買取店のMEO対策|古物商許可の表示と査定の口コミで任せる作業
この記事の要点
- 古物商の表示義務は営業所の標識と自社のホームページの2つ(従業者5人以下などの例外あり)
- 査定額に触れる返信は店舗の承認制。返信例と使わない表現を本文に
- 費用は返信の担い方と店舗数で変わる。契約前の確認6項目つき
買取店のMEO対策は、初期設定の見直し・投稿・口コミ返信の下書きを代行に任せ、古物商許可の表示の確認と、査定額に触れる返信の最終判断を店舗に残す分け方が現実的です。古物営業法で表示が義務になっているのは、営業所の標識と、自社のホームページの2つです(ホームページへの掲載の義務は、2024年4月1日の改正で、ネットで取引の申込みを受けない古物商にも広がりました)。Googleマップの掲載は、この2つと内容が食い違っていないかを確かめる対象になります。
買取店を1〜数店舗運営していて、MEO代行への依頼を検討している経営者・店長に向けた記事です。読み終わる頃には、代行に渡す作業、店舗で承認する口コミ、契約前に確認する質問を決められる状態を目指します。依頼の前に社内で決めておく担当者や情報はMEO対策を依頼する前に決めることで解説しています。
Contents / 目次
買取店のMEO対策で代行に任せる作業と店舗に残す作業
代行に任せやすいのは、手順が決まっていて毎月くり返す作業です。店舗に残すのは、査定の判断や法令の確認のように、買取店の責任で答える作業です。作業ごとの分担は次の表のとおりです。
| 作業 | 担当 | 店舗に残す理由・確認すること |
|---|---|---|
| ビジネス名・カテゴリ・営業時間の見直し | 代行が案を作り、店舗が確認 | 看板どおりの店名か、定休日が実態と合っているか |
| 買取品目のサービス登録・説明文 | 代行 | 実際に買い取っていない品目が入っていないか |
| 店内・査定カウンター・外観の写真 | 店舗が撮影、代行が登録 | お客さまの顔や持ち込み品が写っていないか |
| 投稿(買取強化品目・営業日のお知らせ) | 代行 | 買取額を約束する書き方になっていないか |
| 口コミ返信の下書き | 代行 | なし(下書きまで) |
| 査定額・本人確認・取引内容に触れる返信の承認 | 店舗 | 店頭での説明と食い違わないか |
| 古物商許可の標識とホームページの表示 | 店舗 | 管轄の警察署に確認する事項のため |
| オーナー権限 | 店舗が保持 | 代行は管理者として追加する(権限の種類はGoogleのヘルプで確認できます) |
| 月次の数字の報告 | 代行が報告、店舗が判断 | プロフィールの閲覧数(閲覧したユーザーの数)と、通話ボタンのクリック数・ルートを検索したユーザーの数・ウェブサイトのクリック数 |
買取店の口コミは、査定額への不満や本人確認への戸惑いが書かれやすい点で、飲食店や美容室と違います。返信の一文がそのまま「この店舗ならこの金額で買い取ってもらえる」という約束として読まれるため、査定に触れる返信だけは店長か査定担当者が目を通す形にします。
返信の下書きから投稿の作成まで外部に任せたい場合は、口コミ返信までのMEO対策の代行で、店舗に内容を確認していただいたうえで返信する進め方もあります。
この章の結論。代行に渡すのは「毎月くり返す作業」、店舗に残すのは「査定と法令に関わる判断」とオーナー権限です。
古物商許可の表示はどこに何を書くか。店舗・ホームページ・Googleマップ
古物営業法第12条が表示を求めているのは、営業所の標識と、自社のホームページへの掲載の2つです。ホームページへの掲載は、2024年4月1日の改正で、ネットで取引の申込みを受けない古物商にも求められるようになりました。常時使用する従業者が5人以下の場合と、自社で管理するウェブサイトが無い場合は対象外ですが、宅配買取やオンライン査定などネットで取引の申込みを受ける古物商(特定古物商)は、規模にかかわらず掲載が必要です。Googleビジネスプロフィールへの記載を求める規定はありません。
| 表示する媒体 | 法律上の扱い | 載せる内容 | 確認先 |
|---|---|---|---|
| 営業所(店舗) | 第12条第1項で義務 | 国家公安委員会規則で定める様式の標識(許可証の番号、氏名又は名称など) | 主たる営業所を管轄する警察署 |
| ホームページ(自社で管理するウェブサイト) | 第12条第2項で義務(常時使用する従業者が5人以下か、ウェブサイトが無い場合は対象外。宅配買取・オンライン査定などネットで取引の申込みを受ける場合は規模にかかわらず義務) | 氏名又は名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号(ネットで取引の申込みを受ける場合は、取り扱う古物に関する事項も) | 同上(ネットで取引の申込みを受けるホームページのURLは許可申請書の記載事項で、変更したときは届出が必要) |
| Googleビジネスプロフィール | 表示を求める規定は無い | 載せるなら説明文に許可番号を1行 | ホームページの表示と一致しているか |
標識の様式や届出の手続きは、主たる営業所がある都道府県の警察のページに載っています(例:警視庁の古物営業のページ)。条文はe-Gov法令検索の古物営業法で確認できます。表の内容は条文の要点なので、新しく買取の申込みフォームを作るときは、管轄の警察署に確認してから公開してください。
Googleマップの掲載で買取店が迷いやすいのは、次の4点です。
- ビジネス名:標識に書く「氏名又は名称」は許可を受けた法人名や個人名で、看板の屋号と違うことがあります。Googleのビジネス情報のガイドラインは、店頭や看板などで実際に使っている名称をビジネス名にするよう求めているので、ビジネス名は屋号にそろえ、法人名や「高価買取」は足しません。詳しくは店舗名にキーワードを入れるリスクで解説しています
- カテゴリ:同じガイドラインは、中核となる事業に当てはまるカテゴリをできるだけ少なく選ぶよう求めています。扱う品目を全部カテゴリにしようとせず、品目はサービスの欄で示します
- 買取品目の登録:品目ごとにサービスとして登録し、実際に買い取っている品目だけを載せます
- 出張買取:サービス提供地域を設定できます。ただし、お客さまの自宅で買い取る取引は、原則として特定商取引法の「訪問購入」に当たり、依頼を受けていない方への勧誘の禁止(査定だけを依頼されたのに、査定を超えて勧誘することも当たります)、書面の交付、クーリング・オフ(書面を受け取った日から8日間)、クーリング・オフの期間中はお客さまが品物の引渡しを拒めること、などの決まりがあります。一方で、自動車・大型の家電・家具・書籍・CDやDVDなど一部の品目や、取引の事情によっては適用が除外される場合があります。扱う品目が対象になるかは消費者庁の特定商取引法ガイド(訪問購入)で確かめ、掲載の前に、店舗の手順がこれに沿っているかを確かめます
許可番号の載せ方は、同じく許可が必要な業種の例として不用品回収業者のMEO対策も参考になります。
この章の結論。法律で表示が要るのは標識とホームページで、Googleマップは「屋号・品目・出張買取の手順が、その2つと食い違っていないか」を確かめる対象です。
査定の口コミ返信を代行に任せる前に決める3つ
代行に返信を任せる前に、店舗の承認が必要な口コミの線引き、返信に入れない表現、返信の型の3つを決めます。この3つが無いまま任せると、代行は査定額に触れる口コミの返信を毎回保留にするか、根拠の無い説明を書くことになります。
店舗の承認が必要な口コミの線引き
次のどれかに当たる口コミは、代行が下書きを作り、店舗の承認を受けてから投稿します。それ以外の、お礼が中心の口コミは代行がそのまま投稿してよいと決めておくと、返信が止まりません。
- 査定額:「安かった」「他店のほうが高かった」「減額された」
- 本人確認:「身分証を出させられた」「住所を書かされた」
- 取引内容:持ち込んだ品物や金額が書かれている
- 評価:星1〜2の口コミ全部
返信に入れない表現
査定額を約束する文(「次回は〇円以上でお買取りします」「他店より高く買い取ります」)は入れません。相場が変われば店頭の査定と食い違い、新しい不満の口コミになります。投稿者が書いていない品物・金額・来店日を返信で補うことも避けます。家族に知られたくない売却もあるためです。
本人確認への不満には、法律上の理由を説明できます。古物営業法第15条は、買い取るときに相手方の住所・氏名・職業・年齢を確認するよう定めています。対価の総額が1万円未満の買取りは原則として確認が要りませんが、バイク・ゲームソフト・CDやDVD・書籍などは、金額にかかわらず確認が必要です(古物営業法施行規則第16条)。
査定と本人確認の口コミへの返信例
代行に渡す型として、次の2つを用意しておくと、下書きの品質がそろいます。
【査定額への不満(星2)】
ご来店とご意見をいただき、ありがとうございます。
査定額がご期待に沿わず、申し訳ございません。
当店では、品物の状態と査定時点の相場をもとに金額をお出ししています。
金額の根拠について、店頭で十分にご説明できていなかった点は改善いたします。
ご不明な点がありましたら、お電話でもお問い合わせください。
【本人確認への戸惑い(星3)】
ご利用ありがとうございます。
当店では、古物営業法の定めに沿って、お買取りの際に
身分証で取引の相手方を確認しています。
お手間をおかけしましたが、ご理解いただけますと幸いです。
口コミを増やす依頼にも決まりがあります。Googleの禁止または制限されているコンテンツのポリシーでは、たとえば次のような依頼が認められていません。
- 特典との引き換え:クチコミの投稿や、否定的なクチコミの修正・削除と引き換えに、金銭的報酬・割引・無料の商品やサービスなどを提供すること
- 選んだ依頼:高評価のクチコミだけを選んで依頼したり、低評価の投稿を思いとどまらせたりすること
「査定額アップと引き換えに口コミ」は使えません。依頼文の作り方は口コミ依頼で景品表示法に触れない依頼文の作り方にまとめています。
来店後のアンケートから口コミを依頼する仕組みを自社で回したい場合は、コレットラボが運営する口コミ管理ツールのRevipoで、回答した方全員に、お礼の画面でGoogle口コミの投稿を任意で案内できます。
この章の結論。承認が必要な口コミの4条件と、返信の型2つを代行に渡せば、査定の口コミも止めずに返信できます。
MEO代行の費用は何で変わるか。契約前に確認する6項目
MEO代行の月額は、店舗数と、口コミ返信を代行がどこまで担うかで大きく変わります。金額は業者ごとの差が大きく、公的な統計もないため、見積書の内訳で比べます。
| 費用が変わる要素 | 上がる条件 | 見積書で確かめること |
|---|---|---|
| 店舗数 | 店舗ごとに返信と投稿がある | 2店舗目以降の単価 |
| 口コミ返信の担い方 | 下書きだけでなく、承認後の投稿まで代行 | 月の返信件数の上限 |
| 投稿と写真 | 代行が店舗で撮影する | 投稿の回数と撮影の有無 |
| 初期の見直し | カテゴリ・サービス・説明文の作り直し | 月額とは別の初期費用か |
| ホームページの許可表示 | 買取申込フォームの修正が要る | 制作の作業として別見積もりか |
社内で行う場合と比べるときは、作業時間で計算します。仮に口コミが月20件、返信1件に10分かかるとすると約3時間20分、投稿を週1回30分で行えば月2時間で、合計は月5時間20分ほどです。この時間に担当者の時給を掛けた額と、見積もりの月額を並べれば判断できます。内訳の比べ方はGoogleビジネスプロフィールの代行費用でも解説しています。
契約前には、次の6項目を確認します。
- オーナー権限を店舗が持ち、代行は管理者として追加される形か(オーナーと管理者の違いはGoogleのヘルプで確認できます)
- 解約するとき、管理権限をいつまでに、どう戻すかが契約書に書かれているか
- 上位表示の保証や「Google認定」をうたっていないか
- 査定額に触れる返信を、誰が何日以内に承認する流れか
- 月次報告に、プロフィールの閲覧数、通話ボタンのクリック数、ルートを検索したユーザーの数、ウェブサイトのクリック数、口コミの件数が入るか
- 最低契約期間と、途中で解約するときの費用
すでに別の代行会社と契約していて乗り換える場合は、MEO代行会社を乗り換える手順で権限の引き継ぎを確認してください。
この章の結論。見積もりは店舗数と返信の担い方で比べ、オーナー権限と解約時の権限の扱いは必ず書面で確かめます。
買取店のMEO対策がうまくいかない4つの条件
買取店のMEO対策は、ビジネス名・ホームページ・返信の内容のどこかで、店頭の実態や法律の表示とずれたときに失敗しやすくなります。
ビジネス名に「高価買取」を足すと、プロフィールの停止につながる場合がある
「〇〇 ブランド・金 高価買取」のようにビジネス名へ品目や宣伝の語を足すと、ガイドライン違反として名前を修正されたり、プロフィールを停止されたりする場合があります。品目はサービスの欄と説明文に書き、ビジネス名は看板と同じ屋号にします。
宅配買取のページに許可番号がないまま、Googleマップから誘導する
Googleマップの「ウェブサイト」に宅配買取の申込みページを設定しているのに、そのページに許可をした公安委員会の名称と許可証の番号がないと、古物営業法第12条第2項の表示を満たしません。リンク先を決める前に、申込みを受けるページすべてに表示があるかを確かめます。
返信で買取の目安額を書くと、店頭の査定と食い違う
「同じ品物なら次回は〇円前後です」と返信すると、相場が下がった時期に来店したお客さまは、その金額を基準に査定を受け止めます。返信には金額を書かず、査定の考え方(状態と査定時点の相場)だけを書きます。
返信で取引内容に触れ、売却を周囲に知られてしまう
投稿者が「査定ありがとう」とだけ書いた口コミに、代行が「指輪のお買取り」と品物を補うと、本名で投稿している方の売却が家族や知人に知られます。承認の線引きに「投稿者が書いていない品物・金額は書かない」を入れておきます。
この章の結論。4つとも、店名・ホームページ・返信の文面を、標識と店頭の説明に合わせれば防げます。
買取店のMEO対策でよくある質問
Googleビジネスプロフィールに古物商の許可番号を載せていないと違反になりますか?
古物営業法で表示が義務になっているのは、営業所の標識と、自社のホームページです(常時使用する従業者が5人以下で、ネットで取引の申込みを受けない場合などは、ホームページへの掲載は対象外です)。Googleビジネスプロフィールに記載を求める規定はありません。載せる場合は説明文に1行書き、ホームページの表示と番号が一致しているかを確かめてください。
「身分証を出させられた」という低評価の口コミは削除依頼できますか?
削除を依頼できるのは、Googleの禁止または制限されているコンテンツのポリシーに違反する口コミです。実際の来店体験に基づく不満は、評価が低いという理由だけでは削除の対象になりません。返信で、古物営業法で取引の相手方の確認が定められていることを説明するほうが、これから来店を考える方にも伝わります。
宅配買取だけで店舗に来客がない場合も、Googleマップに登録できますか?
Googleのビジネス情報のガイドラインでは、登録できるのは、顧客が訪れる拠点があるか、顧客のもとへ出向くビジネスだけです。宅配買取だけで来店も出張買取もない事務所は対象外です。出張買取を行っているなら、住所を非公開にしてサービス提供地域を設定する形を検討してください。
買取店を3店舗運営しています。店名に「〇〇駅前店」と付けてもいいですか?
看板やウェブサイトなどで一貫して「〇〇駅前店」と名乗っているなら付けてかまいません。Googleのビジネス情報のガイドラインは、チェーンの店舗は場所に関わらず同じ名称にするよう求め、「ホーム・デポ新都心店」のような名称を認めない例に挙げています。例外は、一部の店舗が看板やウェブサイトなどで一貫して別の名称を使っている場合です。看板が屋号だけの店舗は「駅前店」を足さず、店舗の区別は住所とプロフィールの内容で伝えます。どちらの場合も、屋号の部分は店舗ごとに変えずにそろえます。
今日できる最初の一歩は、自店舗の買取申込みページを開き、許可をした公安委員会の名称と許可証の番号が載っているかを確かめることです。代行に返信を任せる場合の承認の流れは、Google口コミ返信の代行で任せる作業と承認の決め方で詳しく解説しています。
査定の口コミへの返信や掲載内容の確認を、店舗の負担を増やさずに続けたいときは、口コミ返信まで行うMEO対策・Googleマップ運用の代行をご覧ください。Googleマップの表示状況と店舗情報を確認したうえで、運用の代行か、社内で続けるための支援かを選んでいただけます。口コミへの返信文はコレットラボが用意し、店舗に内容をご確認いただいてから投稿します。
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