サーチコンソールの平均掲載順位の見方|数字を誤読しない条件

サーチコンソールの平均掲載順位の見方|数字を誤読しない条件

この記事の要点

  • 平均掲載順位は、最上位の順位を表示回数で平均した数字
  • 数字が動く条件は4つ。切り分け手順を本文で解説
  • 表示回数の記録に不具合があった期間は、比較の基準にしない

サーチコンソールの平均掲載順位は、あなたのサイトのリンクが検索結果に出たときの「最上位の順位」を、表示されたすべての検索について平均した数字です。つまり「今このキーワードで8.2位に出ている」ではなく、「出たときの順位を平均したら8.2位だった」という意味になります。順位チェックツールの実測値と一致しないのは、正常な状態です。

この記事は、サーチコンソールを開いて数字は見ているものの、その数字をどう使えばいいか決めきれていない方に向けて書いています。社内報告や記事のリライト判断が、いつも感覚頼りになっている状態です。読み終わる頃には、平均掲載順位を見る手順が分かります。その数字を信じてよい条件と、信じてはいけない条件も、自分で判断できるようになります。

扱うのは平均掲載順位の読み方に絞ります。サーチコンソールの登録方法や画面全体の使い方はサーチコンソールの使い方|初心者が最初に見る4つの画面で解説しているので、まだ導入していない方はそちらから読んでください。

Contents / 目次
  1. 平均掲載順位が示している数字
  2. サーチコンソールで平均掲載順位を見る5ステップ
  3. 数字を誤読しない4つの条件
  4. 順位チェックツールと数字が合わない理由
  5. 現場でよく起きる4つの誤読と、その直し方
  6. レポートに載せる前に決めておくこと
  7. よくある質問
  8. まず今日、自社の1ページで分布を見てください

平均掲載順位が示している数字

平均掲載順位は「サイトが検索結果に出たときの最上位の順位を、表示回数の分だけ平均した値」です。GoogleのSearch Consoleヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数とは」には、こう書かれています。

Google公式の定義。「検索結果内のプロパティまたはページへのリンクに付与される最上位の掲載順位であり、そのプロパティが表示されるすべてのクエリでの平均です」

この定義を、仮の数字に当てはめてみます。あるクエリで自社ページが2位・4位・6位の3か所に出た場合、カウントされるのは最上位の2位だけです。別のクエリで3位・5位・9位に出たなら3位。この2つのクエリの平均掲載順位は、(2+3)÷2=2.5位になります。この数字は仕様を説明するための作例であって、公式ヘルプに載っている数値ではありません。

ここで大事なのは、平均掲載順位は「状態」ではなく「集計結果」だという点です。8.2位という数字は、8位前後に安定して出ていたことも意味しますし、3位と40位が混ざった結果である可能性もあります。同じ数字でも、次に打つ手はまったく変わります。

よくある読み方と、実際の仕様を並べておきます。

こう読みがち実際の仕様だから何が言えるか
いま8.2位に表示されている表示されたすべての検索での平均値特定の1回の検索で8位に出た保証はない
ページ全体の実力を表す1つの数字クエリ・国・デバイスごとに別々の値があるフィルタを変えれば数字も変わる。条件とセットで見る
順位チェックツールと同じもの計測の対象と方法が違うズレは異常ではない。用途で使い分ける
数字が小さいほど成果に近いクリック数・クリック率とは別指標順位が上がってクリックが減ることは起こりうる
過去のデータをいつでも遡れる保持できる期間には上限がある比較に使うなら定期的に手元へ書き出す

データの保持期間には上限があり、古い分から順に消えていきます。何か月分まで残るかはSearch Consoleヘルプの検索パフォーマンス レポートの説明で確認してください。前年同月と比べたい場合、保持期間を超えた分は消えるため、あとから取り戻せません。

この章の結論として、平均掲載順位を見るときは必ず「どの条件で集計した平均か」をセットで確認してください。条件を書かない数字は、社内でも外注先とのやり取りでも、そのつど別の意味に読まれます。

サーチコンソールで平均掲載順位を見る5ステップ

平均掲載順位は、検索パフォーマンスの画面で指標を有効にすれば表示されます。ただし、そのまま眺めても判断材料にはなりません。ここでは、リライトや報告に使える形まで持っていく5つのステップを書きます。以下の操作手順は執筆時点の画面をもとにした説明です。ボタン名やメニューの位置は更新で変わることがあるため、現在の画面と違う場合はSearch Consoleヘルプの検索パフォーマンス レポートの説明で確認してください。

ステップ1|4つの指標をすべて表示する

検索パフォーマンスを開いたら、合計クリック数・合計表示回数・平均CTR・平均掲載順位の4つを、すべて表示された状態にします。表示されていない指標があれば有効にしてください。切り替えの位置や名称は画面の更新で変わるため、見つからない場合は上記の公式ヘルプで現在の画面を確認してください。

4つを同時に出す理由は、平均掲載順位が単独では判断できない指標だからです。順位が良くなっているのにクリックが横ばいなら、それは表示された場所の問題であって、順位の問題ではありません。

ステップ2|期間は「直近28日と、その前の28日」で比べる

期間は「過去3か月」のような長い1本の区間ではなく、直近28日とその前の28日を比較する形にします。日付を指定する画面に比較の設定があるので、そこで前の期間との比較を選びます。

28日でそろえるのは、曜日の影響を打ち消すためです。平日と休日で表示回数が変わるサイトの場合、30日や1か月で切ると、月によって平日の日数が違い、それだけで数字が動きます。自社の表示回数が曜日で動くかどうかは、日別のグラフを見れば分かります。

ステップ3|サイト全体ではなくページ単位まで降りる

サイト全体の平均掲載順位は、改善の判断には使えません。見るべきは、対象ページ1本ごとの数字です。ページのタブで対象URLを選び、クエリのタブに切り替えると、そのページが拾っているクエリと、それぞれの掲載順位を確認できます。画面の挙動が説明と違う場合は、URLのフィルタが効いた状態になっているかを確かめてください。

Search Consoleヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数とは」でも、データが集計される単位はグループ化のしかたによって変わると説明されています。同じサイトでも、見る単位を変えれば数字は変わります。これは不具合ではなく仕様です。

ステップ4|フィルタ条件を固定して、メモに残す

判断に使う前に、フィルタ条件を決めて固定します。次の4つは公式が推奨する設定ではなく、当社が国内向けのサイトで採用している運用方針です。自社の状況に合わせて変えてください。

  • 検索タイプ:ウェブに固定する。画像や動画が混ざると順位の意味が変わる
  • 国:日本に絞る。海外からの表示が混ざると平均が大きく動く
  • デバイス:モバイルとPCを分けて見る。デバイスごとに順位が違うことがある
  • 期間:直近28日と前28日の比較で固定する

そして、この4条件をレポートや作業メモに文字で書き残してください。次のような1行で十分です。「対象=/column/example/、検索タイプ=ウェブ、国=日本、デバイス=モバイル、期間=2026-08-01〜08-28(前28日と比較)」。

条件を書き残さないと、翌月に別の人が同じ画面を開いたときに違う条件で見てしまい、上がった下がったの議論が噛み合わなくなります。社内の報告資料で数字が食い違うときは、まずこの1行が抜けていないかを確認してください。

ステップ5|CSVに書き出して、直すべき行だけを抽出する

クエリ一覧をエクスポートして、Googleスプレッドシートで絞り込みます。当社が手を付ける価値が高いと考えているのは「表示回数が多く、かつ8〜20位あたりにいる」行です。1位付近はすでに取れており、順位が大きく離れている行は1回のリライトでは動きにくい、という運用上の経験からの区切りで、公式が示す基準ではありません。自社のクエリの分布を見て調整してください。

次の数式をそのまま貼れば、その条件の行だけが抽出されます。数式の中の8と20も、この記事の目安をそのまま入れているだけなので、自社に合う値に書き換えて使ってください。

// Googleスプレッドシートに、Search Consoleからエクスポートしたクエリ一覧を貼った状態で使います
// 前提=A列からE列に「クエリ/クリック数/表示回数/CTR/掲載順位」の順で並んでいること
// 列の見出し名は表示言語や仕様変更で変わるため、名前ではなく列の位置で指定しています
// 貼り付け先は、データとは別のシートの空きセル(A1など)

=QUERY('データ'!A:E, "select * where Col3 >= 100 and Col5 >= 8 and Col5 <= 20 order by Col3 desc", 1)

// Col3=表示回数、Col5=掲載順位
// 表示回数100回以上、かつ平均掲載順位8〜20位の行を、表示回数の多い順に並べます
// ['データ' は、実際に貼り付けたシート名に変更してください]
// [100 は自社の規模に合わせて変更。月間の表示回数が数千回規模なら30くらいから始める]
// [8 と 20 も当社の運用上の目安。自社のクエリの分布に合わせて変更してください]
// つまずきやすい点=シート名に半角スペースや記号が入っているとエラーになります。
// その場合はシート名を「data」のような英字だけの名前に変えてください。

抽出できたら、上から順にリライト候補として扱います。作業前に確認するチェックリストを載せておきます。ここに挙げる数値は絶対的な基準ではなく、自社のクエリの分布に合わせて動かす前提の目安です。

  • 表示回数:直近28日でまとまった回数があるか(少なすぎる行を直しても、増えるアクセスはわずか)
  • 順位の幅:8〜20位に入っているか。ここから大きく離れていると、手直しでは届かず作り直しに近い工数がかかる
  • クリック率:順位のわりに極端に低くないか。低ければタイトルとメタディスクリプションの問題
  • クエリの中身:そのページが答えるつもりだったクエリか。違うなら別ページを作る判断もある
  • 重複:同じクエリで自社の別ページも表示されていないか。競合していると片方の順位が伸びない

この章の結論です。平均掲載順位は「4指標を並べ、28日比較で、ページ単位に降り、条件を書き残し、8〜20位の行を抜く」ところまでやって、はじめて次の作業が決まります。画面を眺めるだけでは、どの記事から直すかは決まりません。

数字を誤読しない4つの条件

平均掲載順位が実態とズレて見えるパターンは、大きく4つです。どれも仕様として決まっていることなので、知っていれば数字の読み違いを防げます。

条件1|フィルタとグループ化を変えると、数字そのものが変わる

平均掲載順位は、フィルタとグループ化の条件ごとに計算し直されます。Search Consoleヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数とは」にも、レポートのフィルタやグループ化のしかたによって、URLごとに数えるかプロパティごとに数えるかが変わると書かれています。

実務でよく起きるのは、先月はデバイス無指定、今月はモバイルだけ、という条件のズレです。数字だけを並べると改善したように見えますが、比べているものが違います。ステップ4で条件を文字に残すのは、この事故を防ぐためです。

条件2|AI概要は、まとめて1つの掲載順位として数えられる

AI概要(AI Overviews)の仕様と、Search Consoleでの数え方は、Googleの検索セントラル「AI Features and Your Website」で説明されています。AI概要に表示されたサイトのデータがSearch Consoleでどの検索タイプに集計されるかは、時期によって公式の説明が変わる部分です。最新の扱いは、このページとSearch Consoleヘルプの検索パフォーマンス レポートの説明で確認してください。

あわせてSearch Consoleヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数とは」には「AI による概要に付与される掲載順位は検索結果内で 1 つのみ」と書かれています。枠の中にリンクが何本あっても、順位としては1つ分として扱われるということです。

つまり、平均掲載順位の数字には、従来の青いリンクとしての表示と、AI概要の中での表示が混ざっています。順位の数字が良くなったのにクリックが増えない場合、AI概要の枠に入ったことで順位が改善して見えている可能性があります。順位だけを見て「成功した」と判断しないでください。

なお、AI機能に関する数字を個別に見るためのレポートが用意されることがあります。名称も、使えるかどうかも変わる可能性があるため、現時点でどうなっているかはSearch Consoleヘルプの検索パフォーマンス レポートの説明で確認してください。

条件3|表示回数の少ないクエリは、一覧に出てこない

Search Consoleヘルプ「Search Console のデータについて」には、ユーザーのプライバシー保護のため、実行回数が非常に少ないクエリや、個人情報・機密情報を含むクエリはトラッキングされないことがあると書かれています。加えて、内部的な制限により保存されるデータ行が上位のものに限られること、表に表示できる行数にも上限があることが説明されています。上限の行数は変わることがあるため、現在の値はこのページで確認してください。

この仕様の影響は具体的です。クエリ一覧の表示回数を全部足しても、グラフの合計表示回数には届きません。差分は「一覧に出ていないクエリ」の分です。

だから、クエリ一覧をCSVに落として合計した数字を、サイト全体の実績として報告してはいけません。あくまで「上位のクエリの合計」として扱ってください。

条件4|平均は表示回数で重み付けされる

平均掲載順位は、表示回数の多いクエリほど強く反映されます。表示回数がケタ違いのクエリが1本あると、サイト全体の平均はそのクエリにほぼ支配されます。

仮の数字で計算してみます。10位で表示回数100回のクエリと、60位で表示回数900回のクエリしかないサイトがあるとします。この場合の全体平均は、(10×100+60×900)÷1000=55位です。10位を取れているページがあるのに、サイト全体の数字は55位と表示されます。

この計算は仕様を説明するための例示であって、実測値ではありません。ただ、指名検索が伸びていない状態で情報系の記事を量産すると、実際にこれに近い形になります。

この章の結論です。平均掲載順位が動いたときに最初に疑うのは順位変動ではなく、フィルタ条件・AI概要・一覧の欠落・表示回数の偏りの4つです。この4つを潰してから、はじめて「順位が変わった」と言えます。

順位チェックツールと数字が合わない理由

サーチコンソールの平均掲載順位と、外部の順位チェックツールの実測値が一致しないのは、計測している対象と方法が違うためです。どちらかが間違っているわけではありません。

比べる点サーチコンソールの平均掲載順位順位チェックツールの実測値
対象実際に表示されたすべてのクエリあらかじめ登録したキーワードのみ
地域・端末フィルタで絞らなければ全部が混ざる指定した地域・端末の1条件
回数表示されるたびに記録される1日1回など、決めたタイミングで取得
個人差の影響検索履歴や位置による違いも含んだ平均個人差を排した条件を狙って取得
AI概要の扱い掲載順位としては1つ分として数えられるツールの仕様によって扱いが異なる
向いている用途実際に人が見た状況の把握、改善対象の抽出特定キーワードの日々の動きの追跡

使い分けの判断軸はシンプルです。「どの記事を直すか決めたい」ときはサーチコンソール、「決めた1つのキーワードが上下したかを毎日見たい」ときは順位チェックツールを使います。無料で使える順位チェックの手順は検索順位チェックツールの使い方|無料で計測する手順にまとめています。

なお、サイトに来たあとの行動を見たい場合はGoogleアナリティクスの領域になります。サーチコンソールとGA4で数字が合わない理由はサーチコンソールとGA4の違い|数値が合わない理由と使い分けで整理しています。

この章の結論です。2つのツールの数字が違っても、原因を探す必要はありません。決めるべきは「どちらの数字で判断するか」を先に1つに固定することです。

現場でよく起きる4つの誤読と、その直し方

ここからは、実際に報告資料やリライト判断でよく見かける誤読を4つ挙げます。どれも数字自体は正しく、読み方だけがずれているケースです。

誤読1|サイト全体の平均掲載順位を月次KPIにしてしまう

記事を毎月10本公開しているサイトで、サイト全体の平均掲載順位を目標値にしている場合に起きます。新しい記事は公開直後、順位が付いていない状態から始まります。表示回数の少ない低順位のクエリが毎月足されるので、施策がうまくいっていても全体の平均は悪化していきます。

結果として「頑張っているのに数字が悪くなる」という報告になり、記事を作る手が止まります。防ぐには、KPIをサイト全体の平均掲載順位ではなく、対象ページを固定したうえでの「8位以内に入っているクエリ数」に変えてください。母集団が動かないので、増えた減ったが素直に読めます。

誤読2|条件の違う2枚の画面キャプチャを並べて報告する

報告資料を作るときに、先月分は先月の担当者が撮った画面、今月分は自分が撮った画面、という状態で起きます。片方は国フィルタなし、もう片方は日本のみ、というズレがよくあります。

この場合、順位が改善したように見えても、実際は海外からの低順位の表示が外れただけ、ということが起こります。防ぐには、ステップ4のフィルタ条件1行を資料の欄外に必ず書くルールにしてください。キャプチャではなくCSVを保存しておくと、あとから条件を確認できます。

誤読3|表示回数の記録に不具合があった期間を、比較の基準にする

前年同月比を出すときに起きます。Googleは、ログの不具合などで一部の期間の数値が正確にレポートされなかった場合、Search Consoleヘルプの「Search Console のデータ異常」にその期間と内容を掲載します。どの期間が対象になっているかは随時更新されるため、比較する前に必ずこのページで最新の記載を確認してください。

平均掲載順位は表示回数で重み付けされ、クリック率も表示回数から計算されます。したがって、データ異常として挙げられている期間の平均掲載順位とクリック率は、基準として使うには慎重に扱う必要があります。前年同月比を出す前に、比較対象の期間がそこに重なっていないか確認してください。重なる場合は、順位の比較ではなくクリック数の比較に切り替えるのが現実的です。

データ異常のページは随時更新されます。過去の数字を根拠に社内で判断する前に、その期間に該当する記載がないかを一度見る習慣をつけてください。

誤読4|平均10.5位を「2ページ目の上のあたり」と読む

1つのページに、指名検索の1位と、一般キーワードの30位台が混ざっているときに起きます。平均すると10.5位になりますが、10位前後に出ているクエリは1本も無い、という状態があり得ます。

この状態で「あと少しで1ページ目だから内部リンクを足そう」と判断すると、効きません。防ぐには、平均値ではなくクエリ別の一覧を必ず開き、順位の分布を目で見てください。1位台と30位台に割れているなら、やるべきは1本の記事の改善ではなく、30位台のクエリに答える別ページを作る判断です。2ページ目で止まっているケースの見直し方は検索順位が10位から上がらない原因|2ページ目を抜ける見直し手順にまとめています。

この章の結論です。4つとも「平均値をそのまま状態として読んだ」ことが原因です。平均掲載順位を見たら、必ずその内訳(クエリ別の分布)まで開く。この一手間だけで、判断の精度はかなり変わります。

レポートに載せる前に決めておくこと

平均掲載順位は、社内で最も誤解されやすい指標です。数字が1つで、しかも小さくなるほど良いように見えるため、報告に出した瞬間から「順位が上がった=成果が出た」という話にすり替わります。ここは仕様の問題ではなく、運用ルールで防ぐしかありません。

報告のフォーマットとして決めておきたいのは、次の3つです。

  1. 平均掲載順位を単独で載せない。必ずクリック数と同じ表に並べる。順位が良くなってクリックが減っていたら、それは順位以外に原因があると分かる
  2. 資料の欄外に、対象URL・検索タイプ・国・デバイス・期間の5つを1行で書く。書けない数字は資料に載せない
  3. 月初にCSVを1枚書き出して保存する。保持期間を過ぎた分は消えるため、それ以前の比較は保存していないと二度とできない

外注先から報告を受けている場合も、見るところは同じです。順位の改善だけが並んでいて、対象URLとフィルタ条件が書かれていない資料は、良くなった箇所だけを選んで見せることができてしまいます。悪意がなくても、条件を書いていなければ、翌月に別の条件で見て話が食い違います。条件の記載を追加してもらうのは、遠慮する話ではありません。

もう1つ、見落とされやすいコストがあります。データの保存です。ここは正直に言うと、月に1回CSVを書き出してフォルダに置くだけでも、多くの中小企業では十分です。仕組みを作る前に、まず手作業で3か月続けてみて、本当に見返しているかを確かめる方が失敗しません。

なお、エクスポートしたCSVをAIに読ませて要約させる使い方は有効ですが、フィルタ条件を一緒に渡さないとAIも同じ誤読をします。「国=日本、デバイス=モバイル、期間=28日」といった前提を必ず添えてください。データを渡す前に、社外に出してよい情報かどうかの確認も忘れずに。

この章の結論です。平均掲載順位は、条件の記載とクリック数の併記という2点をルール化するだけで、社内での誤解がほぼ無くなります。ツールを増やす前に、報告のフォーマットを直す方が先です。

よくある質問

平均掲載順位が良くなったのに、クリック数が増えないのはなぜですか

順位の数字が良くなっても、表示された場所によってはクリックされにくいことがあります。AI概要の枠に含まれた場合も掲載順位としてはカウントされるため、順位の平均は改善します。クリック数と平均クリック率を並べて見て、順位より先にそちらを確認してください。

クエリ一覧の表示回数を合計しても、グラフの合計表示回数と合いません

仕様どおりです。表示回数が非常に少ないクエリはプライバシー保護のため一覧に出ず、表に表示できる行数にも上限があります。クエリ一覧の合計は「上位のクエリの合計」として扱い、サイト全体の実績にはグラフの数字を使ってください。

ページのタブとクエリのタブで、平均掲載順位の数字が違うのはなぜですか

集計の単位が違うためです。Search Consoleヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数とは」では、ページや検索での見え方でグループ化した場合はページごとに集計され、それ以外はプロパティ単位で集計されると説明されています。どちらかが誤りではないので、判断に使う単位をページ側に決めて固定するのがおすすめです。

昨日の平均掲載順位が表示されないのですが、いつ反映されますか

データが出そろうまでには時間がかかり、直近の分はあとから変動することがあります。反映のタイミングはSearch Consoleヘルプの検索パフォーマンス レポートの説明で確認してください。日単位で一喜一憂せず、28日単位の比較で見る方が判断を誤りません。

平均掲載順位は何位を目標にすればいいですか

サイト全体の平均には目標を置かないでください。新しい記事を出すたびに悪化する数字だからです。目標にするなら「対象ページを固定して、8位以内に入っているクエリの数」のように、母集団が動かない形にすると、増減がそのまま成果として読めます。

まず今日、自社の1ページで分布を見てください

今日すぐできるのは1つだけです。検索パフォーマンスを開き、期間を28日にして、ページのタブから自社で一番育てたい記事を1本選び、そのままクエリのタブに切り替えてください。平均値の裏側にある順位の分布が見えます。1分で終わります。

そのうえで「順位は付いているのにクリックが増えない」状態が続いているなら、AI概要の中でどう扱われているかまで含めて考える必要があります。検索とAI検索の両方で見つけてもらう記事の作り方はAI時代の記事制作支援の詳細ページにまとめています。数字は見ているけれど次の一手が決まらない、という状態でしたら、いまのサーチコンソールの画面を一緒に見ながら整理するところからでも構いません。気軽にご相談ください。

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