MEO代行会社の評判の調べ方|口コミで判断できることと限界
この記事の要点
- 代行会社の評判は、比較サイトの星より「その会社が今運用している店舗のGBP」で確かめる
- 効かない条件は3つ。検索需要・業態・GBP未整備のどれかに当たると依頼しても伸びにくい
- 契約書で見る7か所。オーナー権限と成果の定義を決めないと解約時に引き継げない
MEO代行会社の評判は、比較サイトのランキングや星の数では判断できません。もっとも確実なのは、その会社が今まさに運用している店舗のGoogleビジネスプロフィールを、自分の目で見に行くことです。投稿の頻度、写真の質、口コミ返信の文面は誰でも無料で見られます。ここに運用の実力がそのまま出ます。
この記事は、店舗や事業所のMEOを外部に任せるかどうかを決める立場の方(経営者・役員・院長・施設長)に向けて書いています。読み終わる頃には、提案を受けている会社に何を聞けばいいか、契約書のどこを見ればいいか、そして自社がそもそも依頼して効く条件に当てはまるのかを、自分で判定できる状態を目指します。
扱うのは「頼む前の判断材料」です。自社でカテゴリや写真を設定する操作手順はGoogleマップ順位を自社で上げる基本設定5つとチェックリストにまとめているので、まず自分でやってみたい方はそちらをご覧ください。
Contents / 目次
MEO代行会社の評判は、3つの実物で確かめる
結論から言うと、評判の調べ方は「関係者の言葉」ではなく「実物」を見る方法に切り替えたほうが早いです。見るべき実物は3つあります。
- 運用中の店舗のGBP:その会社が現在担当している店舗のGoogleビジネスプロフィール。投稿の日付、写真の枚数と中身、口コミ返信の文面が、運用の質をそのまま表します
- 契約書のドラフト:オーナー権限の持ち方、成果の定義、解約条件。トラブルの原因はほぼここに集まります
- レポートの実物(見本):何を、どこで、どう測った数字なのか。順位グラフだけのレポートか、来店につながる行動まで載っているかで、運用の狙いが分かります
この3つは、どれも契約前に見せてもらえます。逆に「守秘義務があるので見せられません」と3つとも断られる場合、判断材料がゼロのまま発注することになります。
よくある調べ方と、そこで分かること・分からないことを並べると、時間のかけどころがはっきりします。
| 調べ方 | 分かること | 分からないこと |
|---|---|---|
| 比較サイト・ランキング記事 | 会社名とサービスの大まかな種類 | 掲載順が何を基準に決まっているか。運用の質は読み取れない |
| 社名+「評判」での検索 | 過去にトラブルがあったかの手がかり | 書き込みの真偽、いつの話か、どの担当者の話か |
| 提案書の実績・上位表示率 | その会社が何を成果と呼んでいるか | どの検索語を、どの地点で測った数字か。母数から外した案件の有無 |
| 運用中の店舗のGBPを見る | 投稿の頻度、写真の質、返信の文面と速度。今の運用の実力 | 順位そのもの。裏側の作業量や社内負担 |
| 既存クライアントに直接聞く | 報告の頻度、質問への回答速度、社内に残った作業量 | 紹介された1社だけでは全体の傾向は分からない |
| 契約書ドラフトを読む | 権限の持ち方、成果の定義、解約後に何が残るか | 担当者の相性や提案の中身 |
この章の結論。評判調べに使う時間は、比較サイトを何本も読むことではなく、「運用中のGBP・契約書・レポート見本」の3つを見せてもらうことに振り向けてください。この3つが出てこない相手は、評判の良し悪し以前に判断材料がありません。
MEO代行会社の評判の調べ方。依頼前の5つの手順
ここからは、実際に手を動かす順番です。所要時間の目安は、ステップ1〜2で合計1時間、ステップ3〜5は先方とのやり取りを含めて1〜2週間を見ておくと余裕があります。
ステップ1。その会社が運用している店舗のGBPを3件見る
最初にやるのは、提案書に載っている実績店舗のGoogleビジネスプロフィールを実際に開くことです。店名がぼかされている場合は「差し支えない範囲で、今運用している店舗を3件教えてください」と聞いてみてください。答えられない場合は、公開されている実績ページの店舗名を使います。
開いたら、次の5点をメモしてください。スマホでGoogleマップに店名を入れるだけで全部確認できます。
- 最新投稿の日付。1か月以上止まっていないか。止まっているなら「投稿代行」が契約に入っていないか、実行されていないかのどちらかです
- 写真の中身。外観・内観・スタッフ・商品・駐車場など、来店前に知りたいものが揃っているか。フリー素材やロゴ画像ばかりなら、現場から写真を集める仕組みができていません
- 口コミ返信の有無と文面。全件に返信があるか。全部が同じ書き出し・同じ長さなら、テンプレートをそのまま貼っている可能性が高いです
- 低評価への返信。ここが一番差が出ます。事実確認と再発防止に触れているか、言い訳や反論になっていないか
- ビジネス名。「◯◯店|地域名 業種名 格安」のようにキーワードが足されていないか。この書き方が適切かどうかは、Googleのビジネス情報に関するガイドラインで確認できます
3件見れば、その会社の標準的な運用の姿が見えます。1件だけ丁寧で残り2件が放置、ということもあります。担当者によって差が出ている証拠なので、その場合は「誰が担当するか」まで確認が必要です。
ステップ2。自分の商圏で、今の順位を先に測っておく
提案を受ける前に、自社の現在地を自分で測ってください。これをやらないと、後から出てくるレポートの数字が「上がったのか、元からそうだったのか」を判定できません。
やり方は単純です。準備は次の3つだけです。
- 検索語を3〜5個決める。「地域名+業種名」「地域名+サービス名」など、来店意欲の高い語を選びます
- 測る場所を2か所決める。店舗の入口付近と、商圏の端にあたる場所(たとえば隣の駅前や、車で10分ほど離れた住宅地)を選びます
- その2か所の住所をメモしておく。毎回同じ場所で測るためです
その場所でスマホを開き、Googleマップで検索語を1つずつ入れて、自店が何番目に出るかを数えます。順位を数えるときは、広告表示の枠を除いた並びで数えてください。
記録するのは次の4つです。
- 測った日付・時刻
- 測った場所の住所
- 検索語
- 順位
表計算ソフトに列を4つ作って並べておくと、月1回の測定を続けたときに変化が読めます。
同じ検索語でも、測った場所や日時が違えば、出てくる並びは変わります。だから「どこで、いつ測ったか」が書かれていない順位グラフは、良くも悪くも比較に使えません。自分で測るときも、毎回同じ場所・同じ手順に揃えてください。測り方の詳しい話はMEO順位を自分で確認する手順|無料の測り方とツール選びの観点でまとめています。
ステップ3。既存クライアントへの質問を、代行会社経由で依頼する
紹介してもらえる場合は、感想ではなく事実を聞きます。「どうですか」と聞くと「良いですよ」としか返ってこないので、答えが事実になる聞き方にしてください。そのまま使える質問文を置いておきます。
【MEO代行会社の既存クライアントに聞く質問(そのまま転記して使えます)】
1. 契約から何か月目で、Googleマップからの電話やルート検索が変わりましたか。
変わらなかった月はありましたか。
2. 毎月、御社側で行っている作業はありますか。
(写真の提供、投稿ネタの確認、口コミ返信の下書きチェックなど)
1か月あたり、おおよそ何時間くらいかかっていますか。
3. 質問をしてから返信が来るまで、だいたいどのくらいですか。
4. 担当者は契約時から変わりましたか。変わったとき、引き継ぎはどうでしたか。
5. いま契約を止めるとしたら、困ることは何ですか。
5問目がいちばん効きます。「止めても困らない」なら作業が社内に残っている証拠、「投稿と返信が全部止まる」なら依存度が高いということです。どちらが良い悪いではなく、解約後の絵が見えるのが目的です。
ステップ4。契約書のドラフトで7か所を確認する
提案書ではなく、契約書のドラフトを先に出してもらってください。ここを飛ばすと、解約や成果をめぐるトラブルにつながります。見るのは次の7か所です。
| 確認する場所 | 望ましい状態 | 危ない状態 |
|---|---|---|
| オーナー権限 | 自社のGoogleアカウントがオーナー。代行会社にはアクセス権を付与する形 | 代行会社のアカウントがオーナー。自社は権限なし、または閲覧のみ |
| 成果の定義 | 検索語・測定地点・測定頻度まで文書に書かれている | 「上位表示」とだけ書かれ、語も地点も決まっていない |
| 作業範囲 | 投稿の本数、口コミ返信の対象、写真の枚数が数で書かれている | 「運用代行一式」「最適化」としか書かれていない |
| 契約期間と自動更新 | 期間と、更新を止める申し出の期限が明記 | 最低契約期間が長い、更新の停止期限だけ短い |
| 中途解約と違約金 | 条件と金額の算定方法が具体的 | 「残期間分を請求」とだけ書かれている |
| 解約後の扱い | 権限の返還、撮影した写真の使用、レポートの引き渡しが決まっている | 解約後の記載が一切ない |
| 口コミに関する条項 | 口コミの獲得件数を成果指標にしていない | 「口コミ◯件獲得」が成果報酬の対象になっている |
特に1番目のオーナー権限は、後から直すのに手間と時間がかかります。自社での考え方はGoogleビジネスプロフィールの権限付与|担当者追加と権限の違いで説明しています。契約形態そのものの選び方はMEO業者への丸投げは契約形態で決まる|確認6項目も合わせてご覧ください。
ステップ5。レポートの見本を見せてもらい、読み方を確認する
最後に、実際に毎月届くレポートの見本を1枚見せてもらいます。ここで見るのは順位の数字そのものではなく、順位以外の数字が載っているかどうかです。
Googleビジネスプロフィールの管理画面には、見られた回数や、そこから起きた行動の数が表示されます。項目の名前や区分は変わることがあるので、実際に表示できる内容はGoogleのビジネス プロフィールのパフォーマンスに関するヘルプで確認してください。来店に近いのは、電話やルート検索のように、お客さまが行動を起こした数です。順位が上がっても電話が増えていないときは、写真や口コミや営業時間の中身のほか、そもそもの検索数や競合の状況など、順位以外のところを順に見ていきます。
レポートの数字が自社の管理画面と合わない理由は、集計期間や集計対象の違いであることが多いです。そのあたりはMEO代行の順位レポートの読み方|数字が違う理由と契約前の確認点で詳しく書いています。
この章の結論。5つの手順を終えると、手元に「その会社の運用の実物」「自社の現在地の数字」「契約条件の一覧」の3点が揃います。この3点があれば、複数社の提案を同じものさしで比べられるようになります。
「MEO対策は意味ない」と言われる3つの条件
先に率直なところをお伝えします。MEO対策が効かない事業は実際にあります。依頼する前に、自社が次の3条件に当てはまらないかを確かめてください。当てはまる場合、どの代行会社に頼んでも結果は大きく変わりません。
条件1。その地域に、そもそも検索する人がいない
人口の少ない地域で、業種を指定して探す人が月に数人しかいない場合、1位になっても増える来店はわずかです。よくあるのは、商圏に同業が数軒しかなく、対策しなくても既に上位に出ている状態。この場合、順位を上げる余地がほとんどありません。
見分け方は簡単です。「地域名+業種名」でGoogleマップを検索し、表示される同業の件数を数えてください。同業がごく少なく、自社が既に上のほうに出ているなら、順位対策にお金をかけるより、写真と口コミと営業時間の情報を厚くするほうが効きます。何件から競争が起きるかは業種や商圏の広さで大きく変わるので、件数そのものより「自社が今どこに出ているか」を基準にしてください。
条件2。来店や訪問が発生しない業態
Googleマップは「近くの店舗を探す」ための場所です。全国から通販で注文を受ける事業、指名で入る下請け中心の事業、商談がすべて紹介で成立している事業では、地図検索の順位が上がっても売上の動きにつながりにくいです。
ただしBtoBでも、工場見学や来社商談がある、採用応募者が会社を調べる、といった場面ではGBPの情報が効きます。「誰が、どの場面で自社をGoogleマップで見るか」を1つでも具体的に挙げられるなら、対策する意味はあります。
条件3。GBPの基本情報が埋まっていない状態で外注する
次のような状態のまま、順位対策だけを外注しても、上がった順位が来店には変わりません。
- カテゴリ:実際の業種に合ったものが設定されていない
- 営業時間:実態と違う、祝日や臨時休業が反映されていない
- 写真:数枚しかなく、外観や内観が分からない
- 口コミ:ほとんど付いておらず、返信もない
検索結果に出た後、お客さまが見るのは順位ではなく中身だからです。
この土台の部分は、費用をかけずに自社でも進められます。何から手をつけるかの順番はMEO対策は意味ないと言われる理由|効かない条件と見直しの順番にまとめました。
この章の結論。3条件のどれにも当てはまらず、商圏に競合が並んでいて、来店や来社が発生する事業であれば、代行に任せる価値は十分にあります。逆に当てはまるなら、依頼の前にやることが別にあります。
MEO代行の費用は何で変わるか。任せる範囲と社内に残る作業
費用の金額そのものは会社によって幅が大きく、公開された一次情報もありません。だから相場の数字を覚えるより、見積書の中で何にいくら付いているかを読めるようになるほうが確実です。金額が変わる要素は、おおむね次のところに集まります。
| 費用が変わる要素 | 見積書で確認すること |
|---|---|
| 店舗数・拠点数 | 2店舗目以降が何割引になるか。拠点グループでまとめて管理するか |
| 対策する検索語の数 | 何語まで含むか。追加するとき1語あたりいくらか |
| 投稿代行の本数 | 月何本か。原稿と写真はどちらが用意するか |
| 口コミ返信の範囲 | 全件か、低評価のみか。下書きまでか、投稿まで代行か |
| 写真の撮影 | 撮影が含まれるか、自社提供か。含まれる場合は年何回か |
| 順位計測ツールの利用料 | 代行費に込みか、別請求か |
| レポートと報告会 | データ送付のみか、担当者との打ち合わせがあるか。月次か四半期か |
| 課金の方式 | 固定月額か、上位表示された日数に応じた課金か |
課金方式について、決める前に知っておくとよいことが1つあります。上位表示された日数に応じて課金する方式では、「どの検索語を、どの地点で測るか」によって請求額が変わります。競合の少ない語や、店舗のすぐ近くで測った順位を対象にすると、請求は増えますが来店は増えません。だからこの方式を選ぶなら、対象の検索語を自社で決めるか、少なくとも承認する形にしてください。
費用の内訳をもう一段細かく見たい場合はMEO対策の初期費用の内訳|代行に払う作業と自社でやれる範囲が参考になります。
任せても社内に残る作業がある
ここは見積もりの前提として押さえておいてください。MEO代行に丸ごと任せても、次の作業は社内に残ります。この時間を見込まずに契約すると「頼んだのに手間が減らない」という不満になります。
- 写真の提供:店内・商品・スタッフの写真は現場でしか撮れません。月に数枚でも撮って渡す担当を決めておく必要があります
- 情報の変更連絡:営業時間の変更、臨時休業、新メニュー、価格改定。これを伝えないとGBPの情報が古いまま残ります
- 低評価口コミの事実確認:何が起きたかは店舗にしか分かりません。返信文は代行できても、事実確認は社内の仕事です
- 口コミを依頼する声かけ:お客さまに直接お願いする場面は代行できません
- レポートを読んで判断すること:数字を見て次に何をするか決めるのは、事業の判断なので社内に残ります
口コミ返信の下書きをAIで作る代行会社もあります。文章を速く用意できるのは確かに便利です。ただし、事実に触れる返信ほど、店舗しか知らない情報が要ります。AIを使っているかどうかを気にするより、「低評価の返信は、誰がどこまで事実を確認してから出しますか」と1つ聞くほうが実際的です。運用の形はGoogleクチコミのAI自動返信フロー|低評価は自社で返信する運用で説明しています。
この章の結論。見積もりを比べるときは総額ではなく、投稿本数・口コミ返信の範囲・計測する検索語の数・レポートの形の4つを揃えてから並べてください。ここが揃っていない見積もりは、安く見えても中身が違います。
評判の良い会社に頼んでも起きる失敗4つ
ここで挙げるのは、代行会社の質が低いから起きる失敗ではありません。評判の良い会社に頼んでいても、決め方を飛ばすと起きるものです。
失敗1。オーナー権限を代行会社のアカウントで新規作成してしまう
起きやすいのは、GBPをまだ登録していない状態で依頼したときです。「登録もこちらでやります」と言われてお任せすると、代行会社のGoogleアカウントがオーナーになったまま運用が始まります。
そのまま2年経って解約するとき、口コミも写真も投稿も、全部その会社が管理するプロフィールの中にあります。引き継ぎに応じてもらえれば問題ありません。応じてもらえない場合の進め方は、Googleのオーナー権限とアクセス権のリクエストに関するヘルプに、リクエストの出し方と、相手から返答がなかった場合の扱いが書かれています。
防ぎ方。登録は自社のGoogleアカウントで行い、代行会社は「管理者」として招待します。すでに代行会社のアカウントがオーナーになっている場合は、オーナー権限の移管を依頼してください。手順はGoogleビジネスプロフィールのオーナー変更手順|7日ルールと引き継ぎにあります。
失敗2。成果報酬の「成果」を、測る場所まで決めずに契約する
起きやすいのは、成果報酬型で「上位3位以内の日数に応じて課金」という条件で契約したときです。契約書に検索語は書いてあっても、測定地点と測定時刻が書かれていないケースがあります。
その結果、請求書には「今月は◯日間、3位以内でした」と書かれているのに、店舗で自分のスマホで検索すると自社が出てこない、という食い違いが起きます。どちらも嘘ではありません。測っている場所が違うだけです。
防ぎ方。契約書に「検索語・測定地点(住所または緯度経度)・測定頻度」の3つを書き入れてもらいます。そのうえで、ステップ2で自分が測った数字と月1回だけ突き合わせてください。ずれる月があれば、原因を聞く材料になります。
失敗3。口コミの獲得件数を、代行の成果指標に入れてしまう
「月◯件の口コミ獲得」を成果として契約すると、件数を作る方向に力が向きます。ここで、金銭や割引と引き換えに口コミを依頼する、家族や従業員に投稿してもらう、といったやり方が混ざると、後から問題になることがあります。
景品表示法には、消費者庁が指定した「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」という指定があります。どのような表示が対象になるか、誰が責任を負うかは、指定の告示と運用基準で定められています。自社の口コミの集め方がこれに触れないかどうかは、消費者庁の「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」(ステルスマーケティング)にある告示・運用基準の原文で確認してください。
加えてGoogleのポリシーでも、口コミの集め方に決まりがあります。どのような集め方が禁止されているか、違反した投稿がどう扱われるかは、Googleの投稿とクチコミに関するポリシーに書かれています。金銭のほか割引や粗品がどう扱われるかもここで確認できるので、依頼の設計を決める前に、一度目を通しておいてください。
防ぎ方。契約の成果指標から口コミの件数を外し、「口コミを依頼する導線の設計」を成果にします。安全な依頼文の作り方は口コミ依頼で景品表示法に触れない依頼文の作り方|例文つきにまとめています。
失敗4。ビジネス名にキーワードを足す提案を受け入れる
起きやすいのは、初期設定の段階で「店名を『◯◯整体院|大分市 肩こり 腰痛』に変えると上がります」と提案されたときです。
Googleのビジネス情報に関するガイドラインでは、ビジネス名の表記の決まりと、ガイドラインに沿っていない場合の扱いが説明されています。提案を受け入れる前に、この原文でビジネス名の項目を読んでおいてください。
防ぎ方。店名は看板どおりにして、キーワードはカテゴリ・サービス項目・ビジネス情報の説明文に入れます。理由の詳細は店舗名にキーワードはNG|Googleビジネスプロフィール正しい表記で解説しました。
4つとも、契約前に決めておけば防げるものです。逆に言うと、運用が始まってから直すのは時間がかかります。特に権限と口コミは、あとから元に戻せない部分が残ります。
口コミや評判では分からないこと。依頼して分かる妥協点
ここまで調べ方を書いてきましたが、正直なところ、評判調べで分からないことも残ります。あらかじめ知っておいたほうが、契約後にがっかりしません。
評判は会社ではなく、担当者について回る
MEOの運用は、投稿の文面、写真の選び方、口コミ返信の判断といった、人の手の部分が成果を分けます。同じ会社でも、担当者が変われば運用の質は変わります。
だから「◯◯社は評判が良い」という情報は、そのまま自社に当てはまりません。提案に来た人が運用も担当するのか、別のチームに引き継がれるのかは、契約前に必ず確認してください。引き継ぐ場合は「担当が変わるときの引き継ぎはどうなりますか」まで聞いておきます。
実績の「上位表示率」は、集計の仕方で大きく動く
提案書によく出てくる上位表示率という数字は、計算の前提が公開されていません。たとえば、次のような集計の仕方があります。
- 競合の少ない検索語を対象に含める
- 店舗のすぐ近くで測る
- 途中解約した案件を母数から外す
このどれをやっても、数字は上がります。
不正という話ではなく、集計の前提が書かれていない数字は、会社間の比較に使えないということです。比べるなら、自社と同じ業種・同じくらいの商圏の事例を1件出してもらい、その1件について「どの語を、どこで測って、何か月で、電話やルート検索がどう変わったか」を聞くほうが判断材料になります。
成功事例は、商圏の密度が違うと移植できない
都市部の駅前で同業が数十件ある商圏と、地方で同業が数件の商圏では、順位を上げる難しさも、上がったときの効果も違います。都市部で1位を取った事例は、努力の量としてはすごいことですが、地方の店舗にそのまま当てはまるわけではありません。
地方の商圏では、検索する人の総数が限られることがあります。だから地方の店舗で見るべきは順位より、表示された後にどれだけ電話やルート検索が押されたかです。地方の店舗で取り組む手順は、地方MEO対策のやり方|店舗情報・口コミ・投稿の3ステップで紹介しています。
解約したとき、手元に残るものと残らないもの
これは契約前にいちばん想像しにくいところです。解約したあと、GBP上の口コミと過去の投稿は残ります。一方で、代行会社が管理していた順位計測のデータ、投稿の原稿ストック、撮影した写真の元データは、取り決めがなければ引き渡されません。
撮影した写真は特に見落とされがちです。「撮影データの権利と引き渡し」を契約書に1行入れておくだけで、解約後に同じ写真を使い続けられます。細かい話に見えますが、写真の撮り直しは費用も手間もかかります。
なお、Googleの仕様や表示の扱いで判断がつかないときは、Google ビジネス プロフィールに関するサポートから公式の窓口を確認できます。代行会社の説明とGoogleの案内が食い違う場合は、一次情報で確かめてください。
この章の結論。評判で決まるのは「候補に残すかどうか」までです。最後の1社を決める材料は、担当者・自社と近い事例の中身・解約後の取り決めの3つで、これは自分で聞かないと出てきません。
MEO代行の依頼でよくある質問
代行会社に「実績店舗を3件教えてください」と聞くのは失礼になりませんか。
失礼にはなりません。むしろ普通の確認です。守秘義務で店名を出せない場合でも、多くの会社は公開実績や許諾を取った事例なら紹介できます。断られたときは「では御社の公開実績ページに載っている店舗で結構です」と伝えれば、そこから自分で見に行けます。
複数の代行会社から提案をもらうとき、何社くらい比べればいいですか。
3社を目安にしてください。1社だと見積もりの妥当性が判断できず、5社を超えると比較そのものに時間を取られます。3社に同じ条件(店舗数・対策したい検索語・投稿本数・口コミ返信の範囲)を伝えて見積もりを出してもらうと、金額の差が何から来ているかが見えます。
契約したあと、何か月で判断すればいいですか。
判断までの期間は、商圏の競合数や元のGBPの整備状況で変わるので、一律の月数では決められません。契約時に「何か月目に何を見て判断するか」を代行会社と決めて、契約書か議事録に残してください。
ただし1か月目から見るべきものはあります。次の3つは初月で確認できます。
- 投稿が予定どおり出ているか
- 口コミに返信されているか
- レポートが約束した形式で届いているか
代行会社を変えたい場合、口コミや投稿はそのまま残りますか。
自社のGoogleアカウントがオーナーであれば、口コミも投稿も写真もプロフィールに残ります。代行会社に渡していたアクセス権を外して、新しい担当先を招待する形になります。管理画面の表示や権限の呼び方は変わることがあるので、実際の操作は管理画面のヘルプで確認してください。逆に代行会社のアカウントがオーナーになっている場合は、オーナー権限の移管をお願いする必要があり、ここで手間がかかります。
AI検索が増えると、MEO代行に頼む意味は薄れますか。
やることの中身は大きく変わりません。AIが店舗について答えるときも、元になるのは営業時間・サービス内容・口コミといった公開情報です。AIがどの情報をどう参照しているかは公表されていないので順位への影響は言い切れませんが、営業時間や休業日が実態と違えば、それを見たお客さまが困るのは地図検索でもAIの回答でも同じです。情報を最新に保つ作業の重みは、むしろ増しています。
まず今日やる一歩
この記事の内容で、いちばん早く動けるのはステップ1です。いま提案を受けている代行会社の実績店舗を1件だけGoogleマップで開き、最新投稿の日付と、低評価の口コミへの返信文を読んでみてください。3分で終わりますし、提案書の印象とのギャップがそこで見えます。そのうえで、費用に見合うかを判断する基準はMEO対策の費用対効果の出し方|通話1件あたりの単価で判断が手がかりになります。
読んでみて、確認する項目は分かったけれど自社だけで判断しきれない、社内に見る人がいない、と感じた方もいると思います。そういうときは、Googleマップ集客(MEO)の支援もご検討ください。初回無料相談では、現在の状況とご希望を伺い、先に更新する項目、対応範囲、費用の目安をお伝えします。
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