サーチコンソールの通知メールの読み方|対応する順番の決め方
この記事の要点
- 通知は4系統に仕分ける。着手の目安は当日から月1まで差がある
- 手動による対策とアルゴリズムの変動は別物。通知の有無で切り分ける
- 現場で起きる失敗は5つ。偽メールと受信者不在の2つは事前の設定で防げる
サーチコンソールから届く通知メールは、「セキュリティの問題」「手動による対策」「インデックス登録の問題」「改善の提案」の4系統に仕分けて、上の2つだけ当日中に動くのが、この記事で提案する対応順です。この4系統の分け方と着手の期限は、Googleが公式に定めた分類ではなく、対応の急ぎ度で整理した独自の運用基準です。まず仕分け、次に期限を決める。この2手だけ覚えれば、通知が来るたびに慌てる状態は終わります。
この記事は、自社サイトのサーチコンソールを見る立場にいる経営者・広報・Web担当者に向けて書いています。読み終わる頃には、届いた通知を見て「今日やる/今週やる/月次でまとめて見る」のどれかに自分で振り分けられる状態を目指します。
扱うのは通知メールの読み方、仕分け、設定、社内での回し方までです。通知が来ていないのに順位だけ落ちた場合の切り分けは範囲外なので、検索順位が急に下がった原因の切り分け手順のほうを先に読んでください。
Contents / 目次
通知メールが届いたら、対応する順番はこの4段階
この4系統は、Googleが公式に定義した通知カテゴリーの名称ではなく、対応の急ぎ度で分けるためにこの記事で整理した区分です。着手の期限も同じく、この記事の運用上の目安です。
判断の基準は「サイトを見に来た人に実害が出るか」です。
実害が出るものから順に、次の並びになります。
- セキュリティの問題
- 手動による対策
- インデックス登録の問題
- 改善の提案
この順番を守る理由はひとつです。上の2つは放置すると検索結果からの流入が止まる、あるいは訪問者のパソコンに被害が出ます。下の2つは、放置しても今日の売上には響きません。
| 系統 | 何が起きているか | 放置したときに起きること | 着手の目安 | 自社だけで直せるか |
|---|---|---|---|---|
| セキュリティの問題 | サイトの改ざん、不正なソフトウェアの設置などが検出された状態です。 | 検索結果に警告が出る。訪問者に被害が及ぶ。 | その日のうち | ほぼ無理。サーバー会社と制作会社に即連絡 |
| 手動による対策 | Googleの担当者が人の目で見て、ガイドライン違反と判定した状態です。 | 該当ページやサイト全体が検索結果に出なくなる。 | その日のうちに原因調査を始める | 原因次第。外部リンクや自動生成が絡むと専門家が必要 |
| インデックス登録の問題 | ページが検索結果の一覧に登録されていない、サイトマップが読み取れない等の状態です。 | 新しいページが検索に出てこない状態が続く。 | 1週間以内に切り分け | 多くは自社で直せる |
| 改善の提案・データの変化 | ページ体験や構造化データの指摘、表示回数の変化の知らせなどです。 | すぐの実害はない。改善機会を逃すだけ。 | 月1回まとめて確認 | 自社で対応可能 |
セキュリティの問題の通知だけは、自己判断で「様子を見る」をしないでください。心当たりがなくても、サーバー会社のサポート窓口と制作会社の両方に、その日のうちに連絡します。改ざんは、見た目には何も変わらないまま進むことが多いためです。
4系統に分かれることさえ分かれば、あとは「どれに当たるか」を判定するだけです。判定の手順を次に書きます。
この章の結論。通知が来たら内容を読み込む前に、まず4系統のどれかを決めてください。上2つなら今日、下2つなら今週か今月に回す。この振り分けができれば、対応の遅れで損をすることはなくなります。
通知メールの読み方。届いたメールで最初に見る3か所
メール本文を最初から読む必要はありません。差出人、プロパティ名、通知の系統。この3か所だけを見れば、仕分けまで進みます。
ステップ1 差出人とプロパティ名が自分のサイトのものか確かめる
最初にやるのは、通知に書かれているプロパティ名が自社のサイトのURLと一字一句合っているかの確認です。ここが合っていなければ、内容を読む価値はありません。
- プロパティ名:自社サイトのURLと完全一致しているか。ハイフンの有無、wwwのあり・なし、末尾のスラッシュまで見る
- リンク先:本文中のリンクにマウスを重ねて(スマホなら長押しして)、実際の飛び先URLを表示する。Googleのドメイン以外に飛ぶなら開かない
- 要求されている行動:料金の支払いを求める内容が書かれていないか。書かれていたら、その時点で本物かどうかを疑う
迷ったらメールのリンクを踏まない。ブラウザのブックマークや検索から自分でサーチコンソールを開き直し、次のステップの照合をしてから中身を読んでください。
ステップ2 サーチコンソールのメッセージ パネルで同じ通知を照合する
メールが本物かどうかは、管理画面側と突き合わせるのが確実です。Search Console ヘルプのメール設定ページには、「すべてのメッセージは、プロパティのメッセージ パネルにも表示されます」と明記されています。
そのため、管理画面のメッセージ パネルに同じ通知が見当たらないメールは、そのまま信用せず、リンクを踏まないでください。反映のタイミング差や、見ているプロパティ・権限の違いで表示されていない場合もあるので、その場で偽物と決めつける必要はありません。パネル側で同じ通知を確認できたときだけ、その内容にしたがって動きます。逆に、メールを消してしまった場合でも、管理画面側には残っているので取り戻せます。
サーチコンソールの画面をまだ触り慣れていない場合は、サーチコンソールの使い方と最初に見る4つの画面で全体像をつかんでから戻ってきてください。画面の名称や配置は変わることがあるので、最新の場所はGoogleの公式ヘルプで確認するのが確実です。
ステップ3 通知を4つの系統に仕分けて期限を決める
本物だと分かったら、通知の本文から次の1文を探します。「何が」「どこで」検出されたかが書かれている箇所です。ここを読めば系統が決まります。
- 安全性・改ざん・不正なソフトウェアに関する記述がある → セキュリティの問題。今日、サーバー会社と制作会社に連絡
- ガイドライン違反、手動による対策という記述がある → 手動による対策。今日、原因の調査を開始
- インデックス、クロール、サイトマップ、登録されていないページ、という記述がある → インデックス登録の問題。今週中に切り分け
- 上のどれにも当てはまらない(表示回数の変化、ページ体験、構造化データの指摘など) → 改善の提案。月次の確認リストに入れる
通知の件名や日本語の言い回しは変わります。件名そのものを社内マニュアルに転記すると、文面が変わった瞬間に運用が止まるので、上の4つのキーワードで判定する形にしておくと長持ちします。
社内に回すときの共有テンプレート
通知を受け取った人と、実際に直す人が違う会社は多いはずです。そのまま転送すると「で、これは急ぎなの?」と聞き返されて往復が増えます。次の型で送ると、1往復で判断まで進みます。
【サーチコンソール通知】[系統名を4つから選んで記入]
対象プロパティ:[自社サイトのURL]
検出された内容:[通知本文から1〜2行だけ引用]
判定した系統:[セキュリティ/手動による対策/インデックス登録/改善の提案]
着手の期限:[今日/今週中/月次確認]
一次対応の担当:[氏名]
確認したこと:管理画面のメッセージ パネルに同じ通知があることを確認済み
判断が必要な点:[自社で直すか、制作会社に依頼するか]
この章の結論。メールは全文を読まず、差出人とプロパティ名で本物か決め、管理画面で照合し、4つのキーワードで系統を決める。この3ステップまで固めておけば、担当者が変わっても同じ判断が再現できます。
手動による対策と、アルゴリズムによる変動の違い
この2つはまったく別物です。手動による対策とは、Googleの担当者が人の目でサイトを審査し、ガイドライン違反があると判定して、該当ページやサイトの検索結果での扱いを制限する措置のことです。人が判断しているので、サーチコンソールに通知が残ります。手動による対策の詳細と確認の手順は、Search Console ヘルプの「手動による対策」レポートのページで確認できます。
一方のアルゴリズムによる変動は、Googleの検索システム側の評価が自動的に変わることを指します。こちらは人の判定ではないので、手動による対策のレポートには何も表示されません。検索パフォーマンスの大きな変化について別の通知が届くことはありますが、それは措置の通知ではありません。
| 比べる点 | 手動による対策 | アルゴリズムによる変動 |
|---|---|---|
| 判定するのは | Googleの担当者(人) | 検索システム(自動) |
| 通知 | サーチコンソールに残る | 手動による対策のレポートには出ない |
| 解除の手続き | 原因を直したうえで再審査リクエストを送る | 手続きは無い。改善して再評価を待つ |
| 元に戻るまで | 再審査の結果によって決まる | いつ戻るかは決まっていない |
| 調べる場所 | サーチコンソールの手動による対策のレポート | 検索パフォーマンスの推移と競合の動き |
google 検索順位 下がった時、通知が来ていないなら手動による対策ではない
順位が落ちて焦っている時ほど、ここの切り分けを最初にやってください。サーチコンソールの手動による対策のレポートに何も表示されていないなら、それはペナルティではありません。再審査リクエストを探しても、送る先そのものが存在しません。
通知が無いのに順位が落ちている場合、原因はアルゴリズムの更新、競合ページの改善、自社側の技術的な変更、検索需要そのものの変化のどれかです。切り分けの手順は検索順位が急に下がった原因の切り分けとSEO変動の確認手順にまとめています。
Googleの大きな更新の直後に落ちた心当たりがあるなら、Googleアップデートで順位が下落したときの原因の切り分けと復旧手順のほうが近い内容です。どちらも通知が来ていないケースを前提に書いています。
再審査リクエストは「出せば解除される」ものではない
再審査リクエストは、原因を直したことをGoogleの担当者に見てもらう申請です。申請すれば通るものではなく、修正が不十分だと通りません。申請の手順と、審査で見られる内容はSearch Console ヘルプの再審査リクエストのページに書かれているので、送る前に必ず目を通してください。
現場でいちばん多いのは、原因の特定が終わらないうちに「とりあえず送っておこう」と申請してしまうケースです。中身が直っていなければ結果は同じで、そのぶん時間だけが過ぎます。
送る前に、次の3つが揃っているかを確認してください。
- 原因の特定:どのページの、どの記述や設定が違反にあたるのかを、具体的に指し示せる状態になっている
- 修正の完了:該当箇所の修正がすべて本番サイトに反映済みで、下書きや検証環境で止まっていない
- 再発防止:誰がいつ何を変えたのかを記録し、同じ手順を繰り返さない運用に変えてある
処理にかかる日数は案件によって変わり、決まった期間は約束されていません。待っている間に他の作業を止める必要はないので、通常の更新は続けて構いません。
この章の結論。手動による対策かアルゴリズムの変動かは、手動による対策のレポートを見れば判別できます。レポートに何も無いのに再審査リクエストを探しているなら、その時間は原因の切り分けに使ったほうが早く戻ります。
サーチコンソールの設定で通知メールを受け取る人を決める
通知の対応が遅れる最大の原因は、読み方ではなく「誰にも届いていない」ことです。決めるのは、受け取る人と、届いた通知を見に行く担当の2つです。
メールで受け取る内容の設定を確認する
メールで受け取る内容の設定については、項目名も設定場所も変わることがあるため、Search Console ヘルプのメール設定ページで最新の内容を確認してください。
考え方はシンプルです。セキュリティの問題と手動による対策に関わる通知は、必ず届く状態にしておきます。通知が多すぎて全部無視するようになるより、重要な2系統だけ確実に届く状態のほうが安全です。
また、メールを絞る運用にする場合でも、通知そのものが消えるわけではありません。前述のとおり、すべてのメッセージは管理画面のメッセージ パネルに残ります。メールを絞るなら、その代わりに月1回、管理画面を開いて見に行く担当と日付を決めてください。
誰が受け取るかは権限とセットで決める
誰にどの通知が届くかは、プロパティに登録されているユーザーとその権限の設定に左右されます。配信の条件や権限の種類ごとの扱いは変わることがあるため、Search Console ヘルプの権限の管理ページで最新の仕様を確認してください。実際に自社の誰が登録されているかは、管理画面のユーザーと権限の一覧で確認できます。
最低限、次の状態を作っておいてください。
- オーナー権限を自社の人が1人以上持つ。制作会社だけがオーナーの状態にしない
- 受け取り担当を2人にする。1人が休みでも通知が滞留しない
- 個人アドレスだけに集めない。退職や異動で通知が消える
- 担当が変わったら、その日のうちに古い担当の権限を外す
権限の追加と削除の具体的なやり方は、サーチコンソールの権限付与と、制作会社への渡し方・退職時の削除で解説しています。制作会社との契約が終わるタイミングで一度整理しておくと、通知の行方不明が防げます。
Gmail側で通知だけを1か所に集める
通知が他のメールに埋もれる問題は、受信側の設定で解決できます。差出人アドレスは実際に届いた通知からコピーするのが確実なので、次の検索条件のかっこ内を自分で埋めてください。検索演算子やフィルタ作成の手順、画面上のメニュー名は変わることがあるので、Gmail ヘルプの検索演算子のページとGmail ヘルプのフィルタ作成のページで最新の手順を確認してください。
# Gmailの検索窓に貼り付けて使う検索条件
# [ ]の中は、実際に届いた通知メールを開いて差出人アドレスをコピーして置き換える
from:([届いた通知メールの差出人アドレスをここに貼り付け]) newer_than:90d
# この検索結果からフィルタを作成すると、
# 以降の通知に自動でラベルを付けたり、担当者へ自動転送したりできる。
# 転送先には、個人アドレスではなく共有のグループアドレスを指定すると
# 担当が変わっても設定を直さずに済む。
フィルタで自動アーカイブ(受信トレイをスキップ)にするのは避けてください。ラベルは付くのに誰も見ない、という状態が起きやすいためです。
この章の結論。設定でやることは、重要な2系統を止めないことと、自社の人間が2人以上受け取る状態を作ることの2点です。ここまで決めておけば、通知の見落としは仕組みの側で防げます。
対応した後、直ったとどこで判断するか
直したかどうかの判断は、順位の回復ではなく、通知の状態とサーチコンソール側の再確認で行います。順位は他の要因でも動くので、判断材料には向きません。
系統ごとの確認先は次のとおりです。
| 系統 | 直ったと判断する材料 | 目安の待ち時間 |
|---|---|---|
| セキュリティの問題 | 該当のレポート上で問題が解消された表示になること。手順と待ち時間はレポート画面の案内に従う。 | レポート画面の案内による。 |
| 手動による対策 | 手動による対策のレポートから該当の項目が消えること。 | 再審査リクエストの結果が返るまで。日数は案件により変わる。 |
| インデックス登録の問題 | 該当URLをURL検査にかけて、登録されている状態に変わること。 | 決まった日数は公表されていない。URL検査で状態を見て判断する。 |
| 改善の提案 | 該当レポートの対象件数が減ること | 次回のクロール以降。日数は決まっていない |
インデックス登録の問題を直した後の確認は、URL検査から個別に確かめるのが確実です。手順はURL検査でインデックス登録をリクエストする手順と反映の目安にまとめています。
通知が来るたびに社内で相談していた会社でも、この記事の仕分け表とテンプレートがあれば、判断そのものは短く済みます。ここで削れるのは調査の時間ではなく、「これは急ぎか」を毎回ゼロから考える時間です。
うまく回っている会社に共通しているのは、通知の件数を減らそうとしていない点です。減らすのではなく、来た通知を振り分ける型を持っている。それだけの違いです。
この章の結論。直ったかどうかは順位ではなく、レポート上の状態で判断してください。順位を見て一喜一憂している間は、直せたのか直せていないのかが永久に確定しません。
よくある失敗と回避法
ここに挙げるのは、サーチコンソールの通知対応でだけ起きる失敗です。どれも実際に現場で見かける形で書いています。
失敗1 通知を装った偽メールのリンクからログインしてしまう
「サイトに問題が検出されました」という件名は不安をあおるので、リンクを踏む心理的ハードルが下がります。そこにGoogleのログイン画面そっくりのページが用意されていると、アカウント情報を入力してしまいます。
入力してしまうと、サーチコンソールだけでなく、同じアカウントで管理している他のサービスまで不正に使われるおそれがあります。防ぎ方は前述のとおりで、メールのリンクは踏まず、自分でブックマークからサーチコンソールを開いてメッセージ パネルを照合するだけです。
失敗2 セキュリティの問題の通知を「うちは狙われない」と放置する
小規模なサイトほど「うちみたいな小さい会社は狙われない」と考えて、通知を後回しにしがちです。しかし改ざんは、特定の会社を狙って行われるとは限りません。古いプラグインやテーマの穴を機械的に探して回る手口もあるため、規模が小さいことは安全の理由になりません。
放置すると、検索結果に警告が表示され、訪問者がサイトを開けなくなります。この通知だけは自分で判断せず、その日のうちにサーバー会社のサポート窓口と制作会社の両方に連絡してください。「心当たりがない」ことは、放置してよい理由になりません。
失敗3 原因を直さないまま再審査リクエストを送る
手動による対策の通知が来ると、早く解除したい一心で、修正が終わる前に申請してしまう会社があります。特に、外部リンクの整理や過去記事の見直しは時間がかかるので、途中で待ちきれなくなるパターンです。
修正が不十分なままだと通らず、また直して申請し直すことになります。回避法は、送る前に前述の3点(原因の特定、修正の完了、再発防止)が揃っているかを紙に書いて確認することです。「たぶん直した」の状態で送らないでください。
失敗4 インデックス未登録の通知を全部エラー扱いして直そうとする
インデックスに登録されていないページの一覧を見ると、件数の多さに驚いて全部直そうとする方がいます。ところが、その中には意図的に検索結果から外しているページ(サンキューページ、絞り込み後のURL、テスト用ページなど)が大量に含まれています。
意図的なnoindexまで外してしまうと、検索結果に出したくないページが公開されて、かえって収拾がつかなくなります。まず「出したいのに出ていないページ」だけを抜き出してから手を付けてください。除外の見方はサーチコンソールで除外を確認する手順と未登録の直し方で解説しています。
失敗5 通知が制作会社のアカウントにしか届いていない
サイトを作ってもらった時に、制作会社のアカウントでサーチコンソールを登録したままになっている会社は珍しくありません。この状態だと、通知は制作会社にしか届きません。
契約が終わった後や、担当者が退職した後に問題が起きると、誰も気づかないまま数か月が過ぎます。回避法は、自社のアカウントでオーナー権限を持ち、受け取り担当を2人以上にすることです。今この瞬間に「うちは誰に届いているか」を答えられないなら、そこが最優先の修正箇所です。
この章の結論。5つのうち4つは、通知が届いてからの判断ではなく、届く前の準備で防げます。受信者の設計と偽メールの照合手順を先に固めてから、個別の対応を考えてください。
通知だけでは分からないこと。現場での妥協点
ここまで通知の扱い方を書いてきましたが、通知を完璧に運用しても分からないことがあります。それを知らないまま「通知が来ていないから大丈夫」と考えるのが、いちばん危ない状態です。
通知は、サイトに起きたことの全部を教えてはくれません。順位がじわじわ下がっていることも、競合が記事を強化したことも、検索需要そのものが減ったことも通知されません。通知はあくまで「Google側が問題として検出したもの」だけです。
だから、通知が一通も来ていない状態は健全である証拠にはなりません。むしろ実務で困るのは、通知が何も来ないまま流入だけが半分になっているケースです。この場合は通知ではなく、検索パフォーマンスの推移から追うしかありません。
もうひとつの妥協点は、検出から通知までにラグがあることです。今日改ざんされたものが今日通知されるとは限りません。通知を待つのではなく、サイトの更新履歴とプラグインの更新は自分たちで管理する必要があります。
通知の文面や分類の名前も変わります。社内マニュアルに件名をそのまま書き写すと、文面が変わった瞬間に「該当する通知がありません」となって運用が止まります。仕様や表現の変更はGoogle 検索セントラルのドキュメント更新履歴で追えるので、マニュアルは件名ではなくキーワードで書いておくのが実用的です。
通知の要約を生成AIに任せること自体は問題ありません。ただし要約だけを見て系統を決めないでください。系統の判定と、今日動くかどうかの決定は、原文と管理画面を見た人がやるべき部分です。
運用を外部に依頼する場合は、「監視します」だけの説明で納得しないでください。確認するのは、どの系統をいつまでに、誰の判断で対応するかです。セキュリティの問題が出たときの一次連絡先と連絡手段まで契約時に決めておかないと、いざという時に「サーバー会社に聞いてください」で止まります。
この章の結論。通知は守りの一部でしかありません。通知が無い日でも検索パフォーマンスの推移は自分たちで見る、という前提で運用を組んでください。
よくある質問
制作会社に運用を任せているのですが、通知メールを自分にも届くようにできますか
自社のGoogleアカウントをそのプロパティのユーザーとして追加してもらうところから始めます。追加後に自社側へ通知が届くかどうかは、権限やメール設定の状態にも左右されるので、Search Console ヘルプの権限の管理ページとメール設定ページで最新の条件を確認してください。理想は、自社の人がオーナー権限を持ち、制作会社に必要な権限を渡す形です。制作会社が持っているアカウントに依存した状態は、契約終了時に通知が途切れます。
通知メールが一通も来ないのですが、設定ができていないのでしょうか
設定ミスの可能性もありますが、単に検出された問題が無いだけのことも多いです。確かめる方法は、管理画面のメッセージ パネルを開いて過去の通知が残っているか見ることです。過去の通知が管理画面にあるのにメールが来ていないなら、メール設定か受信側の振り分けが原因です。
インデックスに登録されていないという通知が来ましたが、順位は下がっていません。直すべきですか
対象のページが「検索結果に出したいページ」かどうかで決めてください。出したいページなら直します。サンキューページや絞り込み後のURLなど、もともと出す必要のないページであれば直す必要はありません。件数の多さではなく、中身を見て判断します。
再審査リクエストを送った後、待っている間は何をすればいいですか
通常のサイト更新は止めなくて大丈夫です。やっておくとよいのは、修正した内容と日付の記録を残すことと、同じ違反が再発しない運用ルールを決めることです。結果が返るまでの日数は案件によって変わるので、追加で申請を送り直す必要はありません。
まず今日、通知の宛先を1分で確かめる
今日できる最初の一歩は、サーチコンソールを開いて、そのプロパティの通知が誰に届く設定になっているかを見ることです。自社の人が1人も入っていなければ、そこが最優先の修正箇所になります。
順位のほうが気になっている場合は、検索順位が急に下がった原因の切り分けとSEO変動の確認手順を続けて読むと、通知が来ていないケースの調べ方まで分かります。
ここまで読んで、仕分けはできそうだけれど原因の特定や修正までは社内で抱えきれない、と感じた方もいると思います。そういう時は、現状の通知内容とサイトの状態を見せていただければ、どこから手を付けるべきかだけでも一緒に整理できます。サーチコンソール対応まで行うWeb制作から、気軽に相談してみてください。話を聞かせていただくところからで構いません。
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