Googleビジネスプロフィールのサービス提供地域|範囲の決め方と注意点

Googleビジネスプロフィールのサービス提供地域|範囲の決め方と注意点

この記事の要点

  • サービス提供地域は最大20か所。拠点から車で約2時間以内が公式の目安
  • 範囲を広げても「距離」は縮まらない。公式の定義を本文で確認
  • 実際に行けない地域の登録は違反。失敗5パターンと直し方つき

Googleビジネスプロフィールのサービス提供地域は、実際に出張・配達で行っている市区町村だけを、最大20か所まで登録するのが正解です。Google ビジネス プロフィール ヘルプ「非店舗型ビジネスとハイブリッド型ビジネスのサービス提供地域を管理する」では、対象地域全体の境界線を「ビジネス拠点から車で約 2 時間以内の範囲に収めるようにします」と案内しています。

この記事は、出張整体・ハウスクリーニング・設備工事・配達など、お客様のところへ出向くビジネスの担当者に向けて書いています。読み終わる頃には、自社が登録すべき市区町村を紙に書き出し、そのまま管理画面に入れられる状態を目指します。

ここで扱うのは「範囲の決め方と登録の手順」です。まだプロフィール自体を作っていない方は、住所非公開でGoogleビジネスプロフィールを登録する手順とオーナー確認を先に読んでから戻ってきてください。プロフィールでできることの全体像はGoogleビジネスプロフィールとは|無料でできる機能と使い方にまとめています。

Contents / 目次
  1. サービス提供地域の範囲を決める3つの前提
  2. サービス提供地域を広げても、地図の露出が増えない理由
  3. サービス提供地域の設定手順。範囲を決めて登録する5ステップ
  4. 範囲を正しく決めた後に見る、3つの数字
  5. サービス提供地域でよくある失敗と回避法
  6. 業者選定とハイブリッド型で残る、現場の妥協点
  7. よくある質問
  8. 今日の1分でできること

サービス提供地域の範囲を決める3つの前提

範囲を決める前に、Googleが公式に定めている条件を先に押さえます。ここを知らずに感覚で登録すると、あとで作り直しになります。

サービス提供地域とは、店舗ではなくお客様の所在地でサービスを提供するビジネスが、「どこまで出向くか」をGoogleマップ上で伝えるための項目です。出張施工、訪問美容、宅配、不用品回収、在宅ケアなどが対象になります。

指定できる単位や入力の仕様は変更されることがあるため、詳しい条件は上記のヘルプページで確認してください。

自社が3つの型のどれかで、住所の扱いが変わる

サービス提供地域を設定するかどうかは、お客様が自社の拠点に来るかどうかで決まります。ここを間違えると、地域の設定以前にプロフィールが停止される可能性があります。

ビジネスの型住所の扱いサービス提供地域あてはまる例
店舗型公開する設定しない美容室、飲食店、物販店、整体院
ハイブリッド型公開する設定する店舗+出張施工、店内飲食+配達、来店もある工務店
非店舗型非表示にする設定する出張整体、ハウスクリーニング、宅配、訪問買取

非店舗型に当てはまるのに住所を公開したままにするのは避けてください。Google でのビジネス情報の掲載に関するガイドラインは、非店舗型ビジネスについて、顧客に対して住所を非表示にすることを求めています。自宅兼事務所で運営している方は特に注意してください。

迷いやすいのがハイブリッド型です。判断の線引きはシンプルで、営業時間中にお客様が来ることが実際にあるかどうかだけを見ます。出張が9割でも、月に数件は来店があるなら住所は残します。逆に、看板も受付もなく人が来ることがないなら非店舗型です。

この章の結論。まず自社が3つの型のどれかを決め、非店舗型なら住所を消す。そのうえで、車で約2時間以内に収まる市区町村を20か所以内で選ぶ、という順番になります。

サービス提供地域を広げても、地図の露出が増えない理由

「県内全域に設定すれば、その地域の検索で表示されるのでは」と考えたくなりますが、そうはなりません。理由は、Googleがローカル検索の順位を決めるときに使う「距離」の定義にあります。

Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する方法」は、距離の要素をこう説明しています。

検索しているユーザーから各ビジネス拠点までの距離を指します。

基準になっているのはビジネス拠点です。サービス提供地域ではありません。つまり、登録する市区町村を1か所から20か所に増やしても、拠点そのものは動かないので、遠くのユーザーとの距離は1メートルも縮まりません。ここが、地域を追加しても手応えが出ない一番の理由です。

順位の考え方の全体像はMEOで上位表示する3軸|関連性・距離・知名度を太くするコツで解説しています。関連性と知名度は自分の手で太くできますが、距離だけは拠点の位置に縛られます。

「範囲を広げると順位が下がる」は断定できない。ただし停止リスクはある

「サービス提供地域を広げすぎると順位が下がる」という説明をよく見かけますが、Googleはそれを公表していません。ですから、下がると言い切ることはできません。

一方で、はっきりしているリスクが1つあります。実際には出張も配達もしていない地域を登録するのは、ガイドライン違反にあたるという点です。Google ビジネス プロフィール ヘルプ「非店舗型ビジネスとハイブリッド型ビジネスのサービス提供地域を管理する」は、対象地域全体の境界線を拠点から車で約2時間以内に収めるよう案内しています。実態と違う登録が違反と判断されると、プロフィールが停止されることがあります。

順位が下がるかどうかは分からない。しかし停止されれば、地図からも検索結果からも丸ごと消えます。損得で考えても、実態どおりに登録する以外の選択肢はありません。

この章の結論。サービス提供地域は「見つけてもらう範囲を広げるレバー」ではなく、「お客様に対応エリアを正しく伝える案内板」です。露出を増やしたいなら、地域を足すのではなく関連性と知名度に手を入れる、と判断してください。

サービス提供地域の設定手順。範囲を決めて登録する5ステップ

ここからが実作業です。管理画面をいきなり開くのではなく、紙の上で20か所を確定させてから入力するのが、やり直しを防ぐいちばんの近道です。全体で30〜60分ほど見ておいてください。

ステップ1。自社の型を確定させる

最初に、前章の3つの型のどれかを決めます。次の3つの質問に答えれば決まります。

  1. 直近3か月で、お客様が拠点に来たことがあるか(1件でもあればハイブリッド型)
  2. 拠点に看板があり、来た人が営業時間中に用件を済ませられるか
  3. 拠点が自宅、またはバーチャルオフィスか(この場合は非店舗型として住所を非表示にする)

非店舗型と決まったら、地域を入れる前に住所の非表示を先に済ませます。手順は住所非公開でGoogleビジネスプロフィールを登録する手順とオーナー確認にまとめています。

ステップ2。直近3か月の実績から、行った市区町村を書き出す

登録する地域は、記憶ではなく記録から決めます。請求書、配車記録、予約台帳、作業日報のどれかを開いて、直近3か月に実際に伺った市区町村を件数つきで数えてください。この作業に一番時間がかかりますが、ここが正確なら残りは流れ作業になります。

次の表をコピーして、スプレッドシートに貼って使ってください。

市区町村直近3か月の対応件数拠点からの片道時間登録する/しない判断の理由
大分市4210分登録する主力商圏
別府市1825分登録する継続的に依頼あり
由布市340分登録する件数は少ないが対応可能
佐伯市185分登録しない単発の特例。常時は行けない

件数の多い順に並べ替えて、上から20行までが登録候補です。21行目以降は、いま切り捨てて構いません。あとから入れ替えられます。

件数1件の地域は保留にする。3か月で1件しか行っていない地域は、「行けた」のではなく「たまたま行けた」だけのことが多いです。繁忙期に同じ依頼が来て断ることになるなら、最初から入れないほうが安全です。

ステップ3。車で2時間の境界を、実測して切る

公式の目安は車で約2時間ですが、これは上限であって推奨ではありません。実際の線引きは、採算が合う移動時間で切ります。

やり方は簡単です。Googleマップのルート検索で、拠点の住所から候補の市区町村役場までを1件ずつ調べ、平日の午前中を指定して所要時間を控えます。渋滞、フェリー、山越えの道は、直線距離の感覚と大きくずれます。この実測値をステップ2の表の「片道時間」欄に入れてください。

そのうえで、1日に回れる件数から逆算します。作業1件が60分、営業時間が8時間、1件ごとに拠点へ戻らない前提で考えてみてください。

それでも、片道の移動時間が延びるほど作業に使える時間は減ります。片道40分の地域と片道20分の地域では、同じ8時間でも回れる件数が変わります。

自社の実際の日報から、遠方の日と近場の日でそれぞれ何件回れていたかを数えてください。休憩、直行直帰、現場間の移動をどう扱うかで結果が変わるため、業種と地形によって件数は大きく異なります。

「行ける」と「利益が出る」は別の話です。ここで自社なりの上限(たとえば片道60分まで)を決めてしまいましょう。

ステップ4。管理画面で地域を登録する

紙の上で20か所が確定したら、入力に進みます。Googleビジネスプロフィールの管理画面を開き、ビジネス情報の編集からサービス提供地域の項目に進んで、地名を1つずつ追加していきます。

入力欄の位置やボタンの名称、地名の指定方法は変更されることがあるため、最新の画面についてはGoogle ビジネス プロフィール ヘルプのサービス提供地域の管理ページを確認してください。管理画面にたどり着けない場合はGoogleビジネスプロフィールのログイン方法と管理画面の開き方が参考になります。

入力時につまずきやすいのが次の2点です。

  • 候補に出てこない地名がある:合併前の旧町名など、現在は使われていない地名では候補が見つからないことがあります。その場合は現在の市区町村名で探し直してください。
  • 同名の地名を選んでしまう:府中市(東京都・広島県)のように同名の自治体があります。候補に併記される都道府県名まで確認してから選びます。

なお、上限は20か所です。細かく刻むほど、主要な市区町村を入れる余地がなくなります。

ステップ5。説明文とサービス欄に、対応エリアの補足を書く

20か所に収まりきらなかった地域や、条件つきで行ける地域は、ビジネスの説明文とサービス欄で補います。ここは文章で書けるので、枠の制約を受けません。

そのまま使える文面の例です。

【対応エリアについて】
大分市・別府市を中心に、車で片道60分以内のエリアへ出張しています。
記載のない市町村も、内容によっては対応できる場合があります。
出張費の有無を含めて、お電話でご確認ください。
(例:日出町・杵築市は要相談、離島は対応しておりません)

説明文の書き方や文字数の上限は、Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールの説明を管理する」で確認できます。ゼロから書くのが億劫なら、たたき台を手元のAIツールに出させて、対応エリアの部分だけ自分の言葉に直すやり方でも構いません。

地域の洗い出しをAIに手伝わせるときの渡し方と、確認する3点

市区町村を20か所まで絞り込む作業は、AIに下書きを作らせると早く終わります。ChatGPTやClaudeに、次のような短い指示を出発点にして、対話しながら詰めてください。

出張型サービスの対応エリアを整理したいです。
Googleビジネスプロフィールのサービス提供地域に登録する市区町村を、
優先順位をつけて20件以内で挙げてください。

・拠点住所:[市区町村まで入力]
・過去3か月に実際に訪問した市区町村と件数:[表を貼り付け]
・片道の移動時間の上限:[例:60分]

出力は「市区町村名/訪問件数/おおよその片道時間/
登録する・しないの判断理由」の表にしてください。

ここからが大事なところです。AIの出力は、そのまま管理画面に入れてはいけません。次の3点だけは人が確認してください。

  1. 移動時間はAIの推定なので、Googleマップのルート検索で実測し直す(山越えやフェリーがある地域は特にずれます)
  2. 訪問実績が0件の地域が紛れ込んでいないか確認する(AIは「近いから入れておこう」と善意で足してきます。これがそのまま違反登録になります)
  3. 地名が現在の自治体名になっているか確認する(合併前の旧町名で出てくることがあり、管理画面の候補で見つからない原因になります)

公開前チェックリスト

入力が終わったら、次の項目を上から確認してください。

  • 件数:登録した地域は20か所以内に収まっているか
  • 実績:登録したすべての地域に、直近3か月の対応実績があるか
  • 距離:いちばん遠い地域まで、拠点から車で2時間以内に収まっているか
  • 住所:非店舗型なら住所が非表示になっているか。ハイブリッド型なら住所が正しく出ているか
  • 重複:同じ屋号・同じ電話番号で、別のプロフィールを作っていないか
  • 表記:選んだ地名の都道府県が、意図したものと一致しているか
  • 補足:枠に入らなかった地域を、説明文かサービス欄に書いたか

編集したのに地図の表示が変わらない場合は、反映待ちか審査中のことがあります。切り分け方はGoogleビジネスプロフィール編集が反映されない原因と確認手順を見てください。

この章の結論。実績記録から市区町村を数え、ルート検索で移動時間を実測し、20か所に絞ってから入力する。この順番を守れば、あとから地域を足したり消したりする手戻りがなくなります。

範囲を正しく決めた後に見る、3つの数字

サービス提供地域を整えても、Googleマップの順位が翌週に跳ね上がることはありません。変わるのは、問い合わせの中身です。見る数字を3つに絞ります。

  1. 電話と経路案内リクエストの件数(プロフィールの管理画面で確認できます)
  2. 問い合わせのうち、対応エリア外だった件数(自分で数えます。これが一番大事です)
  3. 対応エリア別の受注件数(ステップ2の表を毎月更新すると、そのまま台帳になります)

2番目の「エリア外の問い合わせ件数」は、管理画面には出てきません。電話メモに市区町村を書く欄を1つ足すだけで数えられます。県全域で登録していた事業者が市区町村に絞り込むと、この数が減ります。断る手間と、断られたお客様の落胆が同時に減るので、実務としての効き目はここが一番はっきりします。

仮に月20件の問い合わせのうち5件がエリア外だとすると、1件5分の対応でも月25分が消えている計算になります。件数の実測値は業種と拠点の位置で大きく変わるので、この数字はあくまで考え方の例として見てください。

見る指標の優先順位はGoogleビジネスプロフィールのインサイト|見るべきは行動の数で詳しく解説しています。順位そのものを測りたい場合はMEO順位を自分で確認する手順と無料の測り方を参照してください。

「地域を広げて上位表示します」という営業への答え方

サービス提供地域を県全域に設定することを売りにする代行業者から連絡が来ることがあります。判断材料として、Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する方法」の一文を覚えておいてください。

Google では、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません。

順位を保証する仕組みは存在しません。そのうえで地域を実態より広く登録すれば、残るのは停止リスクだけです。契約前に「実際に対応していない市町村も登録しますか」と1つ聞いてみてください。答えが濁るなら、そこは避けたほうが安全です。

この章の結論。成果は順位ではなく「エリア外の問い合わせが何件減ったか」で測る。この1つを数え始めるだけで、地域設定が正しかったかを毎月自分で判断できるようになります。

サービス提供地域でよくある失敗と回避法

実際の現場で繰り返し見かける失敗を5つ挙げます。どれも、悪気があって起きているものではありません。

失敗1。都道府県をまるごと1件で登録する

起きる状況。20か所の枠を節約しようとして、市区町村ではなく「◯◯県」を1件だけ登録するケースです。入力は一瞬で終わるので、正しくやった気になります。

どうなるか。県内のいちばん遠い市町村からも問い合わせが来ます。片道2時間半かかる地域から「来てもらえますか」と電話があり、断ることになります。断り方が悪いと、そこで低評価の口コミがつくこともあります。

防ぎ方。実際に伺っている市区町村を1つずつ登録します。県内に対応先が20市町村以上あるなら、上位20か所を登録し、残りは説明文に「記載のない市町村も内容によっては対応できます」と書いて受け皿を作ります。

失敗2。非店舗型なのに、住所を出したまま地域も設定する

起きる状況。自宅兼事務所で出張サービスをしていて、「住所があるほうが信頼されるだろう」と考えて公開したまま、サービス提供地域も追加してしまうパターンです。

どうなるか。Googleのガイドラインは非店舗型ビジネスに住所の非表示を求めています。違反と判断されるとプロフィールが停止され、地図からも検索結果からも消えます。オーナー確認からやり直しになることもあります。

防ぎ方。お客様が来ない拠点なら、住所は非表示にします。信頼の担保は、住所ではなく写真・口コミ・説明文で作ります。この点はGoogleビジネスプロフィールで信頼を得る運用術|NAP・口コミ返信で具体的に解説しています。

失敗3。細かい単位で刻んで、主要な市が枠に入らない

起きる状況。「近所を丁寧に登録しよう」と考えて、自社周辺の狭い範囲を10件ほど登録したところで枠が埋まり、片道30分の隣接市が入らなくなるケースです。

どうなるか。お客様から見ると、隣の市は対応エリア外に見えます。売上の柱になっている地域が抜け落ちていた、という状態が起こります。

防ぎ方。原則は市区町村単位で登録します。同じ市の一部だけ対応している場合は、市を登録したうえで説明文に「◯◯市は北部のみ対応」と書き添えます。

失敗4。地域を増やしたくて、プロフィールを複数作る

起きる状況。20か所では足りないため、同じ屋号・同じ電話番号で「◯◯支店」名義のプロフィールをもう1つ作ってしまうケースです。広域を回る設備業や運送業で起こりがちです。

どうなるか。Google でのビジネス情報の掲載に関するガイドラインは、同じビジネスについて重複するプロフィールを作らないよう求めています。重複と判断されると停止の対象になります。

防ぎ方。プロフィールを増やしていいのは、実際にスタッフが常駐する事業所を構えたときだけです。そうでないなら、1つのプロフィールを充実させる方向に振り切ります。拠点が複数ある場合の管理方法はGBP複数店舗を一括管理する手順|拠点グループと一括編集にまとめています。

失敗5。単発の遠方案件を登録したまま放置する

起きる状況。紹介で一度だけ遠方の仕事を受けたとき、その市町村を地域に追加し、そのまま忘れてしまうパターンです。

どうなるか。1年後、その地域から問い合わせが来ても行けません。しかもプロフィール上は「行けます」と表示され続けているため、断るたびに信用を削ります。実態との乖離が積み重なると、ガイドライン上も危うくなります。

防ぎ方。四半期に1回、ステップ2の表を開いて、直近3か月の実績が0件の地域を外します。カレンダーに15分の予定として入れておくと続きます。定期点検の考え方はGoogleビジネスプロフィール放置のリスクと月1回15分の更新手順が参考になります。

この章の結論。5つの失敗はすべて「実態より広く見せたい」という気持ちから生まれています。逆に言えば、実績記録どおりに登録して四半期ごとに見直すだけで、5つとも起きません。

業者選定とハイブリッド型で残る、現場の妥協点

ここまでの手順どおりにやっても、きれいに解決しない場面があります。率直にお伝えします。

20か所では足りない広域型は、どこかで諦めるしかない

産業廃棄物の収集運搬、大型機械の修理、専門性の高い設備工事など、九州全域や中国地方まで動くビジネスでは、20か所という枠がまるで足りません。そして、これを回避する正規の方法はありません。

現実的な折り合いは2つです。1つは、受注件数の多い上位20市町村だけを登録し、Googleマップは「近場の見込み客に見つけてもらう窓口」と割り切ること。もう1つは、広域の対応エリアは自社サイト側で受け止めることです。対応エリア一覧のページを作り、構造化データで所在地情報を正しく渡します。やり方は自社サイトでやるMEO対策|NAP統一とローカルビジネス構造化データにまとめています。

地図で全域を狙うのは無理でも、検索とAI検索の側で広域を拾う道は残っています。ここを分けて考えられるかが分かれ目です。

ハイブリッド型は、住所を出すことで失うものがある

来客のある事業所を持っている場合、住所を公開すると拠点周辺での距離の要素が働きます。一方で、住所を出すと「その場所にあるお店」として見られるため、遠方のお客様には心理的に遠く感じられます。

ここで多いのが、「出張がメインだから住所を消したほうが有利では」という相談です。答えははっきりしていて、来客が実際にあるなら、住所は消さないでください。実態と違う設定にするのは違反にあたりますし、来店したいお客様の導線も切れます。有利か不利かではなく、実態で決める項目です。

車で2時間の解釈は、地域によってかなり変わる

公式の目安は「車で約2時間」ですが、これは全国一律の数字です。都市部の2時間と、山間部や離島を抱える地域の2時間では、カバーできる範囲がまったく違います。

フェリーを使う離島、冬季に通行止めがある峠道、朝夕の渋滞で所要時間が倍になる幹線道路。こうした事情は、Googleマップの標準的な所要時間には反映されません。迷ったら、実際に行った営業スタッフに聞くのが一番正確です。「あそこは2時間じゃ着かないですよ」という一言が、机上の判断より当たります。

代行業者に任せるなら、契約前に聞く2つの質問

MEOの代行を検討している場合、サービス提供地域の扱いは会社によって差が出やすい部分です。契約前に次の2つを聞いてください。

  1. 登録する市区町村は、こちらの実績記録をもとに決めますか。それとも御社の判断で決めますか
  2. 実際に対応していない地域を登録することはありますか

1つ目に「実績を見せてください」と返ってくる会社は、まともに運用しています。2つ目に「そのほうが露出が増えます」と答える会社は、停止リスクをこちらに負わせることになります。業者選定の観点はMEO業者への丸投げは契約形態で決まる|確認6項目にまとめています。

なお、地域リストの下書きや説明文のたたき台をAIに作らせるのは有効です。ただし「実際にその地域へ行けるか」だけは配車記録を見ないと分からないので、そこは人が確認してください。AIとの分担をもう少し広く知りたい方はAI検索に拾わせるGBP整備チェックリストと手順を参照してください。

この章の結論。20か所の枠と車で2時間の目安は、こちらの都合で動かせません。動かせないものを前提に、地図で拾う範囲と自社サイトで拾う範囲を分けて設計する、という判断ができれば十分です。

よくある質問

サービス提供地域を設定すると、登録した住所は消えてしまいますか

自動では消えません。住所を表示するかどうかは別の設定です。お客様が拠点に来るハイブリッド型なら、住所とサービス提供地域の両方を登録したままにします。来客のない非店舗型の場合は、こちらの操作で住所を非表示にする必要があります。

サービス提供地域を「拠点から半径10km」のように距離で指定できますか

指定できる単位はGoogle ビジネス プロフィール ヘルプのサービス提供地域の管理ページで確認してください。半径で伝えたい場合は、その円内に入る地域を1つずつ登録したうえで、説明文に「拠点から半径10km圏内を中心に対応しています」と文章で書き添えるのが現実的なやり方です。

サービス提供地域を減らすと、これまでの口コミや評価は消えますか

消えません。口コミ・評価・写真はプロフィールに紐づいているため、地域の入れ替えでは影響を受けません。実態に合わない地域を残しておくほうがリスクなので、行けなくなった地域は遠慮なく外して大丈夫です。

21か所目を登録したい場合、どうすればいいですか

上限は20か所なので、優先度の低い地域と入れ替えるのが基本です。直近3か月の対応件数が最も少ない地域を外して、新しい地域を追加してください。枠に入らない地域は説明文とサービス欄に文章で書けば、お客様には伝わります。

サービス提供地域を変えたのに、Googleマップの表示が変わりません

編集内容には審査が入ることがあり、すぐには反映されない場合があります。まずは管理画面上で変更が保存されているかを確認してください。保存されているのに数日たっても表示が変わらない場合は、審査待ちか差し戻しの可能性があります。

今日の1分でできること

いますぐ手を動かすなら、Googleマップのルート検索を1回だけ使ってください。自社の拠点住所から、いま登録している中でいちばん遠い市町村までの片道時間を調べます。それが自社の想定より長ければ、その地域は外す候補です。次の一歩として、非店舗型に当てはまりそうな方は住所非公開でGoogleビジネスプロフィールを登録する手順とオーナー確認を読んでおくと、設定の順番で迷わなくなります。

ここまで読んで、「対応エリアの整理までは分かったけれど、そこから先の投稿や口コミまで手が回らない」と感じた方もいると思います。コレットラボでは、Googleビジネスプロフィールの初期設定から日々の運用まで、伴走しながらお手伝いしています。いまの設定を見てほしい、という段階のご相談でも構いません。サービス提供地域の設定を含むMEO対策からお気軽にお声がけください。

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