SEO業者の選び方|契約前の確認12項目と危ない提案の見分け方
この記事の要点
- SEO業者選びは、目的の数字・任せる範囲・契約の確認を自社側で先に決める
- 順位保証・被リンク販売・ドメイン貸しは契約前に外す。見分け方6パターンを解説
- 契約書で確認する12項目と、面談で聞く7問を一覧にした
SEO業者の選び方で最初に決めるのは、業者ではなく自社側の3つです。問い合わせを何件増やしたいのか、どの作業を任せてどの作業を社内に残すのか、契約書で何を確認するのか。この3つが決まっていれば、複数の提案書を横に並べたときに、どれが自社に合うかを自分で判断できます。
この記事は、SEO外注を検討している経営者・役員・院長・施設長に向けて書いています。読み終わる頃には、面談で聞く質問と契約前に確認する12項目が手元に残り、危ない提案をその場で見分けられる状態を目指します。
扱う範囲は、業者の選び方と契約前の判断です。月額の金額の目安や見積書の内訳の比べ方はSEO対策の費用相場と内訳の記事で解説しているので、金額から知りたい方はそちらから読んでください。
Contents / 目次
SEO業者選びで先に決める3つ
SEO業者を選ぶ前に、自社側で決めるのは「目的の数字」「任せる範囲」「契約で確認する項目」の3つです。この3つが無い状態で提案を受けると、各社の提案書が別々の前提で書かれるので、比べようがありません。実際に、A社は記事本数、B社は順位、C社は流入数で提案してきて、経営者がどれを選べばよいか分からなくなる相談は多いです。
- 目的の数字:「検索からの問い合わせを月○件にしたい」のように、順位や流入ではなく事業の数字で決めます。順位は手段で、問い合わせが目的です
- 任せる範囲:調査と提案だけか、サイトの修正まで実装してもらうか、記事の執筆まで含めるかを決めます。ここで費用の大半が決まります
- 契約で確認する項目:作業範囲、成果指標、契約期間、データとアカウントの名義。後の章で12項目を一覧にしています
SEO業者には得意な型があり、型によって任せられる作業と費用の決まり方が違います。自社に合う型を先に選ぶと、候補が自然と絞れます。
| 業者の型 | 主に任せる作業 | 費用の決まり方 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| コンサル型 | 調査・改善案・月次報告。実装は自社 | 月額固定 | 社内にサイトを修正できる人がいる |
| 内部SEO代行型 | タイトル・見出し・内部リンク・表示速度など、サイト内の修正の実装まで | 初期費用+月額固定 | 制作会社は別にいて、SEOの手が足りない |
| 記事制作型 | 記事の企画・執筆・公開 | 記事単価、または月額 | 現場の情報を出せる担当者がいる |
| 運用一括型 | 分析・実装・記事・報告まで全部 | 月額固定(範囲で増減) | 社内にWeb担当がいない |
| 成果報酬型 | 指定したキーワードの順位 | 順位を達成した月だけ課金 | 対象キーワードが少数で、順位と売上が直結している |
内部SEO代行とは、タイトルタグや見出し、内部リンク、表示速度、構造化データなど、自社サイトの中で完結する改善を代わりに実装するサービスです。記事を書くサービスとは別で、既存のサイトの土台を整備するのが仕事です。どこまで任せるかの線引きはSEO内部対策の代行はどこまで頼むかの記事で詳しく分けています。
この章の結論。業者を探す前に、目的の数字と任せる範囲を1枚に書き出してください。それを持って面談に行けば、業者の側が「うちはその範囲なら月○万円で、○○は含みません」と答えざるを得なくなり、比較ができるようになります。
危ない提案の見分け方。契約前に外す6パターン
危ない提案には共通の型があり、6パターンを知っていれば面談の場で見分けられます。ここでいう「危ない」とは、Googleの検索に関するポリシーに反していて、いったん順位が上がっても、あとで検索結果から外される可能性がある提案のことです。特定の会社の話ではなく、提案の中身で判断してください。
パターン1。「○位以内を保証します」という順位保証
順位保証をうたう提案は、それだけで候補から外して問題ありません。GoogleはSEO業者の利用を検討する際の注意点をまとめた公式ヘルプで、Googleでの1位表示を保証できる人はいないと明言しています。検索順位は、Googleのアルゴリズムと競合サイトの動きで決まるので、外部の業者が約束できるものではありません。
保証つきの提案を受けると、契約後に「保証の対象キーワード」がほとんど検索されない語に置き換わっていた、という形で困ることが多いです。順位は達成しているのに問い合わせが増えないので、支払いだけが続きます。防ぐには、対象キーワードを自社が決め、そのキーワードの月間の検索回数の見込みを提案書に書いてもらってください。
パターン2。被リンクの本数を売る提案
「被リンクを月○本つけます」「ドメインの評価を上げます」が提案の中心にある場合は、リンクの入手方法を必ず確認してください。順位を上げる目的で売買されたリンクや、その目的で作られたサイトからのリンクは、Googleのスパムに関するポリシーで「リンクスパム」に当たります。
この提案を受け入れると、短期間で順位が上がることもありますが、Googleが不正なリンクと判断すれば、手動による対策の対象になり、検索結果から大きく落ちます。落ちたあとにリンクを外す作業は、つけるより手間がかかります。防ぐには「そのリンクは、どのサイトから、どんな経緯でつくのですか」と聞き、答えが「提携サイト」「独自ネットワーク」で止まる提案は選ばないでください。
パターン3。「当社の強いドメインで記事を公開します」というドメイン貸し
自社サイトではなく、業者や第三者が持つ評価の高いドメインの一部(サブディレクトリやサブドメイン)を借りて記事を公開する提案は、避けてください。この手法はGoogleのスパムに関するポリシーで「サイトの評判の不正使用」として扱われ、ポリシーに反すると判断されたコンテンツは、検索結果の順位が下がったり、表示されなくなったりすることがあります。
依頼する側から見た問題はもう1つあります。記事が自社のドメインに無いので、契約を終えた瞬間に、それまでの成果が全部相手の手元に残ります。防ぐには、公開先が自社のドメインであることを提案書に書かせてください。「集客用の別サイトを作ります」という提案も、その別サイトのドメインの名義が自社かどうかを確認してください。
パターン4。記事の本数だけで組まれた提案
「月○本の記事を公開します」が提案の中身のほとんどで、どのキーワードを、誰に向けて、なぜ書くのかが無い提案は、量で埋める型です。Googleは、人の役に立つことより検索順位を目的に大量生成されたコンテンツを「大量生成されたコンテンツの不正使用」としてスパムに関するポリシーの対象にしています。生成方法がAIか人かは問われず、中身が問われます。
この型の提案を受けると、半年後に記事は50本あるのに問い合わせが1件も増えていない、という状態になりがちです。どの記事も似た内容で、自社にしか書けないことが入っていないからです。
防ぐには、最初の3本のタイトル案と、それぞれが誰のどんな悩みに答えるのかを、契約前に出してもらってください。AIで書くこと自体は問題ではありませんが、原稿の確認を誰が行い、現場の情報をどう取材するのかまで説明できる業者を選んでください。
パターン5。「Google公認」「Google認定のSEO会社」
SEO業者の説明でよく引き合いに出されるGoogle Partnersは、Google広告の運用会社を対象にした認定で、有料広告の運用に関するものです。SEOについては、Googleは公式ヘルプで業者を利用するときの注意点を案内していますが、SEOの会社を「公認」「認定」する制度は案内していません。SEO業者の説明に「Google公認」「Google認定」が出てきたら、その根拠となるGoogleの公式ページを示してもらってください。
この言葉に安心して契約すると、あとで施策の中身を疑ったときに「Google公認だから大丈夫」で説明が終わってしまい、判断材料が得られません。防ぐには、「Googleが推奨している」という説明が出るたびに、どの公式ページに書いてあるかを示してもらってください。示せないなら、その施策は業者の判断であって、Googleの見解ではありません。
パターン6。自社サイトを見ていない提案書
提案書に自社サイトの具体的なページ名や現状の数字が1つも出てこず、SEOの一般論とサービスメニューだけで構成されている場合は、どの会社にも同じ提案書を出している型です。面談前にサイトを見ていない業者は、契約後もサイトを見ずに作業を進めます。
この提案で契約すると、初月の作業が「現状調査」に充てられ、費用を払いながら提案書の中身を作り直す期間が発生します。防ぐには、面談の前に「うちのサイトを見て、直したほうがいい点を3つだけ教えてください」と依頼してください。3つ挙げられて、その理由が説明できる業者は、サイトを見ています。
面談中にその場で確かめられるように、提案の言葉と確認の一言を早見表にしておきます。
| 提案の言葉 | その場で確認する一言 | 選ばない答え |
|---|---|---|
| ○位以内を保証します | 対象キーワードは誰が決め、月に何回検索されていますか | 「弊社が選定します」 |
| 被リンクを月○本つけます | どのサイトから、どんな経緯でリンクがつきますか | 「提携ネットワークから」 |
| 当社のドメインで公開します | 契約終了後、その記事はどうなりますか | 「弊社に残ります」 |
| 月○本の記事を書きます | 最初の3本は、誰のどんな悩みに答える記事ですか | 「キーワードから決めます」 |
| Google公認です | その公認は、Googleのどの制度ですか | 「パートナー制度です」(広告の制度) |
| 一般論だけの提案書 | うちのサイトで直す点を3つ挙げてください | 「調査してから回答します」 |
6パターンのうち、順位保証・被リンク販売・ドメイン貸しの3つは、成果が出たあとに検索結果から外される種類のリスクです。契約書に「Googleの検索に関するポリシーに反する施策を行わない」という一文を入れてもらうと、この3つに対する歯止めになり、施策の中身を疑ったときに確認を求める根拠にもなります。
SEO業者の選び方。依頼までの5ステップ
SEO業者は、次の5ステップで選びます。順番が大事で、目的を決めずに面談に行くと、業者の提案に合わせて目的が変わってしまいます。
- 目的を決める
- 候補を3社に絞る
- 面談で7問聞く
- 提案書を同じ観点で比べる
- 契約書を12項目で確認する
ステップ1。目的の数字と、現在の数字を1枚に書く
最初に書き出すのは、事業の数字です。「検索からの問い合わせを、いまの月○件から月○件にしたい」「そのために、いくらまで毎月かけられるか」の2つを決めます。現在の件数が分からない場合は、直近3か月の問い合わせフォームの受信数と、そのうち検索経由と思われる件数を数えてください。正確でなくて構いません。
あわせて、Googleサーチコンソールに登録しているか、GA4が入っているかを確認します。この2つの無料ツールが無いと、業者は現状を把握できず、契約後の成果も測れません。未登録なら、業者選びと並行して自社名義で登録します。
ステップ2。候補を3社に絞る
- 型が合う:前の章の表で選んだ型(内部SEO代行型・記事制作型など)を提供している
- 自社サイトの規模に近い実績がある:大手企業の事例ばかりの業者に、20ページのサイトを依頼すると、進め方が合いません。ページ数と業種が近い事例を持っているかを見ます
- 自社サイトの公式情報が確認できる:業者自身のサイトに、運営会社・所在地・代表者名が書かれている。SEOを売る会社の自社サイトが検索で出てこない場合は、その理由を聞いてください
ステップ3。面談で聞く7問
面談では、業者の説明を聞くより、同じ7問を全社に聞いて答えを比べるほうが判断しやすいです。質問は事前にメールで送っておくと、その場で答えられない業者が減り、答えの質で比べられます。
- うちと業種や規模が近いサイトで、どんな進め方をしましたか(成果の数字ではなく、最初の3か月に何をしたかを聞く)
- うちのサイトで、最初の3か月に何をしますか。なぜそれからですか
- 成果が出ているかどうかを、何の数字で判断しますか。順位以外に何を見ますか
- 半年たって想定どおりに進んでいない場合、どう見直しますか
- 被リンクはどう扱いますか
- 記事はどう作りますか。AIは使いますか、使うなら誰が確認し、現場の情報はどう取材しますか
- 契約を終えたとき、うちの手元に何が残りますか
7問目の答えがいちばん差が出ます。「記事とサイトの修正はすべて御社のものです。サーチコンソールとGA4は御社名義なので、そのまま使えます。毎月の報告書と作業記録も残ります」と即答できる業者は、契約終了後のことまで設計しています。
ステップ4。提案書を同じ4つの観点で比べる
3社の提案書は、体裁も用語も違うので、そのまま並べても比べられません。次の4つの観点を自分で表にして、各社の提案書から書き写してください。
| 観点 | 提案書から書き写すもの | 空欄になったら |
|---|---|---|
| 作業範囲 | 月に何を、どこまで行うか(調査・修正の実装・記事本数・報告) | 「一式」しか無い提案は、追加費用の余地が大きい |
| 成果指標 | 何の数字を、いつまでに、どこまで動かす想定か | 順位しか無い提案は、問い合わせの増減を見ていない |
| 自社側の作業 | 原稿確認・情報提供・承認など、自社が毎月行うこと | 書かれていないと、契約後に社内の負荷が読めない |
| 終了時の扱い | 記事・データ・アカウントが誰のものか | 書かれていない場合は、契約書で必ず明記する |
ステップ5。契約書を12項目で確認してから押印する
提案書で1社に決めたら、契約書と業務範囲の書面を12項目で確認します。項目の一覧は次の章に置きました。契約書に書かれていない項目は、メールで質問し、その回答を契約書の添付にしてもらってください。口頭の約束は、担当者が変わると残りません。
この章の結論。5ステップのうち、時間をかけるのはステップ1とステップ3です。目的の数字を自社で決め、7問を全社に同じ形で聞けば、提案書の見栄えに左右されずに、自社に合う業者を選べます。
契約前に確認する12項目
SEO業者との契約前に確認するのは、作業範囲・成果と報告・費用と期間・権利と名義・体制の5分野で合計12項目です。契約後に困ったというご相談を受けると、この12項目のどれかが決まっていなかった、というケースが目立ちます。契約書と業務範囲の書面を開いて、1つずつ該当箇所を探してください。
| 分野 | 確認する項目 | 確認の基準 |
|---|---|---|
| 作業範囲 | 1. 作業の範囲と月の作業量 | 調査・修正の実装・記事本数・報告のどれを含むか。「一式」で終わっていない |
| 2. 追加費用が発生する条件 | ページ追加・記事の追加・大きな修正が発生したとき、いくら増えるか | |
| 成果と報告 | 3. 成果指標と目標の考え方 | 順位だけでなく、検索からの流入と問い合わせ件数が入っている |
| 4. 報告の頻度・形式・データの出どころ | 月1回以上。数字はサーチコンソールとGA4の実数で、業者独自ツールの推定値だけではない | |
| 費用と期間 | 5. 費用の内訳 | 初期費用・月額・記事単価・成果報酬のどれで、何に対する費用か |
| 6. 契約期間と中途解約の条件 | 最低契約期間は何か月か。解約は何か月前の申し出か。違約金の有無 | |
| 権利と名義 | 7. 記事・画像・修正したコードの著作権 | 契約終了後も自社で使い続けられる。二次利用の制限が無い |
| 8. サーチコンソール・GA4の名義 | 自社のアカウントで所有し、業者はユーザーとして追加する。業者名義での新規作成は避ける | |
| 9. サイト・ドメイン・サーバーの管理権限 | ドメインとサーバーの契約者は自社。WordPressの管理者権限は自社が持ち、業者には作業用のアカウントを発行する | |
| 10. 被リンク施策と公開先 | 有料リンクの購入や第三者ドメインでの公開を行わない旨。Googleの検索に関するポリシーに沿う旨 | |
| 体制 | 11. 担当者と連絡経路 | 誰が窓口か。問い合わせから返答までの目安日数。担当者が変わるときの引き継ぎ方法 |
| 12. 自社側の作業と期限 | 原稿確認は何営業日以内か、情報提供の依頼にいつまでに答えるか。遅れた場合に作業が繰り越されるかどうか |
8項目目のサーチコンソールの名義は、見落としが多い項目です。業者が自社名義でプロパティを作ってしまうと、契約終了時に過去のデータが見られなくなります。権限の渡し方と、担当者が退職したときの削除の手順はサーチコンソールの権限付与と削除の記事にまとめています。
6項目目の契約期間は、短いほど良いわけではありません。効果が見えるまでの期間の章で触れますが、検索の改善は効果が見えるまで数か月かかるので、3か月で解約できても判断材料がそろいません。6か月から12か月を1つの区切りにし、その途中で解約したい場合の条件を確認する、という見方が現実的です。
この章の結論。12項目のうち、7から10の「権利と名義」の4項目は、契約が終わったあとに自社に何が残るかを決めます。ここが自社名義になっていれば、業者を変えることになっても、それまでの成果を持って次に進めます。
SEO外注の費用は何で変わるか
SEO外注の費用は、次の4つの変数で決まります。何に対する金額かを4つの変数で分解すると、高い安いの理由が見えてきます。
月額は業種や任せる範囲で大きく変わるため、金額だけを見比べても判断できません。金額の目安は、冒頭で紹介した費用相場の記事に譲ります。
- 実装まで含むか:調査と提案だけの業者と、タイトルや内部リンクの修正まで実装する業者では、同じ月額でも受け取るものが違います。社内に実装できる人がいなければ、実装込みでないと提案書が積み上がるだけになります
- 記事を誰が書くか:業者のライターが公開情報だけで書くか、自社の担当者に取材して書くか、自社が下書きして業者が整えるか。取材が入ると単価は上がりますが、自社にしか書けない内容になり、量産型の記事と差がつきます
- サイトの規模:20ページのサイトと500ページのサイトでは、調査と修正の量が違います。見積もりに対象ページ数が書かれていなければ、確認してください
- 報告と打ち合わせの頻度:月1回の報告書だけか、月1回の打ち合わせが付くか、週次の連絡があるか。頻度が高いほど費用は上がりますが、社内で判断が止まりにくくなります
費用の払い方は主に4種類あり、それぞれ向いている状況が違います。
| 料金の形 | 何に払うか | 向いている状況 | 確認しておくこと |
|---|---|---|---|
| 月額固定 | 毎月の作業と報告 | 継続的にサイトを改善したい | 月の作業量が書面で決まっているか |
| 初期費用+月額 | 初期の調査・設計と、その後の運用 | サイトの土台から見直したい | 初期費用で何が納品されるか |
| 記事単価 | 記事1本ごと | 書く本数を自社で調整したい | 取材・画像・公開作業が単価に含まれるか |
| 成果報酬 | 指定キーワードの順位達成 | 対象キーワードが少数で、順位と売上が直結している | 対象キーワードを誰が決めるか。達成後の月額 |
成果報酬型は「成果が出なければ払わなくてよい」と受け取られがちですが、対象キーワードの決め方と達成後の費用で、固定月額より高くなることもあります。固定月額との違いと、契約前に決めることは成果報酬型SEOの費用の記事で比べています。
この章の結論。見積書を受け取ったら、金額の横に「実装は含むか」「記事は誰が書くか」「対象ページ数」「打ち合わせ頻度」の4つを書き込んでください。3社の金額差の理由が、この4つのどこにあるかが分かります。
効果が見えるまでの期間と、手元に残るもの
SEO外注の効果は、実装してすぐには表れません。Googleの公式ヘルプでは、改善を始めてから効果が見え始めるまでに、通常4か月から1年かかるとされています。この期間を知らずに契約すると、2か月目の報告書で「何も変わっていない」と判断してしまいます。
時期ごとに見る数字
時期によって見るべき数字が違います。最初から問い合わせ件数だけを見ていると、途中の変化に気づけません。
| 時期 | 起きていること | 報告書で見る数字 |
|---|---|---|
| 1〜3か月目 | サイトの土台の修正、最初の記事の公開 | 実施した作業の一覧。サーチコンソールの表示回数(検索結果に出た回数)が増え始めているか |
| 4〜6か月目 | 修正したページと記事が検索結果に定着し始める | クリック数と、狙ったキーワードでの掲載順位の推移。問い合わせに近いページの流入 |
| 7〜12か月目 | 流入が問い合わせに変わり始める | 検索経由の問い合わせ件数。問い合わせに至ったページと、そこに来た検索語 |
毎月の報告書に入っているべき4つ
報告書は、順位表だけでは判断材料になりません。次の4つが入っているかを、初月の報告書で確認してください。入っていなければ、2か月目から入れてもらいます。
- 今月実施した作業の一覧(どのページを、何のために、どう修正したか)
- サーチコンソールの表示回数・クリック数・平均掲載順位の前月比と、その変化の理由の説明
- 検索経由の問い合わせ件数(GA4か、フォームの受信数の実数)
- 来月の予定と、自社側に依頼したいこと(原稿確認・情報提供・写真など)
すでに業者に依頼していて、報告書を見ても成果が出ているのか分からない方は、SEO外注で効果が出ない原因を報告書で確かめる記事で切り分け方を書いています。
うまくいっている会社の共通点3つ
業者が同じでも、成果が出る会社と出ない会社があります。差は業者の腕より、依頼する側の体制にあることが多いです。うまくいっている会社には次の3つが共通しています。
- 窓口が1人に決まっている:業者からの質問や原稿確認の依頼を受ける人が1人決まっていて、その人が社内の確認を取りまとめる。窓口が決まっていない会社では、確認が何週間も止まることが多いです
- 月1回、30分から1時間の打ち合わせを欠かさない:報告書を読むだけでなく、来月の判断をその場で決める。決裁者が同席すると、判断が翌月に持ち越されません
- 現場の情報を出す:よくある質問、実際の事例、現場の写真、担当者の言葉。業者が公開情報だけで書いた記事と、現場の情報が入った記事では、読んだ人が問い合わせるかどうかに差が出ます
この章の結論。契約時に「6か月目に問い合わせ件数で振り返る」と業者と決めておいてください。それまでは表示回数とクリック数で進み具合を見ます。判断の時期と数字を先に決めておけば、途中で不安になっても、やめるか続けるかを数字で決められます。
SEO外注の落とし穴と、現場で見える妥協点
SEO外注で成果が止まる原因は、業者の提案より、契約後の運用の中にあることが多いです。ここでは、契約前の確認では防ぎきれず、依頼したあとに現場で起きることを5つ書きます。教科書的な記事には書かれていない部分なので、依頼する前に知っておくと、契約後の付き合い方が変わります。
原稿確認が社内で止まり、月の作業が繰り越される
記事制作を含む契約で最も多いのが、業者が納品した原稿の確認が社内で止まるケースです。院長や社長が確認する体制になっていて、忙しい月は2〜3週間戻ってこない。その間、業者は次の記事に進めず、月額は発生し続けます。
これは業者の問題ではなく、社内の承認の設計の問題です。防ぐには、原稿確認の期限を「納品から5営業日以内」のように決め、期限を過ぎたら窓口の担当者が確認して公開する、という運用にしてください。決裁者が見るのは公開後でも構いません。事実の誤りがあれば公開後に修正できますが、止まった1か月は戻りません。
現場の情報を出さないと、どこにでもある記事になる
「全部任せたい」という依頼に業者が応えると、公開情報だけで書いた記事が並びます。同じ業種の他社のサイトにも似た記事があるので、検索で選ばれる理由がありません。Googleが品質評価の考え方として挙げている経験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)のうち、経験の部分は、その現場を知っている人からしか出てきません。
妥協点は、「書くのは業者、材料を出すのは自社」と分けることです。月1回の打ち合わせで、次の3つを業者に渡してください。
- 今月あった問い合わせの内容
- お客さまからよく聞かれること
- 現場で撮った写真
30分の会話で、業者が書けなかった1本分の材料が出ます。AIで下書きを作る業者でも同じで、AIに渡す材料が現場の情報なら記事は他社と差がつき、公開情報だけなら差がつきません。
報告書の平均掲載順位に一喜一憂する
サーチコンソールの平均掲載順位は、順位が下がったように見えても、悪化していないことがあります。新しいキーワードで検索結果に出始めると、その多くは低い順位からなので、平均は下がります。表示回数が増えて平均順位が下がっている月は、むしろ露出が広がっている状態です。
この数字の性質を知らずに「順位が下がった。業者が悪い」と判断すると、良い業者を切ってしまいます。報告書では、平均順位を単独で見ず、表示回数とクリック数と一緒に見てください。数字を誤読しない条件はサーチコンソールの平均掲載順位の見方の記事にまとめています。
制作会社とSEO業者の間で、責任が浮く
ホームページの制作会社とSEO業者が別の会社の場合、修正の実装を誰が行うかが決まっていないと、双方が「相手の作業」と考えて止まります。SEO業者が「タイトルを変えてください」と提案し、制作会社が「修正は保守契約の範囲外」と答え、自社の担当者が板挟みになる形です。
契約前に、SEO業者にはサイトの修正権限を渡すのか、修正の依頼書を書いてもらって制作会社が実装するのかを決めてください。後者なら、制作会社の保守契約に月の修正回数が含まれているかも確認が必要です。とくにサイトのリニューアルが予定されている場合は、旧URLから新URLへの転送の設計をSEO業者が確認する工程を入れないと、それまでの検索評価が消えることがあります。
「AI検索対策」を別枠で売られる
2026年の現在、GoogleのAI OverviewsやAIモードに引用されるための「AI検索対策」を、通常のSEOとは別の料金で提案されることがあります。GoogleはGoogle検索セントラルの「AI機能とウェブサイト」で、AI Overviewsに表示されるための特別な要件や専用のマークアップは無く、通常の検索と同じ質の高いコンテンツの原則が適用されると説明しています。
Googleのこの説明に沿えば、AI検索向けの対策を別枠で買う根拠は薄く、通常のSEOで質の高いページを作ることが、そのままAI検索に向けた土台になります。別料金の提案を受けたら、「通常の契約の作業と、何が違うのですか」と聞いてください。答えが「専用ファイルの設置」「AI向けの構造化データ」だけなら、その追加費用は、通常の記事の質を上げる費用に回したほうが効果が見込めます。
この章の結論。5つの落とし穴のうち、原稿確認・現場の情報・制作会社との分担の3つは、契約前に社内で決めれば防げます。業者を選ぶのと同じ時間を、社内の体制を決めることに使ってください。
自社で行う範囲と、依頼する範囲
SEO外注では、任せられる作業と、社内に残る作業がはっきり分かれます。全部任せる契約でも、社内に残る作業は消えません。どこまでを業者に依頼し、どこを自社で行うかを表にしておくと、業者との面談で「これはどちらの作業ですか」と確認できます。
| 作業 | 業者に依頼できる | 自社に残る |
|---|---|---|
| 現状の調査と改善の優先順位づけ | ○ | 優先順位の最終判断 |
| タイトル・見出し・内部リンク・表示速度の修正(内部SEO代行) | ○ | 修正権限の付与、または制作会社への依頼 |
| 記事の企画・執筆・公開 | ○ | 現場の情報提供、原稿の事実確認、公開の承認 |
| 月次の報告と次月の提案 | ○ | 報告を読んで、続ける・変えるを決める |
| サーチコンソール・GA4の管理 | 閲覧と分析 | アカウントの所有と権限の付与 |
| 問い合わせへの返信と、その質 | × | 検索から来た問い合わせに、いつ、誰が、どう返信するか |
表の最後の行が見落とされがちです。検索から問い合わせをする人は、複数の会社に同時に打診していることも多く、返信が数日後になると、その間に早く返信があった会社へ相談が進んでしまうケースがあります。SEO外注で流入を増やす前に、問い合わせに当日中に返信できる体制があるかを確認してください。ここが無いと、業者の成果が売上に変わりません。
自社で行う範囲
自社で行うのは、次の5つです。
- 目的の数字を決める
- 現場の情報を出す
- 原稿を確認して承認する
- アカウントを所有する
- 問い合わせに返信する
このうち現場の情報と問い合わせの返信は、外部の誰にも代われません。逆に、この5つができる体制があれば、業者の型はコンサル型でも内部SEO代行型でも成果につながります。
依頼する範囲
業者に依頼するのは、次の4つです。
- 調査と優先順位の提案
- サイト内の修正の実装
- 記事の執筆
- 月次の報告
社内にWeb担当がいない会社では、この4つに加えて「毎月何から手をつけるかを一緒に決める」役割を業者に求めることになります。判断の理由と手順を文書に残してくれる業者なら、あとで社内に担当者ができたときに、その文書を引き継いで内製に移せます。
実装まで進めるSEO対策の伴走支援は、この形で毎月の判断と実装を続け、判断の理由と手順を残す支援です。
個人のフリーランスに依頼する選択肢もあり、会社に依頼する場合との費用と確認点の違いはSEO対策を個人に依頼する費用の記事で比べています。
SEO業者の選び方でよくある質問
内部SEO代行だけを依頼して、記事は自社で書く形はできますか?
できます。内部SEO代行型の業者は、サイト内の修正の実装を主な仕事にしているので、記事の執筆を含めない契約が組めます。確認するのは、自社で書いた記事のタイトルや見出しの相談が月の作業に含まれるか、という点です。含まれていれば、記事の質を業者の目で確認してもらえます。
いまのホームページ制作会社にSEOも任せるのと、SEO専門の業者を別に入れるのは、どちらがいいですか?
制作会社に「過去12か月で、SEOを目的に実施した修正と、その結果の数字」を見せてもらい、出てくれば制作会社に任せて問題ありません。出てこなければ、SEOは専門の業者を入れ、修正の実装は制作会社に残す分担にします。その場合、誰が実装するかを契約前に決めておくことが条件です。
契約を途中でやめたら、書いてもらった記事はそのまま使い続けられますか?
契約書に著作権の扱いが書かれていれば、その内容によります。「納品時に著作権は発注者に移転する」と書かれていれば使い続けられます。「業者に著作権が残り、契約期間中のみ使用を許諾する」と書かれていると、解約後に記事を下げる必要が出ます。契約前に条文を確認し、無ければ移転する旨を追記してもらってください。
地元のSEO業者と、県外の大きな業者では、どちらを選ぶべきですか?
会社の大小や場所より、自社の規模に近いサイトを支援した経験と、月1回の打ち合わせに応じられるかで選んでください。地元の業者は現場に来て取材できるのが強みで、県外の業者は事例の数が強みです。地元と県外の判断軸は大分のSEO対策会社の選び方の記事で詳しく分けています。
無料のSEO診断を受けても大丈夫ですか?
受けて構いませんが、診断結果の使い方に注意してください。無料診断はサイトの問題点を並べる形になりやすく、それを見た直後は契約を急ぎたくなります。診断結果は、この記事の面談7問を聞く材料として使い、「その問題を3か月でどう修正しますか」と聞いてください。答えの具体性で、その業者の力が分かります。
今日できる最初の一歩は、手元にある提案書か見積書を1枚開いて、「作業範囲」「成果指標」「契約期間」の3つが書かれているかを確認することです。1つでも無ければ、この記事の12項目を業者にそのまま送って、回答を書面でもらうところから始められます。すでに業者に依頼していて、成果が見えないと感じている方は、SEO外注で効果が出ない原因を報告書で確かめる記事を先に読むと、切り分けができます。
ここまで読んで、業者の提案を比べる前の「目的の数字を決める」「任せる範囲を決める」のところで手が止まりそうだと感じた方は、コレットラボにご相談ください。毎月、何から手をつけるかを一緒に決めて実装まで進め、判断の理由と手順を文書に残すので、社内に担当者ができた時点で引き継げます。SEO外注の範囲から一緒に決める定額制マーケティング支援では、いまの状況を伺うだけでも大丈夫です。
無料相談
現状をお聞きし、優先順位を一緒に整理します。
予約する →