除外キーワードのマッチタイプ|部分一致とフレーズ一致の使い分け
この記事の要点
- 除外キーワードの基本はフレーズ一致。迷う語句は完全一致から始める
- マッチタイプごとの効き方の違いを、公式ヘルプで確認しながら設計する
- 設定方法と確認方法は5ステップ。失敗4パターンと点検リストも解説
検索語句レポートを見て除外キーワードを追加したものの、「これは部分一致で入れるべきか、フレーズ一致にすべきか」で手が止まる。よくある悩みです。
この記事では、Google広告の除外キーワードにおける部分一致・フレーズ一致・完全一致の違いと使い分け、そして実際の設定方法と確認方法を、運用の手順に沿って解説します。月10万〜100万円くらいの検索広告を自社または少人数チームで回している方に向けた内容です。
読み終わる頃には、目の前の検索語句を見て「これはフレーズ一致で除外」「これは完全一致で様子見」と自分で判断でき、そのまま管理画面に登録できる状態を目指します。なお、除外の対象は検索語句だけでなく配信面や地域もありますが、この記事は検索語句の除外に絞ります。
Contents / 目次
結論。除外キーワードはフレーズ一致を基本にすると事故が減る

結論から言うと、除外キーワードはフレーズ一致を基本にし、判断に迷う語句だけ完全一致から始めるのが安全です。部分一致は「絶対に不要だと言い切れる語」に限定して使います。
除外キーワードとは、指定した語句を含む検索に対して自分の広告を表示させないための設定です。通常のキーワードが「出したい検索」を指定するのに対して、除外キーワードは「出したくない検索」を指定します。
ここでつまずく人が多いのは、除外キーワードのマッチタイプが、通常のキーワードのマッチタイプと同じ名前なのに挙動が違うからです。それぞれの正確な判定ルールはGoogle広告ヘルプ「除外キーワードについて」に記載があるので、設計の前に一度目を通しておいてください。
3つのマッチタイプで除外される範囲の違い
まず、3つの考え方の違いを整理します。ここでは「ダイエット 器具」という2語を除外したいケースで比べます。下の表は考え方を整理するための目安なので、実際にどの検索語句が止まるかはGoogle広告ヘルプ「除外キーワードについて」で最新の仕様を確認し、登録後に検索語句レポートで実際の挙動を必ず確かめてください。
| マッチタイプ | 書き方 | 考え方 | 主な使いどころ |
|---|---|---|---|
| 完全一致 | [ダイエット 器具] | その語句ちょうどの検索にだけ効く | 1つの検索語句だけをピンポイントで止めたいとき |
| フレーズ一致 | “ダイエット 器具” | 書いた並びのまま含まれている検索に効く | その並びで出てくる検索をまとめて止めたいとき |
| 部分一致 | ダイエット 器具(記号なし) | 登録した語がそろっている検索に効く | 2語がそろった時点で必ず不要なとき |
押さえておきたいのは、除外の部分一致でも、登録した語のうち片方しか含まれていない検索までは止まらないという点です。ここを「1語でも含まれたら除外される」と誤解している方が本当に多いところです。正確な判定ルールは前掲のGoogle広告ヘルプで確認してください。
一方でフレーズ一致は、書いた並びのまま含まれているときに効きます。 狙いどおりに効かせるには、実際の検索語句レポートに出ている表記をそのまま使うのがコツです。
1語だけを除外するときはフレーズ一致と部分一致がほぼ同じ動きになる
1語だけを除外する場合、フレーズ一致と部分一致で結果に差が出にくくなります。語が1つしかないので、並び順という条件が意味を持たなくなるためです。実際にどこまで止まるかは、登録後に検索語句レポートで確かめてください。
違いが出るのは完全一致です。完全一致はその語句ちょうどの検索にだけ効くので、[求人] と登録しても「業種名 求人」のような組み合わせは除外されずに残ります。この違いはGoogle広告ヘルプ「除外キーワードについて」の記載とあわせて確認してください。
覚え方。1語なら「完全一致か、それ以外か」の2択。2語以上になって初めて、フレーズ一致と部分一致の差が意味を持ちます。
除外キーワードは類義語や表記ゆれをどう扱うか
運用していて必ず問題になるのが、同じ意図を別の言葉で検索されるケースです。「格安」を除外したときに「激安」「安い」「お手頃」がどう扱われるかは、Google広告ヘルプ「除外キーワードについて」で現在の記載を確認してください。
実務上は、止めたい意図が複数の言い方で検索されているなら、その言い方の数だけ除外を登録しておくのが確実です。カタカナ・ひらがな・英字(例:「リフォーム」「りふぉーむ」「reform」)といった表記ゆれも同じで、実際の検索語句レポートに出てきた表記を都度足していくのが一番早く、取りこぼしもありません。
除外設定そのものの全体像(キーワード以外にどんな除外があるか)から整理したい方は、広告の除外設定入門|BtoBの無駄打ちを減らす4種と月次点検を先に読んでおくと、この記事の内容がつながりやすくなります。
部分一致とフレーズ一致の使い分け。3つの質問で決める
目の前の検索語句をどのマッチタイプで除外するかは、次の3つの質問に順番に答えれば決まります。感覚ではなく、この順で機械的に判断してください。
質問1。その語が入っていたら、どんな組み合わせでも必ず不要か
「はい」なら部分一致、「いいえ」ならフレーズ一致か完全一致です。
「必ず不要」と言い切れる語は、実はそう多くありません。典型的なのは次の3種類です。
- 仕事探しの語:求人・採用・バイト・アルバイト・年収
- 調べ物の語:意味・とは・読み方
- 自社が扱っていない商材名:取り扱いのない製品名・サービス名
これらは、ほとんどの組み合わせで購入や問い合わせにつながりません。ただし自社の商流によっては例外もあるので、部分一致に上げる前に検索語句レポートで実際の中身を確かめてください。
逆に、迷いが出るのが「無料」「格安」「自分で」「やり方」「中古」あたりです。BtoBだと「無料 相談」「無料 見積もり」は有望なリードになることがありますし、「やり方」で調べていた人が「面倒だから頼もう」と切り替わることも実際にあります。この手の語は部分一致で一気に消さないでください。
質問2。語順が変わっても不要か
「語順が変わっても不要」ならフレーズ一致では取りこぼすので、部分一致を検討します。「その並びのときだけ不要」ならフレーズ一致です。
たとえば「エアコン 修理」を売っている会社が「エアコン 取り付け」の検索を止めたいとします。この場合、「取り付け エアコン」「エアコン 新品 取り付け」といった並びも同じく不要です。並びが変わっても意図は同じなので、部分一致が向いています。
一方、「導入 事例」を止めたいけれど「事例 から探す 導入 支援」のような検索は拾いたい、というように並びで意図が変わるなら、フレーズ一致で「導入 事例」の並びだけを止めます。
質問3。判断がつかないなら完全一致から始める
判断に迷ったら、その検索語句そのものを完全一致で除外し、しばらく検索語句レポートを見ます。これが一番損の少ないやり方です。
完全一致で除外すると、止めたのはその1語句だけなので、似た語句が引き続きレポートに出てきます。そこに並んだ語句を見て「やっぱりこの並びは全部いらない」と分かった時点で、フレーズ一致に広げます。さらに「並びを問わず全部いらない」と確信できたら部分一致に上げます。
広げる方向で運用する。完全一致 → フレーズ一致 → 部分一致の順に段階的に広げると、行きすぎたときに気づけます。最初から部分一致で入れると、何を止めたのかが見えなくなり、失った成果にも気づけません。
集める側と止める側は同じ設定名でも役割が違う
通常のキーワードは「どの検索で広告を出すか」を決める設定で、除外キーワードは「どの検索で出さないか」を決める設定です。同じマッチタイプという名前を使っていても、目的が逆なので、それぞれの判定ルールはGoogle広告ヘルプ「除外キーワードについて」で個別に確認してください。
運用の実感として言えるのは、配信を広げる設定を使うほど、止める側の設計を丁寧にやる必要があるということです。集める範囲だけ広げて除外の設計を後回しにすると、想定していなかった検索で費用が出ていきます。
なお、管理画面上の表示名やマッチタイプの呼び方は媒体側の更新で変わることがあります。画面に出ている名称やメニューの位置は、Google広告ヘルプ・LINEヤフー広告ヘルプそれぞれで最新の記載を確認してください。
除外キーワードの設定方法と確認方法。5ステップで回す

ここからは実際の作業手順です。週1回、30分あればひと回りできる流れにしてあります。画面上のメニュー名やボタン名は媒体の更新で変わるため、正確な位置はGoogle広告ヘルプで確認しつつ、この流れに沿って進めてください。
ステップ1。検索語句レポートを期間を区切って出す
まず、キャンペーンの検索語句レポート(検索語句の一覧)を開き、直近7日間または14日間で表示します。 ここが除外キーワード選びの唯一の材料です。
見る列は、検索語句・表示回数・クリック数・費用・コンバージョン数の5つで十分です。並べ替えは「費用の多い順」にします。クリック数順ではなく費用順にするのは、お金が出ていった順に潰すのが一番速いからです。
そのうえで、コンバージョンが0で、かつ費用がかさんでいる語句に絞り込みます。どこから見るかの線引きは自社の目標CPAを基準にしてください。1件獲得するのにかけられる金額を使い切っても成果が0の語句は、判断材料として十分だからです。その週に触るのは、この条件で上位に並んだ語句だけで足ります。並べ替えや絞り込みの操作方法は媒体の更新で変わるので、Google広告ヘルプ「検索語句レポート」で現在の手順を確認してください。画面上で絞り込めない場合は、レポートをCSVで書き出してスプレッドシート側で同じ条件を掛ければ同じことができます。
検索語句レポートに表示される語句の条件は媒体側で定められており、すべての検索語句が表示されるわけではありません。現在の条件はGoogle広告ヘルプ「検索語句レポート」で確認してください。 いずれにせよ「レポートが全部ではない」ことを前提に、キーワード側の設計や入札戦略も合わせて見直してください。
ステップ2。仕分けの基準を決めてから振り分ける
抽出した語句を、次の4分類に振り分けます。分類の名前を先に決めておくと、判断のブレが減ります。
- A・即除外:求人・採用・自社が扱っていない商材・他社商品名など、意図が完全に違うもの
- B・条件付き除外:無料・格安・自分で・中古など、意図が混ざるもの。完全一致で止めて様子を見る
- C・保留:費用が小さく判断材料が足りないもの。次週に持ち越す
- D・むしろ強化:コンバージョンしている、または明らかに購買意欲が高いもの。キーワードとして追加を検討する
この仕分けは、生成AIに下書きさせると速くなります。検索語句レポートをCSVで書き出し、AIに貼り付けて分類させ、人が最終判断をする流れです。
渡すときのたたき台はこのくらいで十分です。あとはAIと会話しながら、自社の事情に合わせて詰めてください。
あなたはGoogle広告の運用担当です。
以下は当社の検索語句レポートです。
【当社が売っているもの】[商材・サービスを入力]
【対象エリア】[エリアを入力]
【売っていないもの・断っている案件】[入力]
【1件あたりの目標CPA】[金額を入力]
各検索語句を A(即除外) / B(条件付き除外) / C(保留) / D(強化候補)
に分類し、判断理由を1行で書いてください。
Bに分類したものは、なぜ意図が混ざると判断したかも書いてください。
---
[ここにCSVを貼る]
AIの出力で人が必ず見るべきなのは、AとBの境目です。AIは「無料」「格安」を機械的にAへ入れがちですが、自社に無料相談の導線があるならBが正解です。ここは業種と商流を知っている人しか判断できないので、AIの分類をそのまま登録しないでください。逆に、明らかな求人系・他社商品名の仕分けはAIに任せて問題ありません。
ステップ3。マッチタイプの表記を作る
分類できたら、前章の3つの質問でマッチタイプを決め、記号を付けた表記に変換します。手作業だと記号の付け忘れが必ず起きるので、スプレッドシートで一括変換するのが確実です。
A列に検索語句を貼り、B列とC列に次の式を入れます。Googleスプレッドシート・Excelどちらでも動きます。
// A2に検索語句が入っている前提
// B2:フレーズ一致の表記("検索語句" になる)
=CHAR(34)&A2&CHAR(34)
// C2:完全一致の表記([検索語句] になる)
="["&A2&"]"
// [補足]部分一致は記号なしなのでA列をそのまま使う
// CHAR(34) は半角のダブルクォートを出す関数。
// 式に直接 " を書くと文字列の区切りと解釈されてエラーになるため、この書き方にする
あとは決めたマッチタイプの列をコピーして、管理画面に貼り付けるだけです。1語ずつ手打ちするより速く、記号の入れ忘れも起きません。
ステップ4。適用範囲を決めて登録する
除外キーワードは、どの範囲に効かせるかを必ず決めてから登録します。
| 適用範囲 | 効く範囲 | 向いている除外 |
|---|---|---|
| 広告グループ | その広告グループのみ | 他の広告グループに寄せたい語句(グループ間のすみ分け) |
| キャンペーン | そのキャンペーン全体 | そのキャンペーン特有の不要語 |
| 除外キーワードリスト | 適用した全キャンペーン | 求人・採用・他社名など、全キャンペーン共通で不要な語 |
おすすめの設計はシンプルです。共通で不要な語(求人・採用・扱っていない商材・調べ物ワード)はリストにまとめて全キャンペーンに適用し、キャンペーン固有の語だけキャンペーン単位に入れる。この2階建てにすると、新しいキャンペーンを作ったときもリストを適用するだけで最低限の防御が効きます。
リストは1本の巨大リストにせず、用途ごとに分けてください。外したいときに外せなくなるからです。たいていの業種では、次の4本があれば回ります。
- 求人系:求人・採用・バイトなど仕事探しの語
- 他社ブランド名:競合の会社名・商品名
- 調べ物・情報収集:意味・とは・読み方など
- エリア外:対応していない地域名
LINEヤフー広告(Yahoo!広告)にも、除外にあたる設定があります。 ただし画面の名称や適用の手順はGoogle広告と異なるので、LINEヤフー広告ヘルプで確認しながら進めてください。
ステップ5。効いているかを確認する
登録して終わりにせず、翌週に「本当に止まったか」を確認します。確認方法は3つあります。
- 検索語句レポートを同じ条件で開き、止めたはずの語句が消えているかを見る。残っていたらマッチタイプが合っていないので、フレーズ一致に広げる
- キャンペーンの表示回数・クリック数の推移を見る。狙った範囲を超えて落ちていないか確認する
- コンバージョン数を見る。除外の翌週に不自然に落ちていたら、行きすぎている可能性がある
また、除外キーワードと通常のキーワードがぶつかっていないか(自分で自分のキーワードを止めていないか)も確認してください。管理画面で除外キーワードの一覧と登録キーワードの一覧をそれぞれ書き出し、スプレッドシートで突き合わせれば分かります。
毎週の点検はこのリストで足ります。
- 今週の無駄クリック上位10語:費用順に並べ、A〜Dへ仕分けたか
- 先週の除外が効いたか:止めた語句がレポートから消えたか
- 行きすぎの兆候:表示回数・コンバージョンが不自然に落ちていないか
- 記録:追加した語句・マッチタイプ・追加日・理由をシートに残したか
- リストの整理:用途別リストのどこに入れたかが分かる状態か
キーワード側の設計から見直したい場合は、キーワードプランナーの使い方|集客に効くキーワード選定3軸もあわせてどうぞ。除外だけで無駄打ちを止めようとすると、いたちごっこになりがちです。
よくある失敗と回避法。現場で見かける4つのパターン

除外キーワードでの失敗は、たいてい「効きすぎ」か「効かなすぎ」のどちらかです。実際によく見かける4つを挙げます。
失敗1。部分一致で1語だけ入れて、比較検討層まで消えた
こういう状況で起きます。「価格」「費用」で入ってくるクリックがコンバージョンしないので、部分一致で「価格」を1語だけ除外した。
こうなります。「価格」を含む検索が広く止まります。「サービス名 価格 比較」「導入 価格 相場」のような、まさに検討中の人の検索まで消えます。
表示回数は減り、費用も減るので、一見うまくいったように見えるのが厄介です。コンバージョン数が遅れて落ちてきたとき、原因が除外だと結びつかない。これがよくある形です。
こう防ぎます。1語の部分一致は「求人」「バイト」のように意図が完全に別の語だけに限定します。「価格」「費用」「料金」のような検討途中の語は、必ず2語以上のフレーズ一致にしてください。たとえば「価格 の 意味」「価格 とは」のように、調べ物であることが明確な並びだけを止めます。
失敗2。フレーズ一致で入れたのに、まったく止まらない
こういう状況で起きます。「格安 業者」をフレーズ一致で除外したのに、翌週も似た検索が出続けている。
こうなります。フレーズ一致は書いた並びのまま含まれていないと効かないので、語順が入れ替わった検索や、間に別の語が入った検索は止まりません。除外したつもりで費用が出続け、「除外は効かない」という印象だけが残ります。
こう防ぎます。フレーズ一致で入れる語句は、検索語句レポートに実際に出ている表記をそのままコピーします。頭の中で整えた言い方ではなく、ユーザーが打った文字列を使うということです。そのうえで、並びが変わっても不要だと分かったら部分一致に切り替えます。
失敗3。誰がいつ何のために入れたか分からないリストが育つ
こういう状況で起きます。担当者が代わるたびに除外を足していき、リストが数百語になった。
こうなります。成果が落ちたときに、どの除外が原因か分からなくなります。外すのが怖いので誰も触らず、そのまま数年放置される。新しい商材を始めたときに、その商材に関係する語が過去の除外で止まっていた、というのも実際によくある事故です。
こう防ぎます。スプレッドシートで管理表を作り、次の5列だけ埋めてください。5分でできて、あとで確実に効いてきます。
| 列 | 入れる内容 | 記入例 |
|---|---|---|
| 除外語句 | 登録した文字列(記号込み) | “格安 業者” |
| マッチタイプ | 完全/フレーズ/部分 | フレーズ |
| 適用範囲 | リスト名またはキャンペーン名 | 共通リスト・調べ物 |
| 追加日 | 登録した日 | 2026-08-01 |
| 理由 | なぜ止めたか(1行) | 目標CPA超の消化でCV0 |
失敗4。検索語句レポートを見ずに、思いつきで除外を並べた
こういう状況で起きます。「除外キーワード おすすめ100選」のようなリストを見つけて、そのままコピーして登録した。
こうなります。自社に関係のない語を大量に登録しても効果はほぼなく、逆に自社では有望だった語まで巻き込みます。「無料」を除外したせいで、無料相談を探していた見込み客が消えた、というのは実際に起きます。
こう防ぎます。除外は、自分のアカウントの検索語句レポートに実際に出てきた語句からしか作らない。これを原則にしてください。汎用リストを使うなら、参考にするのは「求人」「採用」といった業種を問わず不要な語だけにとどめます。
効果・成果イメージ。何がどう変わるか
除外キーワードを整えると、まず費用の内訳が変わります。総費用が同じでも、コンバージョンにつながる検索へお金が寄っていくので、CPA(1件あたりの獲得単価)が下がっていきます。
数字の伸び幅は、業種・商材・現状の無駄クリック比率で大きく変わるので一概には言えません。目安を知りたいなら、自社の数字で試算してみてください。手順は次のとおりです。
- ①いま出ている無駄を出す:検索語句レポートで、コンバージョン0の語句の費用を合計する
- ②止められる分を見積もる:①のうち、明らかに不要だと言い切れる語句の費用だけを足す
- ③効きを試算する:②の金額 ÷ いまのCPA = 同じ効率で回った場合に増える獲得件数
あくまで「残った予算が今と同じ効率で回れば」という前提の机上の計算なので、実測値ではありません。それでも、除外の整理に時間をかける価値があるかどうかの判断材料にはなります。①の合計が月の広告費に対して無視できない割合を占めているなら、着手する価値は十分あります。
うまくいっている会社に共通していること
除外がうまく回っている会社を見ていると、共通点は3つあります。派手なことは何もしていません。
- 頻度が決まっている:毎週◯曜日の30分、と運用のカレンダーに入っている。気づいたときにやる、にしていない
- 止めた記録が残っている:追加日と理由が書いてあるので、成果が落ちたときに巻き戻せる
- 除外だけに頼っていない:キーワードの選定・広告文・ランディングページの整合まで含めて、無駄クリックが出にくい設計にしている
3つ目が特に大事です。除外は「出てしまった無駄を後から止める」作業なので、後追いにしかなりません。そもそも変な検索を拾わない設計になっていれば、除外の作業量そのものが減ります。予算と入札戦略の組み方はGoogle広告の予算上限と入札戦略の決め方・設定手順で解説しているので、あわせて見直すと効きが変わります。
効果が出るまでの期間の目安
除外の効果は、費用の減り方としてはその日から出ます。ただし、CPAやコンバージョン率の変化として判断できるようになるまでにかかる時間は、アカウントのクリック数によって大きく変わります。
理由は、判断に足りるだけのクリック数がたまるのに時間がかかるからです。週に数十クリックしか出ていないアカウントで、除外した翌日に「CPAが上がった/下がった」と判断するのは早すぎます。除外した日をシートにメモしておき、自社のクリック数がまとまった量になる期間で前後を比べるのが現実的なやり方です。
現場の落とし穴と、正直に言っておきたい妥協点

ここからは、教科書的な解説には出てこない話です。実際に運用していると必ずぶつかるところなので、先に共有しておきます。
検索語句レポートに出ていない検索がある
検索語句レポートには、すべての検索語句が表示されるわけではありません。表示される条件は媒体側で定められているので、現在の記載はGoogle広告ヘルプ「検索語句レポート」で確認してください。
実務で気づくのは、「レポートの語句の費用を合計しても、キャンペーンの費用に届かない」という現象です。除外を丁寧にやっても無駄が残るのはこのためで、これは運用者の腕の問題ではありません。
だから、除外だけで無駄をゼロにしようとしないでください。レポートに出ない部分の無駄は、キーワードのマッチタイプを絞る、キャンペーンを分ける、コンバージョン計測の精度を上げて入札の判断材料を改善する、といった別の手で減らします。
P-MAXでは検索キャンペーンと同じ感覚で除外を積まない
P-MAX(Performance Max)キャンペーンで除外キーワードをどこまで設定できるかは、Google広告ヘルプでP-MAXの該当ページを確認してください。設定できる範囲がキャンペーンの種類によって違うため、検索キャンペーンの手順をそのまま持ち込まないことが前提になります。
そのうえで運用の考え方としておすすめしているのは、ここで使う除外を、ブランドを守るために絶対に出してはいけない語句と、事業とまったく関係のない語句に絞ることです。細かい無駄取りは検索キャンペーン側でやる、と役割を分けると管理もしやすくなります。
「除外を増やす」ことが目的化しやすい
相談を受けていて一番多いのが、この声です。
よく聞く相談。「除外を200語くらい入れたのに、無駄なクリックが減った実感がありません」。
登録件数は成果と関係ありません。関係があるのは「費用の大きい無駄をどれだけ止めたか」です。費用がかさんでいる語を1語止めるほうが、ほとんど費用の出ていない語を何十語も止めるより効きます。
だから、作業の指標を「今週何語追加したか」ではなく「今週いくら分の無駄クリックを止めたか」に置き換えてください。管理表の「理由」列に金額を書く運用にしておくと、この視点が自然と身につきます。
内製と外注の分かれ目は「週次の手が空くか」
除外キーワードの整理そのものは、外注しないとできない作業ではありません。この記事の5ステップをなぞれば、社内でも回せます。
問題になるのは頻度です。週1回30分の作業が、他の業務に押されて月1回になり、そのうち止まる。これが一番よくあるパターンです。除外は継続してこそ効く作業なので、止まった瞬間から無駄が積み上がり始めます。
判断の目安はシンプルで、週1回30分を3か月続けられる体制があるかどうかです。続けられるなら内製で十分。難しいなら、除外とレポートだけを外に出して、キーワードや広告文の判断は社内に残す、という分け方が現実的です。役割分担の型は内製化と外注のハイブリッド戦略|Web広告の役割分担5モデルで整理しています。
見落としがちなコスト
除外キーワードの作業自体は無料ですが、見落とされやすいコストが2つあります。
- 判断にかかる人の時間:週1回30分の仕分けと確認が、担当者の工数として毎週かかる
- 行きすぎた除外で失った機会:本来つながっていたはずの問い合わせが、止めた語句とともに消える
特に後者は請求書に出てこないので、誰も気づきません。だからこそ、除外を追加したら翌週にコンバージョン数を見る、という確認をセットにしてください。この確認を省くと、コストが見えないまま積み上がります。
除外キーワードはいくつくらい登録するのが適正ですか
件数の正解はありません。適正な件数は、商材の幅・キャンペーン構成・検索語句の出方によって大きく変わります。大事なのは件数ではなく、費用の大きい無駄を止められているかです。件数が増えてきたら、直近3か月まったく作動していない語を整理してください。
競合他社の会社名は除外した方がいいですか
目的によります。他社名で検索している人は比較検討中なので、成約する場合もあります。まずは除外せず1〜2週間データを取り、コンバージョンがゼロで費用がかさむようなら除外に回すのが順番です。なお、他社の商標を広告文に使うと審査で止まることがあるので、そこは別問題として分けて考えてください。
除外キーワードを入れると広告の掲載順位や品質スコアは下がりますか
掲載順位や品質スコアがどう決まるかは、Google広告ヘルプで品質スコアの該当ページを確認してください。実務で意識しておきたいのは、除外しすぎて表示回数が極端に減ると、データが集まらず自動入札の学習が進みにくくなるという点です。除外は「順位を上げるための施策」ではなく、「無駄な費用を止めるための施策」だと考えてください。
一度除外した語句を戻したくなったらどうすればいいですか
該当の除外キーワードを削除します。配信にどう反映されるかは媒体側の処理によるので、削除したあとは検索語句レポートで実際にその語句が出てくるかを確認してください。戻す判断をしやすくするために、追加日と理由を管理表に残しておいてください。記録がないと「なぜ止めたか」が分からず、戻す判断ができなくなります。
Yahoo!広告(LINEヤフー広告)でも同じ考え方でいいですか
基本の考え方は同じです。ただし名称・画面・設定の手順はGoogle広告と異なるため、実際の操作はLINEヤフー広告ヘルプを確認しながら進めてください。マッチタイプの選び方や仕分けの基準は、この記事の内容がそのまま使えます。
まずはこの1つから。今日できる最初の一歩
今日やるなら、検索語句レポートを直近14日で開き、「コンバージョン0・費用の多い順」で並べ替えて上位10語を眺めるところまでで十分です。5分で終わりますし、たいていの場合そこに1〜2語、明らかに不要な語が混ざっています。
そのうえで広告全体の無駄を点検したい方は、Google広告の無駄をなくす5つの見直しポイント|CV計測が最優先を次に読んでみてください。除外の前に直すべきことが見つかることもあります。
ここまで読んで「やることは分かったけれど、週1回続けられる自信がない」「今の除外設定が行きすぎていないか、誰かに見てほしい」と感じた方は、気軽に声をかけてください。株式会社コレットラボ(大分・福岡を拠点にWeb広告運用とAI業務システム化を支援)では、現状のアカウントを一緒に見ながら、何を止めて何を残すかを整理するところからお手伝いしています。いきなり契約ではなく、現状整理だけでも構いません。
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