SNS運用代行の料金プラン比較|料金表の読み方と総額の出し方
この記事の要点
- 料金表は金額でなく「制作点数」「自社工数」「12か月総額」の3つに換算して比べる
- 費用が変わる変数は5つ。動画の扱いと担当者の稼働時間が最も効く
- 料金表の読み違いで起きる失敗が3つ。契約前の確認文面をそのまま載せています
SNS運用代行の見積もりが月5万円と月30万円で並んだとき、比べるべきは金額ではありません。各社の料金表は「1投稿」「1媒体」「レポート」の定義がそれぞれ違うので、金額をそのまま横に並べても判断できないからです。比べられる形にするには、制作点数・自社に残る作業時間・12か月の総額という3つの数字に換算します。
この記事は、複数社から料金プランを取り寄せて決める立場の方(経営者・役員・広報責任者)に向けて書いています。読み終わる頃には、手元の料金表を1枚の換算表に書き直して、どの会社が実際に安いのかを自分で判断できる状態を目指します。
扱うのは料金表の読み比べと総額の出し方です。1投稿あたりの単価がどう積み上がるかという内訳そのものはSNS運用代行の相場と1投稿単価の内訳で解説しているので、金額の目安から知りたい方は先にそちらをご覧ください。
Contents / 目次
料金表は3つの数字に換算してから比べる
結論から言うと、SNS運用代行の料金プランを比べるときは、各社の料金表を次の3つの数字に書き直してから並べます。金額の大小を先に見ると、ほぼ確実に判断を間違えます。
- 制作点数:月にいくつ作るか。静止画・リール・撮影ありを同じ係数で点数化して、1点あたりの単価を出す
- 自社工数:その会社に頼んだとき、自社の誰が何時間使うか。素材集め、確認、承認の時間を金額に換算する
- 12か月総額:初期費用、月額×12、撮影の実費、広告費、解約時の扱いまで含めた1年分の合計
なぜこの3つなのかというと、料金表に書いてある月額は「毎月かかるお金の一部」でしかないからです。安いプランほど自社の作業が増え、高いプランほど自社の作業が減ります。月額だけを比べると、この増減が見えません。
実際に3社の料金プランを換算すると、こういう形になります。数字は説明のための例で、実際の金額は各社の料金表から転記してください。表の「制作点数」と「1点あたり単価」は、後述する仮の換算係数で計算したものです。業界で決まった換算基準ではないので、係数を変えれば数字も変わります。
| 比べる項目 | A社(低価格帯) | B社(中価格帯) | C社(撮影込み) |
|---|---|---|---|
| 月額(料金表の表示) | 5万円 | 20万円 | 35万円 |
| 月の制作内容 | 静止画8本 | 静止画8本+リール2本 | リール4本+静止画8本(撮影月1回) |
| 制作点数(換算後・仮の係数による) | 8.0点 | 13.0点 | 28.0点 |
| 1点あたり単価(仮の係数による) | 6,250円 | 15,384円 | 12,500円 |
| 自社に残る作業(月) | 12時間(素材・原稿づくり) | 4時間(確認と承認) | 2時間(撮影立ち会い) |
| 自社工数の金額(時給3,000円で換算) | 36,000円 | 12,000円 | 6,000円 |
| 実質の月額 | 86,000円 | 212,000円 | 356,000円 |
換算の係数は、静止画1本=1.0点、素材支給のリール=2.5点、撮影から行うリール=5.0点を目安に置いています。これは業界基準ではなく、自社で制作にかかった時間の感覚から置いた仮の値です。自社の実績に合わせて係数を変えても構いませんが、3社に同じ係数を当てることだけは崩さないでください。
この表で見えること。A社は1点あたりの単価はいちばん安いものの、自社の作業が月12時間残ります。その時間を金額に直すと、実質の月額は料金表の5万円ではなく8.6万円です。「安いプラン=安い」とは限らないことが、換算して初めて数字で見えます。
この章で押さえるのは1点だけです。料金表を受け取ったら、金額を比べる前に、制作点数・自社工数・12か月総額の3列を自分で埋める。この3列がそろっていない状態では、どの会社が安いかは誰にも判断できません。
SNS運用代行の料金プランで費用が変わる5つの変数
料金プランの金額差は、会社のブランド力ではなく、ほとんどが次の5つの変数で説明がつきます。見積もりに開きが出たときは、この5つのどこが違うのかを1つずつ確かめてください。
1. 投稿本数と媒体数
最も分かりやすい変数が、月の投稿本数と対応する媒体の数です。ただし料金表に「月8投稿」とだけ書いてある場合、その8本にストーリーズが含まれるのか、リールは何本まで含むのかは書かれていないことがよくあります。
媒体数も同じで、「Instagram・X・Facebookの3媒体対応」が、3媒体それぞれに専用の投稿を作るのか、Instagramに作ったものを他の2つへ転載するだけなのかで、かかる手間はまったく違います。料金表の数字だけでは、ここは判別できません。
2. 制作の重さ。静止画か、リールか、撮影ありか
いま費用差を最も大きく作っているのが、ショート動画を誰がどこまで作るかです。静止画のバナーを作るのと、撮影から編集までのリールを作るのとでは、必要な人の時間が大きく変わります。前述の換算係数では、静止画1本=1.0点に対して撮影から行うリール=5.0点として扱っています。
撮影が入ると、カメラマンの日当、移動費、出演者の手配、ロケ場所の確保といった実費も乗ります。これらを月額に含める会社と、都度の実費請求にする会社があるので、料金表の注記を必ず読んでください。撮影の有無で月額がどう変わるかは撮影の有無で変わるInstagram運用代行の費用相場でも具体的に触れています。
3. 戦略設計と分析を誰が担当するか
同じ「運用代行」でも、投稿を作って出すところまでの会社と、毎月の数字を見て次の打ち手を決める会社では、動く人の職種が違います。前者は制作者だけで回りますが、後者はプランナーやマーケターの時間が毎月かかります。
この差は料金表では「レポート付き」の一言に圧縮されがちです。後述しますが、レポートの中身を確かめないと、この変数は比べられません。数字をどう組み立てて報告するかについては商談貢献まで示すSNSのKPI設計が参考になります。
4. コメント・DM対応の範囲と時間
ユーザー対応は、範囲の決め方で費用が大きく動く項目です。「コメント返信対応」と書いてあっても、営業時間内だけなのか、土日も見るのか、DMの一次対応まで含むのか、炎上の兆しを監視する体制があるのかで、拘束される人の時間がまったく違います。
24時間の監視体制を持つ会社は、その人件費が月額に乗ります。自社で夜間・休日の対応ができるなら、そこを外すだけで見積もりは下がります。返信の初動をどう決めるかはSNS炎上対策の初動フローとマニュアルの作り方にまとめています。
5. 広告運用・キャンペーン・インフルエンサーは別料金になりやすい
SNS広告の運用、プレゼントキャンペーンの実施、インフルエンサーの起用は、運用代行の月額に含まれているとは限りません。広告費そのものと、その運用にかかる手数料が別立てになっているかどうかを、見積もりで確かめてください。手数料の決め方は、広告費に対する割合の会社もあれば定額の会社もあるので、算定方法まで書いてもらいます。
インフルエンサーへ依頼する投稿のうち、事業者が表示内容に関与していて、かつ事業者の広告であることが一般消費者に分からないものは、景品表示法の不当表示(いわゆるステルスマーケティング)として規制の対象になります。
事業者の関与がなく第三者が自主的に投稿したものは、規制の対象外です。
どこからが事業者の表示にあたるかの判断基準は、消費者庁の一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示で公開されています。
表記の監修やチェック体制のぶんが費用に乗ることがあるので、見積もりに「ステマ規制対応」の項目があるかを確認してください。
もう1つ、最近の料金表で見分けが必要なのが、AIで投稿文と画像の下書きを作ることを前提にしたプランと、企画から撮影までを人が行うプランです。同じ「SNS運用代行」という名前でも、この2つは作業量がまったく違うので、月額だけを横に並べても比較になりません。どちらの前提で作られた料金表なのかを、各社に確かめてください。
AIに任せてよい範囲と人がやるべき範囲は、それ自体が長い話になります。線引きの考え方は生成AIのSNS投稿量産で読まれない原因とAI・人の線引きをご覧ください。
この章で押さえるのは、見積もりの差を「高い・安い」で受け取らないことです。5つの変数のどれが違うのかを特定できれば、値引きを交渉するのではなく、不要な範囲を外して金額を下げるという交渉ができるようになります。
料金プランの総額をそろえる4ステップ
ここからは実際の作業です。手元に複数社の料金表がある前提で、比べられる状態に持っていくまでを4つのステップに分けます。所要時間は、3社ぶんで1時間から1時間半くらいを見ておいてください。
ステップ1. 見積もり依頼の条件文を1つにそろえる
料金表が比べられない最大の原因は、各社に違う条件を伝えていることです。先に条件文を1つ作って、全社に同じ文章を送ってください。すでに見積もりを受け取っている場合も、この文面で出し直しを依頼して構いません。
【SNS運用のお見積もり依頼】
■ 前提条件(全社共通でお願いしています)
・対象媒体 :Instagram のみ
・期間 :12か月(初回契約)
・月の投稿本数:フィード8本/リール2本/ストーリーズ週3回
・撮影 :自社で撮影した写真・動画素材を支給します
・コメント対応:平日9〜18時の一次返信まで
・広告運用 :今回は含めません
■ お見積もりに分けて記載いただきたい項目
1. 初期費用(アカウント設計・競合調査などの内訳も)
2. 月額費用(上記の範囲で)
3. 上記に含まれない作業と、その都度料金
4. 貴社の担当者が月に確保する稼働時間の目安
5. 弊社側で毎月必要になる作業と、その想定時間
6. 最低契約期間・更新条件・中途解約の条件
7. 制作した画像・動画データの著作権の帰属と、契約終了後の原本データの扱い
■ 補足
・ご提案いただいた内容で、実際に運用を担当される方の体制も
あわせてお知らせください。
この文面のポイントは、4番と5番です。「担当者が月に何時間使うか」と「こちらで何時間かかるか」を最初から聞いておくと、換算表の自社工数の列がそのまま埋まります。答えられない会社があったら、その時点で1つ情報が得られたことになります。
ステップ2. 料金表を換算表に転記する
集まった見積もりを、次の項目で1枚の表に書き写します。エクセルでもスプレッドシートでも構いません。各社の提案書の体裁に引きずられず、自分の表に落とすのが目的です。
- 初期費用(円)
- 月額(円)
- 静止画の本数/リール(素材支給)の本数/リール(撮影あり)の本数
- 制作点数=静止画×1.0+リール素材支給×2.5+リール撮影あり×5.0
- 1点あたり単価=月額 ÷ 制作点数
- 自社の想定作業時間(時間/月)
- 月額に含まれない作業と、その単価
- 最低契約期間と中途解約の条件
転記していると、必ず埋まらないマスが出ます。そこが各社の料金表で曖昧になっている場所なので、印を付けて、後で質問する項目にしてください。埋まらないマスが多い会社ほど、契約後に追加費用が発生しやすくなります。
ステップ3. 自社に残る作業を金額に換算する
ここが、料金表を見ているだけでは絶対に出てこない数字です。自社の担当者が使う時間を、時給に換算して月額に足します。
計算式はかんたんです。自社工数の金額=月の想定作業時間 × 担当者の時間単価
時間単価は、担当者の年収を実際の年間労働時間で割って出します。年収も労働時間も会社ごとに違うので、自社の給与規程と勤怠の記録から計算してください。
社会保険料の会社負担ぶんまで含めるかどうかは、自社の経理の考え方に合わせます。この記事では、冒頭の表と同じ時給3,000円を例として最後まで使います。
この金額を月額に足したものが、その会社に頼んだときの実質の月額です。冒頭の表でA社の5万円が8.6万円になったのは、この計算をしたからです。
社長や役員が作業に入る場合は特に注意。素材の準備や原稿の確認を経営層がやると、時間単価が高いので実質の月額が跳ね上がります。「安いプランにして自分が見る」が、いちばん高くつくケースは珍しくありません。
ステップ4. 12か月の総額を出して並べる
最後に1年分の合計を出します。計算式は次のとおりです。
12か月総額=初期費用+(月額+自社工数の金額)×12+撮影などの実費×回数+広告費
月額の差は小さく見えても、12倍すると判断が変わることがあります。月3万円の差は、1年で36万円です。逆に、初期費用が20万円高くても、月額が2万円安ければ、20万円 ÷ 2万円で10か月目に逆転します。
出した数字をもとに、契約前の確認チェックリストを通してください。ここまでで疑問が残っている項目だけを各社に聞けば、質問の往復が1回で済みます。
- 投稿本数の数え方:ストーリーズは本数に含むか。リールは静止画と同じ1本として数えるか
- 作り直しの回数:提出物の修正は何回まで無料か。回数を超えたら1本いくらか
- 立ち上げ期間:契約1か月目から投稿が始まるか。設計だけで1か月使うか。その月も満額か
- レポートの中身:数値の一覧だけか、次月の改善案まで書かれるか。過去の実物サンプルを見せてもらえるか
- 担当者:提案に来た人が実際に運用するか。交代する場合の引き継ぎはどうするか
- アカウントの権限:アカウントの管理権限を自社が持つか。代行会社の管理下に紐づけられないか
- データの扱い:撮影した写真・動画の原本と、編集前のデータを契約終了時に受け取れるか
- 契約条件:最低契約期間、自動更新の有無、解約の申し出は何か月前か
この章で押さえるのは、比べる作業の順番です。次の4つを上から順に行ってください。
- 条件文をそろえる
- 換算表に転記する
- 自社工数を金額にする
- 12か月で足す
この4つを踏めば、提案書の見栄えや営業担当の印象に判断を持っていかれることがなくなります。
そろえて比べた会社が、発注後に得をしている理由
料金表を換算して契約した会社は、発注後に「聞いていた話と違う」が起きにくくなります。理由は単純で、条件文と換算表を作る過程で、曖昧だった項目を契約前に全部つぶしているからです。
先ほどの例で計算してみます。A社(月5万円・自社工数12時間)とB社(月20万円・自社工数4時間)を比べると、料金表の差は月15万円です。ところが自社工数を時給3,000円で換算して足すと、実質の差は月12.6万円まで縮みます。ここに「A社は原稿を自社で書くので、社内で週2時間の会議が要る」という条件が加われば、差はさらに縮みます。
この計算をしないまま安いほうを選ぶと、多くの場合こうなります。素材と原稿の準備が担当者の通常業務に乗り、3か月目あたりで提出が遅れ始め、投稿が止まる。止まった理由は代行会社ではなく、自社の作業時間の見積もり違いです。
うまく回っている発注側には、費用の決め方に共通点があります。3つ挙げます。
- 自社の作業時間を先に決めている:「月に使えるのは担当者の4時間まで」と上限を決めてから、その範囲に収まるプランを選んでいる
- 最初の3か月と、4か月目以降を分けて考えている:立ち上げ期は設計と素材づくりで工数が増えるとわかったうえで契約している
- やめる条件を先に決めている:「6か月後にプロフィールからのサイト遷移が月◯件に届かなければ範囲を見直す」のように、続ける・縮小するの判断基準を契約時に共有している
3つ目については、実際にどういう基準で見直すかをX企業アカウント運用の継続・維持・縮小の判断基準で整理しているので、判断軸の作り方の参考にしてください。媒体は違っても、見直しの考え方は同じです。
この章で押さえるのは、比べる作業そのものが発注後の保険になるという点です。換算表を作る過程で出た質問と回答は、そのまま契約後の「言った・言わない」を防ぐ記録になります。
料金表の読み違いで起きる失敗3つ
ここでは、料金プランの比較で実際によく起きる読み違いを3つ挙げます。どれも金額の大小ではなく、料金表に書かれた言葉の定義が原因で起きるものです。
失敗1. 「月8投稿」の中身が会社ごとに違う
こういう状況で起きます。A社もB社も「月8投稿」と書いてあり、A社のほうが3万円安い。金額だけを見てA社に決める。
こうなります。契約後に確認すると、A社の8投稿はストーリーズ4回を含んでおり、フィード投稿は4本だけだった。リールは1本あたり別料金で、依頼すると月額が結局B社を上回る。
こう防ぎます。見積もり依頼の段階で、フィード・リール・ストーリーズの本数を分けて指定します。前述のステップ1の条件文は、この形で書いてあります。すでに受け取った料金表なら、「この8本の内訳を、フィード・リール・ストーリーズで分けて教えてください」と一言聞けば済みます。
失敗2. 「レポート付き」を数値報告だと思っていない
こういう状況で起きます。料金表に「月次レポート付き」とあるので、毎月の振り返りと改善提案が受けられると思って契約する。
こうなります。届いたのはフォロワー数・リーチ数・保存数が並んだ数枚の資料で、次に何をするかは書かれていない。自社で読み解くことになり、結局「数字は出ているが打ち手が決まらない」状態が続く。
こう防ぎます。契約前に、過去のレポートの実物サンプルを見せてもらってください。社名が伏せられていても構いません。見るところは1か所で、「来月はこれをやる」という文章が入っているかどうかです。入っていなければ、それは数値報告であって改善提案ではありません。自社で読み解く前提なら、SNS分析ツールの選び方と無料の標準機能の範囲もあわせて検討してください。
失敗3. 立ち上げ期間と最低契約期間を計算に入れていない
こういう状況で起きます。「3か月やってみて、良さそうなら続ける」つもりで、月額の3か月ぶんを予算に取って契約する。
こう防ぎます。見積もりを取る時点で、次の3点を必ず聞いてください。
- 投稿開始の時期:投稿が始まるのは契約何か月目からか
- 立ち上げ月の請求:設計だけの月も月額は満額か
- 契約期間:最低契約期間は何か月か。解約予告はいつまでに出すか
そのうえで、12か月総額の計算では最低契約期間ぶんを必ず含めてください。「3か月お試し」と言いながら実際は8か月ぶんの支出になる、という食い違いがここで消えます。
この章で押さえるのは、失敗の原因が金額ではなく言葉の定義にあることです。料金表に出てくる「1投稿」「レポート」「契約期間」の3語について、自社の理解と相手の定義が一致しているかを、契約前に文章で確認してください。
安い料金プランを選んでよい場合と、やめたほうがいい場合
ここまで換算の話をしてきましたが、率直に言うと、低価格帯のプランが合うケースはあります。合う条件と合わない条件を分けて書きます。
安いプランが合うのは、社内に素材と文章がすでにある会社です。現場で撮った写真が毎月たまっていて、施工事例や症例の説明を書ける人が社内にいる。この状態なら、代行会社に頼むのは体裁を整えて出す部分だけで足ります。制作点数あたりの単価が安いプランを選んで問題ありません。
合わないのは、素材が社内にない会社です。「写真は現場の担当者が撮ってくれるはず」で始めると、ほぼ止まります。現場は本業があるので、撮影は後回しになります。ここが止まると、代行会社は作るものがなくなり、月額だけが出ていきます。
素材の供給が続くかどうかは、契約前に1か月試してみると分かります。来月ぶんの写真を今月中に20枚集められるか、やってみてください。
もう1つ、料金表には出てこないのに総額に効く項目があります。担当者が月に何時間その案件に使うかです。月20万円のプランでも、担当者の稼働が月10時間なら、時間単価は2万円になります。制作を外部のクリエイターに再委託していれば、ディレクションの時間だけということもあります。ステップ1の条件文に稼働時間の項目を入れたのは、このためです。
成果報酬型の料金プランについても触れておきます。「フォロワー1人あたり◯円」の形は、支払いが成果に連動するので一見合理的に見えます。ただし、報酬の対象になるフォロワーが自社の見込み客かどうかは、この契約形態では保証されません。指標がフォロワー数だけになっていないか、契約前に確かめてください。誰に来てほしいかを先に決める話はインスタ集客が向く業種と商材の判断基準で書いています。
そして権限の話です。アカウントの所有と管理権限を誰が持つかは、契約終了時の引き継ぎに直結します。契約前に、次の3つを決めておいてください。
- 管理権限の保持:アカウントの管理権限は自社で持ち、代行会社には運用に必要な範囲で権限を渡す
- 契約終了時の扱い:アカウントと投稿データをどう引き継ぐかを、契約書か覚書に文章で残す
これは金額に関係なく、全社共通で確認する項目です。
この章で押さえるのは、安いプランの向き不向きが「予算」ではなく「社内に素材と書ける人がいるか」で決まることです。ここを見誤ると、どの価格帯を選んでも投稿が止まります。
SNS運用代行の料金についてよくある質問
結局、SNS運用代行の料金相場はいくらくらいなんですか
1つの金額では答えられません。料金は制作する動画の本数、撮影の有無、広告運用を含むかどうかで大きく変わり、同じ月額でも中身が違うためです。自社にとっての適正額は、必要な制作点数と自社に残せる作業時間から逆算して出してください。内訳の積み上げ方は1投稿単価の記事で解説しています。
3社の見積もりが5万円・20万円・50万円と開きました。どこから疑えばいいですか
まず動画の本数と撮影の有無を見てください。次に担当者の月の稼働時間です。この2つで、多くの場合は差の説明がつきます。それでも説明がつかないほど開いている場合は、再委託の有無と、月額に含まれない作業の一覧を各社に聞いてください。
料金表に載っていない費用には、どんなものがありますか
よく後から出てくるのは、次の5つです。
- 撮影の交通費と機材費
- 有料の写真素材やフォントのライセンス料
- 分析ツールの月額
- 広告費と運用手数料
- 指定回数を超えた修正の追加料金
見積もり依頼の時点で「月額に含まれない作業と単価を一覧でください」と伝えておくと、ここが先に見えます。
フリーランスに頼むと、会社に頼むより安くなりますか
月額は下がることが多いです。ただし1人で対応する以上、撮影・編集・分析を同時に進める案件では時間の上限にあたります。体調不良や繁忙期に投稿が止まるリスクもあるので、代わりに誰が対応するかを契約前に確認してください。判断は金額ではなく、止まったときの備えがあるかで分かれます。
契約したあとに投稿本数を減らして、月額を下げられますか
会社によります。本数連動のプランなら下げやすく、一式いくらのプランでは難しいことが多いです。将来減らす可能性があるなら、契約前に「本数を変更する場合の条件と、変更を申し出る期限」を聞いておいてください。ここを確認しておくと、途中で全部解約するしかない状況を避けられます。
まず手元の見積もりを1枚の表に書き直す
今日できる最初の一歩は、手元にある見積もりを1社ぶんだけ開いて、月の制作点数と1点あたりの単価を電卓で出してみることです。5分で終わりますし、その数字を見た時点で、次に聞くべき質問が1つは浮かんでくるはずです。頼む前に業務の線引きから考えたい方は、SNS運用代行に依頼できる業務と自社に残る仕事の線引きを続けて読んでみてください。
換算表を作ってみたものの、自社の場合どの範囲まで任せるのが妥当か決めきれない、という段階でのご相談もよくいただきます。料金表の読み比べから相談できるSNS運用代行では、フォロワー数を追うのではなく、問い合わせにつながる形で範囲と費用を決めるところからお手伝いしています。いまお持ちの見積もりを見せていただくだけでも構いません。初回のご相談は無料です。
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