ホームページ保守の費用相場|月額に含む作業と別料金の一覧

ホームページ保守の費用相場|月額に含む作業と別料金の一覧

この記事の要点

  • 保守費用は実費と作業費の2階建て。作業費の範囲で月額が決まる
  • 月額に含む作業と別料金の境目は5つ。一覧表と確認の文面を本文に
  • 更新代行を外せば月額は下がる。社内に残る作業も一覧で示す

ホームページの保守費用は、サーバーやドメインの実費に、作業費を足したものです。月額の差は、ほぼ作業費の範囲の差で決まります。だから相場の数字を見るより先に、「月額に何が含まれ、何が別料金か」を一覧で押さえるのが、いちばん早い判断方法です。

会社や医院、施設のホームページを外部に任せていて、見積もりの月額が妥当かどうか判断したい経営者・院長・施設長の方に向けた記事です。読み終わる頃には、手元の見積もりを一覧と突き合わせて、含まれる作業と別料金の作業を自分で切り分け、契約前に聞くべきことを言葉にできる状態を目指します。

WordPressに限った作業の内訳と金額はWordPress保守費用の相場と内訳で解説しているので、この記事はCMSの種類を問わず、保守契約の範囲と線引きに絞って進めます。

Contents / 目次
  1. ホームページ保守費用の相場。月額の幅と内訳の2階建て
  2. 月額に含む作業と別料金になる作業の一覧
  3. 保守費用が変わる5つの条件
  4. 契約前に確認する項目と、質問の文面
  5. 保守契約がうまくいかない3つの条件
  6. 月額を下げる現実的な方法と、削ると危ない項目
  7. 自社で行う範囲と、制作会社に任せる範囲
  8. ホームページ保守契約の費用でよくある質問

ホームページ保守費用の相場。月額の幅と内訳の2階建て

当社がこれまでに保守の相談を受け、手元の見積もりを見比べてきた範囲では、ホームページの保守費用は月額数千円のものから5万円を超えるものまで幅があり、その差は「作業費にどこまで含めるか」で決まります。同じ「保守」という名前でも、サーバーの見守りだけの契約と、更新代行まで含む契約では、中身がまったく別物です。

まず内訳の構造から押さえます。保守の月額は、次の2階建てで組まれています。

  • 実費:サーバー代、ドメイン代、SSL証明書代、有償テーマや有償プラグインの利用料。業者が立て替えて月額に乗せるか、自社が直接払うかで、見積もりの見え方が変わります
  • 作業費:点検・更新・障害対応・軽微な修正にかかる技術者の時間。ここが月額の大部分で、範囲を広げるほど上がります

月額の水準と含まれる範囲の関係を、範囲の広さで3段階に分けて表にします。月額の目安は、当社が中小規模の会社・医院・施設から保守の相談を受けた際に、お客様の手元の見積もりで目にすることが多かった幅を基にした、自社の経験からの目安です。公的機関や業界団体の調査に基づく数字ではなく、業者・地域・サイトの作りによって上下します。見積もりの金額をそのまま当てはめるより、手元の見積もりがどの段階に当たるかを見る物差しとして使ってください。

保守の段階月額の目安含まれることが多い範囲向いているサイト
実費の管理が中心5,000円前後〜1万円程度(実費を含むかで変わる)サーバー・ドメインの契約管理と期限管理、稼働の確認。更新やCMSのアップデートは含まないことが多いCMSを使わない静的なサイト。年に数回しか触らないサイト
更新と点検まで含む1万〜3万円程度上記に加えて、CMS本体とプラグインの更新、バックアップ、軽微なテキスト・画像の差し替え(回数や時間の上限つき)WordPressなどのCMSで作った会社・医院・施設のサイト
更新代行と優先対応まで含む3万〜5万円以上上記に加えて、更新代行、月次の点検報告、障害時の優先対応、簡単な改善提案予約や採用など、止まると業務に直結するサイト。社内に担当者を置けない会社

見積もりを読むときは、月額の数字より先に「この金額でCMSのアップデートは含まれるか」「軽微な修正は月に何回までか」の2点を見てください。この2つが抜けている安い契約は、実費の立て替えに近く、サイトを守る作業はほぼ入っていません。

作業費の考え方。作業費は「月に想定する作業時間×技術者の時間単価」でできています。
たとえば時間単価を仮に8,000円、月の点検と更新に2時間かかると想定すれば、作業費は16,000円です。
この式で見積もりを逆算すると、「月額1万円で更新し放題」がどれだけ無理な条件かが見えてきます。

この章で押さえるのは、月額の差は作業費の範囲の差だということです。次の章の一覧で、その範囲を項目ごとに切り分けます。

月額に含む作業と別料金になる作業の一覧

保守契約でトラブルになりやすいのは、「月額に含まれていると思っていた作業が、別料金だった」というずれです。次の一覧は、実際の保守契約で線引きが分かれやすい作業を、含まれることが多いもの・別料金になりやすいもの・契約ごとに確認が必要なものに分けたものです。

作業扱い確認する点
サーバー・ドメイン・SSLの契約管理と期限管理月額に含む実費が月額に入っているか、別払いか
稼働の確認(表示されているか)と障害の一次切り分け月額に含む確認の頻度と、平日日中だけか
バックアップの取得月額に含む何日分を残すか。保管場所がサーバーと同じ場所でないか
バックアップからの復元契約ごとに確認障害時は無償か、依頼ごとに費用が出るか
CMS本体・プラグイン・テーマの更新月額に含むことが多い更新後の表示確認まで含むか
更新で表示が崩れたときの修正契約ごとに確認ここが別料金だと、更新のたびに費用が出る
テキスト・画像の軽微な差し替え上限つきで月額に含む月の回数、1回あたりの時間、使わなかった分の繰越
新規ページの追加別料金1ページあたりの単価と、原稿を誰が書くか
デザイン・レイアウトの変更別料金「軽微」との境目をどこに置くか
メールアカウントの追加・削除・パスワード変更契約ごとに確認月に何件まで含むか
改ざん・マルウェア感染からの復旧別料金になりやすい見積もりが別に立つか。着手までの目安時間
PHPのメジャー更新・テーマの乗り換えなど大型の作業別料金事前に提案と見積もりが出るか
月次レポート・アクセス解析の報告運用契約の範囲保守に含むと言われたら、何を報告するか
SEO・コンテンツ制作・広告運用保守とは別契約混ぜて見積もられていないか

この一覧のうち、とくに線引きが分かれる境目が5つあります。ここを契約前に言葉にしておくと、後から「その作業は別です」と言われる場面がほぼ無くなります。

境目1。障害対応と日常の更新

障害対応は月額に含み、日常の更新は上限つきで含む、という線引きを勧めます。障害とは、サイトが表示されない、問い合わせフォームが届かない、SSLの警告が出る、といった「本来の状態から外れた」事象を指します。一方、お知らせを1件足す、電話番号を変えるといった作業は更新であり、障害ではありません。

この2つを同じ「対応」という言葉でくくった契約書だと、更新の依頼が障害枠を食いつぶしたり、逆に障害を更新回数に数えられたりします。契約書には「障害」の定義を1文で入れてもらってください。

境目2。軽微な修正の定義

「軽微な修正は月額に含む」と書いてある契約は多いですが、「軽微」の定義が無いと機能しません。定義の置き方は2通りあります。

  • 時間で切る:1回30分以内、月2回まで、のように回数と時間で上限を決める
  • 内容で切る:既存ページ内のテキストと画像の差し替えまでを含み、レイアウト変更と新規ページは含まない、のように作業の種類で決める

契約前に、自社が過去半年に依頼した内容を思い出して、それが定義に収まるかを当ててみてください。半年で「お知らせ5件、営業時間の変更1回、スタッフ写真の差し替え1回」なら、月2回・30分の枠で足ります。「毎月キャンペーンページを1枚作る」なら、それは軽微な修正ではなく新規ページで、別料金が正解です。

境目3。更新することと、更新で崩れたのを直すこと

CMSやプラグインを更新すると、まれに表示が崩れたり、フォームが動かなくなったりします。「更新は月額に含むが、崩れたときの修正は別料金」という契約だと、更新のたびに費用が出るおそれがあり、業者側も更新をためらうようになります。その結果、更新が止まり、保守料を払っているのに古いバージョンのまま、という状態が起きます。

確認する言葉は「更新後の表示確認と、更新が原因で起きた不具合の修正は月額に含まれますか」の1文です。含む業者は、更新前にバックアップを取り、更新後に主要ページとフォームを確認する手順を持っています。

境目4。バックアップを取ることと、戻すこと

バックアップは「取っている」だけでは役に立ちません。戻せるかどうか、戻すのに費用が出るかどうかで価値が決まります。確認するのは次の3点です。

  • 世代数:何日分を残しているか
  • 保管場所:サイトと同じサーバーではないか。同じだとサーバー障害で両方消えます
  • 復元の費用:障害時に無償か、それとも依頼ごとに費用が出るか

境目5。他社が作ったサイトの引き受け

制作した会社とは別の会社に保守だけを頼む場合、初回に「現状点検」の費用が別に立つのが普通です。中身を知らないサイトを、そのまま月額で守ることはできないからです。点検の結果、古いプラグインの入れ替えや、独自に改造された部分の修正が先に必要になると、その作業も保守の月額とは別になります。

この初回費用を惜しんで点検なしで引き受ける業者は、障害が起きたときに「作りの問題なので範囲外です」と言う余地を残しています。最初に点検費を払っておくほうが、結果として安全です。

この章で押さえるのは、一覧の「契約ごとに確認」の行と、5つの境目です。ここが書面で決まっていれば、月額の高い安いは自社の判断で選べます。

保守費用が変わる5つの条件

同じ規模の会社でも、見積もりを並べると保守費用に大きな差が出ることがあります。その差の多くは、次の5つの条件で説明がつきます。

見積もりを比べるときは、この5つの条件が同じかどうかを先に揃えてください。条件が違う見積もりを金額だけで比べても、意味のある比較になりません。

  • サイトの作り:CMSを使わない静的なサイトは点検項目が少なく安い。WordPressなどのCMSは本体・テーマ・プラグインの更新が毎月あり、その分の作業費が乗る。予約システムや会員機能があると、さらに動作確認の範囲が広がる
  • ページ数と更新の頻度:ページ数そのものより、月に何回更新の依頼が出るかで作業時間が決まる。過去半年の依頼を数えると、必要な枠が見える
  • 対応時間と復旧の目標:平日日中の対応で、復旧目標が翌営業日なら安い。土日や夜間も動く体制、当日中の復旧を求めるなら、待機の費用が乗る
  • 誰が作ったサイトか:自社で制作したサイトは中身を知っているので月額が抑えられる。他社制作は初回点検と、作りによっては改修が先に必要になる
  • サーバーとドメインの名義:業者名義で一括管理すると月額は分かりやすいが、解約時の移管が別料金になりやすい。自社名義で契約し、管理だけ任せるほうが、後の自由度が高い

5つのうち、月額を動かしやすいのが「対応時間と復旧の目標」です。当社が保守の相談を受けてきた中小規模の会社・医院・施設のサイトでは、深夜に止まって翌朝まで待てないケースは多くありませんでした。復旧目標を翌営業日にするだけで、24時間体制の見積もりより大きく下がることがあります。ここは業者に言われるままにせず、自社の業務で「止まって困る時間帯」を先に決めてください。

サブスク型や「初期費用0円・月額制」の契約は、制作費が月額に分割されて乗っているため、保守の月額とは別物です。見比べるときはサブスク型ホームページ制作の費用と解約の注意点で総額の出し方を確認してから比べてください。

この章で押さえるのは、見積もりの比較は5つの条件を揃えてから行うことと、復旧目標を自社で決めれば月額を下げられることです。

契約前に確認する項目と、質問の文面

契約前に確認するのは、「月額内でできる作業」と「追加費用が発生する作業」を書面で一覧にしてもらうことです。口頭の説明で納得しても、担当者が変わったときに残りません。次のチェックリストを、契約書か別紙で埋めてもらってください。

  1. 月額に含まれる作業の一覧と、含まれない作業の一覧が書面にあるか
  2. 「障害」と「軽微な修正」の定義が、それぞれ1文で書かれているか
  3. 軽微な修正の上限(月の回数と1回の時間)と、使わなかった分の扱い(繰越の有無)
  4. CMS・プラグインの更新の頻度と、更新後の確認、更新が原因の不具合修正が月額に含まれるか
  5. バックアップの世代数、保管場所、復元の費用
  6. 対応の受付時間と、障害時の復旧目標(何営業日以内か)
  7. 改ざん・感染時の対応の流れと、費用の見積もり方
  8. サーバー・ドメイン・SSLの名義と、実費の支払い方法
  9. 解約時の手続き。データの引き渡し、ドメイン移管、管理用のログイン情報の返却と、その費用
  10. 依頼の窓口(メール・チャット・電話)と、依頼から着手までの目安

そのまま業者に送れる質問の文面です。10項目を一度に聞くより、答えが分かれやすい5つに絞ったほうが返事が早く戻ります。

お見積もりありがとうございます。契約前に、次の5点を書面で確認させてください。

1. 月額に含まれる作業と、別料金になる作業の一覧をいただけますか。
2. 「軽微な修正」の定義(回数・時間・内容の範囲)と、使わなかった月の分の扱いを教えてください。
3. CMSやプラグインの更新後、表示崩れなどの不具合が出た場合の修正は月額に含まれますか。
4. バックアップは何日分を、どこに保管していますか。障害時の復元に費用はかかりますか。
5. 解約する場合、データの引き渡しとドメインの移管に、費用と期間はどのくらいかかりますか。

お手数ですが、よろしくお願いいたします。

契約書に入れてもらう条項の型も載せておきます。業者の雛形にこの内容が無ければ、別紙として追加を依頼してください。

第○条(保守業務の範囲)
1. 乙が月額保守料の範囲で行う業務は、別紙1「保守業務一覧」に定めるものとする。
2. 別紙1に定めのない業務は、甲乙協議のうえ、別途見積もりにより行う。
3. 本契約における「障害」とは、ウェブサイトの表示不能、問い合わせフォームの送信不能、SSL証明書の失効、および第三者による改ざんを指す。
4. 「軽微な修正」とは、既存ページ内のテキストおよび画像の差し替えで、1回あたり30分以内、月2回までのものを指す。未使用分の翌月繰越は行わない。

第○条(契約終了時の措置)
1. 契約終了時、乙は甲に対し、ウェブサイトの全データ、データベース、および管理用の認証情報を、終了日から○営業日以内に引き渡す。
2. ドメインおよびサーバーの契約名義が乙である場合、乙は甲の指定する移管先への移管に協力する。移管にかかる実費は甲の負担とし、乙の作業費は別紙2に定める。

「30分以内・月2回」「○営業日」の数字は例です。自社の依頼頻度と、止まって困る時間帯に合わせて置き換えてください。

この章で押さえるのは、確認は口頭ではなく書面で行い、「障害」「軽微な修正」の定義と解約時の引き渡しを条文に入れることです。ここまで決まれば、契約後に費用でもめる余地はほとんど残りません。

保守契約がうまくいかない3つの条件

保守契約は、結んだあとに「払っているのに守られていない」状態が静かに続くことがあります。次の3つは、保守契約でしか起きない、しかも起きていることに気づきにくい失敗です。

失敗1。更新の枠が余る月と足りない月が交互に来て、余った分が消える

「月2回まで更新込み」の契約で、キャンペーンや採用の時期に依頼が集中し、それ以外の月はゼロ、というパターンです。繰越が無い契約だと、依頼がゼロの月の枠はそのまま消えます。たとえば月2回の枠で、依頼が年に3か月に集中し、残りの9か月がゼロだとすると、年24回の枠のうち18回分を使わずに払い続け、集中した月には別料金が出ます。

防ぎ方は、契約前に過去半年の依頼を月ごとに数えて、山と谷を業者に見せることです。月2回の代わりに「年24回」や「四半期6回」で枠を組む業者もあります。それができないなら、更新代行を月額から外し、依頼ごとの単価契約にしたほうが年間の支払いは下がります。

失敗2。サーバーとドメインが業者名義で、解約時に身動きが取れない

月額に実費が含まれていて分かりやすい反面、サーバーもドメインも業者の名義で契約されているケースです。保守業者を変えたいとき、ドメインの移管に業者の協力が要り、そこに作業費が乗ります。協力が遅れると、移行先の準備が終わっているのに切り替えられず、二重に費用が出る期間ができます。

防ぎ方は、ドメインとサーバーは自社名義で契約し、管理だけを業者に任せる形にすることです。すでに業者名義なら、契約更新のタイミングで名義変更を依頼してください。期限管理の考え方はドメイン・SSL期限切れの更新管理の手順にまとめています。

失敗3。更新後の修正が別料金なので、業者が更新を止めてしまう

境目3で触れた条件が、契約後に起きうる形です。プラグインを更新して表示が崩れ、修正費を請求したら「更新しないでほしい」と言われ、業者側も更新を控えるようになります。数か月後には、保守料を払っているのにCMSもプラグインも古いまま、という状態になります。

古いバージョンのまま放置されたサイトが乗っ取りの入口になる流れはWordPress乗っ取り対策の手順で解説しています。

防ぎ方は、契約書に「更新が原因の不具合修正は月額に含む」と入れることに加えて、月に1回、更新の記録(何をいつ更新したか)を送ってもらうことです。記録が止まったら、更新が止まっている合図です。

この章で押さえるのは、3つとも「契約は続いているのに守られていない」形で起きることです。防ぐ手は、繰越の設計、名義の確認、更新記録の受け取りの3つです。

月額を下げる現実的な方法と、削ると危ない項目

保守の月額を下げる現実的な方法は、更新代行を月額から外して社内で行うことです。逆に、CMSの更新・バックアップ・障害対応の3つは削ると危ない項目で、ここを削って安くなった月額は、守っている範囲が減っただけです。

更新代行を外せる会社の条件は、社内に「月に1〜2回、CMSの編集画面でお知らせを足せる人」がいることです。

文章を書くのが負担なら、AIに要点を渡して下書きを作らせ、内容の確認だけ人が行えば、更新1件にかかる時間は大きく減ります。ただしAIが書いた文面をそのまま公開せず、日付・金額・固有名詞は必ず人が見る、という線だけは守ってください。編集画面の操作はWordPressの編集画面で文章と画像を自分で直す手順にまとめています。

一方で、次の3つを社内に引き取るのはおすすめしません。

  • CMSとプラグインの更新:更新前のバックアップ、更新後の確認、崩れたときの切り戻しがセットで必要。手順を知らない人が行うと、更新で壊したまま止まる
  • バックアップと復元:取るだけなら社内でもできるが、「戻せるか」を定期的に試す作業が抜ける。戻せないバックアップは無いのと同じ
  • 障害の切り分け:表示されない原因がサーバーか、DNSか、CMSか、SSLかを見分けるには経験が要る。切り分けに1日かかると、その間サイトは止まったまま

もう1つ、見積もりで見落とされやすいのが「保守業者を変えるときの費用」です。移行先の初回点検、ログイン情報とドメインの引き継ぎ、旧業者の解約手続きで、月額とは別に費用と手間が出ます。安い業者に乗り換える判断は、この乗り換え費用を含めた年間の総額で行ってください。

この章で押さえるのは、削ってよいのは更新代行で、削ってはいけないのは更新・バックアップ・障害対応の3つだということです。月額を下げた見積もりが出てきたら、どの項目を外して下がったのかを必ず聞いてください。

自社で行う範囲と、制作会社に任せる範囲

保守契約を結んでも、社内に残る作業はあります。何が残るかを先に決めておくと、契約後に「それはそちらでお願いします」と言われて困る場面が無くなります。

自社で行う制作会社に任せる
依頼の窓口を1人決める(複数から別々に依頼が来ると、業者側で優先順位がつけられない)サーバー・ドメイン・SSLの期限管理と実費の立て替え
更新する内容の原稿を作る(AIで下書き、人が確認)CMS・プラグイン・テーマの更新と、更新後の確認
公開前の最終確認(日付・金額・固有名詞)バックアップの取得と、復元できるかの確認
ドメイン・サーバーの名義と支払いを自社で持つ稼働の確認と、障害の切り分け・復旧
緊急時の連絡先と、管理用パスワードの保管場所を決める更新の記録と、点検した内容の報告

制作から保守まで一続きで任せたい場合は、保守を含むホームページ制作・運用で、公開後にお知らせと実績を社内で更新できる形にしたうえで、更新・バックアップ・障害対応を月額で受けています。点検した内容と更新の記録は都度ご報告するので、「払っているのに何をしているか分からない」状態にはなりません。

ホームページ保守契約の費用でよくある質問

保守契約は結ばず、何かあったときだけ都度頼む形でも大丈夫ですか?

年に数回しか触らない静的なサイトなら成り立ちます。CMSで作ったサイトは、更新を止めた期間がそのまま乗っ取りの入口になります。改ざんや感染からの復旧は、月々の点検とは別に見積もりが立つ作業なので、都度対応では「何かあった」時点でまとまった費用が出ます。都度で頼む場合は、依頼から着手までの目安時間も先に確認しておいてください。

制作した会社とは別の会社に、保守だけ頼むことはできますか?

できますが、初回に現状点検の費用が別に立つのが普通です。点検で古いプラグインや独自の改造が見つかると、その修正が先に必要になります。制作会社から管理用のログイン情報・ドメインとサーバーの契約情報・データ一式を受け取れるかを、先に確認してください。ここが渡されないと、別の会社は引き受けられません。

保守契約を解約したら、ホームページはどうなりますか?

サーバーとドメインが自社名義なら、サイトはそのまま表示され続け、更新と点検が止まるだけです。業者名義の場合は、解約と同時にサーバー契約も終わり、サイトが消えることがあります。解約前に名義と、データの引き渡し・ドメイン移管の手順と費用を確認してください。契約書の「契約終了時の措置」がその根拠になります。

「更新無制限」と書いてある月額プランは信用していいですか?

「無制限」の中身を確認してください。既存ページ内のテキスト差し替えに限られ、新規ページやレイアウト変更は別料金、という形になっていることが多いので、どこまでが無制限の範囲かを先に聞いてください。1回あたりの上限時間や、依頼から反映までの日数が長めに設定されていることもあります。時間単価で逆算して、月額に対して無理のある条件なら、どこかで範囲が絞られています。

保守と運用(SEOやアクセス解析)は、同じ会社にまとめたほうがいいですか?

サイトを触る会社が1社だと、更新と改善の食い違いが起きにくく、障害時の切り分けも早くなります。ただし保守と運用は別の技術なので、契約は分けて、それぞれの範囲と費用を別に書いてもらってください。1本の月額にまとめられると、どちらを削ればいくら下がるかが見えなくなります。

まずは今日、手元の保守契約書か見積もりを開いて、「軽微な修正」の定義と「更新が原因の不具合の修正」の扱いが書いてあるかだけ確認してください。書いていなければ、この記事の質問文面をそのまま送るのが最初の一歩です。契約の修正回数や追加費用の決め方をさらに詳しく知りたい方はホームページ制作の修正回数と追加費用の決め方も読んでみてください。

ここまで読んで、今の契約の範囲が妥当か自分では判断しきれない、あるいは制作会社を変える時期かもしれないと感じた方は、今の契約書と見積もりを見せていただければ、含まれている作業と抜けている作業を洗い出してお伝えします。保守契約まで含めたホームページ制作・運用の相談窓口から、いまの状況を伺うだけでも大丈夫です。お気軽にお話を聞かせてください。

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2026.09.23 / 約 21 分

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