P-MAXの除外設定手順|キーワード・配信面・URLの絞り方

P-MAXの除外設定手順|キーワード・配信面・URLの絞り方

この記事の要点

  • キーワード除外はアカウント単位とキャンペーン単位の2階層。使い分けを本文で解説
  • 配信面の除外はアカウント単位の除外リストで全キャンペーンにまとめて効かせるのが基本
  • 最初から大量除外はNG。検索語句レポートを見て後追いで絞るのが正解

P-MAXを回していて「関係ない検索で無駄クリックが出ている」「変なアプリ面に広告が出ている気がする」と感じていませんか。除外したいのに、どこで設定するのか分かりにくいのがP-MAXの悩みどころです。

この記事は、P-MAXを自分で運用している中小企業の広告担当者や、代理店に任せつつ中身も把握したい経営者に向けたものです。読み終わる頃には、キーワード・配信面・URL・オーディエンスの除外を「どこで・どの順番で・どこまでやるか」が判断できる状態を目指します。

なお、除外の全体像を種類から押さえたい方は広告の除外設定入門|BtoBの無駄打ちを減らす4種と月次点検を先に読むと、この記事の内容がすっと入ります。P-MAXそのものの仕組みが不安な方はP-MAXとは|AIが全枠へ自動配信する仕組みと始め方・除外の要点もあわせてどうぞ。

Contents / 目次
  1. P-MAXの除外は「4つの入口」を使い分けるのが結論
  2. キーワードを除外する手順。2階層を正しく使い分ける
  3. 配信面とURLを除外する手順。出したくない場所を止める
  4. 除外を適切にやると、無駄な費用と低品質リードが減る
  5. P-MAXの除外でやりがちな失敗と、その防ぎ方
  6. 現場で見える落とし穴。除外は「守り」であって「攻め」ではない
  7. P-MAXの除外設定でよくある質問
  8. まずは検索語句レポートを1回開くことから

P-MAXの除外は「4つの入口」を使い分けるのが結論

P-MAXの除外設定手順|キーワード・配信面・URLの絞り方

P-MAXの除外は、1か所でまとめて設定するものではありません。除外したい対象ごとに設定する場所が分かれています。ここを最初に整理しておくと、あとの手順で迷いません。

P-MAX(Performance Max、パフォーマンス最大化キャンペーン)とは、検索・ディスプレイ・YouTube・Gmail・Discoverなど、Googleのほぼ全ての広告枠に、AIが自動で横断配信するキャンペーンのことです。配信先をAIが決めるからこそ、運用者側は「出したくない場所・語句」を除外で伝える必要があります。

押さえるべき除外の入口は4つです。対象ごとに設定場所と効く範囲が違うので、まず一覧で見てください。

除外の種類設定する場所効く範囲
キーワード除外アカウント単位/キャンペーン単位の2種無駄な検索語句への表示を止める
配信面(プレースメント)除外アカウント単位のプレースメント除外リスト不適切なアプリ・サイト・動画への表示を止める
URLの除外キャンペーン設定内のURL除外ルール会社概要・採用など送りたくないページへの誘導を止める
オーディエンス除外キャンペーンの目標・オーディエンス設定既存顧客などを外し新規獲得に集中させる

ここが一番の分かれ目。配信面(プレースメント)の除外は、キャンペーンごとの欄で細かく指定するより、アカウント側のプレースメント除外リストでまとめて管理する形が取りやすいです。設定できる範囲や手順はキャンペーンの構成やGoogle広告の仕様で変わるので、実際の設定画面とGoogle広告ヘルプで確認してください。

つまり、キーワードはキャンペーン単位でもアカウント単位でも除外でき、配信面はアカウント側のリストでまとめて管理するのが基本、という違いをまず頭に入れてください。この違いを知らずに「P-MAXの中に配信面除外の欄がないぞ」と探し回る人が本当に多いです。

そしてもう一つ大事な原則があります。除外は「先回りで大量にやる」ものではなく、「データを見て後追いで絞る」ものだということです。理由は後の章で詳しく説明しますが、この考え方が結論の中心です。

キーワードを除外する手順。2階層を正しく使い分ける

P-MAXの除外設定手順|キーワード・配信面・URLの絞り方

キーワード除外は、アカウント単位とキャンペーン単位の2階層で考えます。ざっくり言うと、どのキャンペーンでも一律に外したい語はアカウント単位、そのP-MAXだけで外したい語はキャンペーン単位、と覚えてください。

ステップ1。アカウント単位で「一律NGワード」を登録する

まず、どんなキャンペーンでも成果につながらない語を、アカウント単位の除外キーワードに登録します。業種を問わず定番なのは「求人」「採用」「バイト」「ログイン」「中古」「無料」「使い方」「口コミ」などです。

Google広告の管理画面で、上部の「ツールと設定」から「共有ライブラリ」→「除外キーワードリスト」と進み、リストを作成してキャンペーンに適用します。手順の詳細は除外キーワードについて(Google 広告 ヘルプ)で確認できます。

登録の考え方として、アカウント単位の除外キーワードにもマッチタイプや登録数の上限といった仕様があります(マッチタイプの種類や上限は変わることがあるため、正確な内容は公式ヘルプで確認してください)。だからこそ、ここには「誰が見ても自社の商売に関係ない語」だけを厳選して入れます。迷う語は入れません。

  • 採用・求人系:求人/採用/バイト/パート/転職/年収/募集
  • 無料・タダ狙い系:無料/フリー/タダ/格安/激安(※有料商材の場合)
  • 情報収集・非購入系:とは/使い方/やり方/自作/作り方/読み方
  • 既存客・サポート系:ログイン/解約/問い合わせ先/電話番号/マイページ
  • 中古・非対象系:中古/レンタル/DIY(※新品・サービス提供が本業の場合)

ステップ2。キャンペーン単位で「そのP-MAX固有」の語を外す

次に、そのP-MAXキャンペーンだけで外したい語をキャンペーン単位の除外キーワードで設定します。

対象のP-MAXキャンペーンを開き、左側メニューの「キーワード」から除外キーワードのタブを開いて追加します。キャンペーン単位の除外は、そのキャンペーンだけに効かせられるのが特徴です(登録数の上限やマッチタイプの扱いは公式ヘルプで確認してください)。

ここに入れるのは、たとえば「特定の商品ラインだけを売るP-MAXで、別ラインの型番を外したい」「地域名で誤配信が出ているから、対象外エリア名を外したい」といった、そのキャンペーンならではの語です。全社共通のNGワードはステップ1に、このキャンペーンだけの事情はステップ2に、と振り分けると管理が破綻しません。

ステップ3。ブランド名の出し入れを整える

自社名や競合名などの指名検索をコントロールしたい場合は、ブランドリストを作ってキャンペーンに適用します。「自社ブランドの指名検索は別の検索キャンペーンで拾いたいからP-MAXでは外す」「競合名での表示は避けたい」といった調整に使います。

ブランド単位の除外は、単語の除外キーワードだけでは取りこぼしが出やすい指名系の配信を、まとめて制御できるのが利点です。自社の指名は取りに行くのか外すのか、社内で方針を決めてから設定してください。

ステップ4。検索語句レポートで「実際に出た語」を確認する

キーワード除外の精度は、検索語句レポートをどれだけ見るかで決まります。P-MAXでは、対象キャンペーンを開いて「分析情報」または「検索語句」から、実際に広告が表示された検索語句とその成果を確認できます。

ここで見るのは「クリックはされているのにコンバージョンにつながっていない語」「明らかに自社と無関係な語」です。それを見つけて、ステップ1かステップ2に追加していきます。この「出てから外す」流れが除外運用の本体です。最初の設定は仮置きで、レポートを見て育てていく、という感覚を持ってください。

配信面とURLを除外する手順。出したくない場所を止める

P-MAXの除外設定手順|キーワード・配信面・URLの絞り方

配信面の除外は、アカウント単位のプレースメント除外リストで行います。前述のとおり、リストを作って全キャンペーンに効かせるのが基本の進め方です。

出ている配信面を「レポート」で洗い出す

まず、今どこに出ているかを確認します。Google広告管理画面の「レポート」からプレースメント関連のレポートを開くと、P-MAXキャンペーンで実際に表示されたアプリ・サイト・動画などの配信面が確認できます。

ここで除外候補になりやすいのは、次のような配信面です。むやみに消すのではなく、成果に関係なく明らかに不要なものから外します。

  • 不適切なコンテンツ:アダルト・暴力・ギャンブル系など、ブランドを毀損する面
  • 海外向けの面:日本語以外の海外アプリ・サイト(国内向け商材の場合)
  • CVにつながりにくい面:子供向けアプリ・ゲームアプリなど、購買と縁が薄い面
  • 費用だけかさむ面:クリックや表示は多いのに一切成果が出ていない面

除外リストに登録し、コンテンツの適合性も設定する

洗い出した配信面を、アカウント単位のプレースメント除外リストに登録します。一度リストを作っておけば、新しく作るキャンペーンにも同じ除外を効かせられるので、運用が積み上がります。

あわせて「コンテンツの適合性(ブランド適合性)」の設定も見てください。ここでは配信先の適合性のレベルを選べます。どの区分でどこまで表示を絞れるかは仕様で変わるので、設定画面の説明とGoogle広告ヘルプで確認してください。

URLの除外で「送りたくないページ」を外す

特定のページへ広告から誘導したくない場合は、キャンペーン設定内のURLの除外ルールを使います。たとえば会社概要、採用ページ、マイページ、非営利目的のセクションなど、コンバージョンに関係ないページへの誘導を止められます。

設定の考え方や注意点は、Google公式のP-MAX での URL の除外について(Google 広告 ヘルプ)で解説されています。

オーディエンスの除外で新規獲得に集中させる

既存顧客をP-MAXから外したい場合は、自社の顧客リスト(1st Party Data、つまり自社が持っている顧客データ)を作って、目標設定で除外や入札の弱化を選びます。これにより、限られた予算を新規顧客の獲得に振り向けやすくなります。

顧客リストはGoogle アナリティクス4(GA4)で作ったオーディエンスを活用する方法もあります。フォーム送信などの計測が土台になるので、計測が不安な方はフォーム送信をコンバージョン計測する設定手順|GA4とGTMで先に足場を固めておくと、オーディエンス除外も精度が上がります。

除外を適切にやると、無駄な費用と低品質リードが減る

P-MAXの除外設定手順|キーワード・配信面・URLの絞り方

除外設定を正しく運用すると、無駄な広告費の削減、コンバージョン率の向上、ブランドセーフティの確保という3つの効果が期待できます。特にP-MAXは配信面が広いぶん、放置すると無駄クリックも広く発生しやすいので、除外の効きが大きいキャンペーンです。

たとえば既存顧客をオーディエンス除外して新規獲得に予算を寄せると、同じ予算でも成果につながる相手に配信が寄りやすくなります。効果の大きさは業種・商材・予算規模で大きく変わるため、具体的な数値を約束することはできません。

うまくいっている運用に共通するのは、除外を「一度やって終わり」にしていない点です。成果を出している担当者ほど、検索語句レポートと配信面レポートを定期的に見て、少しずつ除外を足し、成果の悪い面を外す、という地味な作業を続けています。

効果を測る土台はコンバージョン計測。除外の良し悪しは「成果が増えたか」で判断します。そのためには、何が成果なのかを正しく計測できていることが前提です。計測が甘いと、除外の効果も判断できません。

成果の測り方そのものに不安がある方は、Google広告の無駄をなくす5つの見直しポイント|CV計測が最優先もあわせて確認しておくと、除外とセットで効果が見えるようになります。

P-MAXの除外でやりがちな失敗と、その防ぎ方

除外は「やればやるほど良い」ものではありません。むしろ、やりすぎて成果を落とす失敗のほうが現場では多いです。ここでは特に起きやすい失敗を、状況・結果・防ぎ方のセットで挙げます。

失敗1。最初から大量に除外してAIの学習を止めてしまう

これが一番多い失敗です。P-MAXの強みは、AIが「一見関係なさそうだが実は成約に近い」語句や面を見つけてくることにあります。運用開始直後に「これも要らない、あれも要らない」と大量に除外すると、AIの試行錯誤の幅を狭めてしまい、成果が頭打ちになります。

防ぎ方はシンプルです。最初は最低限の一律NGワードだけにとどめ、検索語句レポートを週に一度チェックして、明らかに無駄なクリックが出ているものから順に外す「後追い」で進めます。学習期間中は特に、我慢して見守るのが正解です。

失敗2。コンバージョン設定が緩くてAIが誤った層を学習する

ページ閲覧や滞在だけをコンバージョンにしていると、AIは「買わないけど条件を満たす人」を優秀な見込み客だと勘違いして学習し、成果が悪化します。

防ぎ方は、本当に商売につながるアクション(購入、問い合わせ、見積依頼など)だけをメインのコンバージョンにすることです。ただし例外があります。月間のコンバージョン数がまだ少ない場合は、AIの学習データが不足しがちなので、資料請求など少し手前のアクションも計測してデータ量を補う判断も検討します。

失敗3。除外の直後に「効かない」と判断して触りすぎる

除外設定を変えても、配信に反映されるまでには一定のタイムラグが出ることがあります。それを知らずに、設定した翌日に「変わらないじゃないか」と別の設定をいじり始めると、何が効いたのか分からなくなります。

防ぎ方は、変更後は反映を待つつもりで数日は結果を見てから判断することです。一度に複数の設定を変えないのも鉄則です。変えるのは一度に一か所、そして数日待つ。この我慢が、正しい判断につながります。

失敗4。良かれと思って「直帰ユーザー」まで除外してしまう

「トップページだけ見て帰った人」「一度直帰した人」を、成果につながらないと決めつけてオーディエンス除外するケースがあります。しかしこれをやると、本来もう一度リーチすべき見込み客まで配信対象から消してしまい、機会損失が大きくなります。

防ぎ方は、トップ訪問や直帰という一回きりの行動だけで購買意欲を判断しないことです。除外するなら、もっと明確な行動データ(購入済み、問い合わせ済みなど)を基準にします。「なんとなく成果が薄そう」で人を消さないでください。

現場で見える落とし穴。除外は「守り」であって「攻め」ではない

ここまで手順を説明してきましたが、現場で伴走していて一番お伝えしたいのは、除外はあくまで守りの設定だということです。除外を完璧にしても、それだけで売上は増えません。ここを勘違いすると、除外ばかり触って肝心の攻めがおろそかになります。

実際、P-MAXの成果を左右するのは、アセット(広告文・画像・動画)の質、オーディエンスシグナルの設定、そして計測の正しさです。除外は「無駄を減らして、正しい相手に予算を寄せる」ための作業であって、良い相手を新しく連れてくる力は持っていません。除外にばかり時間をかけて、アセットや計測の改善が後回しになっているなら、少しやりすぎだと考えてよいでしょう。

除外の設定自体は難しくありませんが、「どこまで外すか」の線引きには経験がいります。外しすぎればAIが育たず、外さなすぎれば無駄が減りません。この見極めが、慣れない担当者が一番つまずくところです。

もう一つ、見落とされがちなコストの話をします。除外運用は「一度やれば終わり」ではなく、レポートを毎週見て少しずつ手を入れ続ける前提の作業です。この継続工数を計算に入れずに「自分でやれば無料」と考えると、担当者の時間がじわじわ削られます。自社の人件費で見ると、決してタダではありません。

だからこそ、内製と外注の切り分けが大事になります。判断の目安をまとめました。

状況向いている進め方
広告費が月10万円未満・担当者が兼任一律NGワードだけ入れて、月1回レポートを見る最小運用
広告費が月30万円以上・成果が停滞計測の土台づくりから外部の目を入れて設計を見直す
低品質リードや不正クリックが多い除外だけで対処せず、計測とアセットも含め総合的に立て直す

BtoBで低品質リードに悩んでいる方は、除外の話だけでなく商談化まで見据えた設計が要ります。その視点はBtoBのP-MAXで低品質リードを断つ|商談化を上げる設定4手順で掘り下げているので、あわせて読むと自社の打ち手が見えてきます。

P-MAXの除外設定でよくある質問

P-MAXでプレースメント(配信面)だけをキャンペーン単位で除外できますか。

基本は、アカウント単位のプレースメント除外リストで設定し、P-MAXを含む全キャンペーンに効かせる進め方です。キャンペーンごとに個別の配信面を外す運用ではないと考えてください。正確な仕様はGoogle広告ヘルプで確認してください。

除外キーワードは最初にたくさん入れておいたほうが安全ですか。

逆効果になりやすいです。最初から大量に除外するとAIの学習を妨げて成果が伸びません。開始時は一律NGワードだけにして、検索語句レポートを見ながら無駄な語を後追いで足していく進め方が安全です。

除外を設定したのに配信が変わりません。失敗ですか。

設定ミスとは限りません。反映には一定のタイムラグが出ることがあります。変更後は数日ほど待ってから結果を見て判断してください。焦って何度も設定を変えると、原因が分からなくなります。

除外設定だけで広告の成果は良くなりますか。

除外は無駄を減らす守りの設定なので、それ単体で売上は増えません。成果を伸ばすにはアセットの質やコンバージョン計測の正しさが土台になります。除外はあくまで「正しい相手に予算を寄せる」補助だと考えてください。

まずは検索語句レポートを1回開くことから

今日すぐできる最初の一歩として、P-MAXの検索語句レポートを1回開いて、「クリックはあるのにコンバージョンゼロ」の語を3つだけ探してみてください。それが、あなたのアカウントで最初に外すべき候補です。1分で終わります。

そのうえで、除外の全体像や他の広告の無駄取りまで含めて整理したい方は、Google広告の無駄をなくす5つの見直しポイント|CV計測が最優先を次に読むと、点検の順番が定まります。

ここまで読んで「線引きの判断まで自社で抱えるのは大変そうだ」と感じた方は、コレットラボのAI業務システム化支援にご相談ください。除外の設計から計測の土台づくりまで、御社の商材に合わせて一緒に整理します。まずは現状を聞かせてもらうだけでも大丈夫です。AI業務システム化の詳細はこちらから、お気軽にどうぞ。

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