著者ページと運営者情報の作り方|E-E-A-Tを示す実装手順
この記事の要点
- E-E-A-Tはスコアではない。示す場所は著者ページ・運営者情報・記事内の署名の3か所
- 著者ページは5ステップで作れる。ProfilePageのJSON-LDはコピペ可
- 運営者情報に載せる項目は12個。埋まった数を数えれば進捗が分かる
著者情報のSEO対応で実際にやることは3つだけです。
- 記事ごとに書いた人の名前を出す
- その名前から飛べる著者ページを1枚作る
- サイトの運営者情報ページを埋める
この3つを、どのURLに・どの項目を・どう書くかまで落として解説します。
この記事は、自社サイトやオウンドメディアを運営していて「E-E-A-Tを示せと言われたが、具体的に何を実装すればいいのか分からない」という広報・Web担当の方に向けています。読み終わる頃には、著者ページのプロフィール文と構造化データ、運営者情報ページの掲載項目が、そのまま作業に移せる状態になります。
なお、E-E-A-Tという言葉そのものの意味や4要素の詳しい定義は、ここでは扱いません。構造化データの基本的な考え方も前提にするので、そこが不安な方は先に構造化データとは|身近な例とSEOでの役割・入れ方の要点を読んでからの方が進めやすいはずです。
Contents / 目次
E-E-A-Tを示す場所は3か所。まずここを埋める
E-E-A-Tを示すために触る場所は、著者ページ・運営者情報ページ・記事内の署名欄の3か所です。この3つが揃っていないサイトは、どれだけ本文を厚くしても「誰が書いたか分からないページ」のまま残ります。
前提を1つはっきりさせておきます。E-E-A-Tとは、Googleの検索品質評価ガイドラインで使われている、コンテンツの質を評価するための考え方(経験・専門性・権威性・信頼性)です。点数として計算される指標ではありません。
「E-E-A-Tスコア」という数値はGoogleに存在しません。ツールが出す独自スコアは各社の推定値であって、Googleの評価そのものではないので、上げること自体を目的にしないでください。
Google検索セントラルの有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成では、E-E-A-Tは特定のランキング要因そのものではないと説明されています。そのうえでGoogleは、優れたコンテンツを見分けるために複数の要素を組み合わせて評価していると案内しています。正確な文言は上記のリンク先で確認してください。
つまり、著者ページを作れば順位が上がるという単純な話ではありません。ただし、書き手も運営者も分からないサイトは、その「要素の組み合わせ」を最初から1つも渡せていない状態です。まずは渡せる形にするのが、この記事でやることです。
どこに何を書くかの整理
3か所はそれぞれ役割が違います。同じ内容を3か所にコピーするのではなく、次のように書き分けます。
| 場所 | 役割 | 最低限入れるもの | URLの例 |
|---|---|---|---|
| 記事内の署名欄 | この記事を誰が書いたかを、読んだその場で示す | 氏名、肩書き、著者ページへのリンク、1〜2行の要約 | 各記事の本文下 |
| 著者ページ | その人が、このテーマで書く資格がある理由を示す | 経歴、担当領域、数えられる実績、資格、外部で確認できるリンク | /author/yamada/ |
| 運営者情報ページ | サイトを運営している法人・個人の実在と連絡先を示す | 運営者名、所在地、連絡先、事業内容、編集方針 | /about/ または /company/ |
優先順位で迷ったら、運営者情報ページ → 記事内の署名欄 → 著者ページの順で手を付けてください。運営者情報は1ページ作れば全記事に効き、署名欄はテンプレートを1回直せば過去記事にも一括で入るからです。著者ページは書き手ごとに文章を用意するので、いちばん時間がかかります。
この章の結論。E-E-A-Tは点数ではないので「何点取れたか」は測れません。代わりに、3か所のうちいくつ埋まっているか、後述の12項目のうちいくつ書けているかを数えてください。それが今のサイトで唯一測れる進捗です。
著者ページの作り方。5ステップで完成させる
著者ページは、次の5ステップで作れます。かかる時間はCMSやテーマ、社内確認の有無で大きく変わるので、まずは1人分だけ通しで作ってみてください。
- 誰を著者にするかを決める
- プロフィール文を6ブロックで書く
- 著者ページのURLを決めて作る
- 記事内の署名欄から著者ページへリンクする
- ProfilePageの構造化データを入れる
ステップ1。誰を著者にするかを決める
著者は、そのテーマについて実際に手を動かしている人を指名してください。書いたのがライターでも、内容の責任を持つのが社内の担当者なら、著者を担当者・執筆協力をライターと分けて書く形で問題ありません。
ここで迷いやすいのが「編集部」名義にするかどうかです。判断基準は次のとおりです。
- 個人名にする:体験や現場判断が価値の中心になる記事(施工事例、導入手順、失敗談、専門的な解説)。個人名でないと経験の出どころを示せません
- 組織名にする:公式発表、料金改定のお知らせ、複数人で継続更新するデータベース的なページ。個人に紐づけると担当交代のたびに整合が崩れます
- どちらか迷う場合:個人名を出し、下に組織名を添える。読者が最終的に信用するのは会社なので、個人名だけで終わらせない方が安全です
ステップ2。プロフィール文を6ブロックで書く
プロフィール文は、次の6ブロックを順番に埋めると必要な情報が漏れません。全部で300〜500文字が目安です。
- 肩書きと所属(会社名・役職・担当領域)
- この分野に関わってきた年数と、何をしてきたか
- 数えられる実績(担当件数、対応社数、登壇回数、執筆本数など)
- 資格・許認可・所属団体(あれば)
- 外部で確認できる場所(自社サイト以外の掲載、登壇情報、公開しているSNS)
- 連絡手段(問い合わせフォームへのリンクで可)
実際に多いのが、2番だけが長くて3番と5番が空という状態です。「経験豊富」「多くの企業を支援」と書いてあっても、読み手には検証しようがありません。数と、外から確認できる場所が入って初めて、書いてあることが確かめられる情報になります。
書き換えの例を挙げます。よく見かけるのは、この形です。
【ありがちな書き方】
Webマーケティングに精通し、多くの企業様のご支援をしてきました。
最新のSEO情報をもとに、分かりやすい記事をお届けします。
これを6ブロックの型に当てはめると、こうなります。埋める箇所は[ ]にしてあるので、自社の情報に置き換えて使ってください。
[会社名][役職]。[担当領域]を担当しています。
[業種・領域]のWeb集客に[年数]年携わり、
現在は[具体的な業務内容]を担当しています。
これまでに[件数・社数など数えられる実績]。
[年]からは[継続していること]も続けています。
保有資格は[資格名]、所属は[団体名]です。
外部での活動は[掲載媒体名・イベント名など]で確認できます。
[公開しているアカウントやプロフィールのURL]
記事の内容についてのご質問は[問い合わせページのURL]へどうぞ。
書ける実績がないからといって、資格や経歴を盛るのは絶対にやめてください。実在しない肩書きは、取引先や採用候補者が見た瞬間に信用を失います。検索順位より先に、商談で困ります。
ステップ3。著者ページのURLを決めて作る
WordPressの場合、著者ページの作り方は2通りあります。どちらを選ぶかで後の手間が変わるので、先に決めてください。
| 作り方 | URLの形 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 投稿者アーカイブを使う | /author/ユーザー名/ | 書き手が複数いて、その人の記事一覧も見せたい | SEOプラグインの設定でnoindexや無効化になっていることがある |
| 固定ページで作る | /about/staff-yamada/ など任意 | 書き手が1〜2人。レイアウトを自由に組みたい | 記事一覧が自動で出ないので、手動でリンクを置く |
投稿者アーカイブを使うなら、公開前に必ず自分のブラウザで /author/ユーザー名/ を開いてください。ページが真っ白、404、あるいはトップページに転送される状態になっていないか確認します。
SEOプラグインの中には、投稿者アーカイブをnoindexにしたり無効化したりする設定を持つものがあります。設定項目の有無と名称、初期状態はプラグインごとに違うので、お使いのプラグインの公式ヘルプで確認してください。著者ページとして使うなら、その設定が有効になっていないかを見ておきます。noindexの意味そのものが曖昧な方は、noindexとnofollowの違いと使い分け|設定手順と併用NG例を先に読むと判断しやすくなります。
WordPressの管理画面から「ユーザー」の各プロフィールに入力する項目(ニックネーム、ブログ上の表示名、プロフィール情報)は、テーマによって表示される場所が変わります。どこに何が出るかは、実際に1人分だけ入力して表示を確認するのが確実です。
ステップ4。記事内の署名欄から著者ページへリンクする
記事の中に署名(バイライン)を置きます。バイラインとは、記事に添える書き手の名前の表示のことです。Google検索セントラルの有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成でも、読者が著者を知りたいと考えるようなコンテンツでは、バイラインなどで著者の情報を示すことがすすめられています。
置き場所は本文の直下が基本です。テーマに署名機能がない場合は、次のHTMLを本文末尾のテンプレートに1回入れてください。クラス名は自由に変えて構いません。
<div class="article-byline">
<p><strong>この記事を書いた人</strong></p>
<p>
<a href="/author/yamada/">山田 太郎</a>
(株式会社サンプル [役職を入力])
</p>
<p>[担当領域と年数を1文で。例=製造業サイトの検索流入改善を10年担当]</p>
<p>公開日 2026年8月13日/最終更新 2026年8月13日</p>
</div>
<!-- 顔写真を入れる場合は、この位置に。alt属性は氏名を入れる -->
<!-- <img src="/img/author-yamada.jpg" alt="山田太郎" width="80" height="80"> -->
リンクのアンカーテキストは氏名にします。「プロフィールはこちら」のような無情報の語にしないでください。誰のページなのかがリンク文字だけで分かる状態にします。
著者情報の示し方として押さえておくのは、画面上のバイラインと、次のステップで入れる構造化データの author の2つです。この2つを揃えておけば、読者も検索エンジンも書き手を辿れます。
ステップ5。ProfilePageの構造化データを入れる
著者ページには、ProfilePage(プロフィールページ)の構造化データを入れます。Google検索セントラルのプロフィール ページ(ProfilePage)の構造化データでは、対象として「ブログサイトの自己紹介ページ」「企業サイトの従業員のページ」などが挙げられています。必須プロパティは mainEntity のみで、その中の name が必須です。
次のコードは、値を差し替えれば使えます。設置場所はサイトの作り方によって変わります。テーマのテンプレートファイル(著者ページ用のテンプレート)の head 内や本文の末尾に直接書き出す方法が確実です。JSON-LDの出力に対応したSEOプラグインを使っているなら、その機能から入れる方法もあります。WordPressのカスタムHTMLブロックに貼る方法は、投稿者の権限やセキュリティ設定、テーマ・プラグインの構成によって script が保存時に取り除かれることがあるので、貼ったあとに公開ページのソースを表示して script が残っているかを必ず確認してください。
<!-- 著者ページ(/author/yamada/)に設置するJSON-LD -->
<!-- 画面に表示していない情報は書かないこと。表示内容と一致させる -->
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "ProfilePage",
"dateCreated": "2026-01-15T09:00:00+09:00",
"dateModified": "2026-08-13T10:00:00+09:00",
"mainEntity": {
"@type": "Person",
"@id": "https://example.co.jp/author/yamada/#person",
"name": "山田 太郎",
"jobTitle": "[役職を入力]",
"description": "[プロフィール文の要約を1〜2文で入力]",
"image": "https://example.co.jp/img/author-yamada.jpg",
"url": "https://example.co.jp/author/yamada/",
"worksFor": {
"@type": "Organization",
"name": "株式会社サンプル",
"url": "https://example.co.jp/"
},
"knowsAbout": ["[得意領域1]", "[得意領域2]"],
"sameAs": [
"https://example.co.jp/company/message/",
"[本人だと確認できる公開プロフィールのURL]"
]
}
}
</script>
記事側では、Articleの構造化データの author に、この著者ページのURLを入れます。Articleの構造化データをまだ入れていない場合は、先にそちらを設置してください。設置場所はProfilePageと同じで、テーマの記事テンプレートから出力するか、JSON-LDの出力に対応したSEOプラグインの機能を使います。プロパティの全体像と必須項目は、Google検索セントラルの記事(Article、NewsArticle、BlogPosting)の構造化データにコード例付きでまとまっているので、そこから雛形を取ってください。同じドキュメントでは、author.url に「記事の著者を一意に識別するウェブページへのリンク」を指定するよう案内されています。次に載せるのは、そのArticle全体のうち author の部分だけを抜き出したものです。
<!-- 各記事に設置するJSON-LDの author 部分だけを抜粋 -->
"author": {
"@type": "Person",
"name": "山田 太郎",
"url": "https://example.co.jp/author/yamada/"
}
<!-- 著者が2人以上いるときは、1つの name にまとめず配列で分ける -->
"author": [
{ "@type": "Person", "name": "山田 太郎", "url": "https://example.co.jp/author/yamada/" },
{ "@type": "Person", "name": "佐藤 花子", "url": "https://example.co.jp/author/sato/" }
]
author.name には、次の3つを入れないでください。
- 会社名(publisher に入れる)
- 役職(jobTitle に入れる)
- 「監修」「博士」などの敬称や補足語(名前欄から外す)
上記の記事の構造化データのドキュメントでも、author.name には著者の名前だけを指定し、敬称や役職などの情報を含めないよう案内されています。
貼り付けたら、Google公式のリッチリザルトテストでURLを検査し、エラーが出ていないか確認します。エラーの読み方と直し方は構造化データのエラー確認と直し方|テストツール手順にまとめています。
この章の結論。著者ページは「作ったかどうか」ではなく「署名からリンクが通っていて、URLが実際に開けて、構造化データと画面表示が一致しているか」で判断してください。この3点が通っていれば、実装としては完成です。
運営者情報ページに載せる12項目とテンプレート
運営者情報ページに載せる項目は12個です。全部を1ページにまとめて構いません。会社概要ページがあるなら、そこに不足分を足す形でも大丈夫です。
| 項目 | 何を書くか | 優先度 |
|---|---|---|
| サイト名 | 正式名称。ロゴ画像だけで済ませずテキストでも書く | 必須 |
| 運営者名 | 法人名(正式表記)、個人なら屋号と氏名 | 必須 |
| 代表者名 | 代表取締役または運営責任者の氏名 | 必須 |
| 所在地 | 郵便番号から建物名まで。登記上の住所と一致させる | 必須 |
| 連絡先 | 問い合わせフォームのURL、電話番号、メールのいずれか。最低1つは実際に届くもの | 必須 |
| 設立年・運営開始年 | 法人設立年と、サイトの運営開始年の両方 | 推奨 |
| 事業内容 | 実際にやっている事業。書きすぎず、記事のテーマとの関係が分かる粒度で | 必須 |
| サイトの目的と読者対象 | 誰に何を届けるために運営しているかを2〜3文で | 推奨 |
| 編集方針 | 誰が書き、誰が確認して公開しているか。修正依頼の受付先も書く | 推奨 |
| 資格・許認可・加盟団体 | 免許番号、登録番号、所属団体名 | 該当時は必須 |
| 広告・アフィリエイトの有無 | 収益源があるなら明示する | 該当時は必須 |
| 最終更新日 | ページ内に日付を明記する | 推奨 |
この12項目のうち、今いくつ書けているかを数えてみてください。埋まっている数が、そのまま今の透明性の水準です。
編集方針の書き方。ここが差になる
12項目のうち、後回しになりやすいのが編集方針です。「どうやって作られたコンテンツか」を書く場所で、AI生成記事が増えた今はここの有無で印象が変わります。
次の文面をたたき台にしてください。自社の実態と違う部分は必ず書き換えます。書いた運用ができていないと、それこそ信頼を落とします。
【編集方針】
■ 誰が書いているか
記事は、[部署名]の担当者が自ら執筆しています。
外部ライターに執筆を依頼する場合も、内容の確認と最終責任は
[役職・担当]が持ちます。
■ どうやって作っているか
一次情報(公的機関の公表資料、提供元の公式ドキュメント、
自社での実作業の記録)を確認したうえで執筆しています。
文章の整理や構成案の作成に生成AIを使う場合がありますが、
事実関係と数値は公開前に人が確認しています。
■ 更新について
料金・仕様・制度など変わりやすい情報は、
記事内に確認時点の日付を記載しています。
内容に誤りを見つけた場合は[問い合わせページのURL]からご連絡ください。
確認のうえ修正し、記事に修正日を記載します。
個人・小規模で住所を出したくない場合
自宅を事務所にしている個人事業主が、住所公開をためらうケースは多いです。判断の目安はこうなります。
- 通信販売や有料サービスの申し込みを受けている:特定商取引法にもとづく表示が必要になります。表示すべき内容と省略できる条件は細かいので、消費者庁の特定商取引法ガイドで確認してください
- 情報発信と問い合わせ受付だけ:法律上の表示義務が生じない場合もありますが、住所欄が空だと読者は実在を確認できません。市区町村まで書く、レンタルオフィスの住所を使うなど、確認できる形を用意します
- どうしても住所を出せない:その分、代表者の実名・顔写真・資格・外部での活動歴を厚くします。住所も名前も出さないサイトは、記事の中身がどれだけ良くても信頼の材料がゼロになります
この章の結論。運営者情報は文章力ではなく項目の充足率で決まります。12項目の表を上から埋めて、埋められない項目については代わりに何を示すかを決める。この2段階で作業してください。
公開後に確認すること。効果はどこに出るか
著者ページと運営者情報を整えても、翌週に検索順位が動くことはまずありません。E-E-A-Tは順位を直接動かすスイッチではないからです。それでも実装する理由は、変化が出る場所が順位以外にあるからです。
公開直後にやる5つの確認
- 著者ページのURLを、ログアウトした状態のブラウザ(シークレットウィンドウ)で開く。404や真っ白でないか確認する
- 記事の署名欄のリンクをクリックし、著者ページに正しく飛ぶか確認する
- リッチリザルトテストで著者ページと記事ページを検査し、エラーがないか確認する
- 構造化データに書いた肩書き・所属・実績が、画面にも表示されているか見比べる
- Search Consoleの「URL検査」で著者ページと運営者情報ページを検査し、インデックス登録をリクエストする
4番は見落としやすいところです。Google検索セントラルの構造化データに関する一般的なガイドラインでは、ページを見るユーザーに表示されないコンテンツをマークアップしないよう求められています。JSON-LDにだけ資格や受賞を書き、画面には出していないという状態は作らないでください。
Search Consoleの基本操作に不安がある方は、サーチコンソールの使い方|初心者が最初に見る4つの画面で先に画面の見方を確認しておくと迷いません。
変化が出るのは順位より先に「読まれ方」
実装後にまず見てほしいのは、著者ページと運営者情報ページ自体のアクセスです。この2ページは、記事を読んで検討段階に入った人が最後に見にくるページです。問い合わせ前に「この会社は本当に実在するのか」を確かめに来ています。
Search Consoleの検索パフォーマンスを開き、ページ別に著者ページと運営者情報ページを絞り込んでください。この2ページに表示回数とクリックが付いているかどうかが、実装が読者に届いているかの最初の手がかりになります。
会社名や個人名での指名検索の数も併せて見ておくと参考になります。ただし指名検索は広告・SNS・営業活動・季節要因でも動くので、著者ページの効果とは切り分けて見てください。
生成AIの検索に引用されるかどうかを気にする方もいますが、引用元の選び方について各サービスから公表されている情報は限られています。引用されやすくなると断定できる材料はないので、被引用率が何倍になるといった数字は信じないでください。著者と運営者を明示するのは、読者が出どころを確かめられるようにするためだと考えてください。
著者ページだけでは足りない理由
著者ページを作って満足してしまうと、そこで止まります。自分のサイトに「私は専門家です」と書くことは誰にでもできるので、その主張を外から裏づける材料が要ります。
裏づけになるのは、他サイトからの言及とリンクです。次のようなものが該当します。
- 業界メディアへの寄稿
- セミナー登壇の告知ページ
- 取引先サイトでの紹介
- 公的機関の事業者一覧への掲載
こうした外部からの言及が、自社サイトの記述と一致していると、書いてある内容が確かめられる状態になります。
今どんなサイトから言及されているかを把握していない場合は、被リンクの確認方法|無料で質を見分け危険なリンクを否認の手順で一度棚卸ししてみてください。
この章の結論。効果の確認は順位ではなく、著者ページ・運営者情報ページ自体のアクセスで見てください。順位だけを見ていると、効いているのに効いていないと判断してしまいます。
著者情報と運営者情報でよくある失敗5つ
ここからは、実装したつもりが機能していない状態を5つ挙げます。どれも作業としては終わっているのに、示したい相手に届いていないパターンです。
失敗1。署名リンクの先が空ページか404になっている
記事の署名から著者ページへリンクを張ったのに、投稿者アーカイブがSEOプラグイン側で無効化されていて、飛んだ先が404やトップページになっているケースです。重複対策としてアーカイブを止める設定が入ったまま気づかないと起こります。
結果として、全記事から壊れたリンクが出ている状態になります。読者は「著者を確認しようとしたら何も出てこなかった」という体験をします。防ぐには、ステップ3で書いたとおり、公開前にシークレットウィンドウで著者ページのURLを開いて確認するだけです。1分で終わります。
失敗2。構造化データにだけ肩書きと実績を書いている
JSON-LDには「○○資格保有」「業界20年」と書いてあるのに、著者ページの画面にはその記述がないケースです。プラグインの入力欄を埋めたが、テーマの表示側に反映されていないときによく起きます。
前の章で挙げた構造化データに関する一般的なガイドラインのとおり、ユーザーに表示されないコンテンツをマークアップすることは認められていません。この状態を放置すると、その構造化データが対象外として扱われることがあります。公開後に画面とコードを1回だけ見比べてください。
失敗3。監修者の名前を1行貼っただけで終わっている
記事の下に「監修 ○○(△△資格)」と1行だけ入れて、監修者のプロフィールページも、いつ何を確認したのかの記録もない状態です。医療・法律・お金まわりの記事で特に多く見かけます。
読者からすると、その人が本当に読んだのかを確かめる方法がありません。防ぐには、監修者にも著者と同じプロフィールページを1枚用意し、記事側に「監修日」と「監修した範囲」を書きます。「2026年8月13日時点の記載内容について、税務上の取り扱いを確認しました」のように、範囲を限定して書く方が誠実で、監修者も引き受けやすくなります。
失敗4。sameAsに本人と紐づかないURLを並べている
構造化データの sameAs に、会社の公式SNS、業界団体のトップページ、無関係なプロフィール登録サイトなどを片っ端から入れているケースです。「多い方が権威性が伝わるはず」という発想で起きます。
sameAs に入れるのは、その人物が本人であると確認できるページだけです。会社のアカウントは Person ではなく Organization 側に入れます。関係の薄いURLを並べると、著者ページの記述と外部ページの内容が食い違う原因になります。読者がリンク先を開いても本人だと確認できないので、増やすこと自体に意味はありません。
失敗5。全記事の著者を「編集部」にして経験が消えている
社内の複数人が書いているからという理由で、すべての記事の著者を「○○編集部」に統一しているケースです。管理は楽になりますが、施工現場を10年見てきた人が書いた記事も、入社1年目が調べて書いた記事も、同じ「編集部」として並びます。
その結果、いちばん価値のある経験が読者にも検索エンジンにも伝わりません。全記事の書き手を割り当て直すのは大変なので、まずはアクセスの多い上位10本だけ個人名に変えてください。その10本を実際に書いた人は数人に集まるはずなので、作るべき著者ページはその人数分だけで済みます。
この章の結論。5つの失敗はどれも「作った後に1回も自分で見ていない」ことが原因です。公開したら、読者と同じようにシークレットウィンドウで記事を開き、署名をクリックして著者ページまで辿ってみてください。それだけで大半は見つかります。
顔を出せない、書き手が辞める。現場の妥協点
ここまでの手順は「実名と顔写真を出せる人が社内にいる」という前提で書きました。実際にはそうならない会社の方が多いので、詰まりやすい場面と、そこでの落としどころを率直に書きます。
顔写真も実名も出せないと言われたとき
個人情報の観点で社員の実名公開を渋る会社は珍しくありません。無理に押し切るとその社員が書かなくなるので、代替案を用意します。
現実的なのは、顔写真をイラストや後ろ姿の写真に置き換え、氏名は姓のみ表記にする方法です。そのうえで、法人としての実在情報(所在地、代表者名、許認可、加盟団体)を厚くします。個人を薄くするなら、組織側の情報量で埋め合わせるという考え方です。
逆に、個人も組織も匿名という状態だけは避けてください。BtoBで問い合わせを取るサイトなら、名刺に書いてある情報を出せないという話になり、その時点で商談以前の問題になります。
著者が退職したときの扱い
これは事前に決めておかないと必ず揉めます。退職したその日に著者ページを削除すると、全記事の署名リンクが404になります。かといって在籍中の肩書きのまま残すと、事実と違う記載になります。
運用としては、著者ページ自体は残し、プロフィール冒頭に「2026年○月まで在籍」と1行足すのが扱いやすい方法です。記事は書いた事実が消えるわけではないので、当時の担当者として残します。新しい担当が内容を引き継いで更新した記事だけ、著者を差し替えて更新日を入れます。
ここまで決めておくと、退職のたびにサイト全体を触る作業が発生しません。担当者が入れ替わる会社ほど、先に決めておく価値があります。
監修者を立てるかどうかの線引き
外部の有資格者に監修を依頼するかは、費用と手間がかかるので迷うところです。判断の基準はシンプルで、その記事の内容を間違えたときに読者が損をするかどうかです。
お金・健康・法律・安全に関わる記事は、社内に有資格者がいないなら外部監修を検討してください。それ以外の実務ノウハウ記事は、監修者より社内の実務担当者の名前を出す方が効きます。実際にやっている人の名前の方が、その分野の資格より読者の疑問に答えているからです。
プロフィール文の下書きを生成AIに手伝わせるのは問題ありません。ただし、年数・件数・資格名は必ず本人に確認してください。AIは空欄をもっともらしい数字で埋めてくるので、確認せず公開すると経歴詐称になります。文章の整え方についてはSEOライティング10のコツ|検索意図と独自性で成果を伸ばす手順も参考にしてください。
この章の結論。出せない情報がある前提で設計してください。個人を薄くするなら組織を厚く、監修は損失の大きさで判断、退職時のルールは先に決める。この3つを決めておけば、担当者が変わっても運用が止まりません。
著者情報と運営者情報のよくある質問
記事の下に名前を書くだけではダメで、著者ページまで必要ですか
名前だけでは、その人が誰なのかを確かめる手段がありません。読者も検索エンジンも、名前から飛べる1枚のページで経歴と実績を確認します。最初は代表者1人分だけでも構わないので、飛び先のあるページを1枚作ってください。
投稿者アーカイブと固定ページ、著者ページのURLはどちらに寄せるべきですか
書き手が3人以上いるなら投稿者アーカイブ、1〜2人なら固定ページが扱いやすいです。両方作って中身が重複するのがいちばん困るので、どちらか一方に決めて、記事の署名リンクもそのURLに統一してください。
運営者情報とプライバシーポリシー、会社概要は1ページにまとめていいですか
会社概要と運営者情報は1ページで構いません。プライバシーポリシーは個人情報の取り扱いという別の内容なので、独立したページに分けてください。フッターからどちらにもすぐ行ける状態にしておけば十分です。
社長ひとりの会社で、全記事の著者を社長名にしても不自然ではないですか
実際に書いているなら問題ありません。むしろ小規模な会社は、代表者の経験がそのまま記事の価値になります。著者ページに、その分野に何年携わり、いま何を担当しているかを具体的に書いてください。
AIに下書きさせた記事に、社員の名前を著者として出していいですか
内容を確認して責任を持つ人がいれば、その人の名前を出して問題ありません。逆に、誰も中身を確認していない記事に名前だけ載せるのは避けてください。運営者情報の編集方針に、AIをどこまで使い、人が何を確認しているかを書いておくと安全です。
今日やる1つと、次に読む記事
まずはスマホで自社サイトのフッターを開き、運営者情報のページに所在地と連絡先が載っているかだけ確認してください。載っていなければ、この記事の12項目の表を上から埋めるところが最初の作業です。
著者情報を整えたあと、サイト全体でどこから手を付けるか迷ったら、SEO内部対策と外部対策の違い|先に手を付ける順番の決め方で優先順位を確認してみてください。著者ページの整備は内部対策の一部で、外部の裏づけを増やす動きとセットで初めて効いてきます。
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