WordPressにYouTube動画を埋め込む手順|重くしない設定
この記事の要点
- URLを貼るだけの埋め込みで足りる。細かい指定が要るときだけiframe
- 重くしたくないなら、iframeに width と height を残して loading=”lazy” を効かせ、動画が2本以上かファーストビューならクリック読み込み(ファサード)にする
- 重くなる主因は動画の本数と置き場所。rel=0で関連動画は消えないなど、設定の誤解を本文で4つ解説
WordPressにYouTube動画を埋め込む一番速い方法は、投稿の編集画面でYouTubeのURLを1行だけ貼ることです。これでブロックが自動的に動画に変わります。開始位置の指定やプライバシー強化モードを使いたいときだけ、YouTube側で取得したiframeコードをカスタムHTMLブロックに貼ります。
この記事は、自社サイトをWordPressで運用していて「動画を貼りたいけどページが重くならないか不安」という広報・総務・経営者の方に向けて書いています。読み終わる頃には、次の3つが自分でできる状態を目指します。
- 埋め込みの手順が分かる
- 自分のページで動画が重さの原因になっているかを確かめられる
- 重さを減らす具体的な対処を選べる
扱うのはYouTube動画の埋め込みと、その埋め込みが原因の重さだけです。サイト全体のキャッシュ設定やCore Web Vitals全般は範囲外なので、そちらはWordPress高速化のキャッシュ設定手順で解説しています。そもそもの編集画面の操作に自信がない方は、先にWordPressの編集画面で文章と画像を自分で直す手順を読んでから戻ってきてください。
Contents / 目次
結論。埋め込みは3つの方法から選び、速度は「本数と置き場所」で決まる
WordPressでのYouTube動画の埋め込み方法は3つあり、9割のケースは一番上の「URLを貼るだけ」で終わります。逆に、開始位置や自動再生、プライバシー強化モードを指定したい場合はiframeが必要です。
そして速度の話は、埋め込み方法そのものよりも1ページに何本置くか、どの位置に置くかで結果がほぼ決まります。この2つを押さえるだけで、大がかりなプラグイン導入は要らないことが多いです。
| 方法 | やること | できる設定 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| URLを貼る (YouTube埋め込みブロック) | 編集画面ัにURLを1行貼る | 配置と幅のみ | 記事の途中に動画を1本挟むとき。ほぼこれで足りる |
| iframeコードを貼る (カスタムHTMLブロック) | YouTubeの共有→埋め込むからコードを取得して貼る | 開始位置、自動再生、コントロール表示、プライバシー強化モードなど | 「30秒地点から見せたい」「youtube-nocookie.comにしたい」とき |
| クリックで読み込む形 (ファサード) | サムネイル画像だけ先に表示し、クリックされたら動画を読み込む | iframeと同じ設定を、クリック後に適用 | 1ページに動画を複数置くとき、トップページ上部に置くとき |
3つ目の「クリックで読み込む形」は聞き慣れない言葉かもしれません。かんたんに言うと、ページを開いた時点では動画の画像だけを置いておき、訪問者が再生ボタンを押した瞬間にはじめて本物のプレーヤーを読み込む仕組みです。動画を見ない人にはプレーヤーの読み込みが一切発生しないので、初期表示の負担がなくなります。
選び方の目安。1ページに動画1本で、しかもページの中ほど以降に置くならURLを貼るだけで十分です。動画が2本以上、またはページを開いた瞬間に見える位置(ファーストビュー)に置くなら、クリックで読み込む形を検討してください。
この章の結論として、まずは「自分のページは動画が何本で、どこに置くのか」を先に決めてください。それが決まれば、次の章のどの手順を使えばいいかが自動的に決まります。
WordPressのYouTube埋め込みのやり方。4ステップで公開まで進める
ここからは実際の操作手順です。ステップ1とステップ2は、上の表で選んだ方法に応じてどちらか一方だけ実行してください。ステップ3とステップ4はどちらを選んだ場合も共通です。
ステップ1. URLを貼るだけで埋め込む
YouTubeの動画ページでURLをコピーし、WordPressの編集画面で新しい段落に貼り付けます。URLだけを1行に置くのがコツで、前後に文字があるとただのリンクとして扱われて動画になりません。
- YouTubeで対象の動画を開き、ブラウザのアドレスバーのURLをコピーする
- WordPressの投稿編集画面で、動画を置きたい場所に空の段落を作る
- その段落にURLを貼り付ける(前後に文字を入れない)
- プレビューで、動画のプレーヤーとして表示されているかを確認する
この仕組みはoEmbedと呼ばれます。oEmbedとは、URLを貼るだけで、そのサービス側が用意した表示用のコードに自動で置き換えてくれる仕組みのことです。ボタンの位置や画面の名称はWordPressのバージョンで変わることがあるので、迷ったら編集画面のプレビューで実際の表示を確認してください。
短縮URL(youtu.be形式)でも埋め込めますが、共有メニューから「開始位置」にチェックを入れてコピーした秒数付きのURLは、貼り付け方によって秒数が反映されないことがあります。
ステップ2. iframeを貼って開始位置やプライバシー強化モードを指定する
開始位置の指定やプライバシー強化モードを使いたい場合は、YouTube側で埋め込みコードを取得して、WordPressの「カスタムHTML」ブロックに貼り付けます。手順は、YouTubeの動画ページで共有ボタンを押し、埋め込みを選び、表示されたHTMLコードをコピーするという流れです(YouTubeヘルプの動画やプレイリストの埋め込み解説を参照)。
コピーしたコードは、次のような形をしています。IDと数字を自社の動画に合わせて書き換えれば、そのまま使えます。
<!-- WordPressの「カスタムHTML」ブロックに貼る。
VIDEO_ID の部分を自分の動画IDに書き換える。
動画IDは https://www.youtube.com/watch?v=XXXXXXXXXXX の XXXXXXXXXXX の部分。 -->
<iframe width="560" height="315"
src="https://www.youtube-nocookie.com/embed/VIDEO_ID?start=30&rel=0"
title="[動画のタイトルを入れる]"
frameborder="0"
allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share"
referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin"
allowfullscreen></iframe>
YouTubeの共有メニューでプライバシー強化モードを選ぶと、埋め込みコードのドメインが www.youtube-nocookie.com になります。 このモードで何がどう変わるかは、YouTubeヘルプの埋め込み解説ページの説明を必ず読んで、自社のプライバシーポリシーの記載と合っているかを確認してください。
? の後ろに付ける値がパラメータです。よく使うものだけ挙げます。仕様の正確な一覧はYouTube IFrame Player API のパラメータ一覧で確認してください(2026年8月9日時点)。
- start=再生を始める秒数。
start=30で30秒地点から。冒頭の挨拶を飛ばして本題から見せたいときに便利です - rel=関連動画の出し方。
rel=0にしても関連動画は消えません(詳しくは後半の失敗の章で説明します) - autoplay=自動再生。
autoplay=1だけでは再生が始まらないことが多く、mute=1を併記して音を消した状態にしておくのが実用的です - controls=再生バーなどの操作パネル。
controls=0で隠せますが、訪問者が止められなくなるので企業サイトでは基本そのままがおすすめです
パラメータを2つ以上つなぐときは、区切りが半角の & です。全角に変わっていたり、コピー時に & のまま貼られていたりすると、開始位置が効かないなど中途半端な動きになります。効かないときは真っ先にここを見てください。
ステップ3. スマホで崩れないようにレスポンシブ対応する
iframeコードには width="560" height="315" という固定サイズが入っています。このままだと、幅の狭いスマホで動画が画面からはみ出したり、横スクロールが発生したりします。次のCSSを、外観のカスタマイズ画面にある追加CSSの欄に貼れば、埋め込み動画が画面幅に合わせて縮むようになります。
/* 追加CSS(外観 > カスタマイズ > 追加CSS)に貼る。
URLを貼った埋め込みと、カスタムHTMLで貼ったiframeの両方に効く。 */
.wp-block-embed-youtube iframe,
.wp-block-html iframe[src*="youtube"] {
width: 100%;
height: auto;
aspect-ratio: 16 / 9; /* [古い4:3の動画なら 4 / 3 に変更] */
display: block;
max-width: 100%;
}
aspect-ratio は縦横比を保ったまま伸縮させる指定です。昔は padding-top: 56.25% という書き方が定番でしたが、今は上のように1行で書けます。縦横比を指定しておくと、読み込み中に高さが確定するのでレイアウトのガタつきも防げます。この現象そのものについてはCLS改善の手順とレイアウトずれの直し方で詳しく扱っています。
ステップ4. 公開前に見る5つのチェック
埋め込んだら、公開ボタンを押す前に次の5点を確認してください。ここを飛ばすと、公開後に「スマホだけ崩れている」「何も表示されない」と言われて慌てることになります。
- スマホ幅で見切れていないか:ブラウザの幅を狭めるか、実機のスマホでプレビューを開いて、動画の右端が切れていないか見る
- 公開範囲が「限定公開」や「非公開」になっていないか:非公開の動画は埋め込んでも訪問者には見えません。限定公開の動画はURLを知っていれば誰でも見られる状態になります。YouTube側の公開設定を確認する
- 埋め込みが許可されているか:動画側の設定で埋め込みが無効になっていると、再生できませんという表示になります
- ログアウト状態でも再生できるか:ブラウザのシークレットウィンドウで記事URLを開いて確認する。自分のアカウントでログイン中だと見えてしまう動画があります
- 動画の内容が自社に権利のあるものか:他社の動画を埋め込む場合、埋め込み自体は許可されていても、自社の宣伝に使うと問題になる場面があります。自社チャンネルの動画を使うのが安全です
この章の結論として、URLを貼るだけならステップ1と3と4、細かい指定をするならステップ2と3と4を通せば、埋め込みは完了します。ここまでで公開はできる状態なので、次は「重くならないか」を確かめる段階に進みます。
速度対策。動画で重くなる原因を確かめて、効く順に手を打つ
動画を埋め込むとページが重くなるのは、iframeが「もう1枚のWebページ」を丸ごと読み込むからです。プレーヤーの見た目、再生用のプログラム、サムネイル画像などがまとめてやってきます。文字や画像を1つ足すのとは、負担の桁が違います。
ただし、闇雲に対策を入れる前に確かめることがあります。順番に見ていきましょう。
まず、動画が本当に重さの原因かを自分で測る
PageSpeed Insightsに記事のURLを入れて計測します。
見るのは、結果画面の「診断」欄にある「サードパーティのコードの影響を抑えてください」という項目です。ここを開くと、外部サービスごとに転送サイズとメインスレッドのブロック時間が一覧で出ます。
その一覧で youtube.com と googlevideo.com、ytimg.com の行を探し、転送サイズを合計してください。判断の目安は次のとおりです。
- 動画関連が全体の転送量の3割以上を占める:動画が重さの主因です。この章の対処1と対処2を実行してください
- 3割未満、または一覧に出てこない:重さの原因は画像やテーマ側にあります。動画をいじっても改善しません
項目名は計測ツール側の更新で変わることがあります。同名の項目が見つからないときは、レポート下部の「ネットワークリクエスト」の一覧を開き、ドメインごとにサイズを見れば同じ判断ができます。
この確認を飛ばして「動画のせいだ」と決めつけると、実際には画像が重かっただけ、という空振りが起きます。計測画面の読み方はPageSpeed Insightsの見方と改善手順で解説しているので、数字の意味が分からない場合はそちらを先に見てください。全体の速度を体系的に直したい場合はCore Web Vitalsを自分で測って直す手順が近道です。
対処1. 自動の遅延読み込みが効いているか確認する
WordPressには、iframeに loading="lazy" を自動で付ける仕組みがあります。ただし、すべてのiframeに付くわけではなく、付与には条件があります。
条件は、iframeタグに width と height の両方が書かれていることです。詳しい仕様はMake WordPress Core「Lazy-loading iframes in 5.7」で確認してください。
つまり、幅と高さの指定が入っていないiframeには自動で付きません。手書きでiframeを貼るときに width と height を消してしまうと、この恩恵が受けられなくなります。CSSで幅100%にする場合でも、HTML側の width="560" height="315" は残しておいてください。
この挙動はWordPressのバージョンやテーマ、プラグインで変わることがあります。解説の内容をそのまま信じず、次の方法で自分のサイトで確かめてください。
公開ページを開いてブラウザの検証機能(Windowsは F12、Macは Command+Option+I)を開き、iframeタグに loading="lazy" が付いているかを見るだけです。付いていなければ、上の条件を満たしていないか、テーマやプラグインが属性を書き換えています。
ただし、属性が付いていれば必ず速くなるわけではありません。実際にどのタイミングで読み込むかはブラウザ側の判断です。ページを開いた瞬間に見える位置に動画を置いた場合、そこは最初から必要になるので、効果はほとんど期待できません。
対処2. クリックで読み込む形に変える
初期表示から動画の読み込みを完全に外したいなら、サムネイル画像だけを先に置き、クリックされたときにプレーヤーを差し込む形にします。次のコードはプラグインなしで動きます。カスタムHTMLブロックにそのまま貼り、動画IDとサムネイル画像のURLだけ書き換えてください。
サムネイルには、自社で用意した画像(メディアライブラリにアップした静止画)を使うのが確実です。動画のキャプチャを1枚書き出してアップロードし、そのURLを src に入れてください。
<!-- 使い方:WordPressの「カスタムHTML」ブロックにこのまま貼る。
[ここに動画IDを入れる]と[サムネイル画像のURL]を書き換えるだけで動く。
動画IDは https://www.youtube.com/watch?v=XXXXXXXXXXX の XXXXXXXXXXX の部分。
サムネイルは自分でメディアライブラリにアップした画像のURLを入れる。
プラグイン・jQuery不要。同じページに何個置いてもよい。 -->
<div class="yt-facade" data-video-id="[ここに動画IDを入れる]" data-title="[動画のタイトルを入れる]">
<button type="button" class="yt-facade__btn" aria-label="動画を再生する">
<img class="yt-facade__thumb"
src="[サムネイル画像のURL]"
alt="[動画のタイトルを入れる]のサムネイル"
width="480" height="270" loading="lazy" decoding="async">
<span class="yt-facade__play" aria-hidden="true"></span>
</button>
</div>
<style>
.yt-facade{position:relative;aspect-ratio:16/9;max-width:100%;margin:1.5em auto;background:#000;border-radius:8px;overflow:hidden}
.yt-facade__btn{all:unset;display:block;width:100%;height:100%;cursor:pointer}
.yt-facade__thumb{width:100%;height:100%;object-fit:cover;display:block}
.yt-facade__play{position:absolute;top:50%;left:50%;transform:translate(-50%,-50%);width:68px;height:48px;border-radius:12px;background:rgba(0,0,0,.7)}
.yt-facade__play::after{content:"";position:absolute;top:50%;left:54%;transform:translate(-50%,-50%);border-style:solid;border-width:12px 0 12px 20px;border-color:transparent transparent transparent #fff}
.yt-facade iframe{position:absolute;inset:0;width:100%;height:100%;border:0}
</style>
上のHTMLとCSSを動かすには、次のJavaScriptが必要です。投稿本文に <script> を貼っても、権限や設定によっては保存時に取り除かれます。子テーマの functions.php に次を追記して読み込ませるのが確実です。
<?php
/* 子テーマの functions.php の末尾に追記する。
ファイルを直接編集する前に必ずバックアップを取ること。 */
add_action( 'wp_footer', function () {
?>
<script>
document.addEventListener('click', function (e) {
var t = e.target;
if (!t || !t.closest) return;
var btn = t.closest('.yt-facade__btn');
if (!btn) return;
var box = btn.parentElement;
var id = box.getAttribute('data-video-id');
if (!id) return;
var iframe = document.createElement('iframe');
// youtube-nocookie.com=プライバシー強化モード。通常版にするなら www.youtube.com に変える
iframe.src = 'https://www.youtube-nocookie.com/embed/' + encodeURIComponent(id) + '?autoplay=1&rel=0';
iframe.title = box.getAttribute('data-title') || 'YouTube動画';
iframe.allow = 'accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share';
iframe.setAttribute('allowfullscreen', '');
box.innerHTML = '';
box.appendChild(iframe);
});
</script>
<?php
} );
貼ったあとは、必ず公開ページをシークレットウィンドウで開き、実際に再生ボタンを押して動画が差し替わるところまで確認してください。子テーマがない場合や functions.php を触りたくない場合は、任意の場所にJavaScriptを追加できるプラグインを使う方法もあります。
同じ考え方のプラグインもあります。自分でコードを触りたくない場合は、遅延読み込み系のプラグインでiframeを対象にする設定を使う手もあります。ただしプラグインを1つ増やすことは、更新と不具合対応の対象を1つ増やすことでもあります。動画が数本しかないサイトなら、上のコードを貼るほうが管理は軽くなります。
対処3. 1ページの動画本数と置き場所を決める
技術的な対処をひと通りやっても、1ページに動画を5本、6本と並べれば重くなります。運用ルールとして先に決めてしまうのが確実です。
- 1記事1本を基本にする:複数見せたい場合は、2本目以降はサムネイル付きのリンクにしてYouTube側へ送る
- ファーストビューには置かない:ページを開いて最初に見える範囲は文字と画像で構成し、動画は少しスクロールした先に置く
- 複数並べるページは必ずクリック読み込みにする:導入事例一覧やセミナーアーカイブのように動画が並ぶページでは、対処2の形が前提
この章の結論として、動画が原因だと測って確かめてから、遅延読み込みの確認、クリック読み込みへの変更、本数と位置のルール化の順に手を打ってください。この順番なら、無駄なプラグインを増やさずに済みます。
埋め込むと何が変わるか。効果の見え方と測り方
動画を埋め込む効果は、「再生されたかどうか」で測るのが一番はっきりします。感覚で判断せず、次の2か所を見てください。
- YouTube側:YouTubeアナリティクスで、再生された場所ごとの内訳を確認します。項目の名称と見方はYouTubeヘルプのアナリティクスの解説で確認してください
- 自社サイト側:GA4で「再生ボタンが押された回数」をイベントとして計測すれば、動画を見た人と見ていない人で、問い合わせに至る率がどう違うかを比べられます。設定の手順はGTMでGA4のクリックイベント計測を設定する手順にまとめてあります
期待できる変化としては、文章では伝わりにくい情報が伝わることが挙げられます。工場の設備、施工の様子、機械の動く音、担当者の話し方。これらは写真と文章では埋めきれず、BtoBの検討段階では「どんな人が来るのか」「本当にこの規模の仕事ができるのか」という不安に直結します。
数字の扱いについて。「動画を入れると問い合わせが◯%増える」という業界共通の数値はありません。業種、動画の内容、置く場所で大きく変わります。仮に月間1,000セッションのサービス紹介ページで、再生率が5%だとすると、動画を見た人は月50人です。この50人の問い合わせ率が全体より高いかどうかを見る、という測り方が現実的です。
ここで注意したいのが、成果を「滞在時間が伸びたからSEOに効いた」と結びつけないことです。滞在時間や直帰率は検索順位の直接の要因ではありません。動画で狙うのは、検索順位ではなくページに来た人の理解と納得を深めて、問い合わせにつなげることです。
この章の結論として、埋め込んだら必ずYouTubeアナリティクスとGA4の再生イベントの2つを見る仕組みを作ってください。見ていなければ、動画は増やす判断も減らす判断もできません。
よくある失敗と回避法。設定の誤解が4つある
YouTube埋め込みで実際に相談が多いのは、操作そのものより「設定したつもりで効いていない」パターンです。代表的な4つを挙げます。
失敗1. rel=0を付ければ関連動画が消えると思っている
企業サイトで「他社の動画が出てきたら困る」という理由で rel=0 を付けるケースがよくあります。しかしこの指定で関連動画は消えません。rel=0 は関連動画の出し方を変える指定であって、非表示にする指定ではありません。正確な挙動はYouTube IFrame Player API のパラメータ一覧の rel の項目で確認してください。
回避法は、関連動画が出ること自体を前提に設計することです。動画を埋め込む前に自社チャンネルに動画を数本アップしておけば、自社の動画が候補に入る余地が生まれます。空のチャンネルだと、その余地すらありません。
失敗2. autoplay=1を付けたのに自動再生されない
トップページで動画を自動再生させたくて autoplay=1 を付けたのに動かない、という相談です。音が出る状態での自動再生は、ブラウザ側の判断で止められることがあります。パラメータを仕様どおりに書いても、それだけでは再生が始まりません。
実務上の回避法は autoplay=1&mute=1 のように消音とセットで指定することです。自分の環境で再生が始まるかは、公開ページをシークレットウィンドウで開いて確かめてください。
ただし、企業サイトで自動再生する必然性は多くありません。動画を見る気がない訪問者にとっては邪魔ですし、通信量も消費させます。自動再生を使うのは、音のない短いループ映像を背景として置く場合だけにしておくのが無難です。
失敗3. youtube-nocookie.comにしたからCookie同意は不要だと考えている
プライバシー強化モードは、埋め込み動画をどう扱うかの選択肢の1つです。「一切の情報がやり取りされなくなる」ものではありません。
実際にどんな情報が送られるかは、ブラウザの検証機能でCookieや外部への通信を見れば自分で確認できます。
ここを取り違えたまま、自社のプライバシーポリシーに「外部サービスへの情報送信は行いません」と書いてしまうと、記載と実態が合わなくなります。
回避法は、プライバシーポリシーに「YouTubeの動画を埋め込んでおり、再生時にGoogleに情報が送信される場合がある」という趣旨を明記しておくことです。文面の整え方はプライバシーポリシーをAIで下書きする手順で解説しています。正確な挙動はYouTubeヘルプの埋め込み解説ページを確認してください。
失敗4. 高速化プラグインの設定で動画だけ表示されなくなる
キャッシュ系・高速化系のプラグインには、JavaScriptの実行を遅らせたり、不要と判断したコードを削ったりする機能があります。この設定を強めにしたあと、埋め込み動画だけが真っ白になったり、サムネイルは出るのに再生ボタンが反応しなくなることがあります。
やっかいなのは、管理者としてログインしている状態では正常に見えることがある点です。回避法は、高速化系の設定を変えたら必ずシークレットウィンドウで動画のあるページを開き、実際に再生ボタンを押すところまで確認することです。表示が崩れたら、その機能の除外リストに youtube や ytimg を含むURLを追加します。設定項目の考え方はWordPress高速化のキャッシュ設定手順で整理しています。
この章の結論として、動画が思ったとおりに動かないときは、コードを疑う前に「ブラウザ側の制限」「YouTube側の仕様変更」「高速化プラグインの干渉」の3つを順に確かめてください。ほとんどはこのどれかです。
現場の妥協点。YouTube埋め込みで諦めることになる4つ
YouTube埋め込みは無料で速く、管理も楽ですが、企業サイトとして割り切る必要がある点がいくつかあります。ここを知らずに導入すると、公開後に「思っていたのと違う」となります。
- プレーヤーの見た目は変えられない:YouTubeのロゴや操作パネルのデザインは自社ブランドに合わせられません。ブランドの世界観を完全に統一したいなら、動画配信サービスの利用か自社サーバーでの配信になり、コストと管理の手間が一気に上がります
- 再生後に他の動画へ流れる可能性が残る:失敗1のとおり
rel=0では関連動画を非表示にできません。動画の最後に「詳しくはこのページの下の資料請求フォームから」と口頭で言い切ってもらうなど、動画の中身側で受け止める設計が要ります - 動画の管理者がサイト担当者と別になりやすい:YouTubeアカウントを退職した社員の個人アカウントで作ってしまい、動画を差し替えられないという事故が実際に起きます。ブランドアカウントにして複数人で管理権限を持っておいてください
- 動画は作った瞬間から古くなる:料金や担当者が映っている動画は、変更のたびに撮り直しが必要です。撮影前に「1年後も使える内容か」を確認し、変わりやすい情報は動画に入れずページ側の文章で書くほうが長持ちします
もう1つ、AIとの付き合い方について触れておきます。埋め込みコードやCSSの生成、動画の説明文のたたき台づくりは生成AIに任せて構いません。ただし、AIは実際のブラウザで表示を確認していないので、出てきたコードが自社のテーマで崩れないかは人が実機で見る必要があります。この線引きの詳しい話はAIホームページ作成5ステップとツール選びにまとめています。
生成AIに「YouTube埋め込みのコードを書いて」と頼むと、実在しないパラメータ(関連動画を完全に消す指定など)が混ざった提案が返ってくることがあります。パラメータ名は必ずYouTube公式のパラメータ一覧と突き合わせてから使ってください。
この章の結論として、YouTube埋め込みは「見た目の自由度」と「関連動画の制御」を諦める代わりに、配信コストと管理の手間をほぼゼロにする選択です。この交換条件が自社に合うかどうかで判断してください。
WordPressのYouTube埋め込みでよくある質問
URLを貼っただけで埋め込めるのに、わざわざiframeコードを使う場面ってあるんですか
開始位置の指定、プライバシー強化モードの利用、消音での自動再生など、パラメータを付けたいときだけです。それ以外はURLを貼るほうが速く、後からWordPress側の改善の恩恵も受けやすいのでおすすめです。迷ったらURLを貼る方法を選んでください。
サイトに埋め込んだ動画の再生は、YouTubeチャンネルの再生回数に入りますか
埋め込みからの再生もチャンネルの再生回数に含まれます。再生された場所ごとの内訳はYouTubeアナリティクスで確認できます。カウントの詳しい条件はYouTubeヘルプの再生回数についての解説で確認してください。
限定公開の動画を会社サイトに埋め込んでも大丈夫ですか
限定公開の動画も埋め込み自体はできますが、URLを知っていれば誰でも見られる状態になります。埋め込んだ時点で公開しているのと変わらないので、社内向けの内容は埋め込まず、別の共有方法を使ってください。
動画を埋め込んだページだけ、PageSpeed Insightsのスコアが下がりました。放置しても大丈夫ですか
スコアの数字より、動画が読み込まれる前にページの文章と申し込みボタンが表示されているかを見てください。そこが先に出ていれば実害は小さいです。改善したい場合は、記事内で紹介したクリックで読み込む形に変えるのが一番効きます。
プレイリストごと埋め込みたいのですが、URLを貼るだけでできますか
プレイリストのURLでも埋め込めますが、動画が連続再生されるため訪問者が長く滞在する前提になります。企業サイトでは見せたい1本に絞り、他の動画はチャンネルへのリンクで案内するほうが、伝えたいことがぼやけません。
まず1本、記事の中ほどに置いて再生されるか見てみましょう
今日すぐできる最初の一歩は、自社サイトで一番読まれているページをスマホで開き、動画を置くならどこかを1か所だけ決めることです。ファーストビューではなく、サービス内容の説明が終わったあたりが候補になります。動画を置いたあとの速度が気になったら、PageSpeed Insightsの見方と改善手順で自分のページを測ってみてください。
ここまで読んで、コードを触るところで手が止まりそう、あるいは動画を作ったものの置き場所と見せ方に自信がない、と感じた方もいると思います。コレットラボでは、ホームページの制作とリニューアルから、公開後に検索やAI検索で見つかる形に整えるところまで、集客設計とセットで受けています。ホームページ制作・運用の詳細はこちらから、現状の整理だけでもお気軽にご相談ください。
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