リフォーム会社のGoogle広告運用代行|費用の内訳と任せる作業
この記事の要点
- 費用は広告費・運用手数料・初期費用の3つ。総額の計算例を本文に掲載
- 工事の優先順位と繁忙期の停止は、代行会社に任せず社内で決める
- 契約前の確認は7項目。アカウントの所有者と支払い元を最初に確かめる
リフォーム会社がGoogle広告の運用代行を依頼すると、費用はGoogleに払う広告費、代行会社に払う運用手数料、始める月の初期費用の3つで決まります。見積もりを比べるときは、手数料の率より先に、含まれる作業と、広告アカウントの所有者が誰になるかを確かめてください。
外壁塗装や水回りの工事をGoogle広告で集めたいものの、社内で運用まで手が回らない経営者の方に向けた記事です。読み終わる頃には、代行会社に任せる作業と社内で行う作業を分け、複数の見積もりを同じ条件で比べられる状態を目指します。
広告の設定手順を自分で知りたい方は、Google広告の出稿方法と予算の決め方を先にご覧ください。この記事では、依頼するかどうかを決めるための費用の内訳、任せる作業、契約前の確認点を扱います。
Contents / 目次
リフォーム会社のGoogle広告にかかる費用の内訳
毎月かかるのは「広告費」と「運用手数料」、始める月だけかかるのが「初期費用」です。広告費はクリックされた分をGoogleに払うお金です。
| 費用 | 払う先 | 何で決まるか | 見積書で確かめること |
|---|---|---|---|
| 広告費 | Google(代行会社が立て替える契約もある) | 日予算とクリック単価 | 日予算と月の上限額 |
| 運用手数料 | 代行会社 | 料率型か固定型か、含む作業 | 報告の頻度、広告文の追加回数 |
| 初期費用 | 代行会社 | アカウント作成、計測の設定、キーワードと広告文の作成 | 電話とフォームの計測が入っているか |
| ページの制作・改修 | 制作会社か代行会社 | 工事の種類ごとにページを作るか | 別見積もりになっていないか |
運用手数料は料率型と固定型で総額が変わる
運用手数料の決め方は、広告費に対する割合で払う料率型と、毎月同じ額を払う固定型に分かれます。料率型は広告費を増やすと手数料も増え、固定型は広告費が少ない月ほど割高になります。
次の表は、仮に料率型を広告費の20%、固定型を月6万円として計算した例です。相場を示す数字ではありません。
| 月の広告費 | 料率型(仮に20%)の総額 | 固定型(仮に月6万円)の総額 |
|---|---|---|
| 10万円 | 12万円 | 16万円 |
| 30万円 | 36万円 | 36万円 |
| 40万円 | 48万円 | 46万円 |
この条件なら、広告費30万円の月に総額が並びます。繁忙期に広告費を下げる予定があるリフォーム会社は、下げた月の総額も計算しておくと、契約の型を選びやすくなります。型ごとの比べ方は運用手数料の固定と料率の違いでも解説しています。
広告費の上限は粗利と契約率から決める
広告費は「問い合わせ1件にいくらまでかけてよいか」から逆算します。仮に水回りリフォーム1件の粗利が30万円、問い合わせ4件に1件が契約、広告にかけてよい額を粗利の3分の1とすると、問い合わせ1件の上限は30万円×3分の1×4分の1で2.5万円です。
実際に請求されるクリック単価は、Google広告ヘルプのクリック単価の説明のとおり、広告ランクの下限値を満たし、1つ下の順位の広告ランクを上回るのに必要な最低限の金額です。工事の種類ごとの単価の目安は、Google広告のキーワードプランナーで確かめられます。
月の予算は日予算で管理します。日予算と月の請求額の関係はGoogle広告の月額上限の決まり方で詳しく説明しています。
この章の結論。見積もりは「広告費+手数料+初期費用」の総額で比べ、広告費の上限は工事の粗利と契約率から決めます。
リフォーム会社の集客方法とGoogle広告が向く工事
Google広告の検索広告が向くのは、「外壁塗装 ○○市」「給湯器 交換」のように、工事の種類と地域で検索する人を集めたいときです。紹介やチラシ、一括見積もりサイト、Googleマップとは集まる人が違うため、工事の種類ごとに使い分けを決めます。
| 集客方法 | 費用が発生するとき | 向く工事・場面 | やめた後に自社に蓄積されるもの |
|---|---|---|---|
| Google広告(検索広告) | クリックされたとき | 給湯器や雨漏りなど急ぎの工事、地域名と工事名で探す人 | 検索語句と問い合わせの記録(アカウントが自社所有の場合) |
| Googleビジネスプロフィール | 無料(運用の人件費や代行費は別) | Googleマップで近くのリフォーム会社を探す人 | 口コミと施工写真 |
| 一括見積もりサイト | 紹介1件ごとか成約ごと(サイトの契約による) | 相見積もりを前提に比べる人 | 契約した顧客の情報 |
| チラシ・ポスティング | 印刷と配布のとき | 施工中の現場の近隣 | 配布した地域ごとの反応の記録 |
| OB客の紹介 | 紹介のお礼など | 水回りの次の外装など2回目の工事 | 顧客との関係 |
検討に数か月かかる全面リフォームは、広告の1回のクリックから契約までを追いにくい工事です。この場合は、問い合わせではなく見学会や相談会の予約を広告の成果に数える方法があります。進め方は見学会の予約を広告で集める費用と任せる作業にまとめています。
Google広告とGoogleマップ、ホームページのどれから手をつけるかを社内で決めきれない場合は、Web集客・Webマーケティングの相談で、いま行っている施策と確認する数字を一覧にし、先に着手する施策の順番を決める進め方もあります。チラシなどWeb以外の集客との比べ方は、ご希望の場合は初回のご相談で伺います。
この章の結論。Google広告に予算を集中させるのは急ぎの工事と地域名で探される工事で、検討期間の長い工事は成果の数え方から変えます。
Google広告の運用代行に任せる作業と社内で行う作業
代行会社に任せられるのは、アカウントの設定、キーワードと広告文、入札と予算の調整、毎月の報告です。どの工事を優先するか、対応エリア、職人の予定に合わせた停止、問い合わせのその後の記録は、社内でしか決められません。
| 作業 | 代行会社 | 社内 | リフォーム会社で決めること |
|---|---|---|---|
| アカウント作成と計測の設定 | 行う | 確認 | 電話とフォームのどちらを成果に数えるか |
| キーワード・除外キーワード | 行う | 確認 | 扱わない工事(外構だけ、賃貸の原状回復など) |
| 広告文 | 行う | 表記の確認 | 保証年数や価格表示の根拠 |
| 地域と配信時間の設定 | 行う | 指示 | 対応する市区町村、電話を受けられる時間 |
| 入札・予算の調整 | 行う | 上限の決定 | 工事の種類ごとの月の上限額 |
| 現地調査・契約の記録 | 行わない | 行う | 誰がいつ記録するか |
| 毎月の報告と翌月の方針 | 行う | 判断 | 優先する工事の入れ替え |
除外キーワードは、1語を部分一致かフレーズ一致で登録すると、その語を含む検索に広告が出なくなります。完全一致で登録した場合は、その語だけの検索にしか効きません。「DIY」と「自分で」のように言い方の違う語も、除外するかどうかを代行会社と一緒に決めます。登録の考え方は除外キーワードのマッチタイプの使い分けで解説しています。
毎月の報告で受け取る数字のチェックリスト
報告書の項目を契約前に決めておくと、代行会社を変えたときも前後の数字を比べられます。次の5項目がそろっているかを確かめてください。
- 工事の種類ごとの数字:費用、クリック数、クリック単価
- 成果の内訳:電話とフォームを分けた件数
- 検索語句:費用の多い語句と、その月に除外した語句
- 社内の記録との照合:現地調査に進んだ数、契約した数
- 翌月の方針:変える設定と、その理由
AIで作れる部分と確認が必要な部分
広告文のたたき台やキーワードの候補は、生成AIでも短時間で出せます。ただし、保証年数や工期が自社の実態と合っているか、根拠のない「地域最安」のような表現が入っていないかは、社内の担当者が確認します。配信を自動で広げる設定を使う場合も、表示された検索語句と広告文を毎月確かめる作業が残ります。
自社で行う作業と依頼する作業
自社で行うのは、工事の優先順位と月の上限額の決定、現地調査と契約の記録、広告文の事実確認です。設定と調整は依頼し、判断の材料となる数字は毎月受け取ります。
任せきりにせず、判断の理由まで社内で分かる形にしたい場合は、毎月の数字から施策を決める支援という依頼の仕方もあります。広告の管理画面の数字や問い合わせ件数を同じ月次資料にまとめて、毎月の打ち合わせで貴社と翌月の施策を決め、広告運用を契約に含める場合は配信の調整まで行います。社内で記録している現地調査や契約の数を月次資料に並べることも、ご希望の場合は初回のご相談で伺います。施策を選んだ理由と実施内容を毎月記録するため、社内の担当者が決まったら、その記録を使って引き継ぎを始められます。
この章の結論。設定と調整は任せ、どの工事にいくらかけるかと、問い合わせのその後の記録は社内で持つ。この分担を契約前に決めておきます。
契約前に確認する7項目と、うまくいかない条件
契約前に最初に確かめるのは、広告アカウントの所有者と、Googleへの支払い元です。この2つで、契約をやめるときに必要な手続きが変わります。
契約前に確認する7項目
- 広告アカウントを誰の名義で作るか。所有者、自社に付与される権限が「管理者」かどうか、契約をやめたときにアカウントを自社に残す手順を書面で確かめます。
- Googleへの支払い元はどこか。代行会社を通して支払う場合は、契約をやめた後に自社の支払い方法へ切り替える手順と時期を確かめます。
- 手数料の計算方法と、含む作業。報告の頻度、広告文の追加、ページの改修が含まれるかを書面で確かめます。
- 成果に数えるもの。電話・フォーム・現地調査・契約のどれを数えるか、計測の設定を誰が行うか。
- 対応エリアと工事の種類を、地域の設定とキャンペーンの分け方にどう反映するか。
- 最低契約期間と解約の申し出期限。あわせて、解約後も設定や変更の履歴を自社で確かめられるよう、アカウントの権限を確保しておきます。
- 毎月の報告に、検索語句と社内の現地調査・契約の数を並べてもらえるか。
代行会社を変える場合の引き継ぎの手順は、広告代理店の変更とアカウント引き継ぎの手順で解説しています。
リフォーム会社のGoogle広告がうまくいかない4つの条件
問い合わせの件数だけを成果にしている。給湯器の相見積もりや対応エリア外の問い合わせが増えても、件数としては良く見えます。自動入札はコンバージョンにつながる可能性に基づいて入札するため、質の低い問い合わせを増やす方向に進むことがあります。現地調査に進んだ件数をGoogle広告に送り返し、成果の中心に据えます。
契約まで長い工事は、契約ではなく現地調査を送ります。手順はオフラインコンバージョンのインポート手順をご覧ください。これから設定する場合、Googleはオフライン コンバージョンのインポートより、リードの拡張コンバージョンから始めることを勧めています(Google広告ヘルプ)。
職人の予定が埋まっても配信を続けている。問い合わせへの返事や現地調査が遅れ、そのまま他社に決まることがあります。「着工待ちが一定の週数を超えたら、その工事の広告を止める」のように、止める基準を数字で決めておき、その場の判断で止めたり再開したりを繰り返さないようにします。
対応エリアを広く設定している。対応できない市区町村からの問い合わせが続くときは、検索語句と地域の設定を代行会社と一緒に確かめ、市区町村単位で指定し直します。
成果の件数が少ないうちに自動入札の良し悪しを判断している。Google広告ヘルプのスマート自動入札の学習についてでは、成果が新しい目標値に近づくまでに通常1~2回のコンバージョン サイクル(クリックからコンバージョンまでの期間)がかかり、その後は2回のコンバージョン サイクルか2週間のどちらか長い期間で評価するよう案内しています。かかる期間はコンバージョン数でも変わるため、月の問い合わせが数件のリフォーム会社では、1か月の数字だけで入札方法を変えないことが大事です。
問い合わせ数や受注数を保証する提案を受けた場合は、何を数えた件数なのか、エリア外や相見積もりの問い合わせも含むのかを確かめてください。
この章の結論。所有者と支払い元を先に決め、成果は現地調査まで数え、止める基準を数字で決めておけば、代行会社を変えても数字を比べられます。
リフォーム会社のGoogle広告でよくある質問
一括見積もりサイトに登録していても、Google広告を出す意味はありますか?
一括見積もりサイトは相見積もりを前提にした比較の入口で、Google広告は自社のホームページに直接来てもらう入口です。同じ工事の種類で、紹介手数料と広告の問い合わせ1件あたりの費用を並べ、契約につながる割合も比べて、予算を寄せる先を決めます。
代行会社が「Google Partner」なら任せて大丈夫ですか?
Google Partnersの要件は、クライアント センター(MCC)アカウントの最適化スコア(70%以上)、過去90日間の広告ご利用額(常に1万米ドル超)、アカウント マネージャーの認定資格の取得割合(50%以上)の3つで、毎日確認されます。運用体制の目安にはなりますが、自社の成果を約束するものではないため、契約前の7項目は別に確かめます。
外壁塗装と水回りを両方広告に出すとき、予算はどう分けますか?
工事の種類ごとにキャンペーンを分け、それぞれに月の上限額を決めます。1つにまとめると、クリック単価の安い工事に予算が偏り、粗利の大きい工事に広告が出にくくなることがあります。粗利と契約率から出した1件あたりの上限を、工事ごとに計算して配分します。
Google広告の領収書やインボイスは、代行会社とGoogleのどちらから届きますか?
自社の支払い方法でGoogleに払う場合は、Google広告の管理画面から明細書や領収書を出せます。代行会社が立て替える契約なら広告費も代行会社の請求書に入るので、登録番号(Tと13桁の数字)の記載を確かめます。出し方はGoogle広告の領収書・請求書の出し方をご覧ください。
代行会社に相談する前に確かめること
いまGoogle広告を出している場合は、自社のGoogleアカウントで広告アカウントにログインできるか、ログインできたら自社の権限が「管理者」になっているかを確かめてください。問い合わせ1件にかけてよい金額を工事ごとに出したい方は、CPAを粗利と受注率から逆算する方法が次の参考になります。
毎月の報告を受けても次に何を変えるか決められないと感じた方は、定額制マーケティング支援(マーケの右腕)にご相談ください。初回のご相談では、いま行っている施策と依頼先を伺い、担当する作業と月額をお伝えします。契約後は、広告の数字と問い合わせ件数を毎月同じ資料にまとめ、どの工事から予算を見直すかを打ち合わせで一緒に決めます。
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