口コミで割引はGoogle規約違反|特典の置き換え表と依頼文例
この記事の要点
- 口コミ投稿と引き換えの割引・抽選・ポイントはGoogleのポリシー違反
- PR表記や抽選にしても不可。置き換え表で今の販促を1つずつ書き換える
- 依頼は見返りなし・星の指定なし。場面別の依頼文例6つを本文に掲載
「口コミを書いてくれたら10%オフ」「投稿した方から抽選でプレゼント」は、どちらもGoogleのポリシーで禁止されています。口コミをお願いすること自体は問題ありません。守るべきなのは、見返りを付けないこと、星の数や書く内容を指定しないこと、高評価になりそうな人だけを選んでお願いしないこと、その場で書くよう求めないことの4つです。
この記事は、店頭POPやLINE配信で口コミに特典を付けている店舗、またはこれから付けようとしている店舗のオーナー・店長に向けて書いています。読み終わる頃には、今の販促のどこを止めて、何に書き換え、どんな言葉でお願いするかを決められるはずです。
扱うのは「特典と口コミの切り離し方」と「見返りなしの依頼文」です。QRコードの作り方はGoogle口コミQRコードの作り方と設置場所で、景品表示法から見た依頼文は景品表示法に触れない口コミ依頼文の作り方で解説しています。
Contents / 目次
口コミで割引・抽選・ポイントはGoogle規約違反
口コミの投稿を条件に、割引・無料サービス・プレゼント・抽選・ポイントを出すのは、Googleのポリシー違反です。少額の特典や、あとから渡すお礼も、口コミの投稿と結びつくなら避けるのが安全です。
Googleはマップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシーの「禁止または制限されているコンテンツ」で、口コミの前提を次のように書いています(現在)。
Googleのポリシーの原文。「Google マップに投稿するコンテンツは、お店や場所での実体験に基づいている必要があります。」
同じページで、割引や無料の商品・サービスなどの見返りと引き換えに投稿された口コミは、禁止されるコンテンツとして挙げられています。細かい言い回しは改定されることがあるので、判断に迷ったらリンク先の原文を確認してください。
同じページでは、見返りのほかに、「顧客からの否定的なクチコミの投稿を妨げたり禁止したり、肯定的なクチコミを選択的に募ったりする行為」も禁止されています。高評価になりそうな人だけに口コミをお願いする形は、見返りが無くてもこれにあたります。
違反になる特典と問題ない特典の判定表
判定のポイントは、「口コミを書いたかどうかで、お客様が受け取るものが変わるか」の1点です。変わるなら違反、変わらないなら口コミとは関係のない販促です。店舗で使われやすい形を当てはめると、次の表のようになります。
| やっていること | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 口コミの投稿画面を見せたら会計から10%オフ | 違反 | 投稿と割引を引き換えにしている |
| 口コミを書いた人の中から抽選で商品券 | 違反 | 抽選でも、口コミの投稿が応募の条件になっている |
| 口コミ投稿でスタンプ2倍・ポイント付与 | 違反 | ポイントやスタンプも見返りにあたる |
| 「星5をつけてくれたらドリンク無料」 | 違反 | 見返りに加えて、評価まで指定している |
| アンケートで満足度が高かった人だけに、Google口コミのリンクを出す | 違反 | 高評価になりそうな人だけを選んで依頼している(ポリシーの「肯定的なクチコミを選択的に募ったりする行為」にあたる) |
| 低評価の方に「書き換えてくれたら返金」と伝える | 違反 | 否定的な口コミの修正と引き換えに見返りを出す行為として、ポリシーに明記されている |
| 来店された方全員に、次回使えるクーポンを配る | 問題なし | 口コミを書いても書かなくても受け取るものが同じ |
| 見返りなしで「よろしければご感想を」と全員にお願いする | 問題なし | Googleのポリシーで許可されている依頼の形(見返りを付けず、評価や内容に影響を与えようとしない) |
表の下の2行のように、クーポンを配ること自体は禁止されていません。問題になるのは、クーポンと口コミを同じ条件の中に入れたときだけです。
PR表記や抽選にしても違反が消えない理由
「#PRを付ければ大丈夫」「抽選なら見返りではない」という考え方は、Googleのポリシーには当てはまりません。PR表記と抽選は、別の法律や別の論点への対策だからです。
消費者庁の案内のとおり、2023年10月1日から、広告であることを隠した宣伝(ステルスマーケティング)は景品表示法違反となりました。PR表記は、この景品表示法の観点で「広告だと分かるようにする」ための対策です。
消費者庁のステルスマーケティングに関するQ&Aでは、口コミの内容を指示せずに、投稿を条件として割引やクーポンを出す場合、その口コミは通常「事業者の表示」に当たらないとされています(Q6・Q7)。一方、「星5」を付けることを条件にすると事業者の表示に当たり、「広告」「PR」などの表記で事業者の表示だと分かるようにしなければ違反になります(Q6・Q11)。
一方、Googleのポリシーは見返り付きの口コミそのものを禁止しています。景品表示法をクリアしても、Googleのポリシーは別に守る必要があります。
抽選も同じです。当たるかどうかに関係なく、口コミを書かないと応募できない仕組みなら、投稿と見返りが結びついています。
違反と判断されたときに起きること
違反と判断されると、口コミが表示されなくなるほか、ビジネスプロフィール自体が制限されることがあります。Google ビジネス プロフィールのポリシーの概要には、次のように書かれています(現在)。
「違反行為が認められた場合は、必要な手順を踏んだうえで、コンテンツの表示やプロフィールまたは販売アカウントへのアクセスが制限されます。」
口コミと引き換えに特典を出すことは、Googleが「虚偽のエンゲージメント」として禁止している行為です。Googleのヘルプ「ポリシー違反によるビジネス プロフィールの制限」には、違反している口コミの削除に加えて、次のような制限が挙がっています。一定期間、新しい口コミや評価を受け付けられなくなる、既存の口コミや評価が一定期間非公開になる、虚偽の口コミが削除されたことを知らせる警告がプロフィールに表示される、などです。割引で増やした口コミだけでなく、それまでに集めた口コミも一定期間表示されなくなることがあります。
この章で押さえるのは、「口コミを書いたかどうかで受け取るものが変わるなら違反」という1つの基準です。この基準で、次の章から今の販促を点検していきます。
今の販促から特典を外す5ステップ
特典を外す作業は、次の順で進めます。
- 特典がつながっている場所を洗い出す
- 文面を書き換える
- 見返りなしの依頼文を用意する
- スタッフに伝える
- 止めた日を記録する
POPを1枚外して終わりにすると、LINEの自動配信や接客トークに同じ特典が残ります。
ステップ1 口コミと特典がつながっている場所を洗い出す
最初に、口コミのお願いと特典が一緒に出ている場所を全部書き出します。紙の販促物だけでなく、自動で送られている配信や、スタッフが口頭で伝えている内容も対象です。点検する場所は次の10か所です。
- 店頭POP・のぼり・テーブルテント:入口とレジ横、客席の卓上まで見る
- ショップカード・名刺の裏面:口コミのQRコードと特典の文言が並んでいないか
- レシート・領収書の印字:フッターに「口コミで次回○円引き」が入っていないか
- スタンプカード・ポイントの付与条件:「口コミ投稿で2倍」のような項目
- LINE公式アカウント:ステップ配信・自動応答・リッチメニュー・過去に作った配信テンプレート
- 予約確認や来店お礼のメール・SMS:予約システム側の自動送信テンプレート
- ホームページ・Instagram・チラシ:過去のキャンペーン告知が残っていないか
- アンケートフォーム:最後の画面の文面と、回答内容による表示の出し分け
- スタッフの口頭の声かけ:接客マニュアル、朝礼のメモ、新人向けの説明資料
- 口コミ代行業者やツールの設定:提案書や設定画面に「特典」「振り分け」の項目がないか
文面がたくさんあるときは、AIに下読みを任せると速く進みます。POPの文章、LINEの配信テンプレート、メールの定型文をテキストで貼り付け、特典と口コミが結びついている箇所を表にしてもらいます。出発点のたたき台は、これくらいの短さで十分です。
あなたは店舗の販促文を点検する担当です。
次の文章から、Googleの口コミ投稿と、割引・無料・ポイント・スタンプ・抽選などの見返りが
結びついている箇所をすべて抜き出し、「該当箇所/理由/見返りを外した書き換え案」の表にしてください。
星の数や書く内容を指定している箇所も抜き出してください。
[ここにPOP・LINE配信・メールの文面を貼り付け]
あとはAIと対話しながら、自分の店舗の文面に合わせて詰めてください。AIの結果は、次の3点をご自身で確認してから使います。
- 別の文に分かれた結びつき:「口コミ募集中」と「今月は10%オフ」が同じPOPの別の枠にあると、AIは見落としやすい。紙の実物を見て、読んだ人が引き換えだと受け取らないかを判断する
- 画像の中の文字:テキストで貼り付けていないPOPの画像やチラシは、点検の対象から漏れている
- 書き換え案に足された言葉:AIが「感謝の気持ちとして」「ささやかなお礼を」のような見返りを連想させる言葉を足していないか
ステップ2 置き換え表で文面を書き換える
洗い出した文面は、特典を「削る」か「口コミと無関係にする」かのどちらかで書き換えます。特典そのものを残したい場合は、口コミを書いていない人も同じ条件で受け取れる形に変えます。
| 今の文面・運用 | 書き換え後 |
|---|---|
| POP「口コミ投稿で本日10%オフ」 | 「Googleマップでご感想をお聞かせください」とQRコードだけにする。割引の一文は削る |
| 「口コミを書いた方から抽選で商品券」 | 抽選の対象を「ご来店いただいた方全員」に変え、口コミのお願いとは別の紙にする |
| スタンプカード「口コミ投稿でスタンプ2倍」 | その項目を削る。スタンプは来店と購入だけで付ける |
| LINE「口コミ画面を見せると次回ドリンク無料」 | 「よろしければご感想を」と投稿用リンクだけにする。特典の一文を削る |
| 「星5つで応援お願いします」 | 「率直なご感想を」にする。星の数には触れない |
| 満足度4以上の回答者にだけGoogle口コミを案内 | 回答した人全員に、同じ画面・同じ文で案内する |
| アンケートのお礼のクーポンと、Google口コミの案内が同じ画面 | クーポンは回答者全員に出し、口コミの投稿や評価を条件にしない。同じ画面に口コミの案内も出すときは、口コミを投稿しなくてもクーポンを受け取れることと、投稿は任意であることを画面に書く |
| 低評価の方へ「書き換えていただければ返金」 | 返金や無料のやり直しは口コミと切り離して判断する。書き換えのお願いはしない |
ステップ3 見返りなしの依頼文を場面ごとに用意する
特典を外したあとは、見返りなしで気持ちよく書いてもらえる依頼文に差し替えます。どの依頼文にも共通する決まりは、次の3つです。
- 「よろしければ」と任意であることを伝え、その場で書くよう求めない
- 星の数や書く内容を指定しない
- 全員に同じ言葉でお願いする
場面ごとに6つの例文を用意しました。
1つ目は、会計時に口頭でお願いする場合です。長く話すと押しつけに聞こえるので、2文で終えます。
本日はありがとうございました。
もしよろしければ、Googleマップにご感想をいただけると励みになります。こちらのQRコードから書けます。
2つ目は、店頭POPやテーブルの卓上に置く文面です。特典の告知と同じ紙に載せるときは、特典は口コミを書かなくても受け取れることを、同じ紙に書き添えます。
ご来店ありがとうございます。
よろしければ、Googleマップに率直なご感想をお聞かせください。
[QRコード]
いただいたご感想には、スタッフが目を通してお返事しています。
3つ目は、来店の翌日にLINEやSMSで送る文面です。Googleのポリシーでは、口コミを依頼するときに特定の内容を含めるよう依頼することも禁止されています。最後の1文は、何を書くかをお客様に任せる言い方にとどめ、メニュー名などの話題は挙げません。
[お名前]様、昨日は[店名]をご利用いただきありがとうございました。
お手すきのときに、ご感想をGoogleマップにお寄せいただけるとうれしいです。
[口コミ投稿用リンク]
感じたことを、そのままお書きください。
4つ目は、美容室・整体院・歯科医院など、予約制で施術後にメールを送る場合です。
[お名前]様
本日は[施術内容]でご来店いただき、ありがとうございました。
これからご来店を考えている方の参考になるよう、よろしければGoogleマップにご感想をお寄せください。
[口コミ投稿用リンク]
感じたことを、そのままお書きいただければ十分です。
5つ目は、リフォームや設備工事など、工事の完了後にお願いする場合です。
このたびは[工事内容]をご依頼いただき、ありがとうございました。
同じ工事を検討されている方の参考になるよう、Googleマップにご感想をお寄せいただけないでしょうか。
工事中の対応で気になった点も、率直にお書きいただいて大丈夫です。
[口コミ投稿用リンク]
6つ目は、アンケートの最後の画面に出す文面です。満足度に関係なく、回答した全員に同じ文を表示します。アンケートのお礼のクーポンを出している場合も、クーポンを口コミの投稿や評価の条件にはしません。クーポンを同じ画面に出すときは、例文の最後に「クーポンは、口コミを投稿しなくてもお受け取りいただけます。」の1文を足し、口コミを書かなくても受け取れることが分かるようにします。
アンケートへのご回答、ありがとうございました。
よろしければ、感じたことをGoogleマップにも投稿していただけると、これからご来店を考えている方の参考になります。
[口コミ投稿用リンク]
投稿は任意です。
口コミを依頼するためのリンクとQRコードについては、Googleの公式ヘルプクチコミを増やすためのヒントから作り方の案内をたどれます。印刷物への載せ方は、冒頭で紹介したQRコードの記事で解説しています。
店頭の声かけだけに頼ると、混み合う時間帯にお願いが抜けて、依頼する人に偏りが出ます。来店後のアンケートから口コミの投稿を任意でお願いする流れを自分の店舗で回したい場合は、無料で始められる口コミ管理ツール(コレットラボが運営するRevipo)を使う進め方もあります。Revipoでは、アンケートに回答したお礼として、スクラッチくじやクーポンを表示できます。満足度に関係なく、回答した全員のお礼の画面に口コミの案内を表示し、特典のくじを設定している場合は、同じ画面にくじも表示します。画面には、投稿は任意であることと、口コミを投稿しなくても特典を確認できることが書かれています。口コミの投稿の有無や評価、内容は特典の条件にせず、Googleの口コミの投稿ページへは、投稿を希望する方がご自身で進みます。有料のStandardプランでは、お客様本人のアンケート回答だけをもとにAIが口コミの下書きを用意し、お客様が内容を確認・編集してから、投稿するかどうかを決めます。
ステップ4 スタッフ全員に3行のルールを伝える
POPと配信を書き換えても、スタッフが以前のトークで「書いてくれたらサービスしますね」と言えば元に戻ります。朝礼やスタッフ用のグループに、次の3行をそのまま共有してください。
1.口コミのお願いに、割引・無料・ポイント・スタンプ・抽選の話をつなげない
2.星の数や書く内容を指定しない。「率直なご感想を」とだけ伝える
3.来店されたお客様全員に同じ言葉でお願いする。スタッフや身内には頼まない
3行目の「身内には頼まない」も、冒頭で紹介したGoogleマップのポリシーに根拠があります。同じページでは、利益相反にあたる投稿も禁止されています。利益相反には、現在または過去の雇用関係や、家族関係などが含まれると書かれています。
ステップ5 止めた日と内容を記録する
最後に、特典を止めた日と、何をどう書き換えたかを記録します。記録があれば、あとから配信や販促物を追加するときに同じ特典が紛れ込んでいないかを照合できます。担当者が変わっても経緯が分かります。
【口コミ特典の停止記録】
停止日:2026年○月○日
止めたもの:店頭POP(入口・レジ横)/LINEステップ配信の2通目/スタンプカードの口コミ項目
書き換えた内容:見返りなしの依頼文(QRコードのみ)に差し替え
確認した人:[店長名]
次に点検する日:[1か月後の日付]
この章で押さえるのは、特典を外す作業は「洗い出し」から始まるということです。10か所の点検リストで見つけた文面を置き換え表で書き換えれば、どこから手をつけるかで迷わずに済みます。
特典の形を変えても違反が残る4つの失敗
特典をやめたつもりでも、形を変えて見返りが残っていることがあります。次の4つは、口コミの特典を見直す店舗だけが踏みやすい失敗です。
LINEの自動配信に割引つきの依頼文が残る
店頭のPOPを外しても、LINE公式アカウントのステップ配信や、予約システムの来店お礼メールは自動で送られ続けます。設定した人以外は中身を覚えていないので、「口コミを書いて次回500円オフ」が何か月も送られ続けることになります。
防ぐには、ステップ1の点検リストのうち「自動で送られるもの」を先に確認します。配信の一覧を開き、有効になっている配信の本文を1通ずつ読みます。止めた配信は、ステップ5の記録に名前を残してください。
満足度の高い人だけをGoogleの口コミ画面に案内する
割引をやめた代わりに、アンケートで「満足」と答えた人だけをGoogleの口コミ画面に案内し、「不満」と答えた人は社内の問い合わせフォームに送る。見返りが無いので安全に見えますが、Googleのポリシーが禁止している「肯定的なクチコミを選択的に募ったりする行為」にあたります。
防ぐには、回答内容に関係なく、全員に同じ画面・同じ文で口コミを案内します。不満の声を社内で受け止めたいなら、社内フォームとGoogleの口コミ画面を両方とも全員に案内し、どちらに書くかはお客様に選んでもらいます。
低評価の書き換えを、返金や無料のやり直しと引き換えにお願いする
星1の口コミを書いたお客様に連絡して、「返金しますので、口コミを修正していただけませんか」と伝える。お客様への対応としては誠実でも、Googleのポリシーが禁止している「否定的なクチコミの修正または削除と引き換えに」見返りを出す行為にあたります。
防ぐには、返金やもう一度の施術は、口コミとは切り離して判断します。書き換えのお願いはしません。どんな対応をしたかは、口コミへの返信で他のお客様にも伝わる形で書きます。返信の書き方は業種別の口コミ返信の例文集を参考にしてください。
スタッフの口コミ獲得数を手当の対象にする
お客様への特典はやめても、「口コミを1件もらったらスタッフに100円」のような社内の手当を始めると、件数を増やしたいスタッフが、独断で「書いてくれたらサービスします」と約束したり、家族や知人に投稿を頼んだりする理由ができてしまいます。店舗が知らないうちに、お客様への見返りや身内の投稿が入り込むおそれがあります。Googleのポリシーでも、一定数の口コミを募るようスタッフに求めることや、スタッフの名前など特定の内容を含む口コミを募るようスタッフに求めることは禁止されています。
防ぐには、スタッフの評価を「口コミの件数」ではなく「全員に声をかけたか」「口コミに返信したか」で見ます。数えるのは、依頼した人数と返信した件数です。
この章で押さえるのは、見返りを「割引」から「振り分け」「返金」に移しても、ポリシーに反する形は残るということです。スタッフの手当も、店舗の知らないところで特典の約束を生むきっかけになります。形を変える前に、判定表の基準に戻って確かめてください。
特典をやめたあとに見る数字と、変わること
特典をやめると、見返り目当てで書いていた人の分だけ、口コミの件数が一時的に減る可能性があります。その代わりに、ポリシー違反を気にせずに、口コミのお願いを続けられます。効果を判断するには、件数だけでなく、依頼の数と中身もあわせて記録します。
毎月記録する項目は、次の4つです。
| 記録する項目 | 数え方 | 分かること |
|---|---|---|
| 依頼した人数 | 声をかけた人数、依頼文を送った件数 | お願いが全員に届いているか |
| 新しい口コミの件数 | その月に増えた口コミの数 | 依頼に対して何件書かれたか |
| 本文つきの件数 | 星だけでなく文章がある口コミの数 | 検索した人が読める情報が増えているか |
| 返信した件数 | 店舗側が返信した口コミの数 | 書いてくれた人への対応が止まっていないか |
仮に、1か月に声をかけた人が200人で、書かれた口コミが6件なら、依頼に対する投稿の割合は3%です。翌月に依頼のタイミングを「会計時」から「来店翌日のLINE」に変えて、この割合が上がるかを比べます。
依頼した人数を数えていないと、件数が増えても減っても、原因が依頼文なのか来店数なのかを切り分けられません。
本文つきの件数も、依頼のタイミングや依頼文を変えた月と、変える前の月で比べられます。
この章で押さえるのは、特典をやめたあとは「件数」だけで良し悪しを判断しないことです。依頼した人数と本文つきの件数を並べて記録すれば、依頼文やタイミングを変えたときの効果を比べられます。
見積書やツールの設定に隠れる特典の落とし穴
自分の店舗の販促物を書き換えても、外部の業者やツールの中に特典や振り分けが残っていることがあります。契約や設定の段階で確かめておくべき点は、次の3つです。
口コミの件数を保証する代行の提案は、集め方を確かめる
「1か月で口コミを30件増やします」のように件数を約束する提案は、どうやって集めるのかを必ず確かめます。店舗の来店数から考えて無理のある件数なら、特典・振り分け・来店していない人の投稿のどれかが入っている可能性があります。違反と判断されると、違反している口コミの削除に加えて、店舗のビジネスプロフィールに、一定期間新しい口コミを受け付けられなくなる、既存の口コミが非公開になる、警告が表示される、といった制限がかかることがあります。
契約の前に、次の3つを質問してください。
- 口コミを書いた人に、割引・プレゼント・抽選などの見返りを出しますか
- アンケートの回答内容によって、Googleの口コミ画面に案内する人を分けますか
- 口コミを書くのは、実際に来店したお客様だけですか
口コミツールの振り分け設定を確かめる
口コミ集めを支援するツールの中には、アンケートの満足度によって、Googleの口コミ画面に案内するかどうかを分ける設定を持つものがあります。この設定を有効にしたまま使うと、4つの失敗の2つ目と同じ状態になります。導入するときは、全員に同じ案内が出る設定になっているかを確認します。ツールを比べるときの観点は口コミ集客ツールの選び方と危険なツールの見分け方にまとめています。
クーポンと口コミの依頼を同じ紙に載せるときの書き方
「次回使える10%オフクーポン」と「Googleマップにご感想を」を同じカードの表と裏に印刷すると、口コミと関係なく全員に配っていても、読んだ人が口コミと引き換えのクーポンだと受け取ることがあります。Googleのポリシーが禁止しているのは、口コミの投稿と引き換えに特典を出すことです。同じカードに載せるときは、クーポンは口コミを書かなくても使えることと、投稿は任意であることを、カードに書きます。
紙を分けたり、渡すタイミングを分けたりする方法もあります。たとえば、クーポンは会計時に渡し、口コミのお願いは翌日のLINEで送る、という分け方です。
この章で押さえるのは、特典や振り分けは自分の販促物の外にも残るということです。代行の提案書とツールの設定画面を、自分の店舗のPOPと同じ基準で点検してください。
口コミと特典のFAQ
アンケートに答えてくれたお客様にクーポンを渡すのもダメですか?
アンケートへのお礼としてクーポンを渡すこと自体は問題ありません。気をつけるのは、Google口コミの投稿をクーポンの条件にしないことです。回答者全員に同じクーポンを出してください。クーポンと口コミの案内を同じ画面に出すときは、口コミを投稿しなくてもクーポンを受け取れることと、投稿は任意であることを、画面に書いてください。
口コミを書いてくれた常連さんに、あとからお礼の品を渡すのはどうですか?
事前に約束していなくても、口コミを書いた人にだけ渡すと、口コミへの見返りと受け取られるおそれがあります。お礼の品は控えて、感謝の気持ちは口コミへの返信で伝えてください。返信は他のお客様も読むので、お店の対応を知ってもらう機会にもなります。
割引付きで集めた過去の口コミは、自分で消したほうがいいですか?
口コミはお客様の投稿なので、店舗側の操作で削除することはできません。ポリシーに反する口コミは、Googleの公式ヘルプコンテンツを報告、修正するの手順でGoogleに報告し、削除するかどうかはGoogleが判断します。店舗側でできるのは、今日から特典と口コミを切り離し、止めた日と内容を記録しておくことです。削除を依頼できる口コミの条件は、Google口コミの削除依頼で通る基準で解説しています。
LINE友だち追加の特典と、口コミのお願いを同じPOPに載せてもいいですか?
載せる場合は、友だち追加の特典は口コミを書かなくても受け取れることを、同じPOPに書いてください。書いていないと、読んだ人が口コミと特典の引き換えだと受け取るおそれがあります。POPを2枚に分ける方法もあります。「友だち追加と口コミで○○プレゼント」のように1つの条件にまとめると、口コミと見返りがはっきり結びつきます。
近くの競合店が「口コミで割引」をしていて、件数で負けています。どうすればいいですか?
ポリシーに反していると思われる口コミは、Googleの公式ヘルプコンテンツを報告、修正するの手順で報告できます。報告のあとの審査で、削除されない場合もあります。報告しても自店の口コミは増えません。自店では依頼した人数と本文つきの件数を記録し、見返りなしの依頼を続けるのが確実です。
まずは今日、店頭POPとLINEの配信テンプレートで「口コミ」という言葉を探し、同じ文や同じ枠に割引・無料・抽選・ポイントの言葉が並んでいないかだけ確認してください。見返りなしの依頼をどの場面で出すかまで決めたい方は、違反しない口コミ依頼の5ステップ導線設計が次に読む記事としておすすめです。
店舗やスタッフが多く、配信のテンプレートも何本もあると、特典の残りを見つけて書き換えるだけでも手間がかかります。口コミのお願いを店舗で続ける仕組みから決めたい方は、口コミ返信まで任せられるMEO対策の代行をご相談ください。届いた口コミへの返信文はコレットラボが用意し、内容をご確認いただいてから投稿します。口コミ用のQRコードを案内する場所など、ご希望の場合は初回のご相談で伺います。口コミの投稿を割引やプレゼントの条件にはせず、評価の高いお客様だけに投稿をお願いすることもしません。
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