
派手なバズを狙うより、数字の記録を続けて「自分のアカウントではこのタグ構成が効く」という組み合わせを見つけることを目指します。タグ構成を変えたときのリーチや保存の差を比べて効いたタグを見極め、次に活かす。この積み重ねが効いてきます。
期待できる変化を、具体的なイメージで挙げてみます。
- 投稿判断が速くなる:毎回タグをゼロから悩まなくなり、1投稿あたりの作業時間が減ります
- フォロワー以外の反応が読める:どのタグ構成のときにフォロワー以外の反応が増えたかを記録から比べられるので、新規接触を意図して増やせます
- 報告がラクになる:「なんとなく」ではなく数字で説明できるので、社内報告の説得力が上がります
ここで数字について正直にお伝えします。「このやり方でフォロワーが○倍」といった保証はできません。伸び方は業種・投稿の質・アカウント規模で大きく変わるからです。ただ、確実に言えるのは、記録を取っているアカウントは「次に何を試せばいいか」が明確なので、改善のスピードが違うということです。
保存数を最重視する。いいね数は目立ちますが、ユーザーが後で見返したいと思った保存数の方が、投稿の価値をよく表します。タグ分析と合わせて、保存されやすいテーマは何かも見ていくと、伸びる投稿の輪郭がつかめてきます。
よくある失敗と、その直し方

ハッシュタグ分析でつまずく人には、決まったパターンがあります。起こりやすい3つの失敗と、その防ぎ方をお伝えします。
失敗1。人気だからと無関係なタグを付ける
投稿数が多いからと、投稿内容と関係のない人気タグを付けてしまうケースです。たとえばランチの写真に、有名人の名前タグや流行りだけのタグを付けるような使い方です。
こうなると、そのタグで来た人が「思っていたのと違う」と離脱してしまいます。結果として、狙った相手に届かず、保存も伸びにくくなります。防ぎ方はシンプルで、タグを付ける前に「これは今回の投稿を正確に説明しているか」と1個ずつ問うことです。少しでも迷ったら外す、が正解です。
失敗2。タグの付け方そのものを間違えている
技術的な付け方のミスもあります。Instagramのヘルプでは、ハッシュタグに数字は使えるものの、スペースと、$や%などの特殊文字は使えないと案内しています。タグの途中にスペースや記号が入ると、意図したタグになりません。せっかく選んでも、機能していない状態です。
防ぎ方は、投稿したあとにキャプションのタグをタップして、そのタグが付いた写真や動画の一覧が開くかを確かめることです。一覧が開かないタグは、認識されていないサインです。全角スペースが紛れていることもあるので、コピペで作ったときは特に注意しましょう。
失敗3。タグだけ最適化して、投稿の中身が置き去り
3つ目は、タグの研究に熱中するあまり、肝心の投稿の質がおろそかになるケースです。どれだけタグを磨いても、投稿そのものが「見て良かった」と思われなければ、保存もされずリーチも続きません。
ハッシュタグはあくまで「見つけてもらう入口」です。入口を広げても、中身が薄ければリピートされません。防ぎ方は、時間配分を意識することです。タグの調整に使う時間より、投稿の内容やビジュアルを良くする時間を多く取る。目安として「タグ2割・中身8割」くらいの気持ちがちょうどいいです。
「ハッシュタグは意味がない」という極端な結論に飛びつくのも失敗のもとです。分類ラベルとして精度を意識して付ければ、発見タブや検索経由の接触チャンスにつながります。付けないのではなく、精度を上げるのが正しい方向です。
無料ツールの限界と、任せ所の見極め
無料ツールは分析の入口としては十分ですが、使い込むと必ず壁にぶつかります。その壁を先に知っておくと、判断を誤りません。
まず、無料ツールで取れるデータには制限があります。過去にさかのぼれる期間が短い、CSVで書き出せない、競合分析ができない、といった制約が付くことが多いです(各ツールの無料で使える機能は変わることがあるので、使う前に公式サイトで確かめてください)。日々のフォロワー増減をグラフで長期に追いたい、複数アカウントを横断で見たい、となると無料の範囲では手が届きにくくなります。
次に見落とされがちなのが「人の時間」というコストです。無料ツールを使う手間、数字をメモする時間、投稿ごとに比較する時間。これらは料金ゼロでも、担当者の工数は確実にかかります。
運用が属人化していると、担当者が抜けたときに分析が止まります。引き継ぎの備えはSNS運用の属人化を解消する引き継ぎノートの作り方を参考に、あわせて用意しておくと安心です。
内製と外注の切り分けの目安は、こう考えると分かりやすいです。
- 自社でやる範囲:日々のインサイト確認、タグの入れ替え、投稿ごとの記録。これは現場の肌感が要るので内製が向きます
- プロに相談した方が早い範囲:アカウント全体の戦略設計、伸び悩みの原因の切り分け、分析を仕組みにして自動で回す設計
正直に言えば、ハッシュタグ分析だけで劇的に伸びることは多くありません。効くのは「アカウントの方向性」「投稿の質」「分析の継続」が揃ったときです。まず自社で数字を見る習慣を作り、手が回らない設計部分だけ相談する、という進め方をおすすめします。
よくある質問
ハッシュタグは結局いくつ付けるのが正解ですか。
Instagramで付けられるハッシュタグは1投稿5個までです。投稿テーマに合ったタグを3〜5個選ぶのがおすすめです。タグを大量に付けるより、無関係なタグを減らす方が、狙った相手に届きやすくなります。まずは絞って、数字を見ながら調整しましょう。
無料ツールだけで本当に分析できますか。
入口としては十分できます。公式のInstagramインサイトで保存数や閲覧者を見て、無料のタグ検索ツールで候補を探せば、基本の分析は回ります。ただし長期のグラフ化や競合比較まで求めると、無料の範囲では手が届きにくくなります。
分析はどのくらいの頻度でやればいいですか。
週1回15分ほど直近投稿の数字を確認し、月1回30分でタグ構成を見直すペースが続けやすいです。毎日見る必要はありません。頻度より、決めた時間に必ず記録を残す習慣の方が成果につながります。
タグを変えてもリーチがほとんど伸びないのですが。
まずタグが正しく認識されているか(投稿でタップできる状態か)を確認してください。次に、タグが巨大すぎて埋もれていないかを疑います。ミドル・スモールワードを増やし、投稿テーマとの一致度を上げると改善しやすいです。
まずは今日、直近5投稿のインサイトを開いて「閲覧者」と「保存数」だけメモしてみてください。5分で、自分のアカウントの現状が見えてきます。そこからタグを入れ替える練習を始めると、分析が自然と回り出します。さらにリールの伸ばし方まで踏み込みたい方は、毎日投稿でも伸びない理由と検索されるリールの作り方もどうぞ。
ここまで読んで、「自社だけで分析を続けるのは大変そう」「そもそもアカウントの方向性が合っているか不安」と感じた方もいるかもしれません。コレットラボのInstagram運用支援では、投稿とプロフィールを診断し、DM・予約への案内を見直します。投稿制作まで任せる運用代行のほか、投稿は社内で作り、月90分の相談で数字の確認と次の月のテーマ決めを行う形も選べます。ご相談では、いまのアカウント、投稿の頻度、目標を伺います。気になった方は、Instagram運用支援のページからお問い合わせください。
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