結婚相談所のホームページ制作|業者選びと成婚事例の見せ方

結婚相談所のホームページ制作|業者選びと成婚事例の見せ方

この記事の要点

  • 業者選びは制作実績の数ではなく、成婚事例の掲載方法と会員情報の扱いを説明できるかで見る
  • 費用が大きく動くのはページ数より取材本数と予約の受け方。内訳の見方を本文に用意
  • 成婚事例は体験談を使った広告になり得る。許諾から掲載までの5ステップと注記の文例つき

結婚相談所のホームページ制作で、業者選びの決め手になるのは制作実績の数ではありません。成婚事例をどう見せるか、会員の個人情報をどこに保存するか、この2つを提案の段階で言葉にできる会社かどうかです。この2つは結婚相談所のサイトでいちばん揉めやすく、あとから直すと作り直しに近い費用がかかります。

この記事は、相談所を経営していて、制作会社に発注するかどうかを決める立場の方に向けて書いています。読み終わる頃には、見積書のどこを見るか、契約前に何を聞くか、成婚事例を載せる手順が分かる状態を目指します。

扱うのは発注する側の判断材料です。WordPressの操作方法やコードの書き方は扱いません。費用の全体感を先に知りたい方は、クリニック・歯科のホームページ制作費用の目安から読むと、この記事の内訳の話がつながりやすくなります。

Contents / 目次
  1. 結婚相談所のホームページ制作で、発注前に決める3つ
  2. 業者選びの基準。見積もりを比べる前に聞く6つの質問
  3. 費用は何で変わるか。見積書の内訳で確かめる
  4. 成婚事例の見せ方。許諾から掲載までの5ステップ
  5. 公開後に社内へ残る作業と、AIで軽くできる範囲
  6. 公開して3か月。見る数字と、変わる順番
  7. 結婚相談所の集客。ホームページとほかの入口の役割分担
  8. 結婚相談所のホームページでよくある失敗4つと回避法
  9. 現場の妥協点。相談所側の持ち出しになりやすいところ
  10. よくある質問
  11. まず今日、事例の許諾を1件お願いしてみる

結婚相談所のホームページ制作で、発注前に決める3つ

制作会社に声をかける前に、相談所側で決めておくことが3つあります。ここが決まっていないと、見積もりの金額を比べても意味がありません。同じ「30ページのサイト」でも、中身がまったく違うものになるからです。

  • 入口をどこにするか:無料相談の予約フォーム、資料請求、電話、LINE。このうち何を一番大きく出すか
  • 成婚事例を何本、どう載せるか:実名か仮名か、写真ありか、取材は誰がするか
  • 公開後に誰が何を更新するか:ブログ、料金改定、会員数の表記、カウンセラーの入れ替え

この3つは、デザインの好みより先に決まっていないといけません。理由は単純で、どれもページの構造そのものを変えるからです。

決めること決めないまま進むと起きること決め方の目安
入口をどこにするかトップに予約・資料請求・電話・LINEが同じ大きさで並び、どれも押されないいま入会に至った人が最初にどこから来たかを、直近20件で数える
成婚事例の見せ方公開直前に許諾が取れず、事例ページだけ空のまま公開になる今すぐ声をかけられる方が何人いるかを数え、その本数で設計する
更新の担当お知らせが公開時のまま止まり、料金改定が反映されない更新する人の名前と、月に使える時間を先に決める

ポイント。成婚事例は「あとで追加すればいい」ものではありません。実名か仮名か、写真ありか無しかで、ページの見た目も、取材にかかる費用も変わります。制作会社に相談する時点で、掲載できそうな方の人数を数えておいてください。

この章の結論として、発注前に決めるのは入口・事例・更新担当の3つです。この3つを紙に書いてから相見積もりを取ると、金額の差が「何をやる差」なのかが見えるようになります。

業者選びの基準。見積もりを比べる前に聞く6つの質問

結婚相談所のホームページ制作で業者を選ぶときは、制作実績の一覧を見るより、次の6つを聞くほうが早く判断できます。どれも、答え方にその会社の経験がそのまま出ます。

聞くことそのまま進めてよい答えもう少し聞いたほうがよい答え
成婚事例のページは、どういう作りにしますか本人の許諾の取り方と、注記の置き場所まで具体的に返ってくる「お客様の声を並べます」で止まる
問い合わせの内容は、どこに保存されますか送信先のメールアドレス、サーバー上に残るか、外部サービスを使うかを図か文章で示せる「フォームから届きます」だけで、保存先の話が出てこない
加盟している連盟の表記ルールは、どちらが確認しますか相談所側が確認する前提で、確認する箇所を一覧にしてくれる「特に問題ないと思います」と、確認せずに判断する
無料相談の予約は、どう受ける想定ですかフォーム、クラウドの予約サービス、電話の3つを比べて提案してくる形を決めずに「ご希望に合わせます」で終わる
公開後、料金表と事例は自分たちで直せますか直せる箇所と、依頼が必要な箇所を線引きして見せてくれる「都度ご依頼ください」だけで、費用の目安が出てこない
写真とテキストは、どちらが用意しますか撮影と取材が見積もりに入っているか、支給かが明記されている見積書に「原稿・写真は支給」とだけ書かれ、量の想定がない

結婚相談所の制作実績がある会社を選ぶべきか

結婚相談所の実績があるに越したことはありませんが、必須条件にすると選択肢が一気に減ります。実績の有無より、上の表の1番目と2番目に答えられるかを優先してください。

この2つは、扱う情報の性質を分かっているかどうかが出る質問です。結婚相談所のサイトは、独身証明書や年収の話が出てくる面談への入口です。問い合わせフォームに入る内容も、来店予約の相談とは重さが違います。

制作会社に管理画面のIDを渡すことは、会員の個人情報を外部の会社が見られる状態にすることを意味します。取り扱いの取り決めを契約書に入れておかないと、どこまで見てよいのかが曖昧なまま進みます。だから「保存先を説明できるか」は、こちらの責任範囲の話でもあります。

契約書で確認しておく5項目

見積書と一緒に、契約書の次の5項目を確認してください。制作会社との認識の食い違いは、ほとんどここに集中します。

  • 修正の回数と範囲:デザイン案の修正が何回まで無償か、公開後の文言修正は保守に含まれるか
  • 写真とテキストの著作権:撮影した写真を、チラシやSNSにも使えるか
  • ドメインとサーバーの名義:相談所名義になっているか。制作会社名義だと、担当を変えるときに移管交渉が必要になる
  • 個人情報の取り扱い:問い合わせデータを制作会社が見られる状態か、見られる場合の取り決めがあるか
  • 解約時のデータ:契約が終わったとき、原稿・写真・設定をどの形で引き継げるか

ドメイン名義は後回しにされがちですが、あとから直すのが一番面倒な項目です。契約前に「ドメインの登録者はどちらの名義になりますか」と1行聞いておくだけで済みます。

この章の結論として、業者選びは6つの質問への答え方で判断できます。実績数ではなく、事例の扱いと情報の保存先を言葉にできるかを見てください。会社選び全体の考え方はホームページ制作会社の選び方と費用相場の判断軸にまとめています。

費用は何で変わるか。見積書の内訳で確かめる

結婚相談所のホームページ制作で費用が動くのは、ページ数ではありません。取材の本数と、予約の受け方の2つです。ここを把握すると、金額差の理由が読めるようになります。

見積もりの項目何をするか費用が動く条件
企画・構成誰に何を見せるかを決め、ページの並びを設計するターゲットを1つに絞るか、20代女性と40代再婚のように複数に分けるか
デザイントップと下層ページの見た目を作るデザインを作るページの種類数。事例ページを型にすると増えにくい
実装デザインを実際に動くサイトにする自分で更新できる形にするか、固定のページにするか
取材・原稿カウンセラーと成婚された方に話を聞き、文章にする本数がそのまま金額になる。1本あたりで見積もられることが多い
撮影面談スペース、カウンセラー、必要なら事例の写真撮影日数と、後ろ姿・手元のみのような配慮が必要な撮影が入るか
予約の仕組み無料相談の日程を受け付けるクラウドの予約サービスを埋め込むか、サイトに独自で作るか。ここは差が大きい
保守WordPressの更新、バックアップ、不具合対応更新作業の代行が含まれるか、システムの維持だけか

金額は、制作会社の体制や依頼する範囲によって大きく異なります。総額だけを見ても比べられないので、上の表の項目ごとに、何が入っていて何が入っていないかを確認してください。取材ゼロと取材5本では、同じ総額でも中身がまったく違います。

見積書で気をつけたいのは「サイト制作一式」という書き方です。金額が安く見えても、取材と撮影が入っていなければ、原稿と写真は相談所側が全部そろえることになります。そこにかかる時間は見積書に出てきません。

比べ方。相見積もりを取るときは「取材3本・撮影半日・予約はクラウドサービスの埋め込み」のように条件をそろえて依頼してください。条件をそろえない相見積もりは、金額の高い安いしか分からず、判断材料になりません。

この章の結論として、見積書は総額ではなく取材本数と予約の受け方で読んでください。この2つが同じ条件なら、残りの差は本当の価格差です。

成婚事例の見せ方。許諾から掲載までの5ステップ

成婚事例は、結婚相談所のサイトでもっとも読まれ、もっとも慎重さが要るページです。実際に活動した人の声を載せる表示は、消費者庁が表示に関するガイドライン等で扱っている体験談の表示にあたる場合があります。掲載の判断に迷う場合は、この案内や、加盟している連盟の規約を確認してください。

うまくいった1人の話だけを大きく載せて、多くの人が同じ結果になるように見せると、実際よりも良く見せる表示になってしまう可能性があります。事例の載せ方には、決まった手順が要ります。

ステップ1 載せる事例の型を3つから選ぶ

事例と一口に言っても、書ける中身は相談所の状況で変わります。次の3つから、いま出せるものを選んでください。

  1. 成婚エピソード。ご本人に取材し、入会のきっかけから成婚までを本人の言葉で書く。もっとも効くが、許諾のハードルが一番高い
  2. 活動記録。年代・性別・活動期間だけを匿名で示し、どんな進み方をしたかを書く。写真も実名も要らない
  3. カウンセラー視点の記録。担当したカウンセラーが、どこでつまずき何を提案したかを書く。ご本人の特定につながる情報は外す

開業から日が浅く、成婚された方に声をかけられる状態でなければ、2番と3番から始めて問題ありません。3番はご本人の許諾なしでも書けますが、地域が狭いと個人が特定されやすいので、職業や勤務先の記述は落としてください。

ステップ2 許諾を取る。文面例をそのまま使う

許諾は口頭ではなく、文面で残してください。あとで「そこまでとは思っていなかった」となるのを防げます。次の文面をコピーして、[ ]の中を自社の内容に変えて使えます。

件名 ご成婚のご報告をホームページに掲載させていただけませんか

[お名前]様

このたびはご成婚、誠におめでとうございます。
担当の[カウンセラー名]です。

もしご負担でなければ、活動中のお話をホームページに掲載させていただけないでしょうか。
掲載にあたっては、次の内容でお願いしたいと考えております。

・お名前  イニシャル表記(例 T様)/仮名/実名 からお選びいただけます
・お写真  なし/後ろ姿・手元のみ/お顔あり からお選びいただけます
・掲載内容 入会のきっかけ、活動中に迷われたこと、お相手との出会い方
・掲載期間 公開日から[ ]年間。期間内でも、ご連絡をいただいた時点で削除いたします
・掲載場所 当社ホームページの成婚エピソードページ( https:// )

お話をうかがう時間は30分ほどです。
文章にまとめたものは、公開前に必ずご確認いただきます。
掲載を見送られた場合も、これまでと同じようにご連絡を差し上げます。

[相談所名] [カウンセラー名]

この文面の要点は、選択肢を先に見せていることです。「顔出しでお願いします」と頼むと断られますが、3段階から選べる形にすると、後ろ姿だけなら、という返事が返ってくることがあります。

ステップ3 取材する。聞く順番を決めておく

取材は雑談で終わらせず、聞く項目を決めておいてください。読者が知りたいのは幸せな結果ではなく、自分と同じところで迷った人がどう進んだかです。

  • 入会前:どこと比べて、なぜここに決めたか
  • 不安:入会前にいちばん迷ったこと
  • つまずき:活動中、うまくいかなかった時期に何が起きていたか
  • 転機:そのとき、カウンセラーから何を言われたか
  • 出会い方:お相手とはどう出会い、どこで決め手があったか
  • 期間:入会から成婚まで、実際にかかった期間とお見合いの回数
  • ひとこと:いま迷っている人に伝えたいこと

3番目のつまずきが、いちばん読まれる部分です。ここが無い事例は、どの相談所のサイトにも載っている文章と同じになり、読み飛ばされます。

ステップ4 注記を、体験談のすぐ横に置く

体験談を載せるときは、同じ結果にならない人がいることを、読む人に伝わる形で示してください。ページの一番下に小さな文字で置くと、そこまで読まれずに終わります。

消費者庁の打消し表示に関する実態調査報告書では、打消し表示が読まれるかどうかを、表示の位置・文字の大きさ・強調表示との距離といった観点から検証しています。ここから読み取れる置き方の目安は、次の3つです。

  • 同じページに置く:別ページへのリンク先ではなく、体験談と同じページに置く
  • すぐ後ろに置く:体験談から離れた位置ではなく、直後に置く
  • 文字を小さくしない:本文と同じくらいの大きさにする

次の文例をそのまま使えます。

掲載しているエピソードは、実際に活動された会員の方にうかがったものです。
活動の期間、お見合いの回数、ご成婚までの流れは、ご年齢・お住まいの地域・
お相手に望む条件によって大きく異なります。
同じ期間・同じ回数でのご成婚をお約束するものではありません。

(取材 2026年○月/掲載についてご本人の同意をいただいています)

もうひとつ気をつけたいのが、謝礼です。会費の割引や商品券と引き換えに書いてもらった声を、第三者の感想として載せるのは避けてください。事業者の表示であることが分かりにくいものは、消費者庁のステルスマーケティングに関する規制の対象になり得ます。掲載前に運用基準を確認しておくと安全です。

ステップ5 公開前チェックリスト

公開ボタンを押す前に、事例ページを次の項目で確認してください。1本あたり5分で終わります。

  • 許諾:文面での許諾が残っているか。掲載期間と削除の連絡先を伝えてあるか
  • 本人確認:公開前の原稿をご本人が読み、了承しているか
  • 数字の根拠:活動期間やお見合い回数が、実際の記録と一致しているか
  • 成婚率の定義:成婚率を書くなら、分母が何か(在籍会員数か、退会者数か)を同じ場所に書いているか
  • 注記:同じ結果を約束するものではない旨が、体験談のすぐ後ろにあるか
  • 特定リスク:勤務先、出身校、地名が細かすぎて個人が分かる状態になっていないか
  • 写真:使っている写真がご本人のもので、選んだ形(後ろ姿など)と一致しているか

成婚率は、分母を何にするかで数字が大きく変わります。計算式を書かずに数字だけを大きく載せると、比較検討している人に不信感を持たれるだけでなく、他社と並べられたときに説明できなくなります。書くなら計算式もセットにしてください。

この章の結論として、成婚事例は取材する前に許諾の型と注記の文面を決めておくと止まりません。逆に、原稿ができてから許諾を取りに行くと、公開日が確実に遅れます。

公開後に社内へ残る作業と、AIで軽くできる範囲

ホームページを公開すると、相談所側に月ごとの作業が残ります。制作会社に頼める部分と、どうしても社内でやる部分があるので、先に分けておきましょう。

作業頻度誰がやるかAIで軽くなるか
コラム・ブログの執筆月2〜4本相談所(外注も可)構成案とたたき台は軽くなる
成婚事例の追加年数本相談所のみ文字起こしからの下書きだけ
料金・サービス内容の改定随時相談所が指示、更新は状況次第軽くならない
カウンセラー紹介の入れ替え随時相談所プロフィール文の下書きは軽くなる
WordPressとプラグインの更新月1回程度制作会社(保守契約)軽くならない
問い合わせへの返信都度相談所のみ定型部分の文面だけ

AIに下書きを作らせるときの渡し方

コラムや事例の下書きは、生成AIで作る時間を短くできます。ただし渡し方を決めておかないと、それらしいけれど自社の話ではない文章が出てきます。

出発点として、次の短い指示から始めて、あとはAIと会話しながら自社の言い方に寄せていくのが早いです。

あなたは結婚相談所の広報担当です。
添付した面談メモから、成婚エピソードの下書きを作ってください。

・メモに書かれていないことは足さない
・「必ず」「絶対」「最短」など、結果を約束する言い方は使わない
・活動期間とお見合い回数は、メモに数字がある場合だけ書く
・見出し1つ、本文600字程度、ご本人の言葉の引用を2か所

[ここに面談メモの文字起こしを貼る]

出てきた下書きは、人が次の3か所を確認してください。

  • 足された出来事:メモに無い出来事が書き加えられていないか
  • 言い回し:ご本人の言い回しが標準語に直されていないか
  • 約束する表現:結果を約束する表現が混ざっていないか

3つ目は特に混ざりやすく、「きっと見つかります」のような一文がさらっと入ってきます。

AIで作れないのは、会員の実話そのものです。取材して聞き出す部分は人がやるしかありません。AIが短くしてくれるのは、聞いたあとの文章化の時間です。

AIでサイトごと作る選択肢はどこまで使えるか

AIでサイトを生成するツールを使えば、見た目のあるページ自体は短時間で作れます。実際、コンセプトを試すためのページや、イベント告知用の1枚ページなら十分に使えます。

一方で、結婚相談所のサイトで慎重になったほうがいいのが、問い合わせフォームまわりです。送信された内容がどこに保存され、誰が見られるのかを説明できない状態で個人情報を受け取るのは避けてください。この点はAIホームページ作成の手順とツール選びで扱っています。

公開後に更新できる形になっているかも先に確認が要ります。生成したまま公開して、あとから料金表を直せずに困る例は多いので、AIで作ったサイトの更新体制の作り方もあわせて見ておくと安全です。

この章の結論として、AIが短くできるのは文章化と下書きの時間で、取材と最終確認は残ります。月に何時間使えるかを先に決めてから、更新の形を制作会社と相談してください。

公開して3か月。見る数字と、変わる順番

リニューアルしても、問い合わせが翌週から増えるわけではありません。どの数字がいつ動くかは、もとの状態や競合の状況で変わります。ただし、見る順番は決めておけます。問い合わせ数だけを見て早々に判断すると、途中で止めることになります。

  1. 検索結果に出る回数(表示回数)。ページが増えたり内容が変わったりすると、最初に動きが出るのがここ。問い合わせ数はまだ変わらないことが多い
  2. 訪問と、予約フォームへの到達数。相談所名での指名検索や、地域名を含む検索からの訪問がどう変わったかを見る
  3. 無料相談の予約数と、その後の入会率。入会率が動くのは最後で、面談の内容とサイトの説明が一致したときに変わる

見る数字は、アクセス数ではありません。無料相談の予約完了数、電話番号のタップ数、指名検索の表示回数の3つです。それぞれ、どこで見るかが違います。

  • 指名検索の表示回数:Search Consoleにサイトを登録すると、検索での表示回数やクリック数を確認できます
  • 無料相談の予約完了数:予約完了ページの表示を計測対象として設定します
  • 電話番号のタップ数:電話リンクのタップを計測対象として設定します

下の2つは、計測タグを入れただけでは自動で取れるとは限りません。何を成果として数えるかを設定する必要があるので、この設定作業を制作会社の作業範囲に入れておいてください。設定方法は、使う計測ツールの公式ヘルプが最新です。

数字の読み方を、仮の例で説明します。月に受けられる無料相談が10枠で、そのうち埋まっているのが4枠だとします。この場合、サイトを直して予約が8件に増えれば効果が出たと言えますが、12件になっても4件は受けられません。サイトの改善より先に、面談枠を増やせるかを確認したほうがいい状況です。

先に決めておくこと。目標は「アクセス数を増やす」ではなく「月◯件の無料相談予約」で置いてください。件数で置くと、面談枠と噛み合っているかがすぐ分かります。

計測の設定は公開のタイミングで一緒に入れてもらうのが確実です。あとから入れると、リニューアル前との比較ができなくなります。GA4をWordPressに設置する手順を渡して、対応範囲に入るか聞いてみてください。

この章の結論として、表示回数と予約到達数を先に見て、問い合わせ数での判断はその後にしてください。判断を早めると、動いている途中の施策を止めることになります。

結婚相談所の集客。ホームページとほかの入口の役割分担

結婚相談所の集客をホームページだけでやろうとすると、たいてい途中で止まります。検討している人は、比較しながら何度も情報を見に来るので、入口が複数ないと接点が切れるからです。役割を分けて考えてください。

入口届く相手ホームページとの関係
Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)「地域名+結婚相談所」で、今すぐ相談先を探している人地図から詳細を見に来る。営業時間と写真が古いとここで止まる
検索からのコラム「40代 再婚 婚活」のように、まだ相談所を決めていない人コラムを読んだ人が料金ページと事例ページへ進む
LINE公式アカウント資料は見たが、まだ面談を予約する気になれない人サイトの資料請求から登録してもらい、後日また戻ってきてもらう
Web広告開業直後で、検索順位がまだ付いていない時期の相手広告の行き先は無料相談ページ1枚に絞る
加盟している連盟の掲載枠連盟のサイトから相談所を探している人そこから自社サイトに来る。両方に同じ文章を載せない

この中でホームページが担うのは、最後の比較検討です。ほかで名前を知った人が、決める直前に確認しに来る場所だと考えてください。だから料金、カウンセラーの顔、初回面談で何をするかの3つが必要になります。

逆に言うと、ホームページを作っただけでは、そもそも名前を知られていません。開業直後は、Googleビジネスプロフィールの登録と、地域の検索でヒットするページの用意を同時に進めるほうが早いです。

訪問はあるのに問い合わせが来ない場合、原因はだいたい料金の書き方か、予約フォームの項目数です。切り分けの順番は問い合わせが来ないホームページの原因と改善手順にまとめています。

この章の結論として、ホームページは決める直前を受け止める場所で、名前を知ってもらう役割は別の入口が担います。どちらが足りていないかで、次に手をつける場所が変わります。

結婚相談所のホームページでよくある失敗4つと回避法

失敗1 成婚率の数字だけを大きく載せる

トップページに「成婚率◯%」と大きく出しているサイトは多いのですが、計算式を書いていないものがほとんどです。成婚率は、分母を在籍会員数にするか、退会者数にするかで数字が大きく変わります。

比較検討している人は、複数の相談所を並べて見ています。数字だけが並ぶと、高い数字を出しているところが有利に見えますが、聞かれたときに説明できないと、面談の場で信頼を落とします。

回避法は、数字のすぐ横に計算式を書くことです。「2025年に退会された方のうち、ご成婚による退会の割合」のように、分母を1行足すだけで済みます。書けない数字なら、載せないほうが結果的に有利です。

失敗2 カウンセラー個人で作り込んで、交代したときに直せない

結婚相談所は、誰に相談するかで選ばれる商売です。だからカウンセラーの顔と経歴をきちんと出しているサイトは多いのですが、そのままトップページのデザインに写真を焼き込んでしまうと、担当が変わったときにデザインごと作り直しになります。

実際に起きるのは、スタッフが1人辞めた時点でサイト全体が古い情報になり、直す費用が出せずにそのまま放置される、という流れです。

回避法は、制作の段階で「カウンセラー紹介は自分たちで追加・削除できる形にしてください」と伝えることです。1人ずつのプロフィールを、あとから足したり外したりできる作りにしておけば、交代のたびに制作会社へ依頼しなくて済みます。

失敗3 無料相談の予約フォームに、重い項目を入れる

入会申込のつもりでフォームを作ってしまい、年収、勤務先、婚歴、独身証明書の有無まで最初のフォームで聞いている例があります。これは相談所側からすると効率的ですが、まだ話も聞いていない段階の人には重すぎます。

結果として、フォームの入力画面まで来た人が、そこで離脱します。しかも離脱した人は記録に残らないので、相談所側は「そもそも人が来ていない」と誤解します。

回避法は、最初のフォームを名前・連絡先・希望日時の3項目までにすることです。詳しい内容は、予約が入ったあとの返信メールか、面談当日に聞けば足ります。項目の絞り方は問い合わせフォームを5項目に絞る入力設計が参考になります。

失敗4 連盟の掲載ページと同じ紹介文を、自社サイトにも載せる

連盟に加盟していて、連盟側にも相談所の紹介ページがある場合、そこに書いた紹介文を自社サイトのトップにそのままコピーしているケースがよくあります。

こうすると、連盟のページを見てから自社サイトに来た人が、まったく同じ文章を読むことになります。どちらを読んでも同じことしか書いていないので、自社サイトを見る理由がなくなります。

回避法は、役割を分けることです。連盟のページには基本情報と会員数を、自社サイトにはカウンセラーの考え方、面談の流れ、地域での活動を書く。同じ内容を二重に持たないだけで、自社サイトに来る意味が生まれます。

あわせて、連盟によってはロゴの使い方や会員数の表記に決まりがあります。加盟している連盟の規約と契約書を、公開前に一度確認してください。

この章の結論として、4つの失敗はどれも公開前の1行の確認で防げます。次の4つを、制作会社への依頼書に書いてください。

  • 成婚率の計算式:数字を載せるなら、分母を同じ場所に書く
  • カウンセラー欄の更新方法:自分たちで追加・削除できる形にする
  • フォームの項目数:最初のフォームは名前・連絡先・希望日時の3項目まで
  • 連盟ページとの重複:連盟の紹介文をそのまま載せない

現場の妥協点。相談所側の持ち出しになりやすいところ

ここからは、提案書には書かれにくい話です。結婚相談所のサイトは、ほかの業種と比べて相談所側の手間が多く残る種類のサイトです。先に知っておくと、進め方を変えられます。

成婚事例は、思ったほど集まらない

いちばん現実的な壁がここです。成婚された方は、活動していたこと自体を周囲に知られたくない場合があり、退会後は連絡先が変わることもあります。声をかけられるのは、担当と関係が続いている一部の方に限られます。

だから、事例ページを10本前提で設計すると、公開時に3本しか埋まらないという事態が起きます。妥協点としては、成婚エピソードを2〜3本に絞り、残りを匿名の活動記録とカウンセラー視点の記録で埋める形です。

もうひとつの手として、成婚のタイミングで許諾をお願いする流れを、退会手続きの中に組み込んでおく方法があります。時間が経つほど頼みにくくなるので、その場でお願いするのが結局いちばん通ります。

写真は、素材写真では埋まらない

結婚相談所のサイトで、無料素材の外国人カップルの写真を使うと、見る人にすぐ伝わります。この業種は、実在する人がやっていることが安心につながるので、素材写真の効果が出にくい領域です。

最低限、面談スペースとカウンセラー本人の写真は撮影してください。撮影費は見積もりに入っていないことが多く、あとから出てくる費用の代表格です。見積もり段階で撮影の有無を必ず確認しておきましょう。

料金の書き方は、面談枠の空き具合で決める

料金をどこまで詳しく書くかは、判断が分かれるところです。詳しく書けば、価格に納得した人だけが問い合わせてきます。目安だけにすれば、まず話を聞いてみたいという人からも連絡が来ます。どちらが良いかは、サイトの出来ではなく相談所の状態で決まります。

判断の基準は、月に受けられる面談枠です。枠が埋まっていないなら、料金は目安だけにして、まず話を聞く機会を増やす。枠が埋まりつつあるなら、料金を詳しく書いて、面談の前に条件をそろえておく。この形にしておくと、問い合わせの件数と面談枠が噛み合います。

「集客もやります」の範囲を、契約前に言葉にする

制作会社が集客支援を含めて提案してくる場合、その中身は会社によって幅があります。どこまでが対応範囲かを、次の3つで確認してください。工数がまったく違います。

  • コラムの執筆代行:記事を書くところまで入っているか
  • キーワードの設計:狙う検索語を決めるところだけか
  • Googleビジネスプロフィールの運用:投稿や口コミへの対応まで見るか

確認の仕方は簡単で、「毎月何をして、何が納品されますか」と聞くことです。月次のレポートだけが送られてくる契約なのか、記事や投稿が実際に増えるのかで、続ける価値が変わります。

この章の結論として、結婚相談所のサイトは公開後も相談所側の手間が残ります。事例の許諾、写真、料金の見せ方の判断は外注できません。ここに使える時間を先に見積もってから、制作の規模を決めてください。

よくある質問

連盟のサイトに相談所ページがあるのに、自社のホームページも必要ですか

必要です。連盟のページは形式が決まっていて、カウンセラーの考え方や面談の流れまでは書けません。決める直前の人は、担当者の人柄を確認しに来ます。ただし紹介文をコピーせず、連盟には基本情報、自社サイトには考え方と事例を、と役割を分けてください。

開業したばかりで成婚事例が1件もありません。何を載せればいいですか

初回面談で何を話すのか、入会後の1か月に何が起きるのかを、時系列で具体的に書いてください。事例の代わりになるのは、カウンセラー自身の経歴と、活動の進み方の説明です。事例が無いことを隠すより、面談の中身を細かく見せるほうが予約につながります。

成婚された方の写真は、顔が写っていないと効果がないですか

顔なしでも成立します。後ろ姿、手元、指輪、会場の風景でも、文章の中身が具体的なら伝わります。むしろ顔出しにこだわって許諾が取れず、事例ページが空のままになるほうが機会損失です。写真の形は3段階から本人に選んでもらう進め方をおすすめします。

制作会社に、会員の個人情報を見せることになりますか

管理画面のIDを渡せば、問い合わせ内容を見られる状態になります。契約書に個人情報の取り扱い条項があるか、閲覧できる範囲を限定できるかを、発注前に確認してください。

まず今日、事例の許諾を1件お願いしてみる

今日できることが1つあります。直近で成婚された方を1人思い浮かべて、この記事の許諾メールの文面を送ってみてください。返事の有無で、事例ページを何本の前提で設計すればいいかが決まります。制作会社を選ぶ前に、費用の内訳の見方をもう少し詳しく知りたい方はホームページ制作会社の選び方と費用相場の判断軸もあわせてどうぞ。

ここまで読んで、事例の見せ方や個人情報の扱いまで含めて相談できる相手を探しているなら、ホームページ制作と公開後の運用支援をご覧ください。いまのサイトのどこから直すか、面談枠と合っているかを一緒に見ていきます。初回のご相談は無料です。今の状況をうかがうだけでも大丈夫ですので、お気軽にお声がけください。

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