整体院のホームページ集客|予約につながる掲載内容と費用の内訳
この記事の要点
- 予約を動かすのは症状ページの分け方と料金の書き方。載せる順番を解説
- 費用は5つの要因で決まる。見積もりが高いか安いか自分で判断できる
- 整体と整骨院では書ける表現が違う。法律の線引きと言い換え例を掲載
整体院のホームページで予約を増やすなら、発注前に決めることは次の3つです。
- 症状ページをいくつに分けるか
- 料金と施術時間をどこまで出すか
- 予約の受け口を何にするか
この3つが予約数を動かし、そのまま制作費の金額も決めます。デザインの好みは、その後の話になります。
この記事は、制作会社に依頼するかどうかを決める立場の方(院長・経営者・役員)に向けて書いています。読み終わる頃には、届いた見積もりが何で構成されているかを自分で分解でき、契約前に聞く項目が手元に決まっている状態を目指します。
扱うのは、掲載内容の決め方、費用の内訳、回収の見方、契約前の確認項目、そして整体と整骨院で変わる表現の線引きです。すでにサイトがあるのに予約が入らない段階の方は、先にホームページで集客できない原因と改善手順から読むと、話が早く進みます。
Contents / 目次
整体院のホームページ集客で、発注前に決める3つ
整体院のホームページ集客でまず決めるのは、症状ページの数、料金の出し方、予約の受け口の3つです。この3つは制作会社に聞かれる前に院側で決めておくべき項目で、ここが決まっていないと見積もりの金額が出ません。
逆に言えば、複数社から見積もりを取っても金額がバラバラになるのは、この3つの前提が各社で違うからです。同じ条件で比べないと、安いか高いかの判断ができません。
| 発注前に決めること | 決め方の基準 | 決めないまま進めるとどうなるか |
|---|---|---|
| 症状ページを何本作るか | 問診票で実際に多い主訴の上位から。最初は3〜5本で十分 | 「症状ページ一式」で見積もられ、本数も中身も後から揉める |
| 料金と施術時間をどこまで出すか | 初回・2回目以降・1回あたりの所要時間の3点は必ず出す | 電話で聞かれる件数が増え、受付の時間が取られる |
| 予約の受け口を何にするか | 電話+Web(予約システムかLINE)の2つに絞る | 受け口が増えすぎて、どこに予約が入ったか院内で分からなくなる |
ポイント。この3つは制作会社が決められません。問診票の中身と、現在の予約受付の実態を知っているのは院側だけだからです。ここを院で決めてから声をかけると、見積もりの比較が一気に楽になります。
つまりこの章で押さえるのは、発注は「作ってください」から始めるのではなく、症状ページの本数・料金の出し方・予約の受け口という3つの条件を先に決めてから始める、ということです。
予約につながる掲載内容。ページの分け方と載せる順番
予約につながるホームページは、1ページに全部を詰め込まず、症状ごとにページを分けています。検索する人は「肩こり」「腰痛」「産後の骨盤」と別々の言葉で探すので、ページが分かれていないと、その言葉で見つけてもらえないからです。
ここからは、実際に作るときの順番を5つのステップに分けて説明します。制作会社に任せる場合も、この順番で材料を渡すと原稿の往復が減ります。
ステップ1。症状ページを1症状1ページに分ける
症状ページは、1つの症状につき1ページを作ります。「肩こり・腰痛・膝痛に対応しています」と1ページにまとめると、どの言葉で検索されても中途半端な内容になり、選ばれる理由が消えます。
最初に作る本数は3〜5本で構いません。決め方は、過去3か月の問診票を見て、主訴として書かれた回数が多い順に並べることです。感覚で選ばず、実際の紙を数えてください。
1ページに入れる項目は次の6つです。
- その症状で来院する方の状況:「デスクワークで夕方に肩が上がりにくい」など、来院時に実際に言われた言葉を使う
- 当院で行う施術の内容:どこに何分かけるか。効果ではなく、行う作業を書く
- 初回の流れと所要時間:問診◯分、施術◯分、説明◯分という内訳
- 通院回数の目安:「◯回で判断します」と、院としての方針を書く
- この症状では対応が難しい場合:医療機関の受診をすすめるケースを明記する
- 料金ページと予約ページへのリンク:ページの下だけでなく、本文の途中にも置く
5つ目の「対応が難しい場合」は、多くの整体院が書きません。ここを書くと問い合わせが減りそうに見えますが、実際には「うちで扱える範囲を分かっている院だ」と伝わる項目です。
ステップ2。料金は2回目以降まで書く
料金ページには、初回料金だけでなく2回目以降の料金と、1回あたりの施術時間を必ず載せます。初回◯円だけが書かれていると、読んだ人は「2回目からいくらになるか分からない」と受け取り、予約の前に離脱します。
載せる項目は次の4つです。
- 初回料金(初検料が別なら、合計でいくらになるかも書く)
- 2回目以降の料金
- 1回あたりの施術時間
- 回数券・定額プランがあれば、その1回あたりの金額
健康保険を使える施術がある場合は、保険適用の対象になる条件と、自費になる場合をページ内で分けて書きます。ここが曖昧だと、来院後に受付で説明する手間が毎回発生します。
ステップ3。施術者と院内は、数えられる事実で書く
施術者紹介のページは、経歴を「数えられる事実」だけで組み立てます。載せるのは次の4つです。
- 資格名:正式名称で書く
- 施術歴の年数:取得年や開業年を添える
- これまでに担当した人数:数えられる範囲で書く
- 得意としている症状:症状ページと表記をそろえる
この4つがあれば、読んだ人は判断できます。
国家資格を持っている場合は、資格名を正式名称で書きます。略さず、取得年も添えると具体性が上がります。
- 柔道整復師
- はり師
- きゅう師
- あん摩マッサージ指圧師
資格による表現の制限は次の章で詳しく扱います。
院内の写真は、外観・入口・受付・施術室・駐車場の5か所をそろえます。特に駐車場と入口は、初めて行く人が当日いちばん不安になる場所です。
ステップ4。予約の受け口を2つに絞る
予約の受け口は、電話とWebの2つに絞ります。電話・メールフォーム・LINE・予約システム・SNSのDMと5つ並べると、どこに予約が入ったかを院内で追えなくなり、返信漏れが起きます。
Web側をどれにするかは、施術者の人数で決めます。1〜2名なら、LINEのメッセージ受付でも受けられます。3名以上で枠の調整が発生するなら、予約システムを入れたほうが受付の手が空きます。予約システムの料金や利用できる範囲は各サービスで異なり、変更もあるので、検討している時点の公式サイトで確認してください。
Web予約を入れるときは、営業時間外に届いた予約をいつ確定するかを先に決めてください。「翌営業日の午前中に確定連絡をします」とページに書いておかないと、深夜に予約した人が確定の返事を待ち続けることになります。
ステップ5。公開後に院内で更新する範囲を決める
公開後に自分たちで更新する範囲を、契約前に決めます。ここを決めないと、営業時間の変更やお盆休みの告知ひとつで制作会社に連絡することになり、更新代行の費用が積み上がります。
院内で更新できるようにしておきたいのは次の3か所です。
- お知らせ欄:臨時休診、受付時間の変更、年末年始の案内
- 料金表の数字:改定したその日に直せる状態にしておく
- 施術者の増減:スタッフが入れ替わったときの紹介ページ
この3か所を院内で直せるようにするには、公開時に管理画面の操作説明をしてもらう必要があります。必要な時間は使うシステムや操作する方の慣れで変わるので、見積もりに「操作説明」が入っているか、何をどこまで教えてもらえるかを確認してください。
公開前のチェックリスト
公開の直前に、次の項目をスマートフォンで確認します。整体院を探す人はスマートフォンから見ることが多いので、その画面での見え方を先に確かめてください。
- 電話番号:タップして発信画面が出るか
- 営業時間:Googleビジネスプロフィールの表記と1文字ずつ一致しているか
- 院名と住所:看板の表記、Googleビジネスプロフィール、ホームページの3か所で同じか
- 料金:2回目以降の金額と施術時間が書いてあるか
- 地図:駐車場の場所と台数が分かるか
- 予約ボタン:症状ページの途中からも押せる位置にあるか
- 効果の表現:「治る」「改善する」と言い切っている箇所が残っていないか
つまりこの章で押さえるのは、掲載内容は「何を書くか」より「どう分けて、どこまで数字で出すか」で決まる、ということです。症状ごとに分け、料金は2回目以降まで出し、受け口は2つに絞る。この3点が予約前の離脱を減らします。
整体と整骨院で、ホームページに書ける表現が変わる
整体院と整骨院・接骨院・鍼灸院では、広告として書ける内容のルールが違います。国家資格に紐づく施術所には、法律で広告できる事項が定められているからです。ここを知らずに制作会社の原稿をそのまま公開すると、あとから全ページを直すことになります。
整理しておくと、柔道整復師(整骨院・接骨院)には柔道整復師法が、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師にはあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律があり、どちらにも広告の制限を定めた条文が置かれています。条番号と条文の中身は改正で変わることがあるので、リンク先のe-Gov法令検索で、確認する時点の条文を必ず読んでください。
何を広告してよいかは、これらの法律の広告の制限に関する条文と、厚生労働省の告示・通知で決まります。書ける内容の範囲は法令側で決まっているため、原稿を作る前に一次資料で確かめるのが順序です。
ウェブサイトがこの「広告」にどこまで含まれるかは、通知や解釈で扱いが変わります。書ける事項の中身と最新の扱いは、厚生労働省のサイト内で該当する通知・告示を検索して確認してください。ここは制作会社の営業担当ではなく、一次資料で確かめる箇所です。判断に迷う場合は、所在地の保健所に問い合わせるのが確実です。
一方、「整体」「カイロプラクティック」「リラクゼーション」は国家資格がなく、上の2つの法律が直接かかる対象ではありません。ただし、医療行為と誤認される表現や、根拠なく優れていると見せる表示は、景品表示法の優良誤認表示にあたる可能性があります。「資格が無いから自由に書ける」ということにはなりません。
効果を断定する言い方の、言い換え例
書けない表現を消すだけだと、ページが薄くなって予約が減ります。消すのではなく、「行う作業」と「数えられる事実」に置き換えるのが実務的なやり方です。
| 避ける表現 | 置き換え方 |
|---|---|
| 肩こりが治ります/根本から改善します | 肩まわりの施術に◯分かけます。初回は問診に15分を使います |
| 地域No.1/口コミ多数 | ◯◯駅から徒歩◯分。施術歴◯年。平日は21時まで受付 |
| どんな症状にも対応します | 対応している症状を並べ、難しい場合は医療機関の受診をすすめると書く |
| 医師も推薦/他院からの紹介多数 | 掲載しない。代わりに施術の流れと所要時間を具体的に書く |
| ◯回で楽になります | 当院では◯回を目安に、通院を続けるかどうかを一緒に判断しています |
置き換えた右側の文は、どれも検証できる事実です。読んだ人にとっては、効果を言い切られるより判断しやすく、院にとってはあとから直すリスクがありません。
つまりこの章で押さえるのは、資格の種類によって広告のルールが変わること、そして表現は「消す」のではなく「行う作業と数えられる事実に置き換える」ことです。制作会社に原稿を任せる場合は、この線引きをどう扱うかを契約前に必ず聞いてください。
費用の内訳。金額を動かす5つの要因
整体院のホームページの費用は、ページ数ではなく「原稿と写真を誰が作るか」で大きく変わります。同じ10ページでも、院長へのヒアリングから原稿を書き起こす場合と、テンプレートに院名を差し込む場合では、作業量が何倍も違うからです。
相場をひとつの金額で言い切ることはしません。個別制作は価格を公表している会社が少なく、公表値のない数字を並べても判断材料にならないからです。代わりに、金額を動かす要因を分解します。ここが分かれば、届いた見積もりを自分で読み解けます。
| 金額を動かす要因 | 金額が上がる条件 | 抑えたいときの選択 |
|---|---|---|
| 症状ページの本数 | 1本ごとに取材・原稿・写真が発生する | 最初は3本で公開し、あとから増やす契約にする |
| 原稿を誰が書くか | 院長に取材して書き起こす(1症状あたり1〜2時間の拘束) | 院で下書きを作り、制作側は手直しだけにする |
| 写真を撮るか | カメラマンの出張撮影(半日〜1日拘束) | 院内写真はスマートフォンで撮り、施術者の顔写真だけ依頼する |
| 予約システムを入れるか | 外部サービスとの連携作業と、サービス側の月額利用料 | まずはLINEでの受付から始め、予約数が増えてから導入する |
| 公開後に誰が更新するか | 更新をすべて制作会社に依頼する(1回いくらの従量課金) | お知らせ・料金・スタッフの3か所を院内で直せるようにする |
価格帯の幅は、どこまで院がやるかで決まる
治療院向けには、テンプレートを使ったパック型のサービスから、取材と撮影を入れて作り込む個別制作まで幅があります。パック型が安く見えるのは、テンプレートを使い、原稿の多くを院側で用意する前提で成り立っているからです。
取材と撮影を入れて症状ページを作り込むと、金額はその水準から離れていきます。安い・高いではなく、どこまでを院がやり、どこからを外に出すかの差だと理解すると、見積もりの読み方が変わります。具体的な金額と条件は、検討している会社の公式サイトで、申し込む時点の表記を必ず確認してください。
月額費用に何が含まれているかを分ける
月額費用は、1つの金額にまとめられていることが多いのですが、中身は性質の違う4つが混ざっています。契約前に、それぞれいくらかを分けて出してもらってください。
- サーバーとドメインの実費:乗り換えても必ずかかる。名義が誰かを確認する
- 保守:バックアップ、システムの更新、表示が崩れたときの対応。作業の範囲を文面で確認する
- 更新代行:月に何回までか、超えたら1回いくらか
- 検索対策の作業:「SEO対策込み」とだけ書かれている場合は、何をするのかを作業単位で出してもらう
4つ目がいちばん揉めます。「SEO対策」の中身が、順位のレポートを送るだけなのか、記事を書くのか、サイトの中身を直すのかで、価値がまったく違うからです。外注の範囲の決め方はコンテンツSEO外注の選び方と費用相場でも詳しく扱っています。
つまりこの章で押さえるのは、金額の大小を比べる前に「原稿・写真・更新を誰がやるか」を見ること、そして月額は4つに分けて出してもらうことです。この2つをやると、見積もりの比較ができるようになります。
回収の見方。何人の新規来院で元が取れるか
ホームページの費用が妥当かどうかは、「1年目の総支出を、新規1人あたりの売上で割る」と判断できます。必要な新規来院数が出るので、その人数が自院にとって現実的かどうかで決められます。
計算式はこれだけです。
回収に必要な新規来院数 = 1年目の総支出 ÷(施術単価 × 平均来院回数)
1年目の総支出 = 制作費 + 月額費用 × 12 + 予約システム利用料 × 12
数字を入れてみます。以下はすべて仮定値です。自院の実数に置き換えて計算してください。
- 施術単価:6,000円(仮定)
- 平均来院回数:初回から3か月で5回(仮定)
- 新規1人あたりの売上:6,000円 × 5回 = 30,000円
- 1年目の総支出:制作費60万円 + 月額1万円 × 12か月 = 72万円(仮定)
- 回収に必要な新規来院数:72万円 ÷ 30,000円 = 24人
ポイント。平均来院回数は、多くの院で把握されていません。この数字がないと回収の計算ができないので、カルテから直近3か月の新規の方が何回来院したかを数えてみてください。制作の相談より先にやる価値があります。
予約が動き出すまでの期間の考え方
公開した翌日から予約が入るわけではありません。検索エンジンがページを見つけて評価するまでに時間がかかるうえ、症状名での検索は競合する院の数も多いためです。
期間を約束することはできません。予約件数だけを見ていると変化が分からないので、Google Search Consoleの検索パフォーマンスで、症状ページごとの表示回数とクリック数もあわせて記録してください。表示回数が伸びているのに予約が増えないなら、ページの中身を見直す価値があります。表示回数自体が動かない場合は、ページの作りや本数のほかに、検索需要の季節変動や競合の動きも影響するので、あわせて確認してください。切り分けの手順はアクセスはあるのにCVが増えない原因の切り分けにまとめています。
つまりこの章で押さえるのは、回収は「必要な新規来院数」に置き換えると判断できること、そして平均来院回数を先に数えておくことです。この1つの数字が、見積もりを受けるかどうかの基準になります。
整体院の集客方法。ホームページと他の手段の役割分担
整体院の集客方法は、ホームページだけで完結しません。探し方が人によって違うからです。最初に触れる場所は、次のように分かれます。
- 「地名+整体」で検索する人:検索結果からホームページへ来る
- Googleマップを開く人:Googleビジネスプロフィールを先に見る
- ポータルサイトで比べる人:掲載ページで他院と並べて検討する
- 知人に聞く人:院名で検索して確かめる
手段ごとに役割が違うので、何を何に使うかを先に決めます。全部に同じ力を入れる必要はありません。
| 手段 | 担う役割 | 向いている院の条件 |
|---|---|---|
| ホームページ | 症状・料金・施術者を詳しく伝え、予約前の不安を減らす | 自費施術の比率が高く、金額を先に納得してもらう必要がある |
| Googleビジネスプロフィール(Googleマップ) | 「近くの整体」で探している人に、営業時間と場所を伝える | 駅前・住宅街など、通りがかりや近隣からの来院が多い |
| ポータルサイト(予約サイト) | 比較して選ぶ層に露出する。掲載を続ける限り一定数が入る | 開業直後で、まず件数が必要な時期 |
| SNS | 院の雰囲気と施術者の人柄を伝え、再来院のきっかけを作る | すでに来院した方との接点を保ちたい |
| 紹介・口コミ | 来院前の信頼をいちばん強く作る | すべての院。ただし口コミの依頼方法にはルールがある |
口コミを増やしたいときも、投稿と引き換えに割引や特典を渡すのは避けてください。Googleは謝礼と引き換えの口コミ投稿を禁止しています(Googleの禁止および制限されているコンテンツに関するポリシー)。 「よろしければ感想をお聞かせください」と声をかけるところまでにとどめるのが安全です。
Googleビジネスプロフィールとホームページは、どちらか一方ではなく両方そろえます。マップを見て場所を知った人が、次に料金と施術内容を確認しにホームページへ来るためです。この2つの間で営業時間や院名の表記がずれていると、そこで信頼が落ちます。
つまりこの章で押さえるのは、手段ごとに役割が違うので、自院の来院経路に合わせて力の入れ先を決めるということです。まずは受付で「どこで当院を知りましたか」を1か月分聞いて記録すると、判断材料になります。
整体院のホームページでよくある失敗と、その防ぎ方
ここからは、整体院のホームページで実際に起きやすい失敗を4つ挙げます。どれも、公開してから半年ほど経ってから表面化するものです。
失敗1。症状を1ページにまとめてしまい、入口が1つしかない
「当院では肩こり・腰痛・膝の痛み・産後の骨盤に対応しています」と1ページに並べる形です。費用が抑えられるので、最初の提案でこの形になることがよくあります。
こうなると、どの症状で検索されても内容が浅く、他院のページと比べられたときに選ぶ理由が出ません。入口が1つしかないので、検索から来る人数も増えません。
防ぐには、公開時に全部そろえなくてもいいので、1症状1ページの形だけ先に決めておきます。3本で公開して、半年後に2本追加する。この追加のときにいくらかかるかを、最初の契約で確認しておいてください。
失敗2。制作会社のテンプレート原稿をそのまま公開する
治療院に特化した制作会社は、症状ページの原稿の型を持っています。原稿が早く上がるのは利点ですが、そのまま使うと、同じ制作会社で作った他の院とページの中身が似てくることがあります。
実際に困るのは、患者さんが2〜3院を見比べたときです。書いてあることが同じなら、残る判断材料は金額と距離だけになります。自費施術の単価を保ちたい院ほど、ここで不利になります。
防ぎ方は、症状ページのうち「当院で行う施術の内容」と「初回の流れ」の2か所だけは、院長が自分の言葉で書くことです。ここだけ差し替えれば、他は型を使って構いません。
失敗3。効果を断定した原稿が全ページに入っている
「根本改善」「痛みの原因を取り除きます」といった表現が、制作会社の原稿に入っていることがあります。書いた側に悪気はなく、業界でよく使われてきた言い回しだからです。
公開後に問題が分かると、症状ページ全部を書き直すことになります。ページ数が多いほど、修正費も時間もかかります。
防ぐには、原稿の初稿が上がった時点で「治る」「改善」「根本」の3語をページ内検索で探し、見つかった箇所を前章の言い換え表に沿って直します。公開後ではなく初稿の段階でやるのが要点です。
失敗4。Googleビジネスプロフィールとホームページの情報が食い違う
営業時間を変えたときに、ホームページだけ直してGoogleビジネスプロフィールを放置する。あるいはその逆。これがいちばん多く、いちばん機会損失につながります。
マップに載っている時間を見て来た人が閉まっていた、という事態が起きると、口コミに低評価がつくこともあります。院名の表記ゆれ(「整体院」と「整体院 ◯◯店」など)も、同じ院だと認識されにくくなる原因です。
防ぐには、営業時間・院名・住所・電話番号の4項目を1枚の紙に書いて受付に貼り、変更するときは必ず両方を同時に直すという手順にします。担当者を1人決めておくと漏れません。
つまりこの章で押さえるのは、失敗の多くは公開時点ではなく「その後の運用」で起きるということです。症状ページの追加費用、原稿の言い回し、情報の同期。この3つを契約前に決めておけば、ほとんど防げます。
契約前に確認する5項目と、現場で起きる妥協点
ここは、提案書には書かれないけれど、あとから効いてくる話です。制作会社を選ぶときに実際に確認したほうがいい項目と、どうしても妥協が必要になる部分を率直に書きます。
確認する5項目
- ドメインとサーバーの名義が院になるか。制作会社名義だと、乗り換えるときにURLを引き継げないことがあります
- Googleビジネスプロフィールのオーナー権限が院にあるか。権限の種類と、それぞれ何ができるかはGoogleビジネスプロフィール ヘルプで確認できます
- その会社が納品した他院のサイトを実際に見せてもらい、症状ページの中身がどの程度似ているかを自分の目で確かめる
- 更新代行の回数上限と、超えた場合の1回あたりの金額
- 解約時にサイトのデータを渡してもらえるか。渡せない形式(独自のシステム)で作られている場合は、乗り換え時にゼロから作り直しになります
2番目のGoogleビジネスプロフィールの権限は、見落とされやすいところです。外部に権限を渡すときの考え方は、サーチコンソールの権限付与と制作会社への渡し方と同じ発想で、オーナーは院、作業者に編集権限を渡す形が基本になります。
業界特化の制作会社を選ぶときの妥協点
治療院に特化した制作会社は、業界のルールを知っていて、原稿も早く上がります。任せたときの安心感は確かにあります。
一方で、型が決まっているぶん、院ごとの違いを出しにくくなります。「うちだけの強みを前に出したい」という要望が、型の中に吸収されてしまうことがあります。
どちらを取るかは、競合の状況で決まります。近隣に整体院が少なければ型のままで問題ありませんし、駅前に5院以上あるなら、型から外す作業に時間とお金をかける価値があります。地元と業界特化のどちらを選ぶかという判断軸は、SEO対策会社の選び方と費用の見方でも整理しています。
ポータルサイトからの移行は、一気にはできない
ポータルサイトの掲載費が上がり続けるので自社サイトに移したい、という相談はよくあります。ただ、掲載をやめた翌月から自社サイトが同じ件数を生むことはありません。
現実的な進め方は、ポータルへの掲載を続けながら自社サイトを育て、自社サイト経由の予約が月◯件を超えたら掲載プランを一段下げる、という段階的な移行です。どの数字を超えたら下げるかを先に決めておくと、判断が感情に流されません。
院内に残る作業は、どう頼んでもゼロにならない
外注しても、院に必ず残る作業があります。次の3つは制作会社が代わりにできません。
- 症状ページのもとになる話を提供する:来院時に実際に言われた言葉や、施術の流れを伝える
- 院内の写真を撮る:外観・入口・受付・施術室・駐車場
- 料金を変えたときに知らせる:改定した日に制作会社へ連絡する
原稿のたたき台をAIで作ることもできますが、資格の表記と効果を断定していないかの確認は、院の責任で人が見る必要があります。この線引きだけは外に出せません。
どこまでを外に出し、どこを社内に残すかの考え方は、SEO内部対策の代行で自社に残す作業の線引きが参考になります。
つまりこの章で押さえるのは、契約書で確認すべきは金額よりも「名義・権限・解約時の扱い」であること、そして院内に残る作業を見込んだうえで発注時期を決める、ということです。
よくある質問
整体院のホームページは、治療院専門の制作会社と地元の制作会社、どちらに頼むべきですか
近隣に競合する整体院が少なければ治療院専門で問題ありません。原稿の型があるぶん早く安く上がります。駅前など競合が多い地域なら、その会社が納品した他院のサイトを実際に見せてもらい、症状ページの中身がどの程度似ているかを確かめたうえで判断してください。
ポータルサイトの掲載をやめて、自社サイトだけにしても大丈夫ですか
いきなり切り替えるのはおすすめしません。自社サイト経由の予約が安定するまでは掲載を続け、月あたりの自社経由予約が何件を超えたらプランを下げるか、という基準を先に決めてから段階的に移すのが現実的です。
整体院と整骨院で、ホームページに書ける内容は変わりますか
変わります。柔道整復師法とあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律が、それぞれ広告できる事項を定めているためです。 該当する条文はe-Gov法令検索で確認してください。資格のない整体でも、景品表示法の優良誤認にあたる表示は避ける必要があります。
症状ページは何ページくらい作れば足りますか
最初は3〜5本で十分です。過去3か月の問診票を見て、主訴として書かれた回数が多い順に選んでください。増やすかどうかは、公開後にSearch Consoleで表示回数が伸びているページを見てから判断できます。
見積もりに「SEO対策込み」と書かれていますが、何を確認すればいいですか
何をするかを作業単位で出してもらってください。順位レポートの送付だけなのか、記事を書くのか、サイトの中身を直すのかで価値がまったく違います。月に何時間、誰が、何をするか。この3点が答えられない場合は保留が無難です。
今日この記事で最初にできることを1つだけ挙げるなら、自院のホームページをスマートフォンで開き、料金ページに「2回目以降の金額」と「1回あたりの施術時間」が書いてあるかを確認してください。1分で終わりますし、書いていなければ、そこが予約前にいちばん人が離れている場所です。もう一歩進めたい方は、アクセスはあるのにCVが増えない原因の切り分けを続けて読むと、次に見る数字が分かります。
ここまで読んで、判断する材料は分かったけれど毎月の実行まで手が回らない、と感じた方もいると思います。症状ページを1本ずつ増やす、料金の書き方を直す、Googleビジネスプロフィールとそろえる。どれも難しくはありませんが、施術をしながら続けるのは大変です。何から手をつけるかを毎月決めて実装まで進める整体院の集客を続けるSEO対策の伴走支援を行っています。いまの状況をうかがうだけでも大丈夫なので、気軽にお声がけください。
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