AIによる概要の誤情報を直す手順|情報源の直し方と報告の進め方
この記事の要点
- AIによる概要の誤情報は、AIではなく元になったページを直すのが最短
- 誤りは4タイプ。どこを直すかが変わるので切り分け表で判定する
- フィードバック送信で消える保証はない。再確認のルールまで含めて設計する
AIによる概要に自社の誤った情報が出ているときは、AIに訂正を求めるより先に、その情報の出どころになっているページを直すのが最短です。AIによる概要は複数のWebページを読んで要約したものなので、元が間違っていれば何度報告しても同じ答えが返ってきます。
この記事は、自社名や自社サービスで検索したときにAIによる概要へ間違いが出てしまい、どこから手を付ければいいか分からない広報・Web担当の方に向けたものです。読み終わる頃には、誤りの出どころを突き止め、自社ページの直し方・Googleへのフィードバックの出し方・第三者への修正依頼までを、社内で手順として回せる状態を目指します。
扱うのは、すでに誤情報が出てしまったあとのWeb運用側の対応です。まだ何も起きていない段階で誤情報そのものを防ぎたい方は生成AIに自社の一次情報を正しく渡す方法が予防側の記事なので、そちらから読んでください。名誉毀損の主張や法的措置は弁護士の領域なので、この記事では踏み込みません。
Contents / 目次
AIによる概要の誤情報は、AIではなく情報源を直すのが先です

結論から言うと、AIによる概要の誤情報を直す本筋は「Googleに訂正を求めること」ではなく「AIが読んでいるページを直すこと」です。フィードバック送信はその補助であって、主役ではありません。
AIによる概要とは、Google検索の結果ページの上部に表示される、複数のWebページの内容をAIが要約して示す欄のことです。ゼロから答えを作っているわけではなく、既存のページを読んで組み立てています。誤りの出どころは、大きく分けると次の3つです。
- 自社のページが古い:移転前の住所、前の代表者名、終了したサービスの案内が残っている
- 他社・第三者のページが間違っている:求人サイト、企業データベース、まとめ記事に古い情報や誤記が載っている
- 複数の情報が混線している:似た社名・似たサービス名の会社の情報と混ざる、旧社名の情報と現在の情報が接ぎ木される
この3つはいずれも「元のページに誤りがある」ケースです。
これに対して、元のページには正しく書いてあるのに要約の段階で内容が変わってしまうケースがあります。こちらは直す場所が変わります。
つまり、情報源が原因の3タイプに要約側の1タイプを足した、実務上は4タイプで考えます。どのタイプかで、直す場所も、直るまでの時間も、そもそも直せるかどうかも変わります。
下の表は、実際に相談を受けたときに最初に当てはめている切り分けです。上から順に、自分でコントロールできる度合いが高い順に並べています。
| 誤りのタイプ | よくある中身 | 直す場所 | 自分で動かせる度合い |
|---|---|---|---|
| ①自社ページが古い | 旧住所・旧代表者名・終了したサービス・古い実績数 | 自社サイトの該当ページ(訂正して残す) | 高い。自社だけで完結する |
| ②第三者ページの誤り | 求人サイト・企業DB・業界メディアの記載ミス | 掲載元へ修正依頼。並行して自社に正しい記述を用意 | 中くらい。相手の対応次第 |
| ③情報の混線 | 同名・類似名の他社と混ざる、旧社名と現社名の混同 | 自社ページで区別を明記(正式名称・所在地・事業内容) | 中くらい。書き方の工夫で改善できる |
| ④要約の取り違え | 元ページは正しいのに、要約で意味が変わる・条件が落ちる | 元ページの書き方を変える+フィードバック送信 | 低い。すぐには直らない前提で動く |
ポイント。①〜③が原因のケースでは、フィードバックを送るより先に該当ページを直したほうが早く決着します。逆に④だけは、ページを直してもAIの読み方が変わるまで待つ時間が必要です。
もうひとつ、最初に受け止めておいてほしいことがあります。Googleは、フィードバックを送れば必ず表示が消える・直ると約束していません。AIによる概要の仕様や使い方はGoogle検索ヘルプ「AI による概要」で案内されています。報告を送って結果を待つだけの計画は立てず、情報源を直す作業と並行して進めるのが現実的です。
この章の結論として、次に判断すべきは「うちの誤りは4タイプのどれか」です。それが決まれば、直す場所が自社サイトなのか、第三者への依頼なのか、待つ話なのかが自動的に決まります。
AIによる概要の間違いを直す手順。7ステップで進めます

実際の作業は、記録を残すところから始めます。いきなりページを直しに行くと、あとで「本当に直ったのか」が誰にも証明できなくなるからです。次の7ステップで進めてください。
ステップ1 誤情報を記録に残す
最初にやるのは証拠固めです。AIによる概要は同じ検索語でも出る・出ないが変わり、内容も変わることがあります。「あとでもう一度見よう」と思っていると、次に見たときには消えていて、社内で報告もできません。
残すのは次の7項目です。スプレッドシートに1行1件で積んでいくのがいちばん扱いやすいです。
| 記録項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 確認した日時 | 2026年8月7日 10時15分 |
| 入力した検索語 | 「株式会社◯◯ 代表」(実際に打った文字をそのまま) |
| 誤っている記述 | AIによる概要の該当箇所をそのままコピー |
| 正しい事実 | 2024年◯月に代表交代。現代表は◯◯ |
| 表示されていた引用元 | 概要の横やリンク一覧に出ているページのURL |
| 環境 | PCのChrome/スマホのSafari/ログイン状態 |
| スクリーンショット | URLバーごと画面全体を撮る(切り抜かない) |
スクリーンショットはURLバーと日時が写る形で撮ってください。誤情報の部分だけを切り抜いた画像は、社内でも取引先への説明でも使いにくくなります。
ステップ2 誤りの出どころを特定する
次に、その誤情報がどのページから来ているかを探します。ここが手順全体でいちばん時間がかかり、いちばん効くところです。
- AIによる概要に表示されている引用元リンクを、1つずつ開いて該当記述を探す
- 引用元が表示されていない、または開いても誤情報が見つからない場合は、誤っている記述の特徴的な語句をそのまま検索窓に入れて通常検索する(例=「◯◯株式会社 大分市△△町」のように、間違っている住所ごと検索する)
- 見つかったページのURL・運営者・最終更新日を記録する
- 同じ誤りが複数のページに載っている場合は、いちばん古いページを探す。他がそこからコピーしている可能性が高い
実際にやってみると、出どころは自社サイトではないことが多いです。よく見つかるのは、数年前に出した告知ページ、更新が止まった採用媒体の企業ページ、無料の企業データベース、そして自社サイトに残っている古いPDFです。特にPDFは、担当者が「サイトから消したはず」と思っている資料が直リンクで生きたまま残っていることがよくあります。
ここで見つからなくても、無理に「たぶんこのページだろう」と決めつけないでください。関係ないページを直しても誤情報は変わらず、作業だけが増えます。出どころ不明のまま進む場合は、タイプ④(要約の取り違え)として扱い、ステップ4と5に進みます。
ステップ3 誤りのタイプを判定して担当を決める
出どころが分かったら、前章の表に当てはめてタイプを決めます。ここで決めるのは3つです。
- 直す対象:自社ページか、第三者ページか、両方か
- 担当:サイトを触れる人は誰か、社外に連絡する人は誰か
- いつ再確認するか:次に同じ検索語で確認する日をカレンダーに入れる
この3つを決めずに「気づいた人が直す」で走らせると、途中で止まりやすくなります。誤情報対応は緊急に見えて締め切りがないので、日付を先に入れておかないと後回しになるからです。
ステップ4 自社ページを訂正する。消すのではなく直す
自社ページに原因がある場合、該当ページを削除するのではなく、訂正して残すのが原則です。ページを消しても、そこに書いてあった古い情報のコピーが第三者のサイトに残っていることがあり、削除だけでは誤情報がなくなるとは限りません。正しい情報を自社ページに残しておくほうが、説明のよりどころになります。
訂正の書き方には、AI検索特有のコツがあります。次の4点を守ってください。
- 肯定形で事実を書く:「◯◯は行っていません」より「現在提供しているのは△△と□□の2サービスです」と書く
- 誤情報の文言を繰り返さない:間違った内容をそのまま引用して否定すると、その文字列が自社ページ上に増えてしまう
- 変更点と時期をセットで書く:「2024年4月に本社を大分市◯◯へ移転しました。それ以前の住所を記載した資料が残っている場合があります」のように、いつ何が変わったかを1文で示す
- 更新日を表示する:ページ内に「最終更新 2026年8月7日」を可視のテキストで出す
ページに追記する訂正文は、次のような形で十分です。そのまま自社の内容に置き換えて使ってください。
【最新情報のお知らせ】最終更新 2026年8月7日
現在の正しい情報は次のとおりです。
・正式名称 株式会社〇〇(旧社名 △△株式会社/2024年4月に変更)
・所在地 〒000-0000 〇〇県〇〇市〇〇町0-0
・代表者 代表取締役 〇〇 〇〇
・主な事業 □□、◇◇
外部のサイトや過去の配布資料に、変更前の情報が
掲載されている場合があります。最新の内容は
このページの記載をご参照ください。
更新日と一次情報の書き方をもう少し詰めたい場合は、AIに引用される記事に直す手順(更新日と一次情報の書き方)で具体的な直し方を解説しています。
ステップ5 GoogleのAIによる概要にフィードバックを送る
自社側の修正と並行して、Googleへフィードバックを送ります。AIによる概要の仕様や操作方法はGoogle検索ヘルプ「AI による概要」にまとまっているので、送信の入口が画面上で見つからないときはそちらで現在の案内を確認してください。ボタンの名称や配置は変更されることがあります。
実際の作業は次の流れになります。
- 誤りが出ている検索語で検索し、AIによる概要を表示する
- 画面上のフィードバックの導線から、入力画面を開く
- 開いたフォームに、下の型で本文を貼り付ける
- 送信後、送った日・送った内容・送信した人を記録に残す
フィードバックの本文は、感情ではなく事実で書くのが基本です。次の型で書くと、伝わる情報の抜けがなくなります。
■ 表示されている内容
(AIによる概要に出ている記述を、そのまま貼る)
■ 誤っている点
上記のうち「〇〇」という記載が事実と異なります。
■ 正しい情報
2024年4月に◇◇へ変更しています。
根拠となる公式ページ https://example.com/company/
■ 検索した語句と日時
検索語「〇〇株式会社 代表」/2026年8月7日 10時15分
ポイントは、正しい情報の根拠として自社の公式ページのURLを必ず添えることです。「間違っている」とだけ伝えても、何が正しいかを確かめる先がなければ扱いようがありません。
送信したら、送った日・送った内容・送信した人を記録に残してください。Googleは個別の回答を約束していません。自社で記録を残しておかないと、あとから「送ったかどうか」すら分からなくなります。
ステップ6 第三者のページに修正を依頼する
出どころが他社のサイトや媒体だった場合は、掲載元に修正を依頼します。ここで大事なのは、相手にとって作業が最小になる形で送ることです。「間違っています、直してください」だけの連絡は、たいてい後回しにされます。
次の文面をベースに、URLと該当箇所を具体的に指定して送ってください。
件名 貴サイト掲載情報の訂正のお願い(株式会社〇〇)
〇〇編集部 ご担当者様
株式会社〇〇の広報を担当しております〇〇と申します。
貴サイトに掲載いただいている弊社の情報について、
現在の内容と異なる箇所がございましたので、
お手数ですがご確認をお願いできますでしょうか。
該当ページ https://example.com/xxxx
該当箇所 ページ中ほど「会社概要」内の所在地の記載
現在の記載 〇〇県〇〇市△△町0-0
正しい記載 〇〇県〇〇市□□町0-0
(2024年4月に移転しております)
弊社公式ページ https://jisha-example.com/company/
差し替え用のテキストが必要でしたらお送りします。
ご対応の可否だけでもご返信いただけますと助かります。
株式会社〇〇 広報 〇〇 〇〇
TEL 000-000-0000 / メール xxx@example.com
連絡先が見当たらないサイトや、返信が来ないサイトもあります。その場合は追いかけすぎず、自社側で正しい情報を厚くする方向に切り替えてください。会社情報の整え方はAI検索に引用される会社概要の作り方にまとめています。
ステップ7 再確認のサイクルを決める
最後に、確認を続ける仕組みを作ります。1回直して終わりにすると、別の古いページが拾われて同じ誤情報が復活したときに、誰も気づけません。
おすすめの回し方は次のとおりです。
- 修正した日から1週間後に、ステップ1と同じ検索語・同じ環境で再確認して記録する
- 変わっていなければ、そこから1か月ごとに確認する(毎日見に行かない。表示は揺れるので消耗するだけです)
- 自社名・代表者名・主力サービス名の3語は、担当を決めて月1回まとめて確認する
- 確認結果は同じスプレッドシートに追記し、「いつから直った」が後から追えるようにする
この章の結論です。7ステップのうち、成果を左右するのはステップ2(出どころの特定)とステップ4(自社ページの訂正)で、フィードバック送信は補助だと考えてください。出どころを外したまま報告だけ繰り返しても、表示は変わりません。
訂正が反映されるまでの期間と、変化の確かめ方
直したあとに何が起きるかを正直に言うと、「いつ直る」を約束できる方法はありません。ページの再クロールとインデックス更新のタイミング、AI側の要約の作り直しのタイミングが重なって初めて表示が変わるためです。
だから追いかけるべきは「消えたかどうか」だけではありません。次の3つを段階として見ていくと、対応が進んでいるかどうかが分かります。
| 段階 | 確認すること | 確認方法 |
|---|---|---|
| 第1段階 | 訂正した自社ページが検索に反映されたか | Search ConsoleのURL検査ツールで該当URLを調べる(表示される項目名はツール側の変更があるため、ヘルプの説明に沿って確認してください) |
| 第2段階 | 正しい情報が載ったページが、社名検索で上位に出るか | 社名・代表者名で通常検索して結果を目視で確認 |
| 第3段階 | AIによる概要の記述が変わったか | 記録に残した検索語・環境で再現確認してスクリーンショット |
この3つを順に見ていくと、表示が変わらない期間でも、どこまで進んでいるかを社内に説明できます。第1・第2段階が動いていれば、少なくとも自社側の作業は形になっていると判断できます。ここを見ずに「まだ消えない」とだけ報告すると、社内では「何もできていない」に見えてしまいます。
AI検索経由の流入そのものを数字で追いたい場合は、Search ConsoleでAI検索の表示回数を確認する手順で計測側の設定を解説しています。誤情報対応の効果を単独で数値化するのは難しいので、社名検索の表示回数とクリック数の推移を、対応前後で並べて見るのが現実的です。
現場の所見。株式会社コレットラボ(大分・福岡でAI業務システム化とWeb集客を支援)では、AIによる概要の誤りは、AIを直すのではなく、AIが読んでいるページを直すのが最短だと考えています。元のページが古いままでは、正しい情報を示す材料がどこにもない状態が続きます。
なお、誤情報対策は自社だけの問題ではなく、社会全体の課題として整理が進んでいます。内閣官房は偽情報・誤情報への向き合い方をまとめた偽情報にだまされないために(啓発コンテンツ)を公開しています。社内で「なぜここまでやるのか」を説明するとき、こうした公的な整理を添えると話が通りやすくなります。
この章の結論です。成果は「消えたか」の一点で測らず、自社ページの反映・社名検索の見え方・AIによる概要の記述という3段階で追ってください。そうすれば、時間がかかっていても進捗を説明できます。
AI検索の誤情報対応でやりがちな失敗と回避法

ここからは、実際に相談を受けて「それをやると逆効果になります」と止めることが多いパターンを挙げます。どれも善意でやってしまうものばかりです。
失敗1 誤情報の文言をそのまま引用して否定文を書く
いちばん多いのがこれです。「当社は◯◯という事業を行っておりません」「◯◯という噂は事実ではありません」と、間違った内容をそのまま自社サイトに書いてしまうケースです。
何が起きるかというと、その誤った表現が自社の公式ページ上に存在することになります。社名と誤情報が同じページ内に並ぶ状態そのものを作らないほうが安全だ、というのが実務で取っている判断です。
回避法はシンプルで、否定形をやめて肯定形で事実だけを書くことです。書き方の対比は次のとおりです。
- 避けたい書き方:「◯◯は行っておりません」
- おすすめの書き方:「現在の事業は△△と□□です」
- どうしても打ち消しが必要なとき:誤った固有名詞や数字は繰り返さず、「一部の外部サイトに、変更前の情報が掲載されている場合があります」に留めます
失敗2 1回のスクリーンショットだけで社内に報告する
AIによる概要は、同じ検索語でも表示される場合とされない場合があり、内容も一定ではありません。1回見た画面だけを根拠に「ずっとこう出ている」と報告すると、上司や取引先が自分で検索したときに再現せず、話が噛み合わなくなります。
こうなると、次に本当に深刻な誤情報が出たときに「また出ていないんじゃないの」と扱われてしまいます。信用の問題です。
回避法は、条件を変えて複数回確認し、そのうち何回出たかを記録に書くことです。変える条件は次の3つです。
- 時間帯:朝・昼・夜など、時間をずらして確認する
- 端末:PCとスマホの両方で確認する
- ログイン状態:Googleアカウントにログインした状態と、していない状態の両方で確認する
記録の書き方は次のような形で十分です。「8月7日10時・13時・18時に確認し、3回中2回表示。PCとスマホの両方で確認」まで書いてあれば、再現しなくても状況が伝わります。
失敗3 原因のページを調べずに、自社トップページだけ直す
「とりあえず会社概要を最新にしました」で終わってしまうパターンです。ところが誤情報の出どころは、更新の止まった採用媒体の企業ページ、数年前の告知ページ、サイト内に残っている古いPDFであることがよくあります。
トップページだけ直しても、AIが読んでいるのが別のページなら表示は変わりません。そして「直したのに変わらない」という誤った学習が社内に残ります。
回避法は、ステップ2の出どころ特定を飛ばさないことです。特に、自社ドメイン内に残っているPDF・過去のキャンペーンページ・サブドメインは、担当者の記憶から抜け落ちやすいので、サイト内検索で古い住所や旧社名を検索して洗い出してください。
失敗4 該当ページを丸ごと削除・非公開にする
古い情報が載っているページを消せば解決する、という発想です。しかし、削除したページが他サイトから引用・コピーされていた場合、コピー側だけが生き残ります。自社の正しい記述がなくなるぶん、訂正を示す手段が減ってしまいます。
回避法は、ページを残したまま冒頭に訂正を追記することです。どうしても消す必要があるページは、消す前に「同じ内容を訂正済みで載せた新しいページ」を用意し、そちらへ転送する形にしてください。
失敗5 フィードバックを送って、結果を待つだけにする
報告フォームから送信したあと、何日も待って「まだ変わりません」と報告する状態です。前述のとおり、Googleは報告に対して個別の削除や訂正を約束していません。待つことは対応ではありません。
回避法は、フィードバック送信を「その日のうちに終わらせる作業のひとつ」と位置づけ、送った直後にステップ2〜4(出どころ特定と自社ページの訂正)へ進むことです。送信記録と再確認日をカレンダーに入れた時点で、その件はいったん手離れさせます。
この章の結論です。誤情報対応で最も損をするのは、間違った表現を自社サイトに増やしてしまうことと、原因を調べずに直した気になることの2つです。この2つを避けるだけで、対応の質はかなり変わります。
現場で見えた限界。ここまでしかできない、という線引き

率直に言うと、AIによる概要の誤情報対応には、努力してもどうにもならない部分があります。相談を受けるとき、最初にお伝えしている限界を4つ挙げます。
消えるかどうかは、こちらが決められない
報告しても表示が消えるとは限りませんし、いつ変わるかも分かりません。「◯日で必ず直します」と言う相手がいたら、その根拠を確認してください。できるのは、AIが読む材料を正しい状態に揃えて、変わる確率を上げることまでです。
社内向けには、この前提を先に共有しておくのが大事です。経営層が「報告すれば消える」と思っている状態で作業を始めると、途中で必ず揉めます。最初の報告で「消える保証はないが、原因のページはこちらで直せる」と線を引いておくと、その後の進め方が楽になります。
コントロールできるのは自社ドメインだけ
第三者のサイトは、依頼はできても強制はできません。連絡先がないサイト、返信が来ないサイト、運営が実質止まっているサイトは実際にあります。
そこで弊社が妥協点として決めているのは、第三者への修正依頼は初回とリマインドの2回までという自社の運用ルールです。業界の標準的な目安ではなく、担当者の工数が見合う範囲として自社で決めた線です。それで動かなければ追いかけるのをやめて、自社側の情報を厚くする作業に時間を回します。追いかけ続けても成果はほとんど増えず、担当者が消耗するだけだからです。回数や間隔は、自社の体制に合わせて決めてください。
誤情報の記録は「証拠」としては弱い
AIによる概要は表示が揺れるため、スクリーンショットを撮っても「誰が見てもそう表示される」という証明にはなりません。社内報告や取引先への説明には使えますが、それ以上の用途を期待すると当てが外れます。
権利侵害にあたる可能性がある内容や、法的な対応を検討する段階の話は、Web運用の範囲を超えます。この記事の手順で扱うのは、あくまで「事実と違う情報が出ている状態を、Web側の材料を直して改善する」ところまでです。そこから先は弁護士に相談してください。ここを曖昧にしたまま「Web業者が全部やってくれる」と思われるのが、いちばん危険なすれ違いです。
かかるのは費用より、社内調整の手間
作業自体に技術的に難しいところはほとんどありません。かかる時間は、誤りの数と出どころの探しやすさで大きく変わります。
実際に時間を食うのは、「正しい情報は何か」を社内で確定させる工程です。特に次の3つは、部署によって言っていることが違うことが本当によくあります。
- 代表者の肩書き表記
- 正式な事業名
- 実績の数え方の定義
誤情報を直しに行ったはずが、社内の情報が統一されていないことに気づく、という流れは何度も見てきました。
だから、最初のミーティングでは「AIが何と言っているか」ではなく「うちの正しい情報は何か」を1枚にまとめる時間を取ってください。この1枚ができれば、以降の訂正作業はほぼ機械的に進みます。
なお、訂正文の下書きやページ内の表現整理は生成AIに任せて問題ありません。ただし「何が正しい事実か」の確定と、公開前の最終確認は人がやってください。判断の分け方はAIコンテンツの失敗を防ぐ5つの対策で詳しく整理しています。
この章の結論です。動かせるのは自社ドメインと社内の情報統一まで、動かせないのは表示のタイミングと第三者の対応。この線引きを最初に共有できるかどうかで、対応が続くか止まるかが決まります。
AIによる概要の誤情報についてよくある質問
登記は変更済みなのに、AIによる概要に前の代表者名が出続けます。なぜですか
登記情報が変わっても、それを載せているWebページが古いままだと表示は変わりません。AIが読んでいるのは登記簿ではなくWebページだからです。自社の会社概要ページに加えて、過去のプレスリリース、採用媒体、業界団体の会員名簿など、代表者名が載っている外部ページを洗い出して更新を依頼してください。
フィードバックを送ったら、Googleから返事は来ますか
Googleは個別の回答や訂正を約束していません。返事を前提にしないで進めてください。だからこそ、送信日・送信内容・送った人を自社側で記録に残しておく必要があります。返事を待つ時間があるなら、情報源の修正を進めるほうが確実です。
ChatGPTやPerplexityにも同じ誤情報が出ています。それぞれに報告が必要ですか
報告先はサービスごとに異なりますが、優先すべきは共通の原因である元ページの修正です。複数のAIに同じ誤りが出ているなら、同じ情報源を読んでいる可能性が高いからです。まず出どころを直し、そのうえで各サービスの報告窓口があれば送る、という順番が効率的です。
誤情報ではなく、単に古い実績数が出ています。これも直すべきですか
直したほうがいいですが、優先度は下げて構いません。取引に直接影響する情報(社名・所在地・代表者・提供中のサービス・連絡先)が最優先で、実績数や導入社数は次点です。古い数字は「2024年時点の数値です」と時点を書き添えるだけでも、誤解はかなり減ります。
競合と情報が混ざって表示されています。どう区別させればいいですか
自社ページの中で、正式名称・所在地・設立年・事業内容を1か所にまとめて書くのが基本です。似た社名の会社がある場合は、会社概要ページに正式表記と旧社名を併記し、サービス名も略称ではなく正式名称で書いてください。区別する材料がページ上にないと、AIは混ぜたまま要約します。
まず今日、自社名で検索して記録を1件残すところから
今日できる最初の一歩は簡単です。スマホで自社名を検索し、AIによる概要に出ている内容をスクリーンショットで撮って、日時と検索語をメモしてください。これだけで、ステップ1が終わります。誤情報の予防側まで手を広げたい方は、GEO対策のやり方を7手順で解説を次に読むと、AIに正しく読ませる土台の作り方が分かります。
ここまで読んで、出どころの特定や第三者への依頼まで自社で回すのは難しそうだと感じた方は、一度お話を聞かせてください。コレットラボでは、AIに引用される情報の整え方と記事づくりの支援をしています。今どう表示されているかを一緒に確認して、直す順番を整理するだけでも構いません。AIに引用される記事づくりの詳細はこちらからご覧ください。
無料相談
現状をお聞きし、優先順位を一緒に整理します。
予約する →