検索順位が急に下がった原因の切り分け|SEO変動の確認手順
この記事の要点
- 順位下落は「下がった範囲」で4タイプに分かれる。切り分けが先、対策は後
- アップデート以外の原因が6つ。noindex事故や301漏れは自力で直せる
- 順位は横ばいでクリックだけ減るケースあり。見分け方を本文で解説
昨日まで上位だったページが、朝見たら圏外近くまで落ちている。心臓に悪いですよね。
この記事では、検索順位が急に下がったときに何を、どの順番で確認して、原因を1つに絞り込むかを、そのまま実行できる手順で解説します。自社サイトやブログを自分たちで運用していて、順位変動のたびに何をすればいいか分からず止まってしまう方に向けた内容です。
読み終わる頃には、「これはGoogleのアップデートによるSEO変動だから静観」「これは自社の設定事故だから今日直す」を自分で判断できる状態を目指します。なお、キーワードの選び方や記事の書き方そのものは扱いません。順位が下がった直後の「切り分け」に絞ります。
Contents / 目次
結論。順位が下がったら対策より先に「どこが下がったか」を確定させる

検索順位が下がったとき、最初にやるべきことは記事の修正ではありません。下落した範囲を特定することです。範囲が分かれば、疑うべき原因を大きく絞り込めます。
順位下落は、下がった範囲によって次の4タイプに分かれます。原因も初動もタイプごとに違うので、まずここを確定させます。
| 下落タイプ | データ上の見え方 | まず疑う原因 | 初動 |
|---|---|---|---|
| サイト全体が同時に下落 | ほぼ全ページ・全クエリが同じ日から落ちる | アルゴリズムのコアアップデート/noindexやrobots.txtの事故/サーバー障害/手動による対策 | 技術事故と手動対策を先に潰す。無事なら静観して観測 |
| 特定のページ群だけ下落 | あるカテゴリやディレクトリだけ落ちる | コンテンツ評価の見直し/似た記事同士の共食い/内部リンクやナビの改修 | 該当群の共通点を洗い出す。直近の改修履歴と突き合わせる |
| 特定キーワードだけ下落 | 1〜数クエリのみ。他は無傷 | 検索意図の変化/競合の更新・新規参入/検索結果ページの構成変化 | 実際にそのキーワードで検索し、上位の顔ぶれを目視で確認 |
| 順位は横ばいでクリックだけ減少 | 平均掲載順位はほぼ変わらず、クリック数とCTRだけ落ちる | 検索結果ページ側の変化(表示される要素の増減)/タイトルの書き換え/季節要因 | 順位を触らない。クリックされる導線と季節性を確認 |
ここが分かれ目。4タイプ目の「順位は下がっていないのにアクセスが減る」を、順位下落と誤診するケースが本当に多いです。記事を書き直しても直りません。
Googleも公式ヘルプでこの切り分けを案内しています。Search Consoleヘルプ「サイトのトラフィックが減少した理由」には、「ページやサイトでインプレッション数やクリック数の減少、または Google 検索の掲載順位の低下が見られるのはなぜでしょうか。その原因と対策について、以下のトラブルシューティング ガイドをご参照ください」と書かれています。つまり公式も、原因を1つに決めつけず順に切り分ける前提で案内しているということです。
下落の起点日がGoogleのコアアップデートの実施期間と重なっているなら、対応の考え方が変わります。その場合はGoogleアップデートで順位が下落したときの原因切り分けと復旧手順のほうが具体的に踏み込んでいるので、先にそちらを読んでください。この記事は「アップデート以外も含めて全部を疑う」立場で進めます。
やるべきことは3つだけ
細かい手順の前に、全体像を押さえておきます。下落直後にやることは次の3つです。
- 範囲と起点日を確定する:いつから、どのページの、どのクエリが落ちたかを1日単位で特定します。ここが曖昧なまま対策すると、全部が推測になります。
- 自滅(自社の設定事故)を除外する:noindex、robots.txt、301リダイレクト漏れ、サーバー障害、手動による対策。この5つは自力で直せるうえ、放置すると戻りません。
- 仮説を1つに絞ってから触る:同時に複数の施策を打つと、効いたものが分からなくなります。1回の修正で変えるのは原則1系統までにします。
原因の切り分け手順。7ステップで犯人を1つに絞る

ここからは実際の作業手順です。上から順に進めれば、多くの場合ステップ5までに原因の候補が1つか2つまで絞れます。所要時間はサイト規模やデータ量で大きく変わるので、まとまった時間を確保して着手してください。
ステップ1。下落の起点日を1日単位で特定する
Google Search Console(サーチコンソール)の検索パフォーマンスを開き、期間を「過去3か月」または「過去6か月」にして、クリック数・表示回数・平均CTR・平均掲載順位の4指標をすべてオンにします。グラフが折れた日を目で追い、下落が始まった日付をメモします。
ここで大事なのは、「下がった週」ではなく「下がった日」まで詰めることです。日付が1日単位で分かれば、その日に自社が何をしたか(更新・プラグイン更新・サーバー作業)と突き合わせられます。週単位のままだと、候補が絞り込めません。
なお、検索パフォーマンスのデータには保持期間があります。Search Consoleヘルプ「検索パフォーマンス レポート」には「検索パフォーマンス レポートのデータは 16 か月間保持されます」と明記されており、それより前のデータは画面から確認できません。前年同月と比べたい場合は、毎月CSVを手元に落として保管しておくのが確実です。データが消えてから気づくと打つ手がなくなります。
ステップ2。範囲を4つの軸で切る
起点日が決まったら、検索パフォーマンスのフィルタを使って「下落前28日」と「下落後28日」を比較します。比較する軸は次の4つです。
- ページ別:特定のディレクトリだけ落ちていないか。URLに共通の文字列(/blog/ など)でフィルタして確認します。
- クエリ別:指名検索(社名・店舗名)まで落ちているかを確認します。落ちている場合は、コンテンツ品質より先に技術事故やインデックス問題を疑ってください。ステップ4で潰せる項目なので、先に見たほうが早く済みます。
- デバイス別:モバイルだけ落ちていれば、スマホ表示の崩れや表示速度、モバイル向けの実装ミスが候補になります。
- 国・検索タイプ別:画像検索やニュースだけ落ちている場合、ウェブ検索の順位は無事なことがあります。ここを混ぜて見ると誤診します。
この4軸を切ると、冒頭の表の「サイト全体」「特定のページ群」「特定キーワード」のどれに当てはまるかが絞れます。4タイプ目の「順位は横ばいでクリックだけ減少」かどうかは、次のステップ3で指標の動きを読み分けて判定します。
ステップ3。表示回数・掲載順位・CTRを分けて読む
「検索順位が下がった」と感じていても、データを見ると順位は動いていないことがあります。次の読み分けを覚えておくと、以後の判断が早くなります。
| 指標の動き | 読み取れること | 次にやること |
|---|---|---|
| 掲載順位が下落、表示回数も減少 | 本当の順位下落。評価が下がっている | ステップ4以降へ進む |
| 掲載順位は横ばい、表示回数だけ減少 | 検索需要そのものの減少、または検索結果での露出機会の変化 | 季節性と、そのクエリの検索結果画面を目視確認 |
| 掲載順位も表示回数も横ばい、CTRだけ低下 | 検索結果の中でクリックされにくくなった | タイトルと説明文、検索結果画面の構成を確認 |
| 表示回数が急増して平均掲載順位が悪化 | 新しいクエリで拾われ始めただけ。実質の下落ではない | 主要クエリだけに絞って再確認 |
4行目は見落としやすいポイントです。平均掲載順位は全クエリの平均なので、下位で拾われるクエリが増えると数字だけ悪化します。焦って記事を触る前に、主要クエリだけでフィルタし直してください。
ステップ4。手動による対策と技術事故を先に潰す
ここが最優先です。次の項目は「自社が原因で、自力で直せて、直せば戻る可能性がある」ものです。上から順に確認してください。
- Search Consoleで手動による対策のレポートを開き、問題が検出されていないか確認する(画面の名称や表示文言は変わることがあるので、最新の表示は公式ヘルプで確認してください)
- ページ インデックス登録レポートで、登録済みページ数が急減していないか確認する
- 下落したページをURL検査にかけ、インデックスに登録されているかを個別に確認する
- 公開ページにnoindexが付いていないか、HTTPヘッダーとHTML両方を確認する
- robots.txtで意図せずクロールをブロックしていないか確認する
- サーバーが5xxエラーや極端な遅延を返していないか、直近の障害情報を確認する
- セキュリティ製品やWAFがGooglebotのアクセスを弾いていないか確認する
4番と6番は、ターミナルから1行で確認できます。下のコマンドはMacの標準ターミナルにそのまま貼り付けて動きます。
# 【前提】Mac/Linuxのターミナルで実行。追加インストール不要(curlは標準搭載)
# ステータスコード・リダイレクト先・HTTPヘッダー版のnoindexをまとめて確認する
# 実際の閲覧と同じGETで取得し、ヘッダーだけを表示する(-Iのヘッドリクエストは
# サーバーやCDNによってGETと違う応答を返すことがあるため使わない)
# まずリダイレクトを追わずに、指定したURL自身の応答だけを見る
curl -s -D - -o /dev/null "https://example.com/target-page/" | grep -i -E "^HTTP/|x-robots-tag|^location:"
# [https://example.com/target-page/ を自社の下落ページURLに変更]
# 上でリダイレクトが返った場合だけ、-L を足して転送の連鎖を最後まで追う
# ※ -L を付けると転送の途中経過も含めて全応答が上から順に出る。
# HTTP行とlocation行が交互に並び、location行の次のHTTP行がその転送先の応答
curl -sL -D - -o /dev/null "https://example.com/target-page/" | grep -i -E "^HTTP/|^location:"
# HTML内のmeta robotsにnoindexが入っていないかを確認する
curl -s "https://example.com/target-page/" | grep -i -o '<meta[^>]*robots[^>]*>'
# [同じくURLを自社のものに変更]
# 見方のポイント
# 最後のHTTP行が 200(HTTP/2 200 または HTTP/1.1 200 OK。表記はサーバーの
# 対応プロトコルで変わるので、数字の200だけを見る)なら正常
# 301や302が出たら、その直後のlocation行の転送先が正しいURLか確認する
# x-robots-tag に noindex があれば、公開ページなのに検索から外している状態=要修正
# 最後のコマンドで noindex が出た場合も同じく要修正
1つ目のコマンドで x-robots-tag の行が出てこなければ、HTTPヘッダー側にnoindexは付いていません。meta robotsを見るコマンドで何も表示されない場合も同じです。ステータスが200以外だった場合や、意図しない転送先が出た場合は、その修正が最優先です。なお、Googlebotに対してだけ別の応答を返している可能性もあるため、最終判断はSearch ConsoleのURL検査でGoogleが実際に取得した内容を確認してください。
インデックスから外れていた場合の戻し方はURL検査でインデックス登録をリクエストする手順と反映の目安で、除外理由の読み方はサーチコンソールで除外を確認する手順でそれぞれ詳しく解説しています。画面の名称やメニューの位置は変わることがあるので、最新の表示はSearch Consoleヘルプで確認してください。
ステップ5。自社の変更履歴と突き合わせる
技術事故が見つからなかったら、次は「起点日の前後1週間に自社が何をしたか」を洗い出します。実際の現場では、ここで原因が見つかることが一番多いです。
思い出しながらやると必ず漏れるので、次の表をコピーして埋めてください。これは一度作っておくと、次に順位が動いたときの判断が劇的に速くなります。
【変更履歴シート(スプレッドシートに貼って使う)】
日付 | 変更した人 | 変更内容 | 対象URL | 影響しうる範囲 | 元に戻せるか
2026-07-28 | 制作会社 | WordPress本体とプラグイン一括更新 | サイト全体 | 全ページ | バックアップあり
2026-07-30 | 社内 | ヘッダーナビのリンク文言を変更 | サイト全体 | 内部リンク構造 | 戻せる
2026-08-01 | 社内 | 既存記事12本をリライト | /column/配下 | 該当ページのみ | 履歴あり
【必ず書き出す項目】
・CMS本体/テーマ/プラグインの更新
・サーバー移転、PHPバージョン変更、セキュリティ設定の変更
・サイト改修、URL変更、ページの削除・統合
・記事の一括追加(特にAIで量産した場合は本数も記録)
・内部リンク、ナビゲーション、パンくずの変更
・広告タグや計測タグの追加
サイト改修やリニューアルの直後に落ちた場合は、リダイレクトの取りこぼしが定番です。サイトリニューアルのSEO引き継ぎ手順のチェック項目と照らし合わせると、抜けが見つかりやすくなります。
ステップ6。外部要因を確認する
自社に原因がなさそうなら、外に目を向けます。確認するのは次の2つだけです。
- Googleのアルゴリズム更新の実施状況:Google検索セントラルの「Google 検索のランキング アップデート」に、コアアップデートやスパムアップデートの開始日・完了日が一覧で公表されています。起点日がロールアウト期間にきれいに重なるなら、SEO変動としての下落である可能性が高くなります。
- 実際の検索結果画面の目視:下落したキーワードをシークレットウィンドウで検索し、上位10件の顔ぶれを1年前と比べます。ここは数字では分からないので、必ず自分の目で見てください。
2つ目の目視では、次の3点を確認します。
- 競合が記事を大幅に強化していないか
- 公式サイトや大手メディアが新規参入していないか
- 記事型からツール型・動画型に検索意図がずれていないか
ステップ7。AIに分類させて、仮説を1つに絞る
ここまでのデータが揃ったら、分類作業はAIに任せると早いです。Search Consoleから「下落前28日」「下落後28日」のページ別・クエリ別CSVをそれぞれ書き出し、AIに渡します。
使うツールは、CSVファイルを読み込ませて対話できるものであれば何でも構いません。
渡すときの指示は、作り込まなくて大丈夫です。次くらいの短いたたき台から始めて、あとは返ってきた結果を見ながら対話で詰めていくのが早いです。
【AIに渡すたたき台】
Search Consoleのページ別・クエリ別データを、下落前28日と下落後28日の2ファイルで渡します。
クリック数の減少幅が大きい順に並べたうえで、次の3グループに分類してください。
(1) 掲載順位が下がったもの
(2) 順位は横ばいで表示回数が減ったもの
(3) 順位も表示回数も横ばいでCTRだけ下がったもの
グループごとに、共通しているURLの階層やテーマがあれば指摘してください。
サイトの主なテーマは[自社の主要テーマを入力]です。
AIの出力をそのまま信じないでください。確認するのは「グループ分けが自分の目視と合っているか」と「AIが挙げた共通点が実際のURLでも成立しているか」の2点です。AIは数字の集計と分類は正確ですが、原因の断定はもっともらしく作文します。原因の結論は必ず人が出してください。
アップデート以外に多い6つの原因

「検索順位が下がった=Googleのアップデート」と考えがちですが、実際にはアップデート以外が原因のこともあります。現場でよく確認するものを並べます。
1. CMSやプラグインの更新でnoindexやcanonicalが変わった
WordPressのプラグイン更新後や、SEO系プラグインの設定を触った後に起きます。特定の投稿タイプやカテゴリページが丸ごとnoindexになり、その群だけがインデックスから消えるという形で出ます。
防ぎ方はシンプルで、プラグインを更新したら主要ページ5本をURL検査で確認する、これだけです。設定の考え方はnoindexとnofollowの違いと使い分けにまとめています。
2. 改修時の301リダイレクト漏れ
URLを変えたのに転送設定が抜けている、あるいは転送はしているが最終的に404やトップページに飛んでいるパターンです。「トップページに全部飛ばしておけば安全」という運用は、評価の引き継ぎとしては機能しません。
旧URLの一覧を作り、1本ずつステータスコードを確認するのが確実です。ステップ4のcurlコマンドがそのまま使えます。
3. サーバーの不調とボット遮断
アクセス集中やサーバー側の仕様変更で応答が遅くなる、あるいはセキュリティ設定を強めた結果Googlebotのアクセスまで弾いてしまう、という事故です。後者は特に厄介で、サイトは人間には普通に見えているのに検索エンジンだけが見られていません。
Search Consoleのクロール統計でエラーが急増していないか、サーバー会社の障害情報に該当期間の記載がないか、この2点を確認します。
4. 似た記事同士の共食い(カニバリゼーション)
同じキーワードを狙った記事を新しく追加したとたん、既存の上位記事が落ちる。これはよくあります。Googleがどちらを出すか迷い、日によって表示するページが入れ替わるため、平均掲載順位が不安定になります。
見分け方は、Search Consoleでそのクエリを指定し、表示されているページが複数に割れていないかを見ることです。割れていたら、統合するか、どちらかの狙いをずらします。統合の判断基準は古いブログ記事のリライトで成果を出す5ステップと失敗例で解説しています。
5. AIで量産した薄い記事がサイト全体を引っ張っている
2026年時点で増えているのがこれです。AIを使うこと自体は問題になりません。ただしGoogleはスパムに関するポリシー「大量生成されたコンテンツの不正使用」で、「検索結果のランキング操作を主な目的として、多数のページを生成する行為」を違反として挙げており、生成方法が自動化か手作業かを問わないとしています。実体験も独自の分析も入っていない記事を編集せず大量に公開する運用は、この線に近づきます。
心当たりがある場合は、量産分を1本ずつ「この記事にしかない情報が1つでもあるか」で棚卸しします。無いものは統合するか非公開にします。
6. 順位は変わらず、検索結果画面の見え方が変わった
検索結果に表示される要素は固定ではありません。Googleも検索セントラル「検索結果の視覚要素ギャラリー」で、検索結果には通常のテキスト結果のほかに動画・画像・強調スニペットなど多様な要素が表示されると説明しています。表示される要素が増えれば、同じ順位でも画面上で自分のページが現れる位置は下に押し下げられます。ここは順位の数字には表れないので、実際の検索結果画面を目で見て確認してください。
このタイプは記事を書き直しても戻りません。打ち手は別で、指名検索を増やす、資料請求など検索結果だけで完結しない情報を持つ、といった方向に切り替えます。
切り分けたあと、検索順位を上げるために何から手をつけるか

原因が絞れたら、優先順位は自動的に決まります。技術事故が1番、共食いの整理が2番、コンテンツの作り直しが3番です。この順番を守るのは、前の2つのほうが原因と結果の対応がはっきりしていて、直せば戻るかどうかの判定が早いからです。
| 打ち手 | 作業の重さ | 変化が見え始める目安 | 効いたかの判定方法 |
|---|---|---|---|
| noindex・robots.txt・301の修正 | 軽い(数時間) | 再クロール後、数日〜2週間程度 | URL検査でインデックス状態が変わったか |
| 共食いしている記事の統合 | 中(1本あたり半日) | 数週間 | 該当クエリで表示ページが1本に収束したか |
| コンテンツの実質的な改善 | 重い(1本あたり1〜3日) | 1〜3か月 | 該当ページの表示回数と掲載順位の推移 |
| アップデート起因の様子見 | 作業なし | 次回更新まで数か月単位 | ロールアウト完了後のデータで再評価 |
※上記の「目安」は一般的な進行の感覚であり、サイト規模やクロール頻度で大きく変わります。保証された数字ではありません。
ここから先は、弊社が支援先のサイトを見ていて実感していることです。順位が動くたびに「いつ・何を変えたか」を残しておくと、次に何かが起きたときに変更履歴と突き合わせるだけで済みます。記録がないと毎回ゼロから推測することになり、そのぶん調査に時間がかかります。ステップ5の変更履歴シートは、そのために用意しています。
もう1つ大事なのは、順位だけをKPIにしないことです。順位・表示回数・クリック数・問い合わせ数を並べて見ていると、「順位は落ちたが問い合わせは減っていない」といった状況を冷静に判断できます。順位計測の始め方は検索順位チェックツールの使い方と無料で計測する手順にまとめています。
順位が下がったときにやりがちな5つの失敗
ここからは、実際に相談を受けていて「あー、それをやってしまいましたか」となる失敗です。どれも善意でやっているのが厄介なところです。
失敗1。下落直後に複数の施策を同時に打つ
落ちた翌日にタイトルを変え、本文を追記し、内部リンクを足し、プラグインも入れ替える。焦っているときほどこうなります。
結果として、翌月に順位が戻っても何が効いたのか分からず、また落ちたときに再現できません。悪化した場合はさらに深刻で、どれを戻せばいいのか判断できなくなります。
防ぎ方は、変更を1系統ずつにして、間に最低2週間空けることです。技術事故の修正だけは例外で、見つけ次第すぐ直して構いません。
失敗2。順位ツールの1日の数字で判断する
検索順位は、地域・端末・検索履歴・時間帯で変わります。ツールが示すのは特定条件での測定値なので、1日だけ大きく動くのは珍しくありません。
ここで慌てて記事を触ると、失敗1に直行します。判断は7日移動平均か、28日単位の比較で行うと決めておいてください。「3日連続で下がったら初めて調べる」といった社内ルールを先に作っておくのが実務的です。
失敗3。落ちた記事を慌てて削除する
低品質な記事の整理は有効な打ち手ですが、下落直後に判断するものではありません。原因が技術事故だった場合、消した記事は無駄に失われます。
削除ではなく、まず非公開にして様子を見る、あるいは関連記事へ統合する。この2択から入れば、判断を誤っても取り返しがつきます。
失敗4。原因を確かめずに被リンクを否認する
「変なサイトからリンクが付いている」と気づいて、否認ツールに一括で登録してしまうケースです。否認は、本来評価されていたリンクまで切ってしまうリスクがある操作です。
手動による対策の通知が来ていないなら、まず様子を見るという判断で問題ありません。確認の手順は被リンクの確認方法と危険なリンクの否認で解説しています。
失敗5。CTRが落ちただけなのに記事を全面改稿する
掲載順位は横ばいなのにクリックが減っている状態で、本文を全面的に書き直してしまうパターンです。原因が検索結果画面の見え方の変化なら、本文をいくら直しても効きません。
この場合に見るべきはタイトルと説明文です。メタディスクリプションの書き方と文字数の目安を参考に、検索結果に出ている文言と実際の中身が噛み合っているかを先に確認してください。
現場で見えている限界と、正直に言っておきたいこと
ここまで手順を書いてきましたが、率直に言うとすべての下落が原因を特定できるわけではありません。この前提を共有しておかないと、無駄な作業に時間を使うことになるので、現場で感じている限界をそのまま書きます。
- Googleは順位を決めるロジックを公開していないため、コンテンツ評価の見直しによる下落は「たぶんこれだろう」までしか到達しません。技術事故のように白黒つく原因と、推測どまりの原因があります。そこを混ぜて「必ず原因を突き止めます」と言う業者の話は、少し引いて聞いたほうがいいです。
- 順位計測ツールとSearch Consoleの数字は一致しません。ツールは特定の条件下の測定値である一方、Search Consoleの平均掲載順位の算出方法はSearch Consoleヘルプ「検索パフォーマンス レポートのデータ」に説明があります。両者は測っているものが違うので、社内報告でこの2つを並べると必ず混乱します。どちらを正とするかを最初に決めてください。
- 外注時に一番気をつけたいのは、「アップデートの影響です」で報告が止まるケースです。悪意ではなく、調査工数が見積もりに入っていないことが原因のこともあります。契約前に「順位が下がったときの調査はどこまで含まれるか」を確認しておくと、後で揉めません。
- 内製と外注の切り分けについて。この記事のステップ1〜3のデータ確認までは、慣れれば社内で十分できます。判断が難しいのはステップ4以降の技術面で、サーバー設定やリダイレクト、CMSの構造に踏み込む部分です。ここは、無理に自力でやってサイトを壊すより、外部の手を借りたほうが結果的に安く済みます。
- 見落とされがちなコストの話です。原因調査そのものに人件費がかかります。担当者が3日調べて分からなかった場合、その3日は戻ってきません。「2営業日調べて絞れなければ相談する」のように、社内で撤退ラインを先に決めておくのが現実的です。
向き不向きの本音。更新頻度が低く、指名検索が中心のサイトは、多少の順位変動を追いかけるより、問い合わせ導線の改善に時間を使ったほうが成果につながります。順位の追跡に意味があるのは、検索からの流入が売上に直結しているサイトです。
よくある質問
検索順位が下がったら、どのくらい待てば戻りますか
原因によって全く違います。noindexなどの技術事故は直せば数日から2週間程度で戻ることが多い一方、アルゴリズム更新の影響なら次の更新まで数か月動かないこともあります。まず原因の種類を特定してから、待つか動くかを決めてください。期間だけを先に決めても意味がありません。
ブログの記事が急に下がりました。記事は消したほうがいいですか
下落直後の削除はおすすめしません。原因が技術事故だった場合、消し損になるからです。まずは非公開にして順位の動きを見るか、関連する記事に統合する方法を検討してください。削除の判断は、原因が「内容の薄さ」と絞り込めてからで間に合います。
通常のSEO変動と、本当の下落はどう見分けますか
1日単位の上下や、上位数位内での日々の入れ替わりは通常の変動なので、触らないほうが安全です。7日移動平均や28日単位の比較で見て、元の水準に戻らないまま推移しているなら、本当の下落として扱います。どのくらいの下落幅で調査に動くかは、サイトの規模や流入の重みによって変わります。自社の過去データで普段の変動幅を確認したうえで、社内の判断ルールを決めておくと迷いません。
検索順位を上げるには、新規記事と既存記事の改善どちらが先ですか
下落直後は既存記事の改善が先です。すでに表示回数があるページのほうが、変化が数字に出るまでが早く、効いたかどうかの判定もしやすいためです。新規記事はサイト全体の状態が安定してから増やすほうが、結果的に無駄が出ません。
調査を外部に頼む場合、どのくらいの規模感で考えればいいですか
調査の範囲によって大きく変わりますが、判断材料としては「サイト全体の技術面の点検まで含むか」「改修作業まで含むか」で見積もりが分かれます。まずは原因の切り分けだけを依頼して、必要な作業が判明してから改修を発注する進め方が、費用の見通しが立てやすいです。
まずは起点日の特定から始めてください
今日できる最初の一歩は1つだけです。Search Consoleの検索パフォーマンスを開いて、期間を過去3か月にし、下落が始まった日付をメモする。これだけで、次にやることの半分が決まります。日付を押さえたら、この記事のステップ2以降をそのまま進めてください。
下落の起点日がGoogleのコアアップデート期間と重なっていた方は、続けてGoogleアップデートで順位が下落したときの原因切り分けと復旧手順を読むと、その先の判断まで進められます。
ここまで読んで「切り分けの手前で止まりそうだ」「技術面の確認を自社でやるのは不安だ」と感じた方は、一度お話を聞かせてください。株式会社コレットラボ(大分・福岡を拠点にWeb集客とAI業務システム化を支援)では、現状のデータを一緒に見て、どこから手をつけるべきかを整理するところからお手伝いしています。いきなり契約ではなく、状況の整理だけでも構いません。お問い合わせはこちらから気軽にご相談ください。
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