MEO対策の費用対効果の出し方|通話1件あたりの単価で判断
この記事の要点
- 費用対効果は「月の総費用÷通話数」で1件あたりの単価にして判断する
- 契約前に現状のパフォーマンス数値を保存する。無いと後から比べられない
- 順位保証を成果にしない。測る地点が変われば順位も変わる
MEO対策の費用対効果は、「月に払った総額」を「Googleビジネスプロフィール経由の通話数」で割った、通話1件あたりの単価で判断できます。順位の変動ではなく、この単価と、自社が1人の新規客にかけてよい金額を比べるだけです。
この記事は、MEO対策を外注するかどうか、続けるかどうかを決める立場の方(経営者・役員・院長・施設長)に向けて書いています。読み終わる頃には、来月の会議で使う3つの数字(総費用・行動件数・1件あたりの単価)と、その数字をどこから取ってくるかが決まった状態を目指します。
ここで扱うのは費用対効果の出し方と判断の仕方です。Googleビジネスプロフィールの登録や順位を上げる操作そのものは扱いません。まず何を見るのかから知りたい方は、Googleビジネスプロフィールのインサイト|見るべきは行動の数を先に読んでいただくと、この記事の話が早く飲み込めます。
Contents / 目次
MEO対策の費用対効果は、通話1件あたりの単価で見る
MEO対策の費用対効果を出すときに見る数字は、お客様が実際に動いた回数です。順位や表示回数ではなく、電話をかけた、経路を調べた、サイトを見にきたといった行動の件数を分母にします。自店のプロフィールでどの数字が取得できるかは、Googleビジネスプロフィールの管理画面とGoogleビジネスプロフィール ヘルプ「パフォーマンスレポートについて」で確認してください。
MEO対策とは、Googleマップやスマートフォンの地域検索で自店が上位に表示されるように、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス。以下GBP)の情報と口コミを充実させていく取り組みのことです。ここで発生する費用は、代行会社への月額だけではありません。ツールの利用料、写真撮影費、そして社内の担当者が使った時間も費用です。
判断の式。その月の総費用 ÷ その月の通話数 = 通話1件あたりの単価。この単価が、自社が新規1人にかけてよい金額を下回っていれば黒、上回っていれば赤です。
3つの行動のうち、どれを分母に入れるか
結論から言うと、単価を出すときの分母は通話数だけにしてください。ルート検索とウェブサイトのクリックは、来店との距離が測れないからです。
| 指標 | 何を表すか | 来店との近さ | 単価の分母に入れるか |
|---|---|---|---|
| 通話 | プロフィールの電話ボタンが押された回数 | 近い。予約や在庫確認の意図がある | 入れる |
| ルート検索 | 経路案内を開いた回数 | 中くらい。開いただけで行かない人も多い | 入れない(伸び率だけ見る) |
| ウェブサイトのクリック | 自社サイトへ移動した回数 | 遠い。比較検討の途中 | 入れない(GA4側で追う) |
| 表示回数・順位 | 見られた回数、地図での並び順 | 行動していないので測れない | 入れない |
ルート検索を分母に入れると、単価は簡単に半分以下になります。数字は良く見えますが、そのうち何人が本当に来店したかは誰にも分かりません。報告書でルート検索を成果件数に合算している場合は、その前提を最初に確認しておくと、後で話が食い違いません。
いくらまで払ってよいかを先に決める
単価が出ても、比べる相手がなければ判断できません。比べる相手は「新規のお客様1人にかけてよい上限額」です。これは自社の数字だけで計算できます。
仮に、平均客単価6,000円・粗利率60%の美容室で考えてみます(数字は計算の例として置いたもので、業種や店舗によって変わります)。
- 1人あたりの粗利は 6,000円 × 60% = 3,600円
- 初回の粗利のうち3割までを獲得費用に充てると決めると、上限は 3,600円 × 30% = 1,080円
- 電話をくれた人のうち実際に来店するのが半分なら、通話1件の価値は 1,080円 × 50% = 540円
- つまり、通話1件あたりの単価が540円を超えている月は、初回来店だけでは回収できていない
ここで大事なのは、3の「半分」を推測で置かないことです。この数字は自店で数えられます。数え方は次の章のステップ4で説明します。
2回目以降の来店まで含めて回収する考え方(LTVで見る)に切り替えると、上限額は大きく変わります。どれだけ変わるかは、再来率と、何回目までを数えるかで決まるので、自店の実績から出してください。初回で回収するのか、2回目以降まで含めて回収するのかを、契約前に社内で決めておいてください。ここが決まっていないと、3か月後に「高い」「いや妥当だ」の水掛け論になります。
この章の結論として、費用対効果の判断は「通話1件あたりの単価」と「自社で決めた上限額」の2つの数字を並べるだけで済みます。難しいのは計算ではなく、上限額を先に決めることと、通話から来店への転換率を自分で数えることの2つです。
MEO対策の効果測定方法。5つのステップで数字をそろえる
効果測定方法は、契約前のベースライン取得から始まります。始めてから測ろうとすると、比べる相手がなくなるからです。ここでは実際に手を動かす順番で説明します。
ステップ1. 契約前に、いまの数字を保存する
代行会社と契約する前に、GBPのパフォーマンス画面を開いて、通話数・ルート検索数・ウェブサイトのクリック数を手元に保存してください。この作業だけは、外注してはいけません。
理由は単純で、比較の基準になる数字を、これから成果を報告する側に用意してもらう形になってしまうからです。さかのぼって見られる期間と取得できる項目は画面の仕様で決まっているので、Googleビジネスプロフィール ヘルプ「パフォーマンスレポートについて」で現在の仕様を確認したうえで、画面の期間指定で選べる範囲をすべて保存してください。過去分を残せる期間には限りがあるので、契約を検討し始めた時点で保存しておくのが確実です。
保存するのは次の3つです。
- 月ごとの行動件数:通話・ルート検索・ウェブサイトのクリックを、月単位で並べたもの
- 検索キーワードの一覧:お客様がどんな言葉で自店にたどり着いたか。店名での検索と、地域名+業種での検索を分けて見るために使う
- 口コミの件数と平均評価:開始日時点のスナップショット。件数の増え方があとで効いてくる
スクリーンショットではなく、数値をスプレッドシートに転記して残してください。画面の仕様が変わっても、転記した数字は残ります。転記の型はGBP分析データをスプレッドシートで管理|月次テンプレ付き手順で解説しています。
ステップ2. 分母になる費用を全部足す
費用は代行会社への支払額だけではありません。次の項目を1つのセルに合算します。ここを抜くと、単価が実態より安く見えます。
- 代行会社への月額:初期費用がある場合は、契約期間で割って月額に振り分ける
- 順位計測ツールや口コミ管理ツールの利用料:代行費用に含まれているか、別請求かを確認する
- 写真・動画の撮影費:スポットで発生した月だけ計上する
- 社内工数:担当者が使った時間 × 時給。口コミ返信の確認、写真の選定、原稿チェックの時間が該当する
社内工数を金額にすると、意外な事実が見えることがあります。「安いプランにしたら社内の作業が増えて、時給換算では高くついていた」という状態は、実際によくあります。月に何時間かかっているかは、担当者に1か月だけ簡単な記録をつけてもらえば分かります。
ステップ3. 月次シートに数式を入れる
スプレッドシートに次の列を作り、毎月1行ずつ足していきます。コピーして使える数式を載せます。
// Googleスプレッドシートの月次シート(1行=1か月・上から古い月の順に並べる)
// A列:年月 B列:代行費用 C列:ツール費用 D列:社内工数(時間) E列:社内時給
// F列:通話 G列:ルート検索 H列:サイトクリック
// ※2行目が最初の月
// I列 その月の総費用(I2に入れて下へコピー)
=B2+C2+D2*E2
// J列 通話1件あたりの単価(判断に使うのはこの数字。J2に入れて下へコピー)
=IFERROR(I2/F2,"")
// K列 行動3種の合計で割った参考単価(報告書の数字と突き合わせる用。K2に入れて下へコピー)
=IFERROR(I2/SUM(F2:H2),"")
// L列 通話数の前年同月比(当月行から12行上を参照する。L14に入れて下へコピー)
// ※2行目〜13行目のL列は空のままにする(比べる12か月前の行がないため)
=IFERROR(F14/F2-1,"")
// M列 前月比(当月行から1行上を参照する。M3に入れて下へコピー)
// ※2行目のM列は空のままにする
=IFERROR(F3/F2-1,"")
L列とM列は、結果を出したい月の行に入れる式です。L列は14行目(13か月目)から、M列は3行目(2か月目)から結果が出ます。それより上の行は空のままにしておいてください。式を2行目にコピーすると、12か月前ではなく12か月後と比べる形になるので注意してください。
K列を入れておくのは、代行会社の報告書が3種合計で成果を出してきたときに、同じ土俵で見比べるためです。J列とK列に大きな開きがある月は、報告書の件数がどの指標の伸びで増えているかを内訳で確かめてください。開きの原因はルート検索とは限らず、サイトクリックが多い業種でも同じように開きます。いずれにしても、判断に使うのはJ列です。
ステップ4. 通話から来店への転換率を、自店で数える
通話1件が来店何人分にあたるかは、公開されているデータではなく、自店で数えるしかありません。業種・立地・電話の出方で大きく変わるからです。2週間あれば分母が作れます。
- レジ横または電話機の横にA5の紙を置く。欄は「Googleマップ・ホームページ・ポータルサイト・紹介・その他」の5つ
- 電話を受けた人が、会話の中で1問だけ聞く。「何をご覧になってお電話くださいましたか」
- 答えを聞いたら該当の欄に正の字を1画。予約や来店に至ったかどうかも、○×で同じ行に書く
- 2週間続けたら、Googleマップと答えた件数のうち、来店に至った割合を出す
- その割合を、前章「いくらまで払ってよいかを先に決める」の3で使った転換率に入れる
この聞き方には現場のコツがあります。「どこで知りましたか」と聞くと、お客様は「ネットで」としか答えません。「何をご覧になって」と聞くと、画面の記憶をたどるので答えが具体的になります。忙しい時間帯は書き漏れが出ますが、傾向が分かれば十分なので、完璧を目指さなくて大丈夫です。
ウェブサイトのクリック側は、GA4で流入元を分けて見る設定が要ります。設定していないと、サイトに来た人が「その他」に混ざって判別できません。手順はMEOの効果をGA4で計測する方法|UTMパラメータ設定手順にまとめています。パラメータの付け方そのものはアナリティクス ヘルプ「カスタム URL でキャンペーン データを収集する」が一次情報です。
ステップ5. 続ける・変える・やめるの線を引く
数字がそろったら、判断の線を先に決めます。おすすめは、開始前に次の3本を紙に書いて社内で共有しておく方法です。判断の直前に線を引くと、必ず甘くなります。
| 判断 | 線の引き方の例 | 次にやること |
|---|---|---|
| 続ける | 通話1件あたりの単価が、決めた上限を下回っている | そのまま継続。半年ごとに上限額を見直す |
| 中身を変える | 単価は上限超えだが、通話数の前年同月比が伸びている | 作業内容を口コミ獲得と写真更新に寄せる。費用を下げる交渉もこの段階 |
| やめる | 通話数が2四半期続けて前年同月を下回っている | 解約を伝え、権限とデータの引き継ぎ手順を確認する |
この章の結論です。効果測定方法でつまずくのは計算ではなく、契約前のベースライン取得と、通話から来店への転換率を数える2つの手間です。この2つを済ませておけば、あとは毎月1行を足していくだけで判断できます。
MEO対策の費用は何で変わるか。見積書で見る5つの課金方式
MEO対策の費用が会社によって違うのは、同じ「月額」という言葉の中身が違うからです。見積書を見るときは、金額より先に課金方式を確認してください。方式が違えば、比較しても意味がありません。
| 課金方式 | 費用の読み方 | 確認しておくこと |
|---|---|---|
| 月額固定 | 作業量にかかわらず定額。予算が立てやすい | 月に何をどれだけやるか。投稿の本数、口コミ返信の件数 |
| 成果報酬(順位連動) | 指定キーワードが上位にある日数で課金 | どの地点から測った順位か。上限額はいくらか |
| 初期費用+月額 | 最初に情報入力や写真撮影をまとめて行う型 | 初期費用で作ったものが、解約後も自社に残るか |
| 店舗数課金 | 1店舗あたりの単価×拠点数 | 2店舗目以降の単価。共通作業の分の割引があるか |
| ツール利用料のみ | 順位計測や口コミ管理のツール代だけ。作業は自社 | 実際に社内で誰が動くか。ステップ2の社内工数が乗る |
金額の幅そのものは、店舗数・業種の競合の多さ・口コミ返信を任せる件数によって大きく異なります。見積もりを取るときは、複数社に同じ条件(店舗数、月の投稿本数、口コミ返信の対応範囲、レポートの項目)を書いた紙を渡してから出してもらうと、比較できる形になります。内訳の見方はMEO費用相場の考え方|代行見積りチェックリスト12項目でも解説しています。
契約前に確認する8項目
費用対効果の話をする前に、そもそも測れる契約になっているかを確認します。ここで抜けが多いのが、権限とデータの扱いです。
- GBPのオーナー権限は自社に残るか。代行会社は管理者として招待される形か
- 契約終了後、投稿・写真・返信文はそのまま残るか。誰の権限で消える可能性があるか
- 順位を測る地点はどこか。店舗の住所か、市区町村の中心か、複数地点か
- 月次レポートに、通話・ルート検索・ウェブサイトのクリックの実数が入るか
- 口コミ返信は誰が書き、誰が承認してから公開するか。月何件までか
- 電話番号を計測用の番号に差し替える提案があるか。ある場合、自社サイトや他の掲載先の番号とどう揃えるか
- 写真撮影は含まれるか。年何回、何枚か
- 最低契約期間と、解約の申し出は何か月前までか
1と2は、あとから取り戻すのに手間がかかる項目です。権限の種類と付け方はGoogleビジネスプロフィールの権限付与|担当者追加と権限の違いで確認できます。オーナーを自社に残したまま代行会社を管理者として招待する形なら、解約時に揉めません。
任せる範囲と、社内に必ず残る作業
MEO対策を外注しても、社内からゼロにはなりません。残るのは、店の実態を知らないと書けない作業と、判断が要る作業です。
| 作業 | 任せられる | 社内に残る |
|---|---|---|
| 基本情報・カテゴリ・属性の設定 | ほぼ任せられる | 初回のヒアリング回答 |
| 投稿の作成と公開 | 作成と公開は任せられる | ネタの提供(新メニュー、休業、イベント) |
| 写真の追加 | 加工と登録は任せられる | 撮影対象の判断、店内の準備 |
| 口コミ返信 | 下書きまで任せられる | 事実確認と、低評価への最終判断 |
| 営業時間・臨時休業の反映 | 反映作業は任せられる | 変更の連絡(ここが遅れると全部崩れる) |
| 電話対応 | 任せられない | すべて |
この章の結論です。見積書は金額の大小ではなく、課金方式・権限の所在・レポートの項目の3点で比べてください。この3点がそろっていない契約は、そもそも費用対効果を出せる形になっていません。
3か月後・6か月後に、数字はどの順番で動くか
MEO対策の数字は、見られた回数から、実際に動いた件数へと、時間差をつけて動いていきます。まず表示回数と検索キーワードが動き、次にルート検索とウェブサイトのクリックが動き、最後に通話数が動くという順番です。だから開始1か月目に通話が増えていなくても、それだけでは失敗と言えません。判断の時期は、後述の「業種によって、判断してよい時期が違う」を目安にしてください。
Googleは、ローカル検索の順位が関連性・距離・視認性の高さで決まると説明しています(Googleビジネスプロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法」)。このうち距離は店の場所なので動かせません。動かせるのは、情報の関連性(カテゴリ、サービス、説明文の中身)と、ウェブ上でどれだけ知られているか(口コミ、他サイトでの言及)の2つです。どちらも、積み上がるまでに時間がかかる種類のものです。
見る順番を整理すると、次のようになります。
- 表示回数と検索キーワードの数:最初に動く。ここが動かないなら、カテゴリやサービス項目の設定を疑う
- ルート検索とウェブサイトのクリック:次に動く。見つかった人が興味を持ち始めた段階
- 通話数:最後に動く。ここで初めて単価の判断ができる
- 前年同月比:13か月目以降。季節性の影響を外して判断できる
どの月に何が動くかは、商圏の需要量・競合の数・施策の量で変わります。自店の順番は、ステップ3の月次シートを数か月並べれば見えてきます。期間の考え方をもう少し詳しく知りたい方は、MEO対策の効果が出るまでの期間|途中で見る指標と続ける判断で途中経過の見方を解説しています。
数字が伸びている店に共通していること
費用対効果が合っている店には、共通点があります。派手なことをしているわけではなく、更新が止まっていないという1点です。
具体的には、次の3つです。
- 口コミ:毎月少しずつ増え続けている
- 写真:数か月おきに入れ替わっている
- 営業時間:変更が当日中に反映されている
営業時間は、来店するかどうかの判断に直結します。年末年始やお盆の臨時休業を入れ忘れると、閉まっている店に足を運ばせることになります。掲載している情報と店の実態をそろえておくことが、来店した人の満足につながります。
逆に言えば、代行会社に払っているお金の効き方は、この3つが回っているかで説明できます。月次レポートを見るときは、順位のグラフより先に「今月、口コミは何件増えたか」「写真は何枚追加したか」を見てください。数が動いていなければ、順位のグラフが上がっていても、翌月以降に効いてくる材料が積み上がっていません。
この章の結論です。通話数は最後に動くので、開始直後に通話数だけで判断すると、効いている施策まで止めてしまいます。まず表示回数が動いたかを見て、そのあとで単価の判断に進んでください。
費用対効果の計算でつまずく5つの失敗
ここからは、実際に測ろうとしたときにつまずく箇所を挙げます。どれも計算ミスではなく、測る前の設計で起きるものです。
失敗1. 計測用の電話番号に差し替えて、掲載情報が食い違う
通話を正確に数えたいという理由で、代行会社から計測用の電話番号を提案されることがあります。GBPの電話番号をその番号に差し替えると、自社サイト・ポータルサイト・チラシに載っている番号と食い違う状態になります。
店舗名・住所・電話番号を掲載先どうしでそろえておくこと(NAPの統一と呼ばれます)は、番号を調べた人がどこを見ても同じ番号にたどり着くための作業です。番号がばらばらだと、古い番号にかけた人が別の回線につながったり、つながらなかったりします。
防ぎ方はシンプルで、GBPの主番号は店の実番号のままにし、通話数はGBPのパフォーマンス画面の数字を使うことです。パフォーマンス画面でどの指標をどの期間まで見られるかはGoogleビジネスプロフィール ヘルプ「パフォーマンスレポートについて」で確認できます。計測番号を使いたい場合は、他の掲載先をどう揃えるかまでセットで代行会社に確認してください。
NAPの考え方は自社サイトでやるMEO対策|NAP統一とローカルビジネス構造化データで詳しく説明しています。
失敗2. 順位保証を成果指標にしてしまう
順位連動の成果報酬で起きるのが、測定地点による食い違いです。ローカル検索の順位は、検索した人がいる場所で変わります。店舗の目の前で測れば上位、駅前や隣の学区で測れば圏外、ということが同じ日に起こります。
契約書に「◯位以内で課金」と書いてあるなら、測定地点と測定時刻が明記されているかを確認してください。書いていない場合、報告される順位は最も良く出る条件で測った数字になりがちです。
防ぎ方は、順位を報告項目としては受け取るが、判断材料にはしないと決めることです。自分でも確認したい場合の測り方はMEO順位を自分で確認する手順|無料の測り方とツール選びの観点にまとめています。
失敗3. 指名検索の増加を、新規獲得として数えている
GBPには、お客様がどんな言葉でたどり着いたかの一覧があります。ここには「店名」で検索した人と、「地域名+業種」で検索した人が混ざっています。
チラシを配った月やテレビに出た月は、店名での検索が一気に増えます。その分だけ表示回数も通話数も増えるので、何もしていなくてもMEO対策の成果に見えてしまいます。
防ぎ方は、検索キーワードの一覧を店名とそれ以外に分けて記録することです。判断に使うのは「それ以外」の側の伸びです。ここが伸びていれば、これまで自店を知らなかった人に届いています。
失敗4. 通話は増えたのに、電話に出られていない
通話数はボタンが押された回数です。実際につながったかどうかは分かりません。ランチのピーク時間や施術中に鳴った電話が取れていない場合、単価の計算上は成果が出ているのに、売上は変わらないという状態になります。
防ぎ方は、月に1回でいいので、GBPの通話数と電話機の着信履歴を突き合わせることです。不在着信が多い時間帯が分かれば、その時間だけ折り返しのルールを決める、留守番電話のメッセージを変える、といった手が打てます。取りこぼしの防ぎ方はGoogleマップの問い合わせ取りこぼしを防ぐ一次対応の作り方で解説しています。
失敗5. 口コミを増やそうとして、特典を付けてしまう
口コミ件数が伸び悩むと、「口コミを書いてくれたらドリンク1杯」のような施策を思いつきます。Googleは、金銭や特典と引き換えに投稿されたコンテンツを認めていません(Google マップ ユーザー投稿コンテンツ ポリシー)。景品表示法をクリアする書き方をしても、Googleのポリシー違反であることは変わりません。
まとめて削除されると、積み上げてきた件数と評価が一度に消えます。そうなると、費用対効果の計算どころか、比較の基準そのものが失われます。安全な集め方は口コミで割引はGoogle規約違反|安全に増やす集め方と依頼文例にまとめました。代行会社が口コミ獲得の方法として何を提案しているかは、契約前に必ず確認してください。
この章の結論です。5つとも、測り始める前の設計で防げます。特に電話番号の扱いと、口コミの集め方の2つは、あとから直すのに時間がかかるので、契約の場で確認しておいてください。
数字にしにくいもの。商圏の天井と、業種による回収の遅れ
ここまで費用対効果の出し方を書いてきましたが、正直に言うと、MEO対策には数字にできない部分と、頑張っても伸びない条件があります。決裁の前に知っておいたほうがいい話をまとめます。
ルート検索の来店率は、誰にも測れない
経路案内を開いた人が実際に来たかどうかは、Googleも代行会社も自店も分かりません。分かるのは、開いた回数だけです。
だから、この記事では通話だけを分母にしています。ただ、業種によってはこれが不利に働きます。飲食店や小売店は電話をせずに直接向かう人が多いので、通話数だけで見ると実力より低く出ます。
現場での落としどころは、通話ベースで単価を出しつつ、ルート検索は前年同月比の伸び率だけを別の行で見るという運用です。単価には入れないが、傾向としては見る。この線引きを代行会社と最初に共有しておくと、報告の受け取り方が安定します。
商圏の検索需要には上限がある
MEO対策で伸ばせるのは、その地域でその業種を探している人の中でのシェアです。探している人の総数そのものは増やせません。
探している人の数は、商圏の人口・業種・季節で大きく変わります。人口の少ない商圏では、1位を取っても月の通話数は限られます。競合が少ないので単価は良くなりますが、件数は頭打ちになります。
判断の目安になるのが、GBPの表示回数です。ここが商圏の需要のおおよその天井を示しています。目標件数を決めるときは、他社の事例ではなく、ステップ1で保存した自店の表示回数の実績から逆算してください。地方商圏での考え方は地方の小さな店こそMEOは効く|費用対効果が高い理由と最初の3手にも書いています。
業種によって、判断してよい時期が違う
飲食店や美容室は、検索したその日か数日以内に来店します。3か月で判断できます。
一方、歯科・整体・工務店・リフォーム・BtoBの製造業などは、検索してから相談、見積もり、契約と進むので、通話が売上に変わるまでに数週間から数か月かかります。この業種で3か月目に「売上が変わらないから解約」と判断すると、これから返ってくるはずの分を捨てることになります。
判断の時期は、自社の「初回接触から入金までの平均日数」に3か月を足した時期にしてください。この日数は、直近の顧客10件をさかのぼれば出せます。
AIに任せられるのは、費用側の一部だけ
口コミ返信の下書きをAIに作らせれば、社内工数は確かに減ります。ただしそれで下がるのは計算式の分母(費用)の一部だけで、通話数という分子は動きません。低い評価への返信は、事実確認と謝罪の線引きが要るので人が書いたほうが安全です。運用の分け方はGoogleクチコミのAI自動返信フロー|低評価は人が対応する運用にまとめています。
この章の結論です。MEO対策の費用対効果は、商圏の需要量と業種の回収期間という2つの前提に強く縛られます。この2つを確認しないまま目標件数を決めると、達成できない目標に費用を払い続けることになります。
よくある質問
通話もルート検索も増えているのに、売上が変わりません。何を疑えばいいですか
先に電話の取りこぼしを疑ってください。GBPの通話数と電話機の着信履歴を1か月分だけ突き合わせると、出られていない時間帯が見えます。次に疑うのは、検索キーワードの内訳です。店名での検索が増えているだけなら、既に自店を知っている人が来ているので、新規の売上は変わりません。
MEO代行の費用対効果を、役員会で説明する資料はどう作ればいいですか
1枚の表で足ります。行は今月・前月・前年同月の3行、列は総費用・通話数・通話1件あたりの単価・上限額の4列です。上限額の根拠(客単価×粗利率×回収比率)を表の下に1行添えてください。順位のグラフは入れなくて構いません。判断に使わない数字だからです。
解約すると、いままでの投稿や口コミはどうなりますか
オーナー権限が自社にあれば、投稿も写真も口コミもそのまま残ります。問題になるのは、代行会社がオーナーのままアカウントを作っているケースです。この場合は権限の移管が必要になり、手続きに時間がかかります。解約を伝える前に、まず権限の所在を管理画面で確認してください。
複数店舗の場合、費用対効果は店舗ごとに出すべきですか
店舗ごとに出してください。同じ費用をかけても、駅前店と郊外店では商圏の検索需要が違うため、単価は店舗によって大きく異なります。合計で見ると、伸びている店の数字が伸びない店を隠します。店舗別に単価を並べると、費用の配分を変える判断ができます。
MEO対策の費用は、会計上どう処理すればいいですか
継続的な運用費であれば広告宣伝費として処理するのが一般的です。初期費用として一括で支払った分の扱いは、金額と内容によって判断が分かれます。判断の軸はMEO対策費用の勘定科目と仕訳|広告宣伝費で計上する判断軸にまとめていますので、顧問税理士に相談する前の下調べに使ってください。
今日の1分でできること
Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス画面を開いて、直近1か月の通話数だけをメモに書き写してください。これが判断のスタート地点になります。数字を並べたあとの動かし方は、MEO代行と自社運用の比較|口コミで集客する手順と続く仕組みが参考になります。
ここまで読んで、数字は出せそうだけれど毎月見続ける人が社内にいない、代行会社の報告書が順位のグラフばかりで判断できない、と感じた方もいらっしゃると思います。そうした状況からのご相談も承っています。いまの見積書やレポートを見せていただくだけでも大丈夫です。通話とルート検索まで報告するMEO対策の運用代行のページもあわせてご覧ください。初回のご相談は無料です。
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