AI検索を意識した会社概要の作り方|必須7項目と構造化データの雛形
この記事の要点
- 会社概要は「正式名称・所在地・代表・設立・事業・実績」を表記ゆれなく数値で揃える
- Organization構造化データ(JSON-LD)は、本文と同じ内容で会社情報を補足する(生成AI検索に必須ではない)
- 公開前にチェックリストで、本文・構造化データ・外部の情報が食い違っていないかを点検する
「自社の名前でAIに質問すると、事業内容が違って説明される」「そもそも会社概要ページがAI検索でまったく引用されない」。そんな悩みを持つ広報・経営の方に向けた記事です。
この記事では、ChatGPTやGoogleのAIによる概要で自社が調べられたときに、会社の事実が食い違いなく伝わる会社概要ページの作り方を、記述項目・構造化データ・公開前チェックリストまで具体的に解説します。専門知識がなくても、上から順に進められる構成にしました。

Contents / 目次
結論。AI検索に強い会社概要の土台は「事実の一貫性」
先に結論からお伝えします。AI検索に強い会社概要ページとは、会社の事実(名称・所在地・事業・実績)が表記ゆれなくテキストで書かれていて、構造化データを入れる場合も本文と同じ内容にしているページのことです。デザインの美しさや文章のうまさではありません。なお、GoogleはAI 機能とウェブサイトで、AIによる概要やAIモードに表示されるために特別な schema.org の構造化データを追加する必要はないと説明しています。構造化データは、本文に書いた事実を補足するもので、Googleが組織の住所や連絡先、ロゴなどを把握するのに役立ちます。
なぜかというと、会社名や事業内容がページやSNSごとに食い違っていると、読む人はどれが正しいのか判断できないからです。Googleも、AI機能に向けたSEOの基本として、構造化データをページに表示されるテキストと一致させることと、ビジネス プロフィールの情報を最新にしておくことを挙げています。
会社概要ページで押さえるべきことは、大きく3つに分けられます。
- 記述項目を揃える:正式社名、所在地、代表者、設立年、事業内容、連絡先、実績を漏れなく書く
- 表記を統一する:社名・サービス名・住所の書き方を、サイト内も外部も同じにする
- 機械可読にする:Organization構造化データ(JSON-LD)で会社情報を機械が読める形で補足する
この3つを、従来の会社概要ページと比べると違いがはっきりします。下の表で整理しました。
| 観点 | よくある会社概要 | 見直した会社概要 |
|---|---|---|
| 実績の書き方 | 「豊富な実績」など抽象表現 | 「支援◯社・創業◯年」など数値で明示 |
| 事業内容 | キャッチコピー中心で曖昧 | 「誰に・何を・どう提供するか」を明記 |
| 表記の統一 | 社名・住所がページごとに揺れる | サイト内外で完全に一致 |
| 構造化データ | 本文と内容が食い違う | 入れる場合は本文と同じ内容にする |
| 更新 | 数年前のまま放置 | 更新日と責任者を決めて維持 |
ここで補足しておくと、構造化データとは、かんたんに言うと「このページのこの部分は会社名です、これは設立年です」と検索エンジンに伝えるための注釈のことです。Googleは「ページに関する情報を提供し、ページ コンテンツを分類するための標準化されたデータ形式」と説明しています。人間が読む文章とは別に、機械向けのメモをページに添えるイメージです。会社名だけでなく、何をしている会社か、どんな人に向いているか、実績はどれくらいかまで一続きで判断できるようにするのが、会社概要の役割です。関連する考え方は企業がGEO対策に取り組む必要がある理由と確認の手順でも解説しています。
会社概要ページの作り方。5ステップで手を動かす
ここからが記事の主役です。実際に会社概要ページを作る手順を、5つのステップに分けて解説します。上から順に進めれば、会社の事実が食い違いなく伝わるページになります。

ステップ1。必須7項目を「数値」で書き出す
まず、会社概要に載せる必須項目を埋めます。抜けがあると、読む人は会社の全体像をつかめません。次の7項目をすべて用意してください。
- 正式社名:「株式会社◯◯」と登記どおりに。前株・後株も正確に
- 所在地:郵便番号から建物名まで省略せず記載
- 代表者名:役職とフルネーム
- 設立年:創業と設立が違う場合は両方を明記
- 事業内容:箇条書きで簡潔に。対応エリアや主要ターゲットも添える
- 連絡先:電話番号・問い合わせ導線
- 実績:支援件数・導入企業数・継続率・創業年数など数値で表せるもの
ポイントは実績の書き方です。「多くの企業様にご利用いただいています」では、読む人はどれくらいの実績なのか判断できません。「支援100社」「継続率90%」のように、数字にできるものは数字で書いてください。数値は、読む人が会社を比べるときの分かりやすい材料です。
ステップ2。事業内容を「誰に・何を・どう」の型で書き直す
事業内容の欄は、曖昧なマーケティング用語を並べないことが大事です。「価値を創造する」「DXを推進する」だけでは、読者には何の会社か分かりません。
おすすめは「私たちは、◯◯(顧客)が△△(成果)を達成できるよう、□□(サービス)を通じて支援します」という型に当てはめることです。たとえば「私たちは、中小企業が採用業務の工数を減らせるよう、AIを使った業務システム化を通じて支援します」のように書きます。主語・対象・手段がはっきりすると、読む人はその一文で何の会社かを理解できます。
ステップ3。社名・サービス名・住所の表記ゆれを潰す
次に、サイト全体で表記を統一します。ここは地味ですが、読む人が同じ会社かどうかで迷わないための大事な作業です。具体的には、次の点を全ページで揃えてください。
- 社名:「(株)◯◯」「◯◯株式会社」「◯◯」が混在していないか
- 住所:丁目・番地の書き方(「1-2-3」と「一丁目2番3号」)を統一
- 電話番号:ハイフンの有無や市外局番の表記を統一
- サービス名:正式名称と略称を混ぜず、初出でフルネームを書く
この「社名・住所・電話番号」の3点セットは、NAP情報(Name・Address・Phone)と呼ばれます。かんたんに言うと、会社を特定するための基本情報です。サイト内の表記を統一したら、Googleビジネスプロフィールなど外部の情報も同じ書き方に合わせます。Googleは、AI機能に向けたSEOの基本として、ビジネス プロフィールの情報を最新にしておくことを挙げています。
ステップ4。Organization構造化データを実装する
ここで、会社情報を構造化データでも書きます。JSON-LD形式で、会社概要ページに次のような注釈を1つ埋め込みます。Googleは、組織の構造化データをホームページか、組織を説明する1ページ(会社概要ページなど)に置くことを勧めていて、サイトのすべてのページに入れる必要はないとしています。書ける項目や書式の仕様はschema.orgのOrganization、Googleが認識する項目と書き方は組織(Organization)の構造化データで確認できます。貼る場所やCMSごとの手順は、これらの公式ドキュメントと使っているCMSの公式ヘルプに従ってください。下は雛形です。会社名(サイト名と同じ名前。登記上の正式名称が違う場合は legalName を足して書く)、自社のトップページとロゴ画像(112×112ピクセル以上)のURL、事業を1文で表した説明、設立日、郵便番号・都道府県・市区町村・番地と建物名、国コード(日本は JP)、電話番号(国番号から)、公式SNSなどのURL(複数可)を、自社の情報に書き換えて使います。JSONにはコメントを書く方法が無いため、メモをコードの中に書き足さないでください。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Organization",
"name": "株式会社サンプル",
"url": "https://example.co.jp/",
"logo": "https://example.co.jp/logo.png",
"description": "〇〇向けに〇〇を提供する会社です。",
"foundingDate": "2000-01-01",
"address": {
"@type": "PostalAddress",
"postalCode": "000-0000",
"addressRegion": "〇〇県",
"addressLocality": "〇〇市",
"streetAddress": "〇〇町1-2-3",
"addressCountry": "JP"
},
"telephone": "+81-00-0000-0000",
"sameAs": [
"https://www.youtube.com/@example",
"https://x.com/example"
]
}
</script>
構造化データに書く内容は、必ずページ本文に実際に書かれている情報と一致させてください。本文にない情報を構造化データにだけ書くことは、Googleの構造化データのガイドラインで禁じられています。違反すると、リッチリザルトとして表示されなくなったり、手動による対策が実施されたりすることがあります。
このsameAsという項目には、公式SNSやYouTubeのチャンネルなど、別のサイトにある自社のプロフィール ページのURLを並べられます。Googleは、ソーシャル メディアやレビューサイトにある組織のプロフィール ページのURLを例に挙げています。Wikipediaの記事がない中小企業の場合はWikipediaが無い中小企業のAI検索対策|表記統一チェックリストでも詳しく触れています。なお、ボタン名やプラグインの具体的な設定画面はテーマやツールで変わるため、実装場所の詳細は使っているCMSの公式ヘルプで確認してください。実装したあとは、Googleのリッチリザルトテストで正しく認識されるかを検証しておくと安心です。
ステップ5。公開前チェックリストで点検する
最後に、公開前に次のチェックリストで点検します。1つでも「いいえ」があれば、公開前に修正します。
- 必須7項目:社名・所在地・代表・設立・事業・連絡先・実績がすべて揃っているか
- 数値化:実績が「豊富」ではなく具体的な数で書かれているか
- 表記統一:社名・住所・電話番号がサイト内外で一致しているか
- 事業の一文:「誰に・何を・どう」が1文で分かるか
- 構造化データ:Organizationを実装し、本文と矛盾がないか
- 画像頼み回避:重要情報が画像やPDFの中に埋もれていないか
- 更新日:いつ時点の情報かが分かるようになっているか
特に見落としがちなのが「画像頼み」です。会社概要を1枚の画像デザインにしてしまうと、AIや検索エンジンが中の文字を正しく読み取れるとは限りません。Googleも、AI機能に向けたSEOの基本として「重要なコンテンツはテキスト形式で提示します」と挙げています。必ずテキストで書いてください。
会社概要ページを見直すと何が変わるか。成果のイメージ

ここで押さえておきたいのは、GoogleがAI 機能とウェブサイトで、SEOのベストプラクティスはAIによる概要やAIモードでも引き続き有効だと説明している点です。検索の基本を続けたうえで、会社の事実を一貫して書いておくことで、会社の実像が伝わりやすいページになります。
ただし、会社概要を見直しても、AIによる概要やAIモードに表示されることは保証されません。Googleは、インデックス登録と配信は保証されているものではないと説明しています。会社概要は、ほかのページやSNSで会社を説明するときの基準になるページなので、会社概要の事実が食い違っていると、ほかのページの説明とも食い違いが生まれます。
成果を測るときは、順位だけを見ないことが大事です。GoogleのAIによる概要とAIモードでの表示はSearch Consoleの「生成 AI パフォーマンス レポート」で、ChatGPTなどからの訪問はGA4の「AI アシスタント」チャネルで確かめられます。指名検索の推移もあわせて追ってください。GA4の設定はGA4でChatGPT流入を可視化する手順で解説しています。
よくある失敗と回避法
会社概要のAI対応で、避けたい失敗を3つ紹介します。どれも「良かれと思ってやったこと」が裏目に出るパターンです。

失敗1。デザイン重視で情報を画像に埋め込む
制作会社に会社概要のデザインを依頼したときに起こりえます。事業内容や沿革を1枚の画像デザインにまとめると、見た目はきれいでも、AIや検索エンジンが画像の中の文字を正しく読み取れるとは限りません。回避するには、装飾は画像でもよいので、事業内容・実績・沿革といった中身は必ずテキストで書くことです。
失敗2。構造化データと本文が食い違う
ツールで構造化データを自動生成したときに起こりえます。プラグイン任せで作ると、本文には「設立2016年」と書いてあるのに構造化データには別の年が入る、といった食い違いが生まれることがあります。Googleは、構造化データをページに表示されるテキストと一致させるよう求めています。
回避するには、構造化データを実装したあと、本文の記述と1項目ずつ突き合わせて確認することです。ステップ5のチェックリストがここで役立ちます。
失敗3。社名・住所の表記がページごとにバラバラ
複数人でサイトを更新している会社で起こりえます。トップページは「株式会社◯◯」、フッターは「(株)◯◯」、問い合わせページは「◯◯」と、書き手によって表記が揺れます。社内では同じ会社だと分かりますが、初めて見る読者は別の会社かと迷います。回避するには、社名・住所・電話番号の正式な書き方を1つ決めて、社内の表記ルールとして共有することです。決めた書き方をメモにまとめ、更新担当者全員と共有してください。
ポイント。3つの失敗はどれも「読む人と検索エンジンに、食い違った情報を出してしまう」点で共通しています。裏を返せば、テキストで・矛盾なく・統一して書けば、多くの失敗は防げます。
使う側の落とし穴と、自社で進める範囲
ここまで手順を書いてきましたが、実際に進めると手間のかかる作業もあります。この章では、つまずきやすい点と、自社で進める範囲の決め方をお伝えします。
まず、構造化データの実装は非エンジニアにとって最初のハードルです。JSON-LDのコード自体は雛形を自社の情報に書き換えるだけですが、CMSのどこに貼るか、貼ったあと正しく認識されているかの確認は、慣れていないとつまずきます。認識されているかは、前述のリッチリザルトテストで確かめられます。
ここは無理に自力で完結させず、詳しい人に貼ってもらう部分と、中身の文言を自分で決める部分を分けるのが現実的です。文言(事業内容や実績)は会社のことを一番よく知っている社内の人が決めるべきで、ここは外注できません。
次に、AIツールで会社概要の文章を作らせるときの注意です。下書きをAIに任せるのは効率的ですが、事実の確認は自社で行ってください。特に、実績の数値や沿革の事実は、AIがそれらしい数字を作ってしまうことがあります。数字と固有名詞だけは、必ず人間が一次情報と突き合わせて確認してください。
もう一つ、見落とされがちなのが運用コストです。会社概要は一度作って終わりではありません。移転や事業追加のたびに、本文と構造化データと外部サービスの3か所を同時に直す必要があります。更新の責任者と更新ルールを最初に決めておかないと、数年で情報が古いまま放置されるのが典型的な失敗です。誰が・いつ・どこを見直すかを、年1回でよいので決めておきましょう。
ここまでを社内だけで進めるのが難しい場合は、どこまで自社で行い、どこからプロに任せるかの線引きが大事になります。AIの回答に自社の情報が出てこない原因とGoogleの要件は生成AIの回答に自社の情報が引用されない原因と確認手順で解説しているので、あわせて読むと判断しやすくなります。
よくある質問
会社概要ページを見直すだけで、AIに引用されるようになりますか。
会社概要を見直しても、AIの回答に引用されることは保証されません。Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるための追加の要件や特別な最適化は無く、インデックス登録と配信も保証されていないと説明しています。会社概要の事実を食い違いなく書いたうえで、自社にしか書けない独自の情報をほかのページでも発信していくのが、Googleが勧めるSEOの基本です。
構造化データはエンジニアでないと実装できませんか。
雛形をコピペして自社の情報に書き換えるだけなら、非エンジニアでも可能です。ただ、CMSのどこに貼るかや、正しく認識されているかの確認はつまずきやすい部分です。実装は詳しい人に頼み、中身の文言は社内で決めると失敗しにくいです。
実績を数値で書けるものがない場合はどうすればいいですか。
創業年数や対応エリア、取引先の業種など、数えられるものから書き出してください。「◯年の実績」「◯業種に対応」でも十分に具体的です。無理に大きな数字を作らず、事実として言えるものだけを正確に書くのが信頼につながります。
会社概要の文章をAIに書かせても大丈夫ですか。
下書きをAIに任せるのは問題ありません。ただし数値や固有名詞、沿革の事実は、AIが誤った内容を作ることがあるため、必ずご自身で一次情報と突き合わせて確認してください。
まとめと、次の一歩
会社概要ページの見直しに、特別な技術は要りません。基本は「事実を、矛盾なく、テキストで書く」ことで、構造化データは本文と同じ内容で補足するものです。まずは必須7項目を数値で埋め、表記を統一し、構造化データを実装し、チェックリストで点検する。この順番で進めれば、非エンジニアでも会社概要ページを見直せます。
ここまで読んで、構造化データの実装や表記の点検を自社だけで進めるのは難しそうだと感じた方は、ご相談ください。コレットラボのGEO(LLMO)対策では、会社概要やサービスページを診断して修正する順番を決め、原稿の制作や構造化データの実装まで行います。AI回答での引用と検索順位は保証しません。初回のご相談では、先に修正するページの候補をお伝えします。GEO(LLMO)対策・AI検索対策のページからご相談ください。
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