AI Overviews対策|サービス紹介ページの直し方と要点の置き場所
この記事の要点
- サービス紹介ページのAI Overviews対策は、冒頭150字に「誰の・何を・どこまで・いくら帯」を置くのが起点
- AIが照合するのは対応範囲・条件・費用の算定根拠。ここを隠すページは引用されにくい
- 公開前チェック12項目と、要点ブロックの文面テンプレートを本文に用意
サービス紹介ページのAI Overviews対策は、ページの冒頭に「誰のための、何のサービスで、どこまで対応し、費用はどう決まるか」を150字前後で置くところから始めます。AIによる概要(AI Overviews)は、質問に対する答えを複数の情報源から組み立てて提示します。組み立ての材料になるのは、ページに文字として書かれている内容です。要点が本文のテキストとして書かれていなければ、材料になりません。
この記事は、自社のサービス紹介ページ(サービスLP・事業案内ページ)を自分たちで直したい広報・営業担当者に向けて書いています。読み終わる頃には、いまのページのどこを書き換えるかが決まり、公開前チェックまで自分で回せる状態を目指します。
扱うのはサービス紹介ページ1枚の設計です。会社概要ページの整え方はAI検索に引用される会社概要の作り方|5ステップと構造化データ、料金表そのものの作り方はAIに選ばれる料金比較表の作り方と構造化の手順で解説しているので、そちらは別ページとして分けて作ってください。
Contents / 目次
AI Overviews対策で、サービス紹介ページに置くべき要点は6つ
結論から書きます。サービス紹介ページのAI Overviews対策で置くべき要点は6つです。この6つが本文にテキストで書いてあるかどうかが、AIによる概要やAIモードで引用される・されないの分かれ目になります。
- 対象の限定:誰のためのサービスか。業種・規模・状況を名詞で書く
- 解決する困りごと:どんな状態の会社が、何に困っていて依頼するのか
- 対応範囲:やること/やらないことを両方書く
- 費用の算定根拠:金額そのものより「何で金額が変わるか」を書く
- 進め方と期間:問い合わせから納品までのステップと、各段階の目安期間
- 実績と責任主体:誰が担当し、どんな条件でどうなった実例があるか
この6つは「読者に伝えるため」だけでなく、AIが条件を照合するための材料でもあります。ユーザーが「◯◯業向けで、月◯万円以内で、大分県内で対応してくれる会社」と聞いたとき、AIはページの中からその条件に当たる記述を探します。書いていなければ、比較の土台に入りません。
置き場所の考え方。テキストとして読める形になっているか
要点が本文の下の方にあったり、画像の中の文字になっていたりすると、そもそもテキストとして読まれません。次の表は、どの場所に何を書くかを整理したものです。表の並び順は、読者がページを上から読む順番に合わせています。
| 置き場所 | そこに書くもの |
|---|---|
| ページ冒頭(h1直下の本文) | 誰の・何を・どこまで・費用の決まり方 |
| 各h2の直下1〜2文 | その見出しの問いへの直答 |
| 対応範囲の表(table) | やること/やらないこと/別途費用 |
| 進め方の番号付きリスト(ol) | ステップ名と各段階の目安期間 |
| FAQ(Q&A形式のテキスト) | 条件分岐・例外・「うちの場合は」への回答 |
| 画像・バナー内の文字 | 要点は置かない(テキストで別途書く) |
サービス紹介ページで一番多いのが、価格表や対応範囲を画像1枚にまとめて貼っているケースです。デザイン上はきれいですが、画像の中の文字はページのテキストにはなりません。Google検索セントラルの画像に関するドキュメントも、画像には代替テキストや周辺のテキストを添えるよう案内しています。画像は残してよいので、同じ内容をテキストでも書いてください。
ai overview seoと、従来のSEOの違いはどこか
AI Overviews対策として、従来のSEOと別のことをする必要はありません。Google検索セントラルのAI機能に関するドキュメントを確認したうえで、自社に必要な対応を判断してください。専用のファイルを置いたり特別な設定を足したりするより、本文に必要な情報がテキストで書いてあるかを先に直す方が確実です。
この章の結論。サービス紹介ページを開いて、冒頭の本文の中に「対象・提供内容・対応範囲・費用の決まり方」が入っているかを確認してください。入っていなければ、そこから直します。
冒頭150字の書き方。要点ブロックの型と文面例
ページ冒頭に置く要点ブロックは、次の4要素を1〜2文ずつ、合計150字前後で書きます。150字は、読者がスクロールせずに読み切れる分量として置いた目安です。テンプレートを用意したので、[ ]の中を自社の言葉に入れ替えて使ってください。
【冒頭要点ブロックの型】
[対象]の[困りごと]を解決する[サービス名/サービス内容]です。
[やること1・やること2・やること3]までを担当します。
費用は[変動要因1]と[変動要因2]で決まり、[レンジまたは算定単位]が目安です。
初回の相談から[着手までの期間]、[納品/公開]までは[全体期間]が標準です。
実際に埋めるとこうなります。数値と業種は自社の実態に合わせて入れ替えてください。
【記入例】
従業員10〜50名の製造業で、問い合わせが月5件未満のまま止まっている会社の
サイト改善を担当します。現状のアクセス解析、改善箇所の洗い出し、
本文と構造の修正、公開後3か月の効果測定までを行います。
費用はページ数と、既存サイトの構造を作り直すかどうかで決まります。
初回相談から着手まで2週間、改善公開までは6〜8週間が標準です。
「応相談」「お客様に合わせて」と書かない。代わりに何を書くか
費用を「応相談」とだけ書いたページは、AIが条件照合に使える情報を1つも持っていない状態になります。とはいえ、案件ごとに金額が変わるサービスで固定価格を出すのは現実的ではありません。金額を出せないなら、金額の決まり方を出してください。
算定根拠の書き方には3つのパターンがあります。自社のサービス形態に近いものを選んでください。
- 単価×数量型:「1ページあたり◯円×制作ページ数」のように、単位と掛ける対象を書く。数量が読者側で数えられるものが向いている
- 変動要因の明示型:「現行サイトの構造を作り直すか」「原稿を自社で用意するか」など、金額が上下する条件を3つ程度並べる。制作系・コンサル系はこれが現実的
- レンジ+条件型:「小規模なら◯万円台、拡張が必要なら◯万円台」と幅で示し、どちらに当たるかの判定条件を添える
そのうえで、レンジや算定根拠を詳しく出すページは、サービス紹介ページとは別に用意するのがおすすめです。1枚に詰め込むと、どちらの情報もAIから見て中途半端になります。料金ページの作り方はAIに選ばれる料金比較表の作り方と構造化の手順で手順を分けて解説しています。
「やらないこと」を書くと、問い合わせの質が上がる理由
対応範囲は、やることだけでなく「やらないこと」も同じ表に入れてください。理由は2つあります。
- 読み手側の理由:対象外がページに書いてあれば、条件が合わない人は問い合わせる前に判断できます
- 実務上の理由:見積り段階での認識ズレが減り、契約後に「これも含まれると思っていた」が起きにくくなります
表の形はこれで十分です。3列目の「別途費用で対応」があると、断りではなく条件提示として読まれます。
| 項目 | 標準に含む | 別途費用/対象外 |
|---|---|---|
| 原稿作成 | 既存原稿の整理・リライト | 取材からの新規執筆は別途 |
| 撮影 | 含まない | 手配は可能、実費精算 |
| 公開後の運用 | 公開後3か月の効果測定 | 4か月目以降は月額契約 |
| 対応エリア | オンラインで全国 | 訪問は九州内のみ |
進め方は番号付きリストで、各ステップに期間を添える
問い合わせから納品までの流れは、番号付きリストで書きます。各ステップに「誰が何をするか」と「どのくらいかかるか」を入れると、AIが期間の質問に答えるときに引用できる形になります。
- 問い合わせフォームから送信(当日〜翌営業日に返信)
- オンラインで現状のヒアリング(60分・無料)
- 提案書と見積りの提出(ヒアリングから1週間)
- 契約・着手(提案から2週間以内が標準)
- 制作・改善作業(4〜6週間)
- 公開と効果測定の開始(公開後3か月)
この章の結論。冒頭150字・対応範囲の表・進め方のリストの3つを作れば、AIが条件照合に使う材料はそろいます。金額そのものが出せなくても、算定根拠を書けば材料としては成立します。
サービス紹介ページの直し方。5ステップで進める
いまあるページを直す手順を、実際に手を動かせる粒度で書きます。ゼロから作り直す必要はありません。
ステップ1。いまのページをテキストだけ抜き出して読む
最初にやるのは、ページの「テキストだけ」を取り出して読み直すことです。画像・装飾・レイアウトを外した状態が、AIがそのページを読んでいる状態にいちばん近いからです。
ブラウザでページを開き、全選択してコピーし、メモ帳やテキストエディタに貼り付けます。これだけで、画像の中にしかない情報が消えるので、抜けが一目で分かります。貼り付けたテキストを見て、次の4つが文字として存在するかを確認してください。
- 対象:業種・規模・状況が名詞で書かれているか
- 対応範囲:やること/やらないことが両方あるか
- 費用:金額かレンジか算定根拠のいずれかがあるか
- 期間:着手までと納品までの日数・週数があるか
ステップ2。冒頭150字を書き換える
前章のテンプレートを使って、h1直下の本文を書き換えます。ここで守るのは1点だけで、キャッチコピーより先に、事実を書くことです。
「あなたのビジネスを次のステージへ」のようなコピーが冒頭にあると、AIから見て最初の段落が情報ゼロになります。コピーを消す必要はありません。h1の下に事実の150字を置き、コピーはその下か、画像側に回してください。
ステップ3。h2ごとに「直下1〜2文の直答」を足す
ページ内の各h2の直下に、その見出しの問いへの答えを1〜2文で足します。背景説明や導入文を先に置かないのがコツです。
たとえば「支援内容」というh2なら、直下は「支援内容は、現状分析・改善案の作成・実装・公開後3か月の効果測定の4つです。」から始めます。「近年、Webサイトの役割は変化しており……」から始めない、ということです。
ポイント。h2の見出し文そのものも、読者が実際に検索する言い回しに寄せてください。「Our Service」より「支援内容と対応範囲」、「Flow」より「問い合わせから納品までの流れ」の方が、AIが質問と見出しを照合しやすくなります。
ステップ4。表・リスト・FAQに置き換える
文章で説明している多変数の情報を、表・番号付きリスト・FAQの3つの形式に置き換えます。対応範囲は表に、進め方は番号付きリストに、条件分岐はFAQに、と振り分けるのが基本です。
FAQに入れるのは、実際に営業や問い合わせで聞かれた質問だけにしてください。想像で作った質問は、読者にもAIにも使われません。過去3か月分の問い合わせメールと商談メモを見返して、2回以上聞かれたものを拾うのが手っ取り早い方法です。FAQの設計手順はAIに引用されるFAQの作り方|実際に聞かれた質問で作る5手順で詳しく解説しています。
ステップ5。構造化データを最小限だけ入れる
構造化データとは、ページの内容を検索エンジンやAIが機械的に読み取れる形式で書き添えるデータのことです。どの型から入れるかは、ページの役割と自社の運用体制で決めてください。
構造化データを入れても、本文に書いていない情報を書いてはいけません。Googleの構造化データに関する一般的なガイドラインでは、ユーザーに表示されないコンテンツをマークアップすることは違反として扱われます。型の正確な定義はschema.orgの公式サイトと、Google検索セントラルの構造化データのドキュメントで確認してください。
構造化データの優先順位と確認手順はAI検索 構造化データの優先順位|最初に入れる3つと確認手順にまとめています。先に本文を直し、構造化データは後から足すのが正しい順番です。本文が薄いまま構造化データだけ足しても、引用は増えません。
公開前チェックリスト12項目
直し終わったら、公開前に次の12項目を上から確認してください。全部にチェックが入るまで公開を待つ必要はありませんが、上から5項目は必須です。
- h1直下の150字に、対象・提供内容・対応範囲・費用の決まり方が入っている
- 費用について「応相談」以外の情報(金額・レンジ・算定根拠のいずれか)がテキストである
- やらないこと/対象外が明記されている
- 価格表・対応範囲が画像だけになっていない
- 各h2の直下1〜2文が、その見出しへの直答になっている
- 進め方が番号付きリストで、各ステップに期間の目安が入っている
- FAQが実際に聞かれた質問で構成されている
- 対応エリア(オンライン可否・訪問範囲)が書いてある
- 担当者または責任主体が分かる記述がある
- 実績・事例に、条件(業種・規模・期間)が添えてある
- 更新日が表示されていて、内容と実態が一致している
- robots.txtでAIクローラーを意図せずブロックしていない
12番目は見落としがちです。確認は「https://自社ドメイン/robots.txt」をブラウザで開いて、Disallow: / を含む記述がどのUser-agentに対して書かれているかを見ます。Googleのクローラー(Googlebot)と、生成AI各社のクローラー(Google-Extended、GPTBot、OAI-SearchBot、PerplexityBot、ClaudeBot など)が、意図せず全体ブロックの対象になっていないかを1つずつ確認してください。学習用と検索用のボットを分ける考え方はAIクローラーの拒否設定|学習用と検索用のボットを分ける手順で整理しています。
この章の結論。5ステップのうち手を付ける順番で迷ったら、ステップ2と3から始めてください。まず冒頭150字とh2直下の直答だけ直して、残りは翌週以降に回しても構いません。
直したあと、何がどう変わるか
サービス紹介ページの要点を整理すると、変化は「AI経由の流入が増える」より先に、「問い合わせ内容が変わる」形で出ます。対応範囲と費用の決まり方を書いたページは、条件が合わない問い合わせが減り、条件を理解したうえでの相談が増えます。
生成AI経由のアクセスがどれくらい伸びているかは、業種やサイトの規模によって大きく異なります。自社の数字は、Search Consoleの表示回数とGA4の参照元で確認してください。他社の伸び率を持ってきても、自社の判断材料にはなりません。
AIによる概要の中で答えが完結すると、そのままクリックされずに終わる検索もあります。要点をページに書くことは、クリックされなかったときにも自社の条件がAIの答えに残る、という保険でもあります。AI Overviewsの中で「このサービスは製造業向けで、訪問対応は九州内」と要約されれば、そこで条件が合う人だけが指名で来ます。
引用されやすいページに足りている3つの材料
AIが条件を照合できる形にするなら、次の3つを本文に入れてください。特別なテクニックは要りません。
- 条件付きの具体が書いてある:「効果が出ます」ではなく「従業員50名以下・月間5,000PV未満の場合は、まず◯◯から着手します」のように、前提が添えてある
- 数字に単位と期間がある:「問い合わせ増加」ではなく「月3件から月11件へ、4か月で」のように、いつからいつまでの何が変わったかが書いてある
- 更新が実態と合っている:対応範囲や担当体制が変わったときに、ページも直っている。更新日だけ新しくして中身が古いページは、読者にもすぐ見抜かれる
成果を測るときは、Search Consoleの表示回数とGA4の参照元を分けて見ます。AI検索経由の計測方法はSearch ConsoleでAI検索の表示回数を確認する手順|GA4で補うで手順を解説しています。
この章の結論。直した効果は、まず問い合わせの質(条件が合う相談の割合)に出ます。流入数だけを見ていると、良くなっているのに変化なしと判断してしまいます。
サービス紹介ページでやりがちな失敗と、その直し方
ここからは、サービス紹介ページ特有の失敗を4つ挙げます。どれも「良かれと思ってやっている」ものばかりです。
失敗1。実績を「導入企業ロゴ」だけで見せている
起きる状況。信頼感を出すために、取引先のロゴをずらりと並べたセクションを作る。よくある構成です。
何が起きるか。ロゴは画像なので、そのままでは本文のテキストになりません。しかもロゴだけでは「その会社に何をしたのか」が分からないため、条件照合の材料になりません。ロゴ20社分のスペースが、AIから見るとほぼ空白になります。
どう直すか。ロゴは残したまま、その下にテキストで1行ずつ添えます。「製造業・従業員80名・サイトリニューアルと公開後6か月の運用を担当」のように、業種・規模・担当範囲の3点を書きます。社名を出せない場合でも、この3点なら書けます。
失敗2。サービス名を自社独自の造語にして、説明を添えていない
起きる状況。「◯◯パッケージ」「◯◯メソッド」のような自社独自のサービス名を付け、ページ全体でその名前を使って説明する。ブランディングとしては正しい判断です。
何が起きるか。その造語が何を指すのかは、ページの外には情報がありません。ユーザーが「サイト改善 コンサル」と聞いたとき、ページ内に「サイト改善」「コンサルティング」という一般的な言葉が書いていなければ、照合されないまま終わります。造語だけのページは、その造語を知っている人にしか届きません。
どう直すか。造語の初出のところに、定義文を1文置きます。「◯◯パッケージとは、サイトの現状分析から改善実装、公開後の効果測定までを一括で行うサービスです。」の形です。造語を消す必要はなく、一般名詞での言い換えを1回添えるだけで解決します。
失敗3。1ページに全サービスを詰め込んでいる
起きる状況。サービスが3〜5種類あるので、1枚のページに全部並べる。ページ数を増やすと管理が大変なので、まとめたくなります。
何が起きるか。そのページの主題が「何のサービスのページか」で定まりません。対応範囲・条件・費用がサービスごとに違うのに1枚の中に並ぶので、読者にとってもどれが自分向けの条件なのかが分かりにくくなります。
どう直すか。1ページ1サービスに分けます。一覧ページは残してよいので、そこから各サービスの詳細ページへリンクする構成にします。リンクのアンカーテキストは「詳しくはこちら」ではなく「サイト改善コンサルティングの対応範囲と費用」のように、リンク先が何かが分かる言葉にしてください。ページを分けたあとの内部リンクの張り方はAI検索で引用される内部リンク設計の見直し手順で整理しています。
失敗4。「業界最高水準」「圧倒的な実績」で自社を説明している
起きる状況。他社と差をつけたくて、強い形容詞を使う。制作会社から提案されたコピーをそのまま使っているケースもよく見ます。
何が起きるか。形容詞は条件照合に使えません。「実績豊富」と書いてあっても、何件なのか、どの業種なのかがページから読み取れないので、比較の材料として扱えません。読者側も、根拠のない最上級表現は割り引いて読みます。
どう直すか。形容詞を数字と条件に置き換えます。「実績豊富」→「製造業12社、小売業8社での支援実績(2020年以降)」。「圧倒的なスピード」→「初回相談から提案書提出まで1週間」。数字が出せないものは、そのまま削っても情報量は減りません。
この章の結論。4つとも共通するのは「情報はあるのに、AIが読める形になっていない」という点です。書き足すより先に、いま書いてあるものを画像からテキストへ、形容詞から数字へ、造語から一般名詞へ置き換えてください。
やってみると分かる、現場の妥協点
ここまで手順を書いてきましたが、実際にやると詰まる場所があります。教科書には書きにくい部分なので、率直に書きます。
対応範囲を書くと、社内で揉める
「やらないこと」を書く作業そのものは、手を動かすだけならすぐ終わります。詰まるのは社内調整です。営業は「書くと受注機会を逃す」と言い、制作は「書かないと現場が持たない」と言います。この対立は、どちらも正しいので簡単には解けません。
現実的な落としどころは、対象外の欄を「対象外」と書き切らず、次の3段階に分けることです。断りではなく条件提示になるので、営業側も納得しやすくなります。
- 標準に含む:追加費用なしで対応する範囲
- 別途費用で対応:やること自体は可能で、見積りに加算する範囲
- 一部条件で対応可:エリアや時期などの条件を満たす場合だけ対応する範囲
費用の書き方は、業種によって難易度が全然違う
費用の算定根拠を書く難しさは、業種で大きく変わります。ここは正直に線を引いておきます。
| サービスの型 | 費用の書きやすさ | 現実的な書き方 |
|---|---|---|
| SaaS・月額固定 | 書きやすい | プラン別に金額を明示 |
| 制作系(サイト・動画など) | 中間 | 単価×数量、または変動要因を3つ明示 |
| コンサル・伴走支援 | 書きにくい | 月額のレンジ+稼働時間の目安 |
| 設計・施工・オーダー品 | かなり書きにくい | 過去案件のレンジと、金額が変わる条件 |
下2つの型で「レンジすら出せない」場合は、無理に出さなくて構いません。代わりに「見積りに必要な情報」を書いてください。「お見積りには、対象ページ数・現行サイトのCMS・希望公開時期の3点をいただければ、3営業日で概算をお出しします」と書くだけで、AIが照合できる材料になります。金額そのものより、金額にたどり着く道筋の方が読者には役立ちます。
直しても、すぐには引用されない
これが一番の妥協点です。ページを直しても、翌週にAI Overviewsで引用されるわけではありません。まずクロールされ、インデックスされ、そのうえで質問との照合が起きるまでには時間がかかります。
だから、直した直後に見るべきなのは引用の有無ではなく、次の2つです。
- テキストとして存在しているか:直した内容が画像ではなく本文の文字として入っているか
- インデックスされているか:Search Consoleのページ検査で、そのページが登録済みになっているか
この2つが確認できていれば、あとは待つ段階です。2週間で結果が出ないからと言って書き方を変え続けると、何が効いたのか永久に分からなくなります。
業者に頼むときに確認したいこと
AI検索対策を外部に依頼する場合、提案内容で1点だけ確認してください。「本文の中身をどう直すか」の話が提案に入っているかどうかです。構造化データの実装、llms.txtの設置、専用ツールの導入だけで提案が構成されている場合、本文が薄いままだと成果につながりにくくなります。
自社でやるか外注するかの判断軸はAIO対策のやり方|自社と外注どちらで進めるかの判断ポイントにまとめました。サービス紹介ページ1枚の直しなら、自社でやり切れる範囲です。
この章の結論。詰まるのは技術ではなく、社内合意と待つことです。対応範囲は3段階に分けて合意を作り、直した後は最低でも1〜2か月は同じ形で置いておいてください。
よくある質問
サービス紹介ページと、そのサービスの解説コラムは分けた方がいいですか
分けてください。サービス紹介ページは「うちに頼むとどうなるか」を書く場所、コラムは「そのテーマ一般の解説」を書く場所です。1枚に混ぜると、AIから見てページの主題が定まらず、どちらの質問にも中途半端に扱われます。コラムからサービスページへ内部リンクを張るのが自然な形です。
冒頭150字の要点ブロックは、デザイン上どこに置けばいいですか
ファーストビューの画像やキャッチコピーの直後、h1に続く最初の本文テキストとして置いてください。見た目を崩したくない場合は、小さめの文字サイズでも構いません。大事なのは、画像ではなくテキストとしてページに存在していることです。
対応範囲や費用を公開すると、競合に見られてしまいませんか
見られる可能性はありますが、非公開にすると、条件を確認したい見込み客も同じように判断材料を得られません。どうしても出せない場合は、金額ではなく「金額が決まる条件」だけを公開する方法があります。どこまで出すかは、自社の競争環境を見て決めてください。
サービス紹介ページを直したかどうか、AIに聞いて確かめられますか
ChatGPTやPerplexityに自社名やサービス名を聞いて、返ってきた内容が実態と合っているかを見る方法はあります。ただし回答は毎回変わるので、1回の結果で判断しないでください。同じ質問を月1回・3か月続けて、内容が安定してきたかを見るのが現実的な確認方法です。
ページを直すとき、既存のURLは変えない方がいいですか
変えない方が手間がかかりません。URLを変える場合は、Google検索セントラルのリダイレクトに関するドキュメントを見て、旧URLから新URLへのリダイレクトを設定してください。中身の書き換えは何度やってもURLはそのままで構いません。1ページに詰め込んだサービスを分割する場合だけ、元のURLを一覧ページとして残し、新しい詳細ページを追加する形にしてください。
まず、自社のサービスページを1枚だけテキストで読み返す
今日すぐできることは1つだけです。自社のサービス紹介ページを開いて全選択・コピーし、メモ帳に貼り付けてください。1分で終わります。そこに対象・対応範囲・費用の決まり方・期間が文字として残っていなければ、直すべき場所はもう決まっています。
もっと広く、AI検索全体の進め方から整理したい場合はGEO対策のやり方を7手順で解説|AIに引用される会社の始め方から読むと、この記事の位置づけが分かりやすくなります。
読んでみて「書く材料はあるけれど、誰がどうまとめるかで止まりそう」と感じた方は、一度お話を聞かせてください。コレットラボでは、AI検索に引用される形の記事づくりとページ設計を支援しています。いまのページを一緒に見ながら、どこから直すかを一緒に確かめるだけでも構いません。サービスページから直すAIO対策からご相談ください。
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