LINEステップ配信のシナリオ例|問い合わせ後に送る5通と間隔
この記事の要点
- 問い合わせ後の5通は当日・翌日・3日後・7日後・14日後で組む
- 止める設計が本体。商談化・失注した人を外すルールを同時に作る
- 5通分の文面例と、公開前チェック10項目を本文に掲載
問い合わせをくれた人に送るLINEステップ配信は、当日・翌日・3日後・7日後・14日後の5通で組むのが扱いやすい形です。5通の役割は次のように分けます。
- 1通目:受付の確認
- 2通目:疑問の先回り
- 3通目:導入イメージ
- 4通目:判断材料
- 5通目:出口を渡す
この記事は、問い合わせや資料請求は来るのに、その後のフォローが担当者の記憶と手作業に頼っていて抜け漏れが出ている会社の方に向けて書いています。読み終わる頃には、5通の文面のたたき台と、送る間隔、そして「返信が来た人・商談になった人をどこで止めるか」までを自社の言葉で決められる状態を目指します。
扱うのはシナリオの中身と止め方です。管理画面の操作そのものはLINEステップ配信のやり方|無料でできる範囲と設定の進め方に預けているので、まだ一度も設定したことがない方はそちらを先に開いてください。
次の3本とは、送る相手も目的も別ものです。
- LINEリマインドでドタキャンを防ぐ3段階配信(セミナー前の参加予定者向け)
- LINE休眠友だちの掘り起こし(しばらく反応のない人向け)
- LINE定期購入の解約を防ぐ離脱前シナリオ設計(契約中の人向け)
この記事が扱うのは「まだ買っていない、いま検討中の人」だけです。
Contents / 目次
問い合わせ後に送る5通の全体像
問い合わせ後のステップ配信で決めることは、次の3つだけです。
- 何通送るか
- どの間隔で送るか
- どうなったら止めるか
この3つが決まれば、あとは文面を埋める作業になります。
5通にそろえる理由は、検討する側の時間の流れに合わせるためです。問い合わせをした人の頭の中は、当日は「ちゃんと届いたかな」、数日後は「うちでもできるのかな」、1〜2週間後は「社内にどう説明しよう」と移っていきます。この移り変わりに1通ずつ当てていくと、自然に5通になります。
| 通数 | 送るタイミング | この1通の目的 | 入れる要素 | うまくいっている合図 |
|---|---|---|---|---|
| 1通目 | 問い合わせ当日(できれば1時間以内) | 受付の確認と、次の連絡の予告 | 受付内容の復唱、担当者名、いつ連絡するか | ブロックされない、既読で止まる人がいない |
| 2通目 | 翌日 | 聞かれる前に疑問をつぶす | よくある質問3つと、その答え | リンクのクリックが出る |
| 3通目 | 3日後 | 導入の流れを具体的に見せる | 進め方の手順、期間、社内で必要な人 | 返信・質問が来る |
| 4通目 | 7日後 | 社内で説明するための材料を渡す | 費用の考え方、比較するときの見るべき点 | 見積もり依頼・打ち合わせ希望が来る |
| 5通目 | 14日後 | 出口を渡して配信を終える | 相談する/今回は見送る、の2択を明示 | どちらかの返事が来る、または静かに終わる |
先に決めるのは止め方。5通の文面より先に、「商談になったら外す」「失注したら外す」「返信が来たら手動チャットに切り替える」の3つの停止ルールを決めてください。ここが空のまま走らせると、見積もりを出した翌日に「まだ迷っていませんか」が届きます。
この章で押さえるのは、5通は情報を出す順番ではなく、相手の気持ちが動く順番に合わせて並べるということです。並びが決まれば、あとの作業は文面を埋めるだけになります。
LINEステップ配信とは。一斉配信との違いと標準機能でできる範囲
LINEステップ配信とは、友だち追加などのきっかけを起点に、あらかじめ用意しておいたメッセージを決めた順番と間隔で自動的に送る機能のことです。全員に同じ日に同じ内容を送る一斉配信とは、時間の数え方が根本的に違います。
| 一斉配信 | ステップ配信 | |
|---|---|---|
| 時間の起点 | カレンダーの日付(例:8月10日に全員へ) | その人が起点を通過した日(例:追加してから3日後) |
| 受け取る内容 | 全員が同じ | 登録した時期が違えば、同じ日に違う内容が届く |
| 向いている用途 | セール告知、新商品のお知らせ | 問い合わせ後のフォロー、入会直後の案内 |
| 作る手間 | 毎回作る | 最初に作れば、あとは自動で回る |
| 止め忘れの怖さ | 小さい(その回で終わる) | 大きい(放置すると何ヶ月も送り続ける) |
ひとことで言うと、ステップ配信は「その人にとっての◯日目」を基準にメッセージを送る仕組みです。だから、今日問い合わせた人にも、来月問い合わせる人にも、同じ品質のフォローが自動で届きます。
標準機能でどこまでできるか
開始条件(配信を始めるきっかけ)として選べるもの、ステップ数の上限、分岐に使える条件は、仕様の変更で変わります。実際に組む前に、LINEヤフー for Business のマニュアル(ステップ配信)で最新の仕様を確認してください。この記事の5通が自社のアカウントでそのまま組めるかどうかも、まずこのマニュアルで開始条件と上限を確認したうえで判断してください。
ここで大事なのは、機能名を覚えることではありません。「問い合わせをした人だけを対象にする」という区別を、自社のアカウントでどう作るかです。
問い合わせフォームの送信そのものを起点にできるかは、使っているフォームやツールとの連携次第です。
追加の連携なしでやるなら、問い合わせ完了ページに専用の友だち追加用QRコード(またはURL)を置き、「そこから追加した人=問い合わせをした人」とみなす形が候補になります。
ただし、追加経路ごとに配信対象を分けられるかは自社アカウントの設定画面で必ず確認してください。オーディエンスの作り方はLINE公式のオーディエンス設定|反応した友だちに再配信する手順で解説しています。
この章の結論として、標準機能で組めるかどうかは「問い合わせをした人を、他の友だちとどう区別するか」で決まります。まずは公式マニュアルで開始条件とステップ数の上限を確認し、そのうえで自社のアカウントで区別を作れるかを見てください。
5通の中身と文面例
ここからが本題です。5通分の文面例をそのまま載せます。角かっこの部分を自社の言葉に差し替えれば、そのまま使える形にしてあります。業種はサービス業・BtoBの見積もり依頼を想定していますが、置き換えれば小売や教室でも成立します。
1通目(当日)受付の確認と、次の連絡の予告
1通目でやることは、売り込みではなく安心させることです。問い合わせをした直後の人が一番気にしているのは「ちゃんと届いたのか」「いつ返事が来るのか」の2点だけだからです。
[会社名]です。このたびはお問い合わせいただき、ありがとうございます。
内容を確認しました。
・ご相談いただいた内容:[問い合わせ内容を一言で]
・担当:[担当者名]
[営業日での目安。例:翌営業日中]に、あらためてご連絡します。
それまでに聞いておきたいことがあれば、このトークにそのまま送ってください。文章でも、音声でも大丈夫です。
※こちらのトークは[担当者名]が直接見ています。
「このトークは担当者が直接見ています」の一文を入れておくと、返信のハードルが下がります。自動配信だと分かった瞬間に、人は返信をやめてしまうからです。
2通目(翌日)よくある質問3つに先回りで答える
2通目は、営業担当が毎回同じ質問をされている内容をそのまま書き出します。新しく考える必要はありません。過去3ヶ月の問い合わせメールや商談メモを見返して、頻度の高い順に3つ選べば十分です。
[会社名]の[担当者名]です。
お問い合わせをいただいた方から、よく聞かれることを3つだけまとめました。
Q1. [よく聞かれる質問1。例:うちの規模でも頼めますか]
→ [1〜2文で答える]
Q2. [よく聞かれる質問2。例:どのくらいの期間がかかりますか]
→ [1〜2文で答える]
Q3. [よく聞かれる質問3。例:途中でやめることはできますか]
→ [1〜2文で答える]
ここに載っていないことは、遠慮なく聞いてください。
詳しい説明はこちら → [関連ページのURL]
質問は3つまで。1通に多く詰め込むほど、スマホのトーク画面では折りたたまれて読まれにくくなります。多く伝えたいときは通数を増やすのではなく、リンク先のページに逃がしてください。
3通目(3日後)導入の流れを具体的に見せる
3日後は、検討が具体化するタイミングです。ここでは商品の良さではなく、「頼んだあと、自分たちは何をすることになるのか」を書きます。手間がどれくらいかかるのかが見えないことが、検討が止まる一番の理由だからです。
[会社名]の[担当者名]です。
実際に進める場合の流れを、そのまま書いておきます。
1. 打ち合わせ([所要時間]/オンライン可)
2. [2つ目の工程](御社にお願いすること:[具体的に])
3. [3つ目の工程]
4. [完了・納品]
全体で[期間の目安]です。
御社側で時間をとっていただくのは、1と[番号]の合計[時間の目安]ほどになります。
「この工程だけ詳しく聞きたい」があれば、番号だけ返信してください。その部分だけ説明します。
最後の「番号だけ返信してください」は、返信のハードルを一番下げる書き方です。文章を考えなくていいので、実際に数字だけ返ってきます。
4通目(7日後)社内で説明するための材料を渡す
1週間経つと、担当者本人が前向きでも、上司や決裁者への説明で止まっていることがあります。4通目は、その人が社内で使える材料を渡す回です。
[会社名]の[担当者名]です。
社内でご相談되るときに、聞かれやすい点をまとめました。
■ 費用の考え方
[何で金額が決まるかを説明する。例:対応する範囲と期間で決まります]
※金額は状況によって変わるので、概算をお出しすることもできます。
■ 他社と比べるときに見るところ
・[比較の観点1]
・[比較の観点2]
・[比較の観点3]
■ よくある心配ごと
[例:社内に詳しい人がいない場合どうなるか]
→ [どう対応するか]
概算だけ先に知りたい場合は「概算」とだけ返信してください。[営業日数]で出します。
この回で価格表そのものを送るかどうかは、業種で判断が分かれます。金額が条件で大きく変わる業種で数字だけ先に出すと、条件を無視した比較をされて話が終わります。その場合は「何で金額が決まるか」だけを書き、金額は個別で出す形にしてください。
5通目(14日後)出口を渡して配信を終える
5通目は、追いかけるのをやめる回です。ここで「相談する」か「今回は見送る」かをはっきり選んでもらい、シナリオを終わらせます。出口のない配信は、そのままブロックにつながります。
[会社名]の[担当者名]です。
ここまで5回にわたってお送りしました。長くお付き合いいただき、ありがとうございます。
自動でお送りするのは今回で最後です。
・もう少し具体的に話を聞きたい → 「相談」と返信してください
・今回は見送る → 「見送り」と返信いただければ、こちらからのご案内は止めます
返信がなくても、こちらから追加でお送りすることはありません。
また必要になったときに、このトークから声をかけてください。
「返信がなくても追加で送りません」と書けるのは、実際にそう設定しているときだけです。書いておいて別の一斉配信が届くと、その1通で信用が消えます。
文面のたたき台をAIに作らせるときの渡し方
5通の文面をゼロから書くのがつらいときは、AIにたたき台を作らせると早くなります。渡す材料は次の3つです。
- 業種と商品の説明
- 過去に実際に聞かれた質問リスト
- 上の5通の役割分担
「問い合わせ後のフォローLINEを5通、当日・翌日・3日後・7日後・14日後で。1通目は受付確認、5通目は出口」と頼めば、AIが自分で細かい指示に整えてくれます。
出てきたものは、必ず次の3点を人が見てください。
- 誇張した表現が混ざっていないか
- 社内で実際にできない約束をしていないか
- 営業担当が普段使っている言い回しとズレていないか
特に3つ目が大事で、AIが書いた文章はきれいすぎて、担当者本人が送ったように読めないことがよくあります。LINE配信文をAIに書かせる時の情報漏洩対策で触れているとおり、顧客名や見積書の中身をそのまま貼り付けないことも合わせて決めておいてください。
この章の結論として、5通の文面は新しく発明するものではありません。営業担当が普段の商談で話している順番を書き起こせば、それがそのままシナリオになります。
送る間隔の決め方と、途中で止めるための設定
間隔は「当日・翌日・3日後・7日後・14日後」を初期値にしてください。そのうえで、自社の検討期間に合わせて後半を伸縮させます。判断の基準は、問い合わせから受注までの平均日数です。
| 問い合わせから決まるまでの平均 | おすすめの間隔 | 考え方 |
|---|---|---|
| 数日以内(飲食・美容・修理など) | 当日・翌日・3日後の3通に圧縮 | 14日後には他店で済んでいるので、後半は不要 |
| 2週間〜1ヶ月(BtoBの小規模案件) | 当日・翌日・3日後・7日後・14日後 | この記事の標準形 |
| 2ヶ月以上(設備・システム・不動産) | 当日・翌日・5日後・14日後・30日後 | 後半を伸ばす。通数は増やさない |
後半を伸ばすときも、通数は5通のままにしてください。間隔を広げたうえに通数も増やすと、「まだ送ってくる」という印象だけが残ります。配信頻度そのものの考え方はLINEブロック率は月1回・配信は週1回から|嫌われない頻度設計にまとめています。
送る時間帯の決め方
送る時間帯は、相手がその配信を読む場面から逆算して決めてください。仕事中に読む相手なら勤務時間内、一般消費者なら仕事や家事の合間に当たる時間帯です。反応が出やすい時間帯は業種と相手によって大きく変わるので、まずは自社で2〜3パターン試し、返信とクリックの出方を比べて決めるのが確実です。
1通目だけは例外で、時間帯を選ばず即時に送ります。受付確認は早さそのものが価値だからです。
止める条件を3つ決める
問い合わせ後シナリオで一番事故が起きるのが、この止める設計です。次の3つの条件と、それぞれの対応を決めてください。
- 返信が来たとき:その日のうちに配信対象から外し、担当者の手動チャットに切り替える。自動配信と人の返信が同時に届くのを防ぐため。
- 商談・受注になったとき:案件化した時点で外す。ここが抜けると、契約直前の相手に「今回は見送る場合は…」という5通目が届く。
- 失注・見送りになったとき:本人が見送ると言った時点で外す。断った相手に追いかける配信を続けるのは、次の機会をなくす行為です。
この「外す」操作を自動化できるかは、使っている機能や連携によって変わります。手作業で外す前提で組んでおくのが安全なので、次の運用ルールをセットで作ってください。
- 営業担当は、返信・商談化・失注が発生したらその日のうちに社内の共有シートに書く
- 配信担当は、毎朝5分だけ共有シートを見て、該当の友だちをシナリオの対象から外す
- 外した人が分かるように社内の共有シートで印を付け、次の一斉配信を送る前に対象から除く
この毎朝5分が続くかどうかで、シナリオが資産になるか事故のもとになるかが決まります。タグの付け方と運用はLINE顧客台帳の作り方|タグでリピート客を見える化する運用手順で詳しく書いています。
公開前チェック10項目
本番で走らせる前に、次の10項目を上から順に確認してください。テスト配信は必ず、自分のスマートフォンで実際に受け取って行います。パソコンの管理画面で見た文章と、スマホのトーク画面で見た文章は、改行の入り方がまったく違います。
- あいさつメッセージとの重複:友だち追加直後に、あいさつメッセージと1通目が同時に2通届いていないか
- スマホでの見え方:実機で受け取り、1画面に収まっているか。長すぎて折りたたまれていないか
- リンク:すべてのURLをタップして、正しいページが開くか
- 差し替え漏れ:角かっこの記号や仮の会社名が残っていないか
- 担当者名:退職・異動した人の名前が入っていないか
- 間隔:2通目が翌日、3通目が3日後になっているか(設定の単位を取り違えていないか)
- 配信時間:深夜に届く設定になっていないか
- 停止条件:5通目で終了し、6通目以降が存在しないか
- 通数の見積もり:月の問い合わせ件数×5通が、契約プランの範囲に収まるか
- 外す手順:対象から外す操作を、配信担当以外の人も実行できるか
9つ目の通数は、意外と見落とされます。何がメッセージ通数としてカウントされるかはLINEヤフー for Business の料金プランのページで確認できるので、自社のプランの上限と、月の問い合わせ件数から出る配信量を突き合わせておいてください。数え方の考え方はLINE公式メッセージ通数の数え方と上限にもまとめています。
この章で押さえるのは、間隔は自社の検討期間から逆算して決めるものであり、止める条件は文面より先に決めるものだ、という2点です。この2つが決まっていれば、通数や文面は後からいくらでも直せます。
5通を回すと何が変わるか
問い合わせ後のステップ配信で最初に変わるのは、成約率ではなくフォローのばらつきがなくなることです。営業担当が忙しい週も、担当者が休んだ日も、同じ内容が同じタイミングで届くようになります。
準備にかかる時間は、文面の本数と、社内で確認を取る手間の大きさで変わります。ゼロから書こうとすると長引くので、営業の商談メモから書き起こす方法をおすすめしています。
見る数字は開封率ではない
LINE公式アカウントの配信では、管理画面で見られる数字と、手元で数える返信件数を組み合わせて判断します。管理画面の分析でどの項目が見られるかはプランや仕様で変わるので、LINEヤフー for Business のマニュアル(ステップ配信)で自社のアカウントで確認できる項目を先に見ておいてください。そのうえで、次の4つを追いかけます。
| 見る数字 | どこで分かるか | 悪いときに疑うこと |
|---|---|---|
| 返信が来た件数 | トーク画面を数える | 返信のしかたを指定していない(「番号だけ返信」等が無い) |
| リンクのクリック | 管理画面で確認できる場合はその数字、無ければ短縮URL等の計測ツール | リンクが下のほうにある、何のページか書いていない |
| ブロックされた数 | 管理画面の友だち数の推移 | 間隔が短い、売り込みが早すぎる |
| 何通目で止まるか | 通ごとの数字が出せる場合はそれ、出せなければ返信・問い合わせが何通目で来たかを手元で記録する | その通の役割が他とかぶっている |
特に4つ目が改善の入口になります。3通目で急に数字が落ちるなら、直すのは3通目ではなく、2通目で期待させた内容と3通目の中身がつながっていない可能性が高いです。
成果の測り方。導入前の3ヶ月と導入後の3ヶ月で、「問い合わせ件数のうち、商談まで進んだ件数」を数えて比べてください。配信の数字だけを見ていると、本当に効いているかが分かりません。件数が少ない会社ほど、月単位ではなく四半期でまとめて比べるほうが判断を間違えません。
この章の結論として、見るべきは配信の数字そのものではなく、問い合わせから商談に進んだ割合の変化です。そして数字を見る前に、まず3ヶ月は同じ形で回してください。1〜2週間で判断できるほどの件数は、多くの中小企業では集まりません。
問い合わせ後シナリオでよく起きる失敗5つ
ここに挙げるのは、問い合わせ後のフォロー配信でだけ起きる失敗です。どれも設定そのものは正しく動いていて、運用のつなぎ目で起きます。
失敗1. 見積もりを出した相手に「まだ迷っていませんか」が届く
起きる場面は、営業が商談に入ったのに、配信の対象から外す作業をしていないときです。相手からすると、昨日打ち合わせをした担当者の会社から、翌朝「検討中の方へ」という自動メッセージが来ることになります。「自分のことを見ていない会社だ」という印象が一発で付きます。
防ぎ方は、外す作業を営業の日報や共有シートとひも付けることです。商談化した時点で書く欄を1つ作り、配信担当が毎朝それを見て外す。この2ステップを習慣にするのが、一番確実です。
失敗2. 問い合わせをしていない人にも5通が届く
起きる場面は、開始条件を「友だち追加」だけにしているときです。店頭のポスターやSNSから追加した人にも、問い合わせを前提にした「お問い合わせいただきありがとうございます」が届きます。
防ぎ方は、問い合わせ完了ページ専用の友だち追加URLを作り、そこから追加した人だけを対象にすることです。追加経路ごとに対象を分けられるかは、LINEヤフー for Business のマニュアル(ステップ配信)と自社の設定画面で確認してください。友だち追加URLの作り分けはLINE友だち追加URLの作り方|名刺・署名に載せる導線設計で解説しています。
失敗3. 以前から友だちだった人には1通も届かない
起きる場面は、失敗2の逆です。友だち追加を開始条件にしている場合、すでに友だちになっている既存客が問い合わせをしてきたときに、その出来事は起こらないので配信が始まりません。開始条件として何を選べるか、既存の友だちを対象にできるかは、LINEヤフー for Business のマニュアル(ステップ配信)で自社のアカウントの仕様を確認してください。
そのうえでの防ぎ方は2つです。既存の友だちからの問い合わせは自動フォローの対象から外し、担当者が個別に対応すると割り切るか、マニュアルで確認した範囲で開始条件を組み替えるかです。件数が月に数件なら、割り切って手動で対応するほうが早く、事故も起きません。
失敗4. 担当者が話した内容と、翌日の自動配信が食い違う
起きる場面は、担当者が電話で「明日お見積りをお送りします」と伝えた翌朝に、ステップ配信の2通目「よくある質問3つ」が届くケースです。内容は間違っていませんが、相手からは話が戻ったように見えます。
防ぎ方は、電話やメールで個別に接触した時点で配信を止めるルールにすることです。自動配信は「まだ誰も接触していない人」を担当する仕組みだと決めてしまうと、判断に迷いません。
失敗5. 5通目のあと、シナリオから外れた人が放置される
起きる場面は、5通目まで送りきったあとの行き先を決めていないときです。反応がなかった人はそのまま名簿の中に埋もれ、半年後に「そういえばあの人どうなった」となります。
防ぎ方は、5通目の配信が終わった時点でタグを1つ付けることです。「フォロー完了・反応なし」といったタグを付けておけば、数ヶ月後に別の切り口でまとめて声をかけられます。その先の掘り起こしについてはLINE休眠友だちの掘り起こし|一斉配信をやめAIで理由別シナリオが使えます。
この章の結論は、5つの失敗すべてが「誰がいつ外すか」と「誰を起点にするか」の2点に集約されるということです。文面を磨く前に、この2点の運用担当を名前で決めてください。
現場でぶつかる限界と妥協点
正直に書くと、問い合わせ後のステップ配信は、作るより続けるほうが難しい仕組みです。うまくいっている会社と止まってしまう会社の差は、文面の質ではなく、外す作業を誰の仕事にしたかで決まっています。
外す作業は自動化できないと思って設計する
問い合わせから受注までの間に入る「商談中」「見積もり提出済み」「保留」といった状態が、社内のどこにも記録として残っていないことがあります。営業の頭の中にしかない情報は、どんなツールでも拾えません。
だから、最後は人が「この人はもう外す」と判断することになります。ここを見込んで、外す作業を1日5分の定型業務として最初から組み込んでおくのが現実的です。
拡張ツールを検討するのは、月の問い合わせが安定して増えてから
ステップ配信の拡張ツールはいろいろありますが、判断の目安は「手作業で外す件数が、1日5分に収まらなくなったとき」です。月の問い合わせが数件のうちに月額のかかるツールを入れると、使わない機能のぶんまで費用だけが残ります。
逆に、問い合わせ元の広告やページごとに文面を変えたい、購入や予約と連動して自動で外したい、という要件が出てきたら、そこが検討の入り口です。この判断は、ツールの機能表ではなく、自社の月間件数と手作業の時間から決めてください。
担当者が変わると文面が古くなる
意外と多いのが、1通目や5通目に書いた担当者名が、退職や異動でそのままになっているケースです。ステップ配信は自動で回るぶん、誰も読み返さなくなります。
半年に1回、5通を上から読み直す日をカレンダーに入れておいてください。見るのは、担当者名、料金の考え方、リンク先のページが生きているか、この3点だけで十分です。
問い合わせ内容をAIに要約させて配信内容を出し分ける、という設計を検討する場合は、顧客が書いた問い合わせ本文をそのまま外部サービスに渡さない運用ルールを先に決めてください。たたき台づくりにAIを使うのは有効ですが、個人情報や見積金額の扱いは別問題です。
この章の結論として、問い合わせ後シナリオの弱点は、自動配信と人の営業活動が同じ相手に同時に触れることです。仕組みを増やす前に、その境界線を社内で1行で言えるようにしておいてください。
よくある質問
問い合わせフォームから来た人と、店頭のQRから来た人を同じシナリオに入れてもいいですか
分けてください。問い合わせをした人は具体的な検討段階にいますが、店頭で追加した人はまだ情報収集の段階です。同じ「お問い合わせありがとうございます」を送ると、店頭で追加した人には意味が通じません。追加用のURLかQRコードを別々に作り、対象を分けるのが確実です。
ステップ配信の途中で相手から返信が来たら、配信は自動で止まりますか
返信で自動的に止まるかどうかは仕様によって変わるので、LINEヤフー for Business のマニュアル(ステップ配信)で自社のアカウントの停止条件を確認してください。確認できるまでは、手動で外す運用を前提に組むのが安全です。返信があった時点で配信対象から外す作業を毎朝5分の定型業務にしておかないと、担当者との会話中に自動メッセージが割り込む事故が起きます。
5通目まで送っても反応がない人には、そのあと何を送ればいいですか
しばらく何も送らないのが正解です。5通目で「自動でお送りするのは今回で最後です」と伝えた以上、続けて送ると約束を破ることになります。タグだけ付けておき、3ヶ月以上あけて、新しいサービスや事例など前回とは別の切り口で改めて声をかけてください。
メールでのフォローとLINEのステップ配信を両方やっても大丈夫ですか
内容が重ならなければ問題ありません。同じ資料の案内が両方から届くと、しつこく感じられます。役割を分けるのがおすすめで、正式な見積書や契約書のやり取りはメール、質問への短い返答と進捗の連絡はLINE、という切り分けが実務では扱いやすいです。
標準機能だけで問い合わせ後の5通は組めますか。拡張ツールが必要になるのはどこからですか
まずLINEヤフー for Business のマニュアル(ステップ配信)で、開始条件とステップ数の上限を確認してください。そのうえで、問い合わせ完了ページに専用の友だち追加導線を置けるかどうかが分かれ目になります。拡張ツールを考えるのは、問い合わせ内容ごとに文面を出し分けたい場合や、受注データと連動して配信を止めたい場合です。月の件数が数件なら、まず標準機能で始めてください。
今日やる最初の一歩
まずは、直近3ヶ月の問い合わせメールを開いて、相手から実際に聞かれた質問を3つ書き出してください。それが2通目の中身になります。ここさえ埋まれば、残りの4通は今日の午後にでも書き終わります。
管理画面での設定手順から確認したい方は、LINEステップ配信のやり方|無料でできる範囲と設定の進め方を先に読んでおくと、この記事の5通をそのまま流し込めます。
作ってはみたものの外す運用が回らない、問い合わせの種類が多くて1本のシナリオにまとまらない、といったところでつまずいたら、現状を整理するだけでもお手伝いできます。今の配信内容と件数を見せていただければ、続けられる形に削るところからご提案します。気軽に声をかけてください。
無料相談
現状をお聞きし、優先順位を一緒に整理します。
予約する →