ホームページの問い合わせ返信メール例文|時間と書き方の型
この記事の要点
- 問い合わせ返信は「一次返信」と「正式回答」の2通に分けるのが基本
- 一次返信は営業時間内で当日中、遅くとも翌営業日の午前まで
- 例文5パターンと、送信前チェックリスト7項目を本文に掲載
ホームページの問い合わせフォームに届いたメールへの返信は、「受け取りました」と伝える一次返信と、中身を答える正式回答の2通に分けると、ほとんどの場面がうまく回ります。一次返信は営業時間内なら当日中、遅くとも翌営業日の午前までに出す。これが基本の型です。
この記事は、社内に「問い合わせが来たらこう返す」という決まりがなく、担当者それぞれの書き方になっている会社の広報・営業担当の方に向けて書いています。読み終わる頃には、例文をコピーして自社の言葉に置き換え、明日から使う返信ルールを決められる状態を目指します。
ここで扱うのは、人が書く返信メールの中身と時間の決め方です。フォーム送信直後にシステムが自動で出す受付メールの設定手順は別の話なので、Contact Form 7の設定方法|確認画面と自動返信までで確認してください。
Contents / 目次
問い合わせ返信メールで決めるのは、3つの型と送る順番
問い合わせ返信で最初に決めるのは、文章のうまさではありません。「どのメールを、誰が、いつ送るか」という順番です。ここが決まっていない会社ほど、返信が遅れたり、二重に返信したりします。
ホームページからの問い合わせに対して送るメールは、次の3種類に整理できます。
| 種類 | 送る人 | タイミング | 書く内容 |
|---|---|---|---|
| 自動受付メール | システム(フォーム) | 送信直後 | 受け付けた事実、返信の目安期間、連絡先 |
| 一次返信 | 担当者(人) | 当日中〜翌営業日午前 | お礼、内容の復唱、いつまでに正式回答するか |
| 正式回答 | 担当者(人) | 一次返信で約束した期日まで | 質問への回答、提案、次の一歩の提案 |
この3つを混ぜてしまうと、次のような状態が起きます。
- 人の返信が遅れる:自動受付メールを出したことで安心してしまい、担当者からの一次返信が数日後になる
- 同じ文面が2通届く:自動受付メールと一次返信がほぼ同じ内容で、相手がどちらを読めばよいか分からなくなる
役割を1行で分ける。自動受付メールは「届きました」だけを言い、一次返信は「誰が担当して、いつ答えるか」を言います。この2つが同じことを言っていたら、どちらかを書き直してください。
一次返信と正式回答を分ける理由
問い合わせの中身によっては、その場で答えられないものがあります。見積もりを出すには社内で工数を積む必要があり、仕様の質問には技術担当の確認が要ります。ここで「ちゃんと答えられるようになってから返そう」と考えると、返信が2日、3日と後ろにずれます。
何社かに同時に相見積もりを出していた場合、返信が来ていない会社は検討の対象に残りにくくなります。中身の精度より先に、まず「読みました、担当は私です、金曜までに出します」と伝えるほうが、検討の土台に残りやすくなります。
そのため、一次返信は3〜5行で構いません。むしろ長く書こうとして時間がかかるほうが問題です。
この章の結論。返信の質を上げる前に、「自動受付メール・一次返信・正式回答」の3つを誰がいつ出すかを紙に1行ずつ書き出してください。それが決まれば、あとの例文は当てはめるだけになります。
返信までの時間はどこまで許されるか
一次返信は、営業時間内に届いた問い合わせなら当日中、営業時間外や休業日に届いたものは翌営業日の午前中までに出す。これを社内の基準にすると、ほとんどの問い合わせで「遅い」と思われずに済みます。
ここで大事なのは、全社一律の時間を決めることではなく、問い合わせの種類ごとに期限を変えることです。緊急度がまったく違うものを同じ箱に入れると、急ぎの問い合わせが埋もれます。
次の表は、外部の調査にもとづく基準ではなく、コレットラボが自社の運用で使っている期限の決め方です。そのまま使う必要はありません。自社の営業時間や人員に合わせて、種類ごとに違う期限を置くという考え方だけ引き継いでください。
| 問い合わせの種類 | 一次返信の期限 | 正式回答の目安 |
|---|---|---|
| 不具合・トラブルの連絡 | 気づいたらすぐ(他の作業より優先する) | 状況が分かり次第、途中経過も送る |
| 見積もり・料金の相談 | 当日中 | 数営業日以内(難しければ期日だけ先に伝える) |
| 採用・取材・掲載依頼 | 翌営業日中 | 1週間以内 |
| 資料請求・一般的な質問 | 翌営業日午前まで | 一次返信と同時でよい |
土日・連休をまたぐ問い合わせの扱い方
金曜の夕方や連休前に届いた問い合わせは、対応が空く時間がいちばん長くなります。ここは自動受付メールの文面でカバーしてください。
具体的には、自動受付メールに営業日と営業時間を書き、「休業日をはさむ場合は翌営業日以降のご連絡になります」と一文入れておきます。書いてあれば、月曜の朝に返信しても「放置された」とは受け取られません。書いていない場合、相手は土日も含めて数えます。
連休が5日以上続くときは、期間中だけ自動受付メールの文面を差し替えるか、フォームの上部に「◯月◯日〜◯月◯日は休業のため、ご返信は◯月◯日以降になります」と表示するのが確実です。
この章の結論。返信の速さは、担当者の頑張りではなく「種類ごとの期限表」と「営業日を明示した自動受付メール」の2つで決まります。まずこの表を自社版に書き換えてください。
そのまま使える問い合わせ返信メールの例文5パターン
ここからは、実際にコピーして使える例文を5つ載せます。[ ]の部分を自社の情報に置き換えてください。すべて一次返信、または一次返信と正式回答を兼ねる想定で、長くなりすぎないようにしています。
例文1.見積もり・料金の相談への一次返信
いちばん多いパターンです。金額をその場で出せなくても、確認したい項目と回答日をセットで伝えると、相手は待てます。
件名:Re: お問い合わせ([サービス名]のお見積もりについて)
[会社名]
[部署名] [氏名]様
お世話になっております。
[自社名]の[氏名]と申します。
このたびは弊社ホームページよりお問い合わせいただき、
ありがとうございます。
[サービス名]について、[数量・規模など問い合わせ内容]での
お見積もりをご希望とのこと、承りました。
正確な金額をお出しするために、下記2点を教えていただけますでしょうか。
1. ご希望の開始時期(おおよそで構いません)
2. [自社が必ず確認したい項目。例:現在お使いのシステムの有無]
いただいた内容をもとに、[◯月◯日(◯)]までにお見積書を
お送りいたします。
お急ぎの場合は、下記までお電話いただければ
その場で概算をお伝えできます。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
--
[自社名]
[部署名] [氏名]
〒[郵便番号] [住所]
TEL: [電話番号] / Mail: [メールアドレス]
[自社サイトURL]
例文2.すぐに答えられない質問への一次返信
社内確認や技術担当の判断が必要なときの型です。「確認します」だけで終わらせず、いつ返すかを必ず入れるのがポイントになります。
件名:Re: お問い合わせ([問い合わせ内容の要約]の件)
[会社名] [氏名]様
お世話になっております。
[自社名]の[氏名]です。
お問い合わせいただき、ありがとうございます。
ご質問いただいた[質問内容を1文で復唱]の件につきまして、
社内の担当者に確認しております。
[◯月◯日(◯)中]にあらためてご回答いたします。
それより早く分かりましたら、その時点でご連絡いたします。
お待たせして恐れ入りますが、少々お時間をいただけますと幸いです。
--
[署名]
「確認して折り返します」とだけ書いて日付を入れないと、相手は翌日には催促を考え始めます。日付を約束できないときでも「本日中に、いつ回答できるかだけご連絡します」と書けば、待つ理由ができます。
例文3.対応できない依頼を断るときの返信
断る返信こそ、早く出すほど印象が良くなります。理由を1つだけ具体的に書き、可能なら代わりの選択肢を添えます。
件名:Re: お問い合わせ([依頼内容]について)
[会社名] [氏名]様
お世話になっております。
[自社名]の[氏名]です。
このたびはお問い合わせいただき、ありがとうございます。
ご相談いただいた[依頼内容]につきまして、
社内で検討いたしましたが、[対応できない理由を1つ。
例:現在の制作枠が[◯月]まで埋まっており、
ご希望の納期に間に合わせることが難しく]、
今回はお力になれない結果となりました。
せっかくお声がけいただいたのに、申し訳ございません。
なお、[代替案。例:[◯月]以降であれば着手が可能です/
[別の範囲]であればご相談いただけます]。
ご検討の余地がありましたら、あらためてご連絡ください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
--
[署名]
例文4.情報が足りず、聞き返すときの返信
「ホームページを作りたいです」の1行だけ、というフォーム送信は珍しくありません。ここで質問を並べすぎると返事が来なくなります。聞くのは3つまでにしてください。
件名:Re: お問い合わせ(ご相談内容の確認)
[会社名] [氏名]様
お世話になっております。
[自社名]の[氏名]です。
お問い合わせいただき、ありがとうございます。
ぜひ詳しくお伺いしたく、ご連絡いたしました。
ご提案の方向性を決めるために、下記3点を教えていただけますでしょうか。
分かる範囲、ひとことずつで構いません。
1. 今いちばん困っていること(例:問い合わせが来ない、更新できない)
2. ご希望の公開時期
3. ご予算の目安(未定でしたら「未定」で構いません)
ご返信いただければ、こちらで一度たたき台を整理して
ご案内いたします。
文章でのやり取りが手間でしたら、15分ほどのお電話でも承ります。
どうぞよろしくお願いいたします。
--
[署名]
例文5.返信が遅れてしまったときのお詫び
遅れた事実は消えないので、言い訳を長く書かずに、遅れたことと今の状況を短く伝えて本題に入ります。
件名:Re: お問い合わせ(ご返信が遅くなり申し訳ございません)
[会社名] [氏名]様
お世話になっております。
[自社名]の[氏名]です。
[◯月◯日]にいただいたお問い合わせにつきまして、
ご返信が遅くなり大変申し訳ございませんでした。
ご質問いただいた[内容の要約]について、下記のとおりご回答いたします。
[回答本文]
このたびは、お待たせしてしまい失礼いたしました。
ご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にお申し付けください。
--
[署名]
この章の結論。5つの例文に共通しているのは「お礼→内容の復唱→回答または期日→次の一歩」という並びです。この4ブロックさえ守れば、文面は自社の言葉で構いません。
返信メールを書く5ステップと、送信前チェックリスト
例文を用意しても、送信ボタンを押す直前の確認が抜けると事故が起きます。ここでは、届いたメールを開いてから送信するまでの手順を5つに分けます。
ステップ1.返信先が問い合わせ者本人になっているか確かめる
返信ボタンを押した直後に、宛先(To)を必ず目で見てください。ここが自社のアドレスや、フォームの管理者アドレスになっていることがあります。
原因は、フォームから届く通知メールの差出人が「自社のサイト用アドレス」になっていて、問い合わせ者のアドレスが本文中にしか書かれていないためです。この状態だと、返信を押しても自分宛てのメールになります。
直すには、フォーム側で返信先(Reply-To)に問い合わせ者のメールアドレスが入るよう設定します。設定画面の項目名や位置、指定に使う書式は、使っているフォームツールとそのバージョンによって変わります。実際の入力欄はContact Form 7の設定方法|確認画面と自動返信までと、お使いのツールの公式ドキュメントで確認してください。
ステップ2.件名を整える
件名は「Re:」を残したまま返信するのが基本です。相手は自分が送った件名で探すので、勝手に変えると見つけられなくなります。
ただし、フォームからの通知件名が「お問い合わせがありました」のような社内向けの文言になっている場合は、そのまま返すと相手には意味が通じません。その場合だけ、次の型に書き換えます。
- 基本形:Re: [相手が書いた件名]
- 書き換える場合:Re: お問い合わせ([用件を7〜15文字で]の件)
- 社名を入れたいとき:Re: お問い合わせ([用件]の件/[自社名])
件名に自社名を入れるのは、相手が複数社に問い合わせているときに有効です。受信箱の一覧で、どこからの返信か一目で分かります。
ステップ3.本文を4ブロックで組み立てる
本文の構成は、例文でも使った4ブロックで固定します。ここを毎回考え直すから時間がかかります。
- 宛名とお礼(問い合わせてくれたことへの感謝を1文)
- 内容の復唱(「[ ]についてのご相談、承りました」と1文で言い直す)
- 回答または期日(答えられるなら答える。答えられないなら回答日を書く)
- 次の一歩(返信してほしいのか、電話したいのか、待っていてほしいのかを明示する)
2番目の復唱を省く人が多いのですが、ここが抜けると相手は「ちゃんと読んでもらえたか」が分かりません。長い問い合わせほど、1文に要約して返すだけで信頼度が変わります。
ステップ4.署名を整える
署名には、会社名・担当者名・電話番号・メールアドレス・住所・サイトURLを入れます。BtoBの問い合わせでは、相手が社内で稟議を回すときに署名の情報をそのまま資料に貼ることがあります。
逆に、署名に入れないほうがよいものもあります。
- 個人の携帯番号:担当者が変わったあとも過去のメールに残り続けます
- キャンペーンのバナー画像:スマホでは表示が崩れることがあり、画像を読み込まない設定の相手には何も見えません
- 長すぎる会社紹介文:本文より署名が長くなると、肝心の用件が読み飛ばされます
ステップ5.送信前チェックリストで7項目を見る
ここまで書けたら、送信前に次の7項目を上から順に確認してください。慣れれば30秒で終わります。
- 宛先:Toが問い合わせ者本人のアドレスになっているか
- 社名・氏名:会社名の株式会社の位置、氏名の漢字が原文と一致しているか
- 敬称:個人宛は「様」、部署・会社宛は「御中」になっているか
- 復唱:相手の質問がいくつあったか数え、全部に触れているか
- 日付:回答期日を書いたなら、その日が営業日か(土日祝を約束していないか)
- 添付:資料を添付したと本文に書いたなら、実際に付いているか
- CC:入っている全員に、この内容を見せてよいか
この章の結論。返信の事故は文章力ではなく、宛先・敬称・添付・CCという機械的な確認漏れで起きます。この7項目をメールソフトの下書きテンプレートに貼っておくと、担当者が誰であっても同じ水準で送れます。
問い合わせに含まれる個人情報と、CC・BCC・社内転送の扱い
問い合わせフォームで受け取った氏名・会社名・メールアドレス・電話番号は、個人を識別できる情報です。実務では、フォームやプライバシーポリシーに書いた利用目的の範囲内で使う、という前提で運用してください。自社の扱いが法令の求める内容を満たしているかは、個人情報保護委員会の公表資料や、顧問の弁護士・社労士に確認するのが確実です。
ここでいう利用目的とは、フォームの下やプライバシーポリシーに書いてある「お問い合わせへの回答のために利用します」といった記載のことです。問い合わせに答えるために使うのは、この記載のとおりです。一方で、そこで得たアドレスを後日のメールマガジンに追加するのは、記載した目的とは別の使い方になります。配信したいのであれば、フォームの時点で配信の同意を取る欄を用意してください。
自社のプライバシーポリシーに問い合わせフォームの記載が入っているか不安な方は、プライバシーポリシーをAIで下書き|中小企業サイトの整え方を先に確認してください。
CCとBCCの使い分け
返信メールでの使い分けは、次の3つで判断します。
- CCに入れてよい人:相手が最初のメールでCCに入れていた人と、自社側で同じ案件を担当する人。相手側に「この人にも共有しています」と見せてよい相手だけ
- BCCを使う場面:返信メールでは原則として使いません。社内共有はBCCではなく、送信後の転送か共有メールボックスで行います
- 絶対に避けること:複数の問い合わせ者へ同じ内容をまとめて送ること。宛先を1件ずつに分けます
BCCを社内共有に使うと、以降のやり取りがBCCの人に渡らないことがあります。相手が返信するときの宛先にBCCの人は含まれないため、共有したつもりが共有できていない、という食い違いが起きます。社内共有は転送に統一するほうが安全です。
社内転送で気をつけること
問い合わせを社内に回すときは、宛先を必要な人だけに絞ってください。「とりあえず全員に」と全社メーリングリストへ転送すると、相手の氏名・電話番号・相談内容が、その案件に関係のない社員の受信箱にも残ります。
転送するときの実務としては、次の3つを決めておくと迷いません。
- 転送先は「案件の担当者」と「その上長」までに限る
- 転送する本文から、返信に不要な個人情報(電話番号など)は削っても構わない
- 担当者が退職・異動したら、その人の受信箱に残っている問い合わせを共有メールボックスへ移す
誤送信は、宛先を最初に入れて本文を書いているときに起きやすくなります。宛先は最後に入れる、という順番を社内ルールにするだけで、書きかけメールの誤送信はかなり減らせます。
この章の結論。個人情報の扱いで判断が必要になるのは、宛先を増やす瞬間だけです。CCに人を足すとき、転送するときに「この情報を見せてよい人か」を1回だけ考えれば、実務上はほぼ足ります。
AIに返信文の下書きを任せる手順と、人が確認する5点
返信メールの下書きは、生成AIに任せられる作業のひとつです。ただし、AIに任せられるのは文章を組み立てる部分だけで、受けるか断るか、いくらで出すか、いつまでに出せるかという判断は人が決めます。ここを渡すと事故になります。
AIに渡す材料
下書きの精度は、プロンプトの巧みさよりも「何を渡したか」で決まります。渡すのは次の4つです。
- 問い合わせの原文:要約せずそのまま貼る。相手の言い回しに敬語の温度を合わせるため
- こちらの判断:受ける/条件付きで受ける/断る、回答できる日付、伝えてよい情報と伝えない情報
- 自社の文体サンプル:過去に送ってうまくいった返信を2〜3通。これがあるだけで「AIっぽさ」がかなり消えます
- 返信のゴール:打ち合わせを設定したいのか、資料を送って待つのか、丁寧に断りたいのか
プロンプトは作り込む必要はありません。次くらいの短いたたき台から始めて、出てきた文を見ながら「もう少し短く」「電話の提案を足して」と対話で詰めるほうが早く仕上がります。
あなたは[業種を入力]の営業担当です。
下記の問い合わせに対する一次返信メールの下書きを作ってください。
# 条件
- 構成は「お礼→内容の復唱→回答または期日→次の一歩」の順
- 全体で[15]行以内
- 金額と納期は書かない(社内確認中のため)
- [◯月◯日]までに正式回答すると伝える
# 問い合わせ原文
[ここに原文を貼り付け]
# 過去に送った返信の例(文体をこれに合わせてください)
[うまくいった返信を2〜3通貼り付け]
人が必ず確認する5点
AIの出力をそのまま送るのは避けてください。見るべきなのは、文章の上手さではなく事実と約束です。
- 事実。金額・納期・対応範囲が、実際に社内で決まった内容と一致しているか
- 約束の強さ。「できます」「対応いたします」と言い切っている箇所が、本当に確約できることか
- 固有名詞。相手の会社名・氏名・敬称が原文と1字ずつ合っているか
- 長さ。一次返信なのに20行を超えていないか。長い場合は復唱と期日だけ残して削る
- やらないことの書きすぎ。「〜はいたしかねます」が3回以上出てきたら、断りの印象が強すぎるので1つにまとめる
とくに2番目が重要です。AIは相手の要望に沿った文を作るので、こちらが確約していないことまで前向きに書いてしまうことがあります。「前向きに検討します」と書くつもりが「対応可能です」になっていた、というずれは実際に起きます。
この章の結論。AIに渡すのは原文・判断・文体サンプル・ゴールの4つ、人が見るのは事実と約束の強さです。この線引きができていれば、下書きの時間は大きく減らせます。
返信の型を決めると、何がどう変わるか
返信の型を決める効果は、まず作業時間に出ます。ゼロから文面を考えるのに比べて、例文の[ ]を埋める形にすると、1通あたりにかかる時間は短くなります。どのくらい短くなるかは、問い合わせの内容と担当者の慣れによって大きく変わります。
新しいツールを入れなくても、テンプレートを社内で共有するだけで得られる差です。件数が少ない会社では時間の削減幅そのものは小さくなりますが、「誰が対応しても同じ品質になる」という効果は件数に関係なく残ります。
返信対応がうまく回っている会社には、共通点が3つあります。
- 担当が1人に決まっている:共有アドレスを全員で見るのではなく、一次返信を出す人が日ごとに決まっている
- 返信の期限が種類ごとに決まっている:全部を「なるべく早く」にせず、緊急のものだけ最優先にしている
- テンプレートを3か月に1回見直している:問い合わせの内容が変わるので、例文も少しずつ書き換わっている
この章の結論。テンプレート化の効果は「速くなる」より「誰が書いても同じになる」ほうが大きく、その状態を保つには3か月に1回の見直しが要ります。
問い合わせ返信でよくある失敗と回避法
ここでは、ホームページからの問い合わせ返信に特有の失敗を4つ挙げます。どれも一般論ではなく、フォーム経由のメールだからこそ起きるものです。
失敗1.返信したのに相手の迷惑メールフォルダに入っている
独自ドメインのメールアドレスから返信したのに、相手からいつまでも反応がない。実は届いてはいるものの、迷惑メールフォルダに振り分けられていた、というケースがあります。
振り分けの判定には複数の条件が関わりますが、自社側で確認できるのは送信ドメイン認証(SPF・DKIM)の設定状況です。レンタルサーバー付属のメールをそのまま使っている場合、ここが未設定のまま運用されていることがあります。
対策としては、SPFとDKIMをDNSに設定します。手順は会社メールが迷惑メール判定される原因とSPF・DKIM設定にまとめています。設定後は、フリーメールのアドレスを1つ用意して自分宛てにテスト送信し、受信箱に届くか確認してください。
失敗2.そもそも問い合わせ通知が社内に届いていない
「最近まったく問い合わせが来ない」と思っていたら、フォームからの通知メールがサーバー側で止まっていた、という事例は珍しくありません。返信の遅れどころか、返信そのものが発生していない状態です。
WordPressの通知メールが届かないときの切り分けと、送信方法の切り替え手順はWordPressでメールが届かない原因と直し方|WP Mail SMTP Gmail設定にまとめています。そのうえで、月に1回、自分でフォームからテスト送信して通知が届くか確認する運用にしてください。サイトの改修やプラグイン更新のあとは必ずテストします。
失敗3.スパムに埋もれて本物の問い合わせを見落とす
フォームに対策を入れていないと、自動送信によるスパムが繰り返し届きます。件数はサイトの規模や公開状況によって変わりますが、通知メールが埋まるほど届くと、担当者が流し読みするようになり、本物の問い合わせを一緒に削除してしまいます。
返信ルールを整える前に、まず入口を絞ってください。問い合わせフォームのスパム対策|reCAPTCHA v3の設置手順の設定を済ませたうえで、通知メールの件名に自社フォームだと分かる文字列を入れ、受信側でフォルダ分けするのが確実です。
失敗4.引用返信でスレッドが読めなくなる
やり取りが3往復を超えると、引用が積み重なって本文がどこから始まるのか分からなくなります。とくにスマホで読む相手にとっては、画面をスクロールし続けることになります。
やり取りが長引いてきたら、最新の返信の冒頭に「これまでの経緯」を3行でまとめてから本題に入ってください。決まったこと、保留になっていること、今回お願いしたいことの3つで足ります。過去の引用は残しても構いませんが、読まなくても意味が通る本文にしておきます。
この章の結論。返信の文面を直す前に、届く・気づく・読めるという3つが成立しているかを確認してください。文章の問題に見えることの半分は、設定と運用の問題です。
現場で起きる、問い合わせ返信運用の落とし穴
ここからは、教科書には書かれないけれど実際によく詰まる部分の話です。返信ルールを作った会社が、そのあとどこでつまずくかを4つ挙げます。
共有アドレスは、全員が見ると誰も見なくなる
info@ のような共有アドレスを複数人で見ている会社では、「誰かが返してくれているだろう」という状態が生まれます。結果として、誰も返していない問い合わせが数日置き去りになります。
回避策はシンプルで、曜日ごとに一次返信の当番を決めることです。当番は返信まで行わなくても構いません。「読んで、担当に振り分けて、一次返信を出す」ところまでを1人の仕事にします。逆に、当番を決めずにチャットへ通知を飛ばすだけの運用は、人数が多い会社ほど機能しません。
テンプレートが増えすぎると、探す時間のほうが長くなる
返信の型を作り始めると、パターンを細かく分けたくなります。ただ、種類が増えるほど、どれを使うか選ぶ時間のほうが長くなっていきます。
実務で回るのは、この記事で挙げた5パターン程度です。それ以上に細分化するくらいなら、5つの型の中の[ ]部分を書き換えるほうが速く、しかも文面が毎回少しずつ違うので機械的な印象になりません。
担当者の個人アドレスで返し続けると、履歴が消える
一次返信は共有アドレスから出すのに、そのあとのやり取りが担当者の個人アドレスに移っていく。これは自然に起きる流れですが、その担当者が退職・異動したときに、過去のやり取りが丸ごと引き継げなくなります。
完全に防ぐのは難しいので、現実的な妥協点として「見積書を送る」「契約の話に入る」といった節目のメールだけは共有アドレスをCCに入れる、というルールにするのが扱いやすいところです。全部のメールを共有しようとすると、担当者の負担が増えて続きません。
問い合わせが少ないうちは、返信より入口を直すほうが効く
率直に言うと、月に数件しか問い合わせが来ていない状態で返信テンプレートを作り込んでも、成果はほとんど変わりません。この段階で効くのは、フォームの入力項目を減らすことと、問い合わせボタンまでの導線を直すことです。
入力項目の絞り方は問い合わせフォームは5項目に絞る|BtoBの入力設計と問い直しに、そもそも問い合わせが来ない原因の切り分けは問い合わせが来ないホームページの原因5つと改善手順にまとめています。返信の型づくりは、問い合わせの件数が増えて担当者が書き分けに時間をとられ始めた頃から効いてきます。
この章の結論。返信運用は、当番を1人に決めることとテンプレートを増やしすぎないことの2点でほぼ決まります。そのうえで、問い合わせ件数が少ない段階ではフォームと導線の改善を優先してください。
よくある質問
フォームから来たメールに返信を押すと、自分宛てになってしまいます
フォームの通知メールに返信先(Reply-To)が設定されていないためです。フォーム側の設定で、入力されたメールアドレスを返信先に指定すると直ります。応急処置としては、宛先欄を手で本文中のアドレスに書き換えれば送れますが、毎回のミスにつながるので設定を直すのが確実です。
自動返信メールと担当者の一次返信、両方送るとしつこくないですか
内容が違えば、しつこくは感じられません。自動返信は「届きました」だけ、一次返信は「担当は誰で、いつ答えるか」を伝える、と役割を分けてください。逆に、両方が同じお礼文になっていると、2通目を読んでもらえなくなります。
明らかな営業メールがフォームから届きますが、返信は必要ですか
返信の義務はありません。ただし、営業か本物の問い合わせか迷うものは返信してください。判断がつかないまま無視すると、見込み客を落とします。返す場合は「今回は見送らせていただきます」の1行で十分で、丁寧に書き込む必要はありません。
返信したのに反応がないとき、何日後に追いかければいいですか
決まった日数はありません。相手の検討スピードによって変わるので、資料や見積もりを送るときに「◯月◯日ごろ、進み具合を伺ってもよろしいでしょうか」と先に確認しておくと、追いかけるタイミングで迷わなくなります。文面は「ご覧いただけましたでしょうか」より、「ご不明点があればお答えします」と用件を添えるほうが返信をもらいやすくなります。用のない催促を繰り返しても、追客にはなりません。
問い合わせに書かれた電話番号に、こちらから電話してもいいですか
問い合わせへの回答という目的の範囲内であれば問題ありません。ただ、メールで問い合わせてきた相手は、まずメールで返されることを想定しています。急ぎの案件でなければ、一次返信の中で「お電話でのご説明も可能です」と選んでもらう形にすると、断りなくかけるより印象が良くなります。
まず今日、自社のフォームに1通テスト送信してみてください
この記事を読んで最初にやることは、テンプレートづくりではありません。自社の問い合わせフォームから、自分宛てにテスト送信を1件してみてください。通知が届くか、返信ボタンを押したときの宛先が正しいか。この2つが1分で分かります。
そのうえで返信ルールまで整えるなら、フォームの入力項目の設計から見直すのが近道です。問い合わせが増える企業サイト|導線とフォーム設計の直し方も合わせて読んでみてください。
設定の切り分けまで自社で追うのが難しそうだと感じた方は、コレットラボのホームページ制作・運用支援でご相談いただけます。「返信が届いていない気がする」といった状況をうかがうだけでも構いません。まずはお話を聞かせてください。問い合わせ対応まで考えるホームページ制作。
無料相談
現状をお聞きし、優先順位を一緒に整理します。
予約する →