ホームページリニューアル費用|規模の3段階と追加費用の8条件
この記事の要点
- 費用の幅は規模で決まる。小規模・中規模・大規模の3段階の目安と、幅の中で上下する条件を表で解説
- 追加費用は移し替え・CMS移行・URL変更・素材作成などの8条件で発生。早見表で解説
- 見積もりが会社ごとに大きく違う原因は含む範囲の差。契約前の確認7項目を本文に掲載
ホームページリニューアルの費用は、ページ数と機能で決まる規模によって3段階に分かれ、規模が上がるほど高くなります。
- 小規模:5〜10ページのコーポレートサイト
- 中規模:事例や採用ページを含む10〜30ページのサイト
- 大規模:30ページ以上、または予約や会員機能を持つサイト
制作会社が公開している料金表は、同じ規模でも会社ごとに金額の幅が大きく、見積もりはその幅の中を上下します。具体的な金額は、依頼先の料金表と自社の条件を突き合わせて初めて決まるので、この記事では金額を断定しません。
上下させるのは、旧サイトから移すページの量、CMSを変えるかどうか、URLが変わるか、原稿と写真を誰が用意するかの4つです。この記事では、自社の見積もりがどの段に入るかと、その段の中で上下する条件を読めるようにします。金額より先にこの条件を押さえたほうが、自社の金額の見当がつきます。
この記事は、リニューアルをどこに頼むか、いくら用意するか、任せて大丈夫かを判断する立場の方(経営者・役員・院長・施設長)に向けて書いています。読み終わる頃には、自社のサイトがどの幅に入るか、見積もりのどの項目が追加費用になりやすいか、契約前に何を確認するかを決められる状態を目指します。
リニューアル費用を資産計上するか経費にするかという会計処理は、ホームページリニューアル費用の勘定科目と資産計上の判断基準で扱っています。本記事は費用の幅と追加費用の条件に絞り、税務の判断は顧問税理士にご確認ください。
Contents / 目次
ホームページリニューアル費用の相場。規模で決まる3つの幅
ホームページリニューアル費用の相場は、ページ数と機能で決まる規模によって3段階に分かれます。小規模、中規模、大規模の順に高くなり、同じ段の中でも条件によって下側と上側に分かれます。具体的な金額は依頼先の料金表と自社の条件で決まるので、表では金額ではなく、幅を上下させる条件を示しています。まず自社がどの段に入るかを、次の表で確かめてください。
| 規模 | ページ数と機能の目安 | 費用の傾向 | 幅の下側で収まる条件 | 幅の上側になる条件 |
|---|---|---|---|---|
| 小規模 | 5〜10ページ。会社案内・サービス・アクセス・問い合わせ | 3段階でもっとも低い。テンプレートか、オリジナルデザインかで差が出る | テンプレートを使い、原稿と写真を自社で用意する | オリジナルデザインで、撮影と原稿作成を制作会社に頼む |
| 中規模 | 10〜30ページ。事例・採用・ブログ・複数のサービスページ | 小規模より高い。事例や採用の原稿量と、CMS移行の有無で差が出る | 旧サイトの原稿を流用し、CMSを変えない | CMSを移行し、事例の取材と撮影を含める |
| 大規模 | 30ページ以上、または予約・EC・会員・多言語などの機能 | 3段階でもっとも高い。機能を埋め込みで済ませるか、個別に開発するかで大きく変わる | 機能を外部サービスの埋め込みで済ませる | 機能を個別に開発し、基幹システムと連携する |
同じ規模でも、依頼先によって幅は変わります。相談で見る範囲では、フリーランス、中小の制作会社、大手の制作会社の順に高くなる傾向があります。金額の差は、担当する人数(設計・デザイン・実装・ディレクションを1人で兼ねるか、分業するか)と、公開前のテストにかける時間の差として出ることが多いです。
公開後の維持費は、月額で毎年かかり続けます。リニューアルの初期費用とは別に発生するので、3年分の月額を足した総額で比べると判断を誤りにくくなります。
リニューアルが新規制作より高くなる3つの場面
リニューアルは、まっさらな新規制作より高くなることがあります。旧サイトという資産があるぶん、それを引き継ぐ作業が発生するからです。高くなるのは次の3つの場面です。
- 旧サイトのページを移す作業がある:文章と画像を新しいデザインに移し替える作業は、ページ数のぶんだけかかります。旧サイトが60ページあれば、60ページ分の移し替えが見積もりに乗ります
- URLが変わる:CMSを変えたり、ページ構成を組み直したりするとURLが変わります。旧URLから新URLへの転送(301リダイレクト)の設計と設定、公開後の確認が加わります
- 旧サイトのデータが手元に無い:写真の元データや文章のファイルが旧制作会社にしか無い場合、撮り直しや書き起こしから始めることになります
この章で押さえるのは、自社の規模がどの幅に入るかと、その幅の中で上側に寄る条件を持っているかどうかです。ここが分かれば、見積もりを見たときに高いか妥当かを判断できます。
追加費用が発生する条件の早見表。見積もりの別項目になる8つ
追加費用が発生するのは、基本料金の外に置かれやすい8つの条件に当てはまるときです。金額は制作会社ごとに違うので、ここでは「どんな作業が発生し、見積もりにどう出るか、契約前に何を確認するか」を一覧にしました。自社に当てはまる行だけ拾ってください。
| 条件 | 発生する作業 | 費用の出方 | 契約前に確認すること |
|---|---|---|---|
| ページ数が途中で増える | 追加ページのデザインと実装 | ページ単価×枚数 | 基本料金に何ページまで含むか。追加1ページの単価 |
| CMSを移行する(ホームページビルダーからWordPressなど) | 文章と画像の移し替え、URL構造の変更 | 作業時間、またはページ数で見積もり | 移行対象のページ数と、移すのは自社か制作会社か |
| URLが変わる | 旧URLと新URLの対応表の作成、301リダイレクトの設定、公開後の確認 | 一式、または本数 | 対応表を誰が作るか。見積もりに入っているか |
| 原稿を制作会社が書く | 取材、ライティング、校正 | ページ単価、または文字数 | 自社で書くページと頼むページの区分 |
| 写真を撮影する | 撮影日の手配、人物撮影、レタッチ | 半日・1日単位 | 撮影範囲と、既存写真の使用可否 |
| 修正が回数を超える | 再デザイン、実装のやり直し | 超過1回ごと | 含まれる回数と、何をもって1回と数えるか |
| 予約・EC・会員などの機能 | 開発、または外部サービスとの連携 | 機能ごと | 外部サービスの月額が別に発生するか |
| サーバー移転・SSL・ドメイン | 移転作業、証明書の設定、DNSの切り替え | 一式 | サーバーとドメインの契約名義が自社になるか |
修正回数の数え方は、追加費用の中でもっとも認識がずれやすい項目です。デザインの色を変えるのが1回なのか、ページ全体の構成を変えるのが1回なのかで、同じ「3回まで無料」でも実質の範囲が違います。数え方の決め方はホームページ制作の修正回数と追加費用を契約前に決める範囲で詳しく書いています。
CMS移行の費用は、旧サイトがどのツールで作られているかで作業量が変わります。ホームページビルダーのような古い制作ツールからWordPressに移す場合の作業内容はホームページビルダーからWordPressへ移行する手順とURL対応表に、SSLを含むサーバー周りの費用はSSL化の費用の内訳と制作会社に任せる範囲にまとめています。
「一式」の項目を分解してもらう聞き方
見積書に「リニューアル一式」「コーディング一式」と書かれている項目は、そのままだと追加費用の境目が分かりません。契約前に、その一式に含まれる作業と含まれない作業を書面で出してもらいます。聞き方は次の文面で足ります。
この見積もりの「一式」には、次の作業は含まれていますか。
含まれない場合は、それぞれの追加単価を教えてください。
1. 旧サイト[ページ数を入力]ページの文章と画像の移し替え
2. URL変更にともなう旧URLから新URLへの転送設定(対応表の作成を含む)
3. スマホ・PCそれぞれでの表示確認と、問い合わせフォームの送信テスト
4. 公開後1か月以内に見つかった表示崩れの修正
公開後の保守費用も、初期見積もりとは別の話として確認が要ります。月額に含まれる作業(バックアップ、CMSの更新、軽微な修正)と別料金になる作業(ページ追加、デザイン変更)の線引きはホームページ保守の費用相場と月額に含む作業の一覧で解説しています。
この章で押さえるのは、8つの条件のうち自社に当てはまるものを見積もりの別項目として出してもらうことです。項目として見えていれば、公開後に「聞いていない請求」が来ることは避けられます。
見積もりを取る前に自社で決める5項目
見積もりを取る前に自社で決めておくことが5つあります。この5つが決まっていない状態で見積もりを依頼すると、制作会社は「全ページ移す」「原稿も撮影も含む」という多めの前提で金額を出すしかありません。決めてから依頼すれば、その前提が外れて金額が下がります。
- 増やしたい数字を1つ決める:問い合わせ件数、採用の応募数、予約数のどれか1つ。ここが決まると、力を入れるページと流用でよいページの区別がつきます
- 残すページと消すページの一覧を作る:旧サイトの全ページを「残す・統合する・消す」に仕分けます。移し替えの費用はこの「残す」の数で決まります
- 原稿と写真の担当を決める:自社で書くページと制作会社に頼むページ、使える既存写真と撮り直す写真を分けます
- 公開後に社内で更新する範囲を決める:お知らせ、実績、採用情報のどれを社内で更新するか。CMSの設計に関わるので、契約前に伝える必要があります
- 予算の上限と、増額してよい条件を決める:上限だけでなく「問い合わせ導線の改善なら上限を超えても検討する」のように、増額の条件を先に決めておきます
旧サイトの棚卸しの進め方。ページ数が費用に直結する
棚卸しとは、旧サイトの全ページを一覧にして、残すか消すかを決める作業のことです。移し替えの費用はページ数で決まるので、棚卸しの結果がそのまま見積もりに反映されます。進め方は次の4手順です。
- 旧サイトの全ページのURL一覧を出す。サイトマップ(sitemap.xml)があればそこから、無ければ現在の制作会社に依頼する
- 各URLの横に、直近12か月の閲覧数(Google Analytics)と検索での表示回数(Google Search Console)を付ける
- 閲覧も検索表示もほぼ無く、内容が古いページを「消す」に、内容が重なるページを「統合する」に、それ以外を「残す」に仕分ける
- 「消す」と「統合する」のページについて、公開後にどのページへ転送するかを決めて対応表に書く
たとえば旧サイトが60ページあり、そのうち30ページが1年以上ほとんど閲覧されていないなら、その30ページ分の移し替え作業は見積もりから外れます。逆に、閲覧数は少なくても検索表示のあるページを消すと、公開後に検索からの流入が減ります。仕分けの判断は閲覧数だけでなく、検索表示の数も見て行ってください。
AIで自社が用意できる素材と、下がる費用の範囲
棚卸しの仕分け案と原稿のたたき台は、AIを使えば自社で用意できます。下がるのは原稿作成費と、棚卸しにかかる社内の時間です。撮影、デザイン、実装、リダイレクト設定の費用はAIでは下がりません。
棚卸しでは、URL一覧と閲覧数・検索表示数を貼って、残す・統合する・消すの案を出させます。原稿では、旧サイトの文章と変えたい点を渡して下書きを作らせ、担当者が数字・日付・役職名・サービス内容の事実を確認します。出発点として使う指示文は、次の程度で足ります。あとはAIと対話しながら自社の状況に合わせて詰めてください。
あなたはコーポレートサイトのリニューアルを担当する編集者です。
次のページ一覧(URL、直近12か月の閲覧数、検索表示回数、内容の要約)を見て、
各ページを「残す」「統合する」「消す」のどれかに仕分け、理由を1行ずつ付けてください。
「統合する」は統合先のURLを、「消す」は公開後の転送先URLの候補を書いてください。
法的に必要なページ(プライバシーポリシー、特定商取引法の表記など)は必ず「残す」にしてください。
[ここにページ一覧を貼る]
AIの仕分け案で人が確かめる箇所は2つです。検索表示のあるページを「消す」に入れていないか、法的に必要なページを消していないかです。この2つを確認したうえで、一覧を制作会社に渡せば、そのまま見積もりの前提になります。
社内で意見が割れていて、増やしたい数字や残すページが決まらない場合は、リニューアルの要件定義をAIで進める5ステップで、関係者の意見を集める進め方を書いています。リニューアル全体のスケジュールの組み方はホームページリニューアルの進め方と期間の判断ポイントをご覧ください。
この章で押さえるのは、見積もりの前に5項目を決め、棚卸しで「残す」ページの数を確定させることです。ここまで自社で決めていれば、制作会社は多めの前提を置かずに見積もれます。
見積もりが3社で大きく違うときの読み方と、契約前の確認7項目
同じ要望を伝えたつもりでも、3社の見積もりを並べると金額に大きな開きが出ることはよくあります。差の正体は、技術力や利益率の差より、含んでいる作業の範囲の差です。どこで差が出るかを、安い見積もりと高い見積もりの書き方の違いで一覧にしました。
| 差が出る項目 | 安い見積もりに多い書き方 | 高い見積もりに多い書き方 |
|---|---|---|
| ページ数の数え方 | トップ+下層5ページまで。以降は追加 | 棚卸し後の全ページを含む |
| 原稿 | 自社支給が前提 | 取材とライティングを含む |
| 写真 | 素材サイトの写真を使用 | 撮影1日分を含む |
| 旧サイトからの移し替え | 含まない(自社で入力) | 含む |
| URL変更の転送設定 | 記載なし | 対応表の作成と設定、公開後の確認を含む |
| 修正回数 | デザイン1回、実装1回 | 各工程2〜3回 |
| 公開前テスト | 記載なし | スマホ・PC・フォーム送信の確認を含む |
安い見積もりは、自社で入力や原稿作成を引き受ける前提で成り立っています。その作業を社内で本当に行えるなら安いほうが合理的ですし、行えないなら結局は追加発注になって高い見積もりと同じ金額に近づきます。比べるときは、金額ではなく「自社が引き受ける作業の量」を揃えてから比べてください。
範囲を揃えたうえで、契約前に確認する項目は次の7つです。すべて書面(見積書・契約書・仕様書のどれか)に残っているかを見ます。
- 基本料金に含むページ数と追加1ページの単価:途中でページが増えたときの金額が計算できる状態にする
- 旧サイトからの移し替え対象と担当:何ページを誰が移すか。自社で入力する場合は、その手順書が含まれるか
- URL変更の有無と転送の対応:URLが変わるページの数と、対応表を誰が作るか
- 修正回数と1回の定義:何を1回と数えるか。回数を超えたときの単価
- 原稿・写真の担当と支給の締切:自社が用意する素材の締切と、遅れたときのスケジュールへの影響
- 納品物とデータの帰属:デザインデータ、CMSの管理者権限、サーバーとドメインの契約名義が自社になるか
- 公開後の保守内容と月額、解約条件:月額に含む作業、含まない作業、解約時にサイトが残るか
納品物とデータの帰属は、見落とすと次のリニューアルの費用に跳ね返ります。CMSの管理者権限やドメインの名義が制作会社側にあると、別の会社に頼み直すときにデータの引き渡しを交渉するところから始まります。見積書の項目ごとの読み方はホームページ制作の見積書の読み方と費用内訳の確認点で詳しく書いています。
この章で押さえるのは、金額の差を「範囲の差」に読み替えて比べることと、7項目を書面で確かめてから契約することです。ここまで確かめれば、公開後の追加請求はほぼ予測の範囲に収まります。
リニューアル費用で起きる失敗4つと防ぎ方
リニューアルの費用で起きる失敗は、ほとんどが契約前の前提の置き方に原因があります。現場でよく見る4つを、起きる状況とその防ぎ方のセットで書きます。
失敗1。旧サイトの全ページを移す前提で見積もりを取る
棚卸しをせずに「今のサイトをそのまま新しくしてほしい」と依頼すると、制作会社は全ページを移し替える前提で見積もります。何年も更新されていないページや、内容が重なるページも、新しいデザインに載せ替える費用がかかります。
防ぎ方は、前の章の棚卸しを見積もり依頼の前に終えることです。残すページの数を確定させてから依頼すると、移し替えの費用がその数に収まります。
失敗2。URL変更の転送設定が見積もりに入っていない
CMSを移行してURLが全部変わるのに、旧URLから新URLへの転送設定が見積もりに無いことがあります。「SEO対策込み」と説明されていても、対応表の作成は自社の担当になっていて、誰も作らないまま公開日を迎えるケースです。公開後に検索からの流入が落ちてから気づき、転送設定を追加で発注することになります。
防ぎ方は、URLが変わるページの数と、対応表を誰が作るかを契約前に確定させることです。棚卸しで「消す」「統合する」に仕分けたページの転送先まで、自社の一覧に書いておけば、制作会社はそれをもとに設定できます。
失敗3。デザインの刷新だけを頼み、原稿は旧サイトのまま
「見た目を新しくしたい」という依頼で、原稿作成を見積もりに入れないまま進めると、新しいデザインに古い文章がそのまま載ります。リニューアルの相談で実際に多いのが、「新しいデザインに、5年前の会社案内の文章がそのまま載っている」という声です。社員数も拠点も変わっているのに、サイトだけが昔のままになります。
防ぎ方は、原稿を書き直すページと流用するページを最初に分け、書き直す分を見積もりに入れることです。自社で書く場合は、前の章のAIのたたき台を使って締切までに用意します。
失敗4。公開後に社内で更新する範囲を決めずに設計する
公開後はお知らせや実績を社内で更新するつもりだったのに、CMSの設計にその前提が入っていないと、更新のたびに制作会社へ依頼することになります。1回ごとの修正費用が積み上がり、月額の保守費用が想定より大きくなります。
防ぎ方は、契約前に「お知らせ・実績・採用情報は社内で更新する」と伝え、その部分を社内の担当者が操作できる形で設計してもらうことです。更新手順書を納品物に含めておくと、担当者が変わっても続けられます。
この章で押さえるのは、4つの失敗がどれも「契約前に前提を決めていなかった」ことから起きているという点です。棚卸し・転送・原稿・社内更新の4つの前提を先に決めておけば、避けられます。
費用を抑えると削られるもの。現場の妥協点と頼む範囲
予算を下げる相談で見る範囲では、先に削られやすいのは原稿、写真、公開前テストの3つです。この3つはデザインや実装と違って、削っても納品時には気づきにくい傾向があるからです。それぞれ削られると何が起きるかを知ったうえで、どこまで妥協するかを決めてください。
- 原稿を削ると:旧サイトの文章の流用になり、サービス内容や強みが今の実態と合わなくなります。問い合わせの質が下がる形で表れます
- 写真を削ると:素材サイトの写真になり、社屋・設備・社員が写っていないサイトになります。地域の店舗や施設では、実物が見えないことがそのまま来店の判断に影響します
- 公開前テストを削ると:スマホでの表示崩れや、問い合わせフォームの送信エラーが公開後に見つかります。見つかるまでの問い合わせが失われます
妥協するなら、写真は自社のスマホで撮って選ぶ、原稿はAIのたたき台を自社で仕上げる、という形で自社が引き受けるのが現実的です。公開前テストだけは削らないでください。フォームが動かない期間は、リニューアルの効果がゼロになります。
全面的なリニューアルと部分的な改修のどちらにするかも、費用に直結する判断です。旧サイトがスマホ対応済みで、CMSで社内更新ができ、SSL化も済んでいるなら、部分改修で幅の下側に収まります。スマホ非対応、CMS無し、SSL未対応のどれかに当てはまるなら、部分改修を重ねるより全面リニューアルのほうが総額は抑えられます。判断の基準はホームページの作り直し費用の相場と改修との判断基準で詳しく書いています。
小規模事業者の場合、小規模事業者持続化補助金でウェブサイト関連費が対象になることがあります。ただし、ウェブサイト関連費だけで申請できるか、上限がいくらかといった条件は、公募回ごとに決まっています。申請を考えるなら、日本商工会議所が公開している小規模事業者持続化補助金(商工会議所地区)の公式サイトで、申請時点の公募要領を開き、対象になる経費と上限を確認してください。商工会地区の方は、全国商工会連合会が公開している公募要領で同じ点を確認してください。
予算の組み方としては、補助金を前提に予算を組むより、採択されたら原稿や撮影に充てるという順で考えると、不採択のときにも計画が崩れません。
自社で行う範囲と、制作会社に頼む範囲
費用を読める形にするには、自社で行う作業と制作会社に頼む作業を契約前に分けておく必要があります。分け方の一例を表にしました。自社の人手に合わせて、左の列の項目を右に移すほど費用は上がり、社内の負担は減ります。
| 自社で行う作業 | 制作会社に頼む作業 |
|---|---|
| 増やしたい数字を1つ決める | ページ構成と導線の設計 |
| 旧サイトの棚卸しと仕分け | デザインと実装 |
| 原稿の事実確認と最終決定 | CMSの設計と、社内で更新できる範囲の作り込み |
| 使う写真の選定 | URL変更の転送設計と設定 |
| 公開後のお知らせ・実績・採用情報の更新 | 公開前テストと、公開後の保守 |
右の列を丸ごと任せる場合は、リニューアルのホームページ制作のように、公開後にお知らせと実績を社内で更新できる形まで含めて依頼すると、月額の更新費用が読めます。頼むときに、納品物としてページ構成の設計書、URLの対応表、更新手順書を指定しておくと、次のリニューアルや担当者の交代のときにそのまま使えます。
この章で押さえるのは、費用を下げるなら原稿と写真を自社が引き受け、公開前テストは残すことです。自社で行う作業を決めてから頼めば、見積もりは自社の人手に合った金額になります。
ホームページリニューアル費用のよくある質問
「リニューアルなのに、新規で作るより見積もりが高い」と言われました。おかしいですか?
おかしくありません。旧サイトの文章と画像の移し替え、URL変更の転送設定、旧データの回収といった、新規制作には無い作業が加わるためです。高いと感じたら、その3つが見積もりの別項目として出ているかを確かめてください。項目として出ていれば妥当ですし、出ていなければ内訳の提示を依頼できます。
旧サイトが100ページあります。全部移すと費用はどのくらい増えますか?
移し替えはページ単価×枚数で見積もられるので、100ページなら100ページ分が乗ります。ただし、100ページのうち1年以上ほとんど閲覧されていないページを棚卸しで消せば、その分は見積もりから外れます。まず閲覧数と検索表示数を付けた一覧を作り、残すページの数を確定させてから見積もりを依頼してください。
前の制作会社と別の会社にリニューアルを頼むとき、旧サイトのデータはもらえますか?
契約で著作権やデータの帰属が自社になっていれば、引き渡しを依頼できます。制作会社側にある場合は、引き渡しに費用がかかったり、写真の元データが出てこなかったりします。まず前の契約書で帰属を確認し、出てこない素材は撮り直しや書き起こしの費用として新しい見積もりに入れてください。
リニューアル費用を月額のサブスク型にすると、総額は安くなりますか?
初期費用は小さくなりますが、契約期間の月額を合計した総額が一括より高くなる場合があり、解約時にサイトが残らない契約もあります。安くなるかどうかは契約期間と月額で変わるので、3年分の月額を足した総額と、解約後にサイトとデータが自社に残るかの2点で比べてください。総額の出し方はサブスク型ホームページ制作の総額の出し方と解約の注意点で解説しています。
リニューアル費用は経費と資産のどちらになりますか?
デザインの変更だけか、機能の追加を含むかで扱いが分かれ、金額によっても判断が変わります。本記事では費用の幅に絞っているので、判断の考え方は勘定科目の記事をご覧いただき、最終的な処理は顧問税理士にご確認ください。見積書の項目が「デザイン」と「機能開発」に分かれていると、税理士の判断がしやすくなります。
まず今日できる一歩として、今のサイトのページ数を数えてください。Google Search Consoleのページ インデックス登録レポート(操作はGoogle公式ヘルプのページ インデックス登録レポートを参照)か、サイトマップ(sitemap.xml)を開くと、ページの一覧が出ます。どちらも無ければ、現在の制作会社に一覧を依頼してください。
数えた結果、何年も更新していないページや内容が重なるページが目につくなら、見積もりの前に棚卸しをする価値があります。移し替えの費用はページ数で決まるので、そこを減らせるからです。次に読むなら、期間の組み方まで含めたホームページリニューアルの進め方と期間の判断ポイントが、この記事の続きになります。
ここまで読んで、棚卸しや見積もりの比較を社内で進めるには人手が足りないと感じた方は、いまのサイトのページ数と増やしたい数字だけお伝えください。お話を伺ったうえで、どの規模の幅に入るか、どの項目が追加費用になりそうかを一緒に洗い出します。内訳から相談するホームページ制作では、公開後にお知らせと実績を社内で更新できる形までを含めてご相談いただけます。まずは現状を伺うだけでも大丈夫です。
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