SEO対策を個人に依頼する費用|制作会社との違いと確認7項目

SEO対策を個人に依頼する費用|制作会社との違いと確認7項目

この記事の要点

  • 個人への依頼費用は、金額ではなく月の稼働時間と成果物の数に換算して比べる
  • 制作会社との差額は、営業・進行管理・複数人体制のぶん。比べる軸は本文の表で
  • 契約前に確認するのは7項目。最優先はアカウントの持ち主の決め方

SEO対策を個人(フリーランス)に依頼する費用は、公開された調査データが少なく、「相場はいくら」と一言で言い切れません。判断できるのは、提示された金額を「月あたりの稼働時間」と「月あたりの成果物の数」に割り戻して比べる方法です。この2つに換算すると、個人と制作会社の見積もりを同じ土台で比較できます。

この記事は、SEO対策をどこに頼むかを決める立場の方に向けて書いています。経営者・役員・院長・施設長のように、金額の妥当性と、任せて大丈夫かを判断する方です。読み終わる頃には、見積もりの読み方、契約前に確認する7項目、うまくいかない条件が分かる状態を目指します。

扱うのは発注側の判断材料です。キーワードの選び方や記事の書き方といった実作業のやり方は扱いません。自社でどこまで手を動かすかを先に決めたい方は、SEO内部対策の代行はどこまで頼むか|自社に残す作業の線引きを先にご覧ください。

Contents / 目次
  1. SEO対策を個人に依頼する費用の見方
  2. 個人と制作会社、どちらが自社に向くかの判断軸
  3. 発注前に行う5ステップ|見積もりをそろえて契約書に落とす
  4. 依頼した後にどうなるか|期間の目安と社内に残る作業
  5. 個人依頼でうまくいかない条件と、防ぎ方
  6. 発注側が見落とすコスト|現場で出てくる妥協点
  7. よくある質問
  8. 今日できる最初の一歩

SEO対策を個人に依頼する費用の見方

結論から書きます。個人への依頼費用を判断するときに見るのは、提示金額そのものではなく次の3つです。この3つが分かると、月10万円の提示と月30万円の提示のどちらが自社に合うかを、金額の大小と切り離して判断できます。

  • 月あたりの稼働時間:その金額で、何時間ぶん動いてもらえるのか。月額の金額 ÷ 想定稼働時間で、実質の時間単価が出ます
  • 月あたりの成果物の数:記事なら本数、改修なら対応ページ数、レポートなら回数。数えられる形で書いてあるか
  • 社内に残る作業:原稿の確認、写真の用意、専門的な内容の監修、公開作業。ここは外注費に含まれず、自社の人件費として出ていきます

SEO対策の費用は、依頼先の種類によっても、依頼する範囲によっても大きく変わります。対象サイトの規模、直す箇所の数、記事の本数、実装まで含むかどうかで金額が動くため、業界全体の相場として一つの金額を出すことはできません。だからこそ、他社の相場を探すより、目の前の見積もりを換算して比べるほうが確実です。

個人の相場を断定しません。個人への依頼費用については、業界をまとめた公開データが見つかりません。ですので、この記事では金額の幅を示す代わりに、見積もりを換算して比べる方法を書きます。「個人は安い」と一括りにできない理由も、そのあとで説明します。

依頼の形ごとに、含まれる範囲が違う

同じ「SEO対策」という言葉でも、契約の形によって含まれる範囲が変わります。見積もりを並べる前に、相手がどの形で提案しているかを先に見分けてください。

依頼の形含まれやすい範囲判断のポイント
月額固定(伴走・コンサル)方針づくり、施策の提案、月次の確認実装まで入るか、提案だけで終わるか
成果報酬順位が上がった分だけ課金何位で何円かの条件と、除外されるキーワード
スポット診断現状の洗い出しと改善案の一覧直す作業は誰がやるのか
内部改修(一括)タイトル・見出し・内部リンク・表示速度などの修正WordPressに触る権限をどう渡すか
記事制作のみ構成と執筆、簡単な入稿最低本数の縛りがあるか
個人(フリーランス)上のどれか、または複数の組み合わせ金額を稼働時間と成果物の数に割り戻して比べる

個人に依頼する場合、この表のどれか1つに収まるとは限りません。「方針づくりと記事制作は行うが、WordPressの改修は別料金」という組み合わせが普通にあります。だからこそ、金額を聞く前に範囲を書き出す順番が大事になります。

費用の考え方をもう少し広く見たい場合は、コンテンツSEO外注の選び方|費用相場と失敗しない発注の手順でも発注側の目線から解説しています。

この章の結論。提示金額の高安ではなく、「月の稼働時間」「月の成果物の数」「社内に残る作業」の3つに換算できたかどうかで、その見積もりを判断してください。換算できない見積もりは、比べる土台に乗りません。

個人と制作会社、どちらが自社に向くかの判断軸

個人と制作会社の違いは、価格差ではなく「乗っている費用の中身」と「止まったときの復旧の速さ」です。個人の提示が制作会社より低くなりやすいのは、営業担当・進行管理の担当・複数人体制にかかる費用が乗っていないからです。つまり安さの理由は分かっていて、そのぶんの役割を発注側か個人本人が引き受けることになります。

比べる点個人に依頼した場合制作会社に依頼した場合
費用の中身作業する本人の時間が中心作業時間に、営業・進行管理・チェック体制が加わる
決めるまでの速さ決める人と作業する人が同じなので早い社内確認が入るぶん時間がかかる場合がある
対応できる幅得意分野は深いが、範囲は人によって大きく違う記事・実装・広告など、人を変えて幅を広げやすい
稼働が止まったとき他案件や体調で止まると、その月は進まないことがある担当を交代して続けられる
引き継ぎ契約時に文書化を決めておくと残る社内に手順が残っている場合が多い
向いている状況直す箇所がすでに絞れている。社内に確認できる人がいる関わる部署が多い。同時に複数の面を動かしたい

個人に向く条件、制作会社に向く条件

判断の分かれ目は、サイトの規模ではなく社内に「窓口と確認ができる人」が1人いるかどうかです。この条件で分けると迷いにくくなります。

  • 個人に向く条件:直す箇所がすでに絞れている(記事を増やす、タイトルを見直す、表示速度を直す)。社内に原稿や事実確認を返せる人が1人いる。月1回30分の確認の場を、決裁者が自分で持てる
  • 制作会社に向く条件:サイトのリニューアルと並行して進める。関わる部署が3つ以上ある。広告やSNSも同時に動かす。社内に窓口を置ける人がおらず、進行管理も任せたい
  • どちらでも同じ条件:短期で結論を出す前提の契約は、個人でも制作会社でもかみ合いません。サイトの変更が検索結果に反映される時期は、サイトの状況や変更内容によって変わるため、契約期間は相手と相談して決めてください

この章の結論。社内に窓口役を1人置けるなら個人への依頼が回ります。置けないなら、その役割にお金を払う形(制作会社、または進行管理まで含む契約)を選んでください。

発注前に行う5ステップ|見積もりをそろえて契約書に落とす

ここが記事の主役です。個人に見積もりを依頼するとき、範囲を書かずに「SEO対策をお願いしたい」と伝えると、返ってくる金額が2倍3倍と開きます。原因は相手の腕ではなく、前提がそろっていないことです。次の5ステップで進めてください。

ステップ1|依頼する範囲を4分類で書き出す

最初に行うのは、SEO対策の作業を4つに分けて、どこを任せるかを紙に書き出すことです。この分類でズレるケースがいちばん多いので、見積もり依頼より前に行ってください。

  1. 判断。どのキーワードで、どのページを上げるかを決める。競合を見て方針を立てる
  2. 制作。記事の構成と執筆、タイトルとメタディスクリプションの文案づくり
  3. 実装。WordPressへの入稿、内部リンクの設置、表示速度や構造化データの修正
  4. 計測。Google Search ConsoleとGoogle Analytics 4(GA4)の設定、月次の数字の確認

個人への依頼で止まりやすいのは3の実装です。記事は書けるがWordPressのテーマファイルには触れない、という方は珍しくありません。「実装は誰が行うのか」を、範囲を書き出す時点ではっきりさせてください。

ステップ2|同じ文面で複数に見積もりを依頼する

次に、同じ文面を複数の相手に送ります。文面がそろっていないと、返ってきた金額を比べられません。次のテンプレートはそのまま使えます。[ ]の中を自社の内容に変えてください。

件名:SEO対策のお見積もり依頼([自社名])

お世話になります。[自社名]の[担当者名]です。
自社サイトのSEO対策について、お見積もりをお願いします。

【対象サイト】
・URL:[https://〜]
・ページ数:約[ ]ページ/CMS:[WordPress など]
・月間の問い合わせ件数:現在[ ]件(うち検索経由[ ]件)

【上げたい検索語】
・[検索語1]/[検索語2]/[検索語3]
・目的:[問い合わせを月 件に増やす/採用応募を増やす など]

【お願いしたい範囲】※該当するものに○
・( )どのページをどの検索語で上げるかの判断
・( )記事の構成と執筆 月[ ]本
・( )WordPressへの入稿と内部リンクの設置
・( )タイトル・見出し・表示速度などサイト側の修正
・( )Search Console/GA4 の設定と月次レポート

【見積もりに書いていただきたいこと】
1. 月額(または一括)の金額と、契約の最低期間
2. その金額に含まれる月の想定稼働時間
3. 月に納品されるものの数(記事本数・修正ページ数・レポート回数)
4. 当社側で用意・確認が必要になる作業とその頻度
5. 再委託(他の方への依頼)があるか、ある場合はその範囲
6. 適格請求書(インボイス)の発行が可能か

この文面を作るときに、AIに下書きを作らせるのも早い方法です。自社の状況(サイトのURL、上げたい検索語、予算感)を渡して「発注側として過不足のない見積もり依頼文にしてほしい」と頼めば、たたき台が出てきます。出てきた文面は、上の6項目が抜けていないかだけ人が確認してください。

ステップ3|金額を稼働時間と成果物の数に割り戻す

見積もりが集まったら、金額を並べる前に割り戻します。計算はこれだけです。

  • 実質の時間単価:月額 ÷ 月の想定稼働時間。例として月20万円で稼働20時間なら1万円/時間
  • 成果物1つあたりの金額:月額 ÷ 月の成果物の数。記事4本なら1本あたり5万円
  • 社内に出ていく人件費:自社の確認作業の時間 × 担当者の時間単価。月4時間かかるなら、それも実質のコストです

この割り戻しをすると、金額の大小と、実際に動いてもらえる量の大小が一致しないことがあります。月額が低くても想定稼働時間が短ければ、時間単価は高くなります。金額だけを並べたときの印象と、割り戻したあとの順番は別物として見てください。

稼働時間を書けないと言われた場合、その理由を聞いてください。「成果で見てほしいから時間は出さない」という考え方自体は成り立ちますが、その場合は成果物の数(記事本数・修正ページ数)が数えられる形で書かれている必要があります。時間も数も書かれていない見積もりは、後から「今月は忙しくて進みませんでした」を止める根拠がありません。

ステップ4|契約前に確認する7項目

契約書か発注書に、次の7項目を入れてください。順番は重要度の順です。1番目を後回しにすると、契約が終わったときにサイトの数字が見られなくなります。

  1. アカウントの持ち主。Search ConsoleとGA4を、自社のGoogleアカウントで作るのか、個人のアカウントで作るのかを先に決める。所有権の考え方と、契約終了後にデータをどう引き継げるかは、依頼先と一緒に、Google公式のSearch Console ヘルプ(所有権の確認)アナリティクス ヘルプ(アクセス権の管理)を見ながら確認してください
  2. WordPressの権限。管理者権限を渡すのか、編集者権限で足りるのか。どの権限で何ができるかはWordPress公式ドキュメント(Roles and Capabilities)に一覧があります。契約終了時にいつ削除するかも決めてください
  3. 成果物の帰属。記事・画像・レポートの著作権と、契約終了後も自社で使い続けられること
  4. 再委託の範囲。他のライターやエンジニアに回す場合、事前に知らせてもらう。秘密保持の対象がそこまで及ぶこと
  5. 報告の形と頻度。月1回、何の数字を、どの形式で受け取るか。順位だけでなく問い合わせ件数まで見るか
  6. 解約の条件。最低契約期間、解約を伝える期限、途中解約時の精算
  7. 引き継ぎ資料。契約終了時に、対策キーワードの一覧と実施した作業の記録を文書で残してもらうこと

1番目のアカウント権限は、実際に契約終了後の事故がいちばん多いところです。渡し方と削除の手順はサーチコンソールの権限付与|制作会社への渡し方と退職時の削除にまとめています。契約書を作る前に読んでおくと、条文の書き方が決まります。

ステップ5|最初の3か月で見る数字を決める

契約したら、最初の3か月で見る数字を先に決めます。順位が動くまで時間がかかるため、順位だけを見ると3か月間「変化なし」としか言えなくなります。次の順番で見てください。

  • 1か月目:着手した作業の数。修正したページ数、公開した記事本数、Search ConsoleとGA4が正しく計測できているか
  • 2か月目:検索結果に表示された回数(表示回数)。順位が動かない月でも、表示回数や検索語の種類が変わっていないかを見ます
  • 3か月目:クリック数と、対策した検索語の掲載順位の変化。問い合わせは早くてもこの頃から

報告のフォーマットを社内でそろえたい場合は、SEO報告の作り方|役員が納得するKPI設計と成果の示し方で、決裁の場に出す形を解説しています。

この章の結論。5ステップを踏むと、「金額が妥当か」ではなく「この範囲をこの時間で任せるか」という形で判断できます。契約書に入れる7項目のうち、アカウントの持ち主だけは着手前に決めてください。

依頼した後にどうなるか|期間の目安と社内に残る作業

SEO対策は、着手してすぐに検索結果が変わるものではありません。サイトの変更が検索エンジンに認識され、評価に反映されるまでに時間がかかるためです。この時間軸は、個人に頼んでも制作会社に頼んでも変わりません。

期間の話をもう少し具体的にすると、3か月目までに終わっているのが正常なのは次のあたりです。ここが進んでいないなら、契約の範囲か稼働時間のどちらかが足りていません。

  • 1か月目:対策する検索語とページの対応表ができている。計測が動いている
  • 2か月目:既存ページのタイトルと見出しの修正が一巡している。新しい記事が公開され始めている
  • 3か月目:表示回数が増えたページと増えないページが分かれ、次に何を直すかの判断材料が出ている

費用が見合うかを、自社の数字で計算する

費用対効果は、業種と単価で大きく変わるので一般化できません。その代わり、自社の数字で計算する式は共通です。仮の数字を入れて計算してみてください。

例として、月20万円で6か月依頼した場合を計算します。

  • 外注費:月20万円 × 6か月 = 120万円
  • 社内の確認工数:月4時間 × 時間単価3千円 × 6か月 = 7万2千円
  • 合計:約127万円
  • 回収に必要な受注件数:1件あたりの粗利が20万円なら、6か月で7件

この7件という数字を、担当者と最初に共有しておいてください。月次の会話が「順位が上がったか」から「何件増えたか」に変わります。

うまくいっている会社の共通点。決裁者が月1回30分だけ確認の場に出ていること、原稿の事実確認を返す担当を社内で1人決めていること、そして対策する検索語を増やしすぎず絞っていることです。この3つは外注費を上げなくてもできます。

順位だけを保証する提案に気をつける

検索順位は、Googleのアルゴリズムと競合サイトの動きで決まります。外部の事業者が結果を約束できる性質のものではありません。個人でも制作会社でも、「1位を保証します」という提案が出てきたら、その根拠を具体的に聞いてください。答えられない場合は見送るのが安全です。

この章の結論。回収に必要な受注件数を先に計算し、その数字を担当者と共有してください。共有できていれば、途中の月で順位が動かなくても判断がぶれません。

個人依頼でうまくいかない条件と、防ぎ方

ここでは、個人に依頼したときに実際に起きる詰まり方を挙げます。どれも「安い相手を選んだから」ではなく、範囲と体制の決め方から起きるものです。

失敗1|記事は増えるのに、サイト側の修正が1つも進まない

起きる状況は、記事の執筆が得意な個人に「SEO対策」をまとめて頼んだときです。毎月記事は納品されますが、タイトルタグの重複、内部リンクの設計、表示速度といったサイト側の修正は手つかずのまま進みます。

サイト側の修正が進まないままだと、既存ページの問題は残り続けます。どのページをどの検索語に当てるかの整理も、記事を作る企画の段階で決めておかないと、後から対応表を作り直すことになります。次に何を直すかを決める材料が出てこない状態です。

防ぎ方は、ステップ1の4分類で「実装」を誰が行うか決めることです。個人が実装まで行わない場合は、自社のWeb担当か、制作を頼んだ会社に修正だけを別で依頼する形にします。この分け方をした場合、記事の納品とサイト修正の進み方を別々に月次で確認してください。

失敗2|Search ConsoleとGA4が、相手の個人アカウント側で作られていた

これは契約が終わるまで気づきません。着手を急いで「こちらで用意しますね」と言われ、個人のGoogleアカウントでプロパティを新規作成した場合に起きます。

契約が終わったあとに、過去のデータを自社でどう見られるようにするかが問題になります。引き継ぎの方法を決めていないと、次の担当者は、どの検索語がどう動いていたかを知らない状態から始めることになります。

防ぎ方は、着手前に決めておくことです。誰のGoogleアカウントでプロパティを作り、契約終了時にどう引き継ぐのかを、発注書に書いてください。

失敗3|AIで量産した記事が納品され、内容が自社の実務と合っていない

単価の安い提案で起きやすいパターンです。月に記事を10本20本と出す条件でも、生成AIを使えば作業時間は短くできます。問題は出てきた文章の中身で、業界の慣習や料金の前提が自社の実態とずれたまま公開されることがあります。

士業・医療・建設のように、間違いが信用に直結する分野では、この誤りが致命的になります。読んだ見込み客が問い合わせの電話で誤った前提を話し始め、現場が訂正から入るという状態になります。

防ぎ方は、本数を条件に入れる代わりに「公開前に自社の担当者が事実確認を行う工程」を契約に入れることです。確認にかかる時間は、記事の本数と専門性で大きく変わります。1本あたり何分かかるかを自社で一度測り、本数を掛けた時間を見積もっておかないと、本数が増えた月に確認が飛ばされます。AIに任せる作業と人が確認する作業の線引きについては、SEO記事の公開前チェックリスト|投稿前に確認する項目と順番の項目をそのまま使えます。

失敗4|被リンクの購入を提案され、後から順位が下がる

「月○本の被リンクを設置します」という提案が安い金額で出てくることがあります。リンクの売買は、GoogleがGoogle ウェブ検索のスパムに関するポリシーで、リンクスパムとして挙げている行為です。ポリシー違反と判断された場合、検索結果での扱いに影響が出ます。

見分け方は、リンクの出どころを聞くことです。「どのサイトに、どういう理由で掲載されるのか」を答えられない提案は避けてください。掲載先が自社の事業と無関係なサイトの一覧だった場合も同じです。

失敗5|他案件の繁忙期に、その月の作業が止まる

個人は1人で稼働しているので、他のクライアントの納期と重なった月に進みが落ちることがあります。悪意ではなく構造上の話です。

防ぎ方は、契約の時点で「月の稼働可能時間」と「連絡の返信の目安」を数字で確認しておくことです。副業として受けている場合は、平日の日中に連絡が取れるかも聞いてください。そのうえで、止まった月の扱い(翌月に繰り越すのか、その月ぶんを減額するのか)を決めておきます。

この章の結論。個人依頼の失敗は、範囲・アカウント・確認工程・稼働時間の4か所に集中します。契約前にこの4つを決めておけば、残るのは相手の腕の問題だけになり、判断がしやすくなります。

発注側が見落とすコスト|現場で出てくる妥協点

ここからは、見積書に載らないコストの話です。個人への依頼を検討している決裁者が、後になって「そこは計算に入れていなかった」と言うことが多い箇所を挙げます。

社内の確認工数が、いちばん大きい隠れコスト

外注費より先に効いてくるのが、社内で発生する確認の時間です。記事の事実確認、写真の用意、専門的な内容のチェック、公開の承認。この作業は代わりに誰かがやってくれるものではありません。

1本の確認にどれだけかかるかは、記事の専門性と、社内で何人が目を通すかで変わります。まず1本を実際に確認して時間を測り、月の本数を掛けてください。この時間を確保できる人を決めないまま始めると、確認待ちで公開が止まり、外注費だけが毎月出ていく状態になります。着手前に「誰が、いつ確認するか」を曜日レベルで決めてください。

適格請求書(インボイス)の扱いを経理と先に確認する

個人に依頼する場合、相手が適格請求書発行事業者に登録しているかどうかで、自社の消費税の処理が変わることがあります。登録していない相手への支払いでも、一定期間は仕入税額控除の一部が認められる経過措置があり、適用の可否や割合は取引の時期と条件で変わります。制度の内容と経過措置は国税庁のインボイス制度特設サイトで確認できます。

自社の処理がどうなるかは条件で変わるため、金額の交渉より前に、自社の経理担当か税理士に確認してください。制作会社に依頼する場合はほぼ意識せずに済むところなので、個人への依頼を検討するときに初めて出てくる論点になります。見積もり依頼のテンプレートに確認項目を入れてあるのは、このためです。

1人に集まった知識を、どう社内に残すか

個人への依頼で率直に難しいのは、この点です。方針を決めている人が1人なので、その人が抜けると「なぜこのキーワードを狙っていたか」が分からなくなります。制作会社でも担当者が変わると起きますが、個人の場合は代わりがいません。

現実的な妥協点は、完全な引き継ぎ資料を求めないことです。求めるのは2つだけにします。対策キーワードとページの対応表、そして毎月何を直したかの1行記録。この2つがあれば、次の担当者は何を狙っていたかを読めるので、調べ直しから始めずに再開できます。分厚いマニュアルを契約条件にすると、そのぶんの作業時間が見積もりに乗るか、形だけの資料が出てきます。

「提案はできるが実装はできない」場合の追加費用

見積もりを見るときに確認が漏れやすいのが、修正作業の実行者です。診断や提案を受けても、WordPressのテーマファイルや計測タグに手を入れる作業が別の人の担当になる場合、そこに費用が追加で発生します。

診断だけを個人に安く頼んだ結果、直す段階で別途の費用が必要になり、当初の予算を超えるという流れになります。診断を依頼する時点で「この改善案を実行するには、誰にいくら必要か」まで聞いておいてください。

この章の結論。個人への依頼で本当のコストを見るには、外注費に「社内の確認時間」と「実装の追加費用」を足してください。この合計と、制作会社の月額を比べたときに、初めて同じ条件の比較になります。

よくある質問

副業でSEO対策を受けている個人に頼んでも大丈夫ですか

平日の日中に連絡が取れるかと、月の稼働可能時間を先に確認できれば問題ありません。確認せずに始めると、急ぎの相談が数日返ってこない状況が起きます。契約時に「返信の目安は営業日で何日か」「月に何時間動けるか」を数字で聞いてください。

個人にも成果報酬で依頼できますか

受けてもらえる場合もありますが、順位が上がるまでの数か月が無報酬になるため、個人側の負担が大きく成立しにくい形です。成果報酬で進めるなら、何位で何円か、どの検索語が対象か、除外される語があるかを契約書に書いてください。順位以外の指標(問い合わせ件数)を条件にする場合は、計測方法も一緒に決めます。

途中で個人から制作会社に切り替えるとき、何を引き継げばいいですか

優先して引き継ぐのは3つです。Search ConsoleとGA4の管理権限、対策キーワードとページの対応表、毎月どこを直したかの記録です。この3つがあれば次の会社は現状の診断から始められます。アカウントが個人側にある場合は、過去のデータをどう引き継げるかを、切り替えを決める前に確認してください。

見積もりが月5万円と月30万円で開いています。どう比べればいいですか

月額を「想定稼働時間」と「月の成果物の数」で割ってください。月5万円で稼働3時間なら時間単価は約1万7千円、月30万円で稼働30時間なら1万円です。金額の順位が逆転することがあります。どちらも時間と数を書いていない場合は、書いてもらってから比べてください。

まだ何から頼めばいいか分からない段階でも、見積もりを依頼していいですか

その場合は、まず有料の診断だけを依頼するのが早いです。現状の問題点と直す順番が分かれば、そのあとの依頼範囲を自社で決められます。範囲が決まっていない状態で月額契約に入ると、毎月何をしているのか分からない状態になりやすいです。

今日できる最初の一歩

まず5分で、自社サイトのSearch Consoleが「誰のGoogleアカウントで作られているか」だけ確認してください。管理権限が自社にあるかどうかで、これから誰に依頼するかの前提が変わります。依頼する範囲の切り分けをもう一段詳しく決めたい方は、大分のSEO対策会社の選び方|地元と県外の判断軸と費用の見方も判断材料になります。

ここまで読んで、範囲を決めるところから相談したいと感じた方は、お気軽にお声かけください。コレットラボでは、毎月どこから手をつけるかを決めて実装まで進める発注前の判断から見るSEO対策の伴走支援を行っています。判断の理由と手順を文書に残すので、社内で回せる人ができた時点で引き継げます。いまの見積もりを見せていただくだけでも大丈夫です。

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